chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
りおりお
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2017/11/17

arrow_drop_down
  • 65

    介護ベッドが届き、祖母の部屋に設置してもらう。上半身と足元が電動で上下する優れもの。しかも新品。そのベッドにL字型の柵を取りつけた。それで介護保険のレンタルを利用し月1,000円とかなりお得だ。それから30分後に宅配弁当が冷凍状態で届いた。月~金曜日の二人分だから全部で10個。それをすぐ冷凍庫に入れる。その後洗濯物を取り込み、祖母の病院へ向かった。祖母はレンタルした車いすに乗っている。それは病院の物より...

  • 64

    土曜日。つくしは花沢の使用人にお世話になった旨の挨拶を一人一人と交わした後、つくしの荷物を車に詰め込み類と共に祖母の病院へ向かう。「いよいよ明日は退院ですね。」「花沢さんには本当にお世話になりました。」「いえ、とんでもないです。それより凄くリハビリ頑張られたようですね。」「はい。 本当なら元通りに歩きたかったんですが、どうしても骨折した方の足を庇ってしまって杖では不安定で、、。」「仕方ないです。 ...

  • 63

    食後、つくしは司、あきら、総二郎の三人とアドレス交換をする。大学内では知らないふりをする事を了承した物の、生活が落ち着いた頃に連絡するという約束を取り付けた。そして三人を見送った後、、、「突然三人がいて驚いただろ?あいつらどうしても自分で確認すると言い張ってさ。」「いえ。 確かに四人揃った姿を間近で見て圧倒されましたが、きちんとお願いできてよかったです。これで大学で騒がれることは無くなりましたから...

  • 62

    つくしは料理を口に入れながら続きを話す。「本当に驚きました。 美作さんにあんなに可愛い双子ちゃんがいるとは思わなくて。しかも図々しく花を生けるために家に上がり込んで、、。その時、お母さんをお姉さんと勘違いしたし、花を生け終わった後も双子ちゃん手作りクッキーをバクバク食べてたし。話の合間にお兄さんがいると分かったんですけど、小学高学年から中学生ぐらいかな?とかってに想像してて。そうしたら美作さんが現...

  • 61

    やっと食事を食べ始めた5人。料理もすっかり冷えている。「冷てぇ。 これ作り直させようぜ!」「それ、おかしいです! 温かい物を出してもらっているのに、すぐ手をつけなかった道明寺さんが悪いんじゃないですか?」「だってよぉ。 話が話だし。」「でもこのメンバーですし、誰も食べるなとは言っていません。その中で食べないという選択をしたのは道明寺さん自身です!」司の我儘はいつもの事。それに慣れてしまっているF3は...

  • 60

    類は司の告白にギュッと拳を握る。元々俺と牧野の関係を牧野自身の口から聞くために、三人はここに来た。そして司は牧野と付き合いたいと思っているし、こうして自分の気持ちをズバッと口に出す性格。普通の女性なら喜んでOKするだろうが、牧野はどうだろう?少なくとも俺との関係は親が勝手に決めた許嫁と言う扱い。しかも花沢物産を背負う俺に腰が引けている。それは司に対しても同じだろうが、司の申し出を断るだろうか?面と向...

  • 59

    「ただいま戻りました。」玄関には男物の靴が三足ある。そして奥から聞き覚えのある声が近づいてくる。その声と共に佳代が小声で告げる。「類様のお友達が来られておりまして。」困惑した声からつくしは察した。自分と花沢さんとの関係と、なぜここに住んでいるのか問いただす目的だと。と同時に、花沢さんにかなり迷惑をかけたと。「遅ぇんだよ!」「やっと帰って来たな。」「お疲れさん。」「お帰り。」四人がそれぞれつくしに声...

  • 58

    つくしは祖母の病院へ向かいながらも、伯父の言葉にイライラしていた。だが『みっともないだろ!』と言う言葉に、祖母の気持ちをもう一度考える。無理やり言いくるめていないだろうか?あの時、花沢さんとケアマネさんも同席し、三人でデイケアの良さを訴えていた。それに華道の先生や篠田会長夫人と言う輝かしいキャリアがある。確かに今はあまりお金はないが、送迎車が来る普通のデイケアは嫌だと思っていないだろうか?それらの...

  • 57

    つくしは大学から祖母の病院へ向かっていた。すると伯父から電話が入った。「はい。 つくしです。」「お婆さんは何時退院するんだ?」「週末ですけど? 何かありました?」「いや、車いす生活になると病院から聞いたんだが、それだと自宅での生活は無理だろ?どこかの施設に入るのかと思ってな。」少しは祖母の事を心配してれるんだ、、と思うと嬉しくなる。だが続く言葉にがっかりする。「施設に入れるなら、あの家はお前に広す...

  • 56

    「お前なぁ。 お前の気持ちは?と聞いてんだよ!」司はイライラした口調で怒鳴るように告げる。「俺の気持ち?」「あぁ。 揶揄ったりしねぇから言ってみろよ!」「良い子だと思うし特別扱いを求めてこないから心地良い。今までそういう女性が近くに居なかったから良く分からないけど、、、。」総二郎は深いため息を吐き、司はこめかみをピクピクさせている。「確かにお前は昔っから感情が薄いと言うか何考えているか分からない時...

  • 55

    つくしはフランス語講義を受けている。前期は耳を素通りしていた単語も、今はしっかり聞き取れる。フランス人の講師だが、その発音は花沢さんと全く同じで改めて驚かされる。そして約二か月もの間、教えてくれた事に改めて感謝だ。それももうすぐ終わると思うと寂しい気持ちもするが仕方ない。元々祖母と花沢のおばさまの間で決められたユルユルの許嫁と言う関係。そして祖母が入院と言うアクシデントに花沢さんは手を貸してくれた...

  • 54

    類は自宅で寛いでいた。つくしにはケアマネの話を伝え、祖母のリハビリを少し見学して先に帰った。それにしても偶然あきらに出会うなんて。あきらはどう思ったか分からないけど、少なくとも悪い印象は持っていないだろう。にしても俺だけ運命的な出会いをしていないんじゃないだろうか?と思うとモヤモヤする。すると突然部屋のドアが開き、あきらが姿を見せた。「よぉ!」「何?」あきらは、かなり機嫌が良さそうだ。多分、牧野と...

  • 53

    あきらは車を飛び出すと、つくしの後を追い病院内へ入った。するとエレベーターへ向かって歩いている後姿を見つける。声を出そうかと思ったがここは病院。大声は禁物!と足早で追いかけたがその足は数メートル進んだところでピタリと止まった。なぜなら横からヒョコッと類が現れたからだ。そして自然に何かを話し、二人は揃って奥へと消えた。何だ?今の自然な行動は。あの類が女に話しかけるのもレアだし、牧野さんも俺の時の様に...

  • 52

    「えっと。 そろそろ失礼します。 この後、病院へ見舞いに行くので。」病院、、、。つくし、、、。こういう偶然があるか?と、あきらは思う。「じゃ、送るよ。」「えっ! いえ、大丈夫です。」「遠慮しないで? あきら君、お願いするわね。」夢子はルンルンとした口調で告げる。あきら自らが進んで『送る』と言ってくれたことが嬉しいからだ。「え~~。 もう帰るんですか?」「もう少しお姉ちゃまと遊びたい~。」双子達はつ...

  • 51

    「ゲホッ、、ゲホッ、、、」つくしはムセながら胸をトントンと叩く。もちろん思考はパニック状態だ。何でここに美作さんが?『お兄ちゃま』と双子達が呼んでいたから間違いなくお兄さんなんだろうけど、あまりにも歳が離れてない?もしかして目の前のお母さんとは血が繋がっていないとか?ありえる!だってどう見ても20代後半から30代前半でしょう?それよりも帰らないと、、。美作さんの家に上がり込みお茶したことが万が一に...

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、りおりおさんをフォローしませんか?

ハンドル名
りおりおさん
ブログタイトル
さくらいろ
フォロー
さくらいろ

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用