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2015/07/29

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  • 新型コロナウイルス感染症の3年間を検証

    新型コロナのはなしはこのブログでもたびたび取り上げていますが、2020年1月に最初の感染者が確認されてから早くも3年が経過しました。現在でもワクチンが頼みの綱なのは当然ですが、行動制限の根拠とされる「2類相当」から「5類」へと感染法上の分類を見直す検討がされるなど、新型コロナ対策は転換期を迎えています。新型コロナが日本に上陸した3年前は、未知のウイルスで感染力や重症化率など科学的データが世界的にもそろっていませんでした。当時の安倍政権は緊急事態宣言を出し、学校休校に踏み切るコロナ対策を打ち出しました。この頃は有効なワクチンも承認されておらず、新型コロナを感染法上で2類相当に分類し、それを根拠に2022年の第6波まで「飲食」や「移動」の行動制限、検疫強化などの水際対策を繰り返しました。この間海外ではフランス...新型コロナウイルス感染症の3年間を検証

  • 健康長寿のカギは腎臓にあり「腎臓エコー検査」

    昨年末に15歳のキジタローというネコの腹部エコー検査を行いました。触診で異常があったのですが、エコーで脾臓が大きく腫れていることが分かり、現在ステロイドを服用しています。最近はこのエコー検査の精度も非常に高くなり、各臓器がかなりはっきり見ることができるようになっています。ここではヒトの健康診断で腎機能低下や、尿タンパクが出ているときに行う「腎臓エコー検査」について紹介します。検診では「腹部エコー」も行いますが、こちらは腹部の臓器にガンがないかをチェックすることが主目的です。腎機能が低下している場合は、原因を調べるために腎臓の形や必要に応じて腎臓に向かう動脈の状態、血流量をチェックします。具体的に調べる内容としては腎臓の大きさの異常と左右差の有無など、多くの項目があります。腎臓は一般的に、機能が低下すると小...健康長寿のカギは腎臓にあり「腎臓エコー検査」

  • 「ガン検診」発症のリスクを減らす受診法

    このブログでも何度か述べていますが、私はこの歳になるまで「ガン検診」を受けたことがありません。もうじき76歳となりますが、幸いなことにガンを発症したことがありませんので、もう検診の必要がなくなったと感じています。ガン検診には「対策型健診」と「任意型健診」の2種類があり、対策型の例は市町村が健康増進法に基づき住民を対象に実施するガン検診です。費用の大部分に公費が当てられ低価格や無料で受けられ、検査方法などは国の指針で示されています。任意型の代表例は医療機関などが独自に提供している人間ドックです。医療機関によっては精度が高い最新の検査を受けることもできます。費用は自己負担になりますが、企業の健康保険組合などで補助を受けられることもあります。市町村が実施する対策型健診の対象では、国は胃ガン、肺ガン、大腸ガン、子...「ガン検診」発症のリスクを減らす受診法

  • 接ぎ木で植物が発揮する修復力の秘密を解明

    私の家はトキワマンサクを生垣としていますが、この木は発育が非常によく頻繁に剪定する必要があります。その折近くに小さな枝が生えていましたが、どうも剪定で切った枝が刺さって挿し木のようになったようです。この様に植物は素晴らしい生命力を持っていますが、その代表が接ぎ木かもしれません。接ぎ木は異なる種類の植物の茎や枝などを切ってつなぎ合わせ、「イイとこどり」をして農業や園芸に役立てる方法です。この方法は広く知られている割には、仕組みはよく分かっていませんでした。この接ぎ木に関して奈良先端科学技術大学などの研究グループが、重要なスイッチ遺伝子やホルモンを突き止めるなど謎の解明を進めています。農業では例えばキュウリとカボチャの胚軸に切り込みを入れ、接ぎ木することが広く行われています。切り口には「カルス」という未分化状...接ぎ木で植物が発揮する修復力の秘密を解明

  • 「公的年金」は今後も存続していくのか

    私は60歳定年の時代でしたので、既に15年以上年金受給が続いています。今後の公的年金制度が存続するのかについて、経済の専門家の意見が出ていました。私はすでに受給していますので、個人としては問題はないのですが、今後高齢化はまだ進みますので将来的に維持できるのかは若干気になるところです。私も含む団塊の世代がすべて後期高齢者となる2025年は、日本人の4人に1人が75歳以上という超高齢化社会となります。一方出生数は減少が続き、2021年は81万人程度になっており、今後さらに減少することが予想されています。日本の公的年金制度は、現役世代が高齢者を支える方式(賦課方式)となっていますので、少なくなる現役で増加する高齢者を支えられるのでしょうか。特に若い人は高齢者になっても年金が受け取れないと思っている人も少なくない...「公的年金」は今後も存続していくのか

  • 急増する「食物アレルギー」注目の治療法とは

    私はタケノコにアレルギーがあり、若いころ食べると発疹や吐き気が出てしまい、それ以来タケノコを食べることはありません。専門家が「ビッグナイン」と呼ぶ食べ物があり、牛乳、卵、ナッツ、魚、甲殻類、コムギ、ダイズ、ゴマの9種類です。これらは「食物アレルギー」の原因として最も一般的な食品で、年齢に関係なく発症する可能性があります。ここ数十年で食物アレルギーを持つ人の割合は爆発的に増加していることを示唆するアメリカのデータがあります。米疾病対策センター(CDC)の報告によると、米国では食物アレルギーを持つ子供の割合が1997〜2011年の間に1.5倍になりました。2017年に発表された論文によると、米国では5〜17歳の子供たちのアナフィラキシーによる救急受診率が2005〜2014年の間に約3倍に増加しています。また1...急増する「食物アレルギー」注目の治療法とは

  • 眼科における再生医療の進歩「iPS細胞」への期待

    少し前に私は初めて「眼科検診」を受け、その結果黄斑部をはじめ異常がないことを確認しました。当分は眼に関しては問題がないとお墨付きをもらったことになります。2014年に理化学研究所の研究グループが、滲出性加齢黄斑変性の患者に対するiPS細胞由来の網膜色素上皮の移植を成功させたことが大きく報道されました。網膜は視細胞を起点とした神経細胞ネットワークでできていて、そこに入った信号は視神経に集約されて脳に送られ、初めて「見える」ことになります。つまり見えることに貢献する主役は網膜の神経細胞(神経網膜)です。一方網膜色素上皮細胞は網膜の土台であり、脈絡膜側から主に網膜の視細胞に栄養を送る役割をして網膜機能を支えています。前述の手術で移植された細胞は、iPS細胞由来の網膜色素上皮細胞でした。加齢黄斑変性やほかのさまざ...眼科における再生医療の進歩「iPS細胞」への期待

  • 新型コロナが5類に移行のメリットとデメリット

    今年1月20日に岸田総理は今春にも新型コロナを5類感染症に移行することを発表しました。現在の2類相当の「新型インフルエンザ等感染症」から「5類感染症」に移行するとどのようなメリットやデメリットが出てくるのでしょうか。流行初期には病原性や感染経路など未知の部分が多かったことから、厳しい対応が行われました。現在は感染者の入院は原則として重症例に限られており、自宅療養も7日間まで短縮しています。感染者の疫学調査の実施や届け出についても、実現可能性などに合わせて緩和が進められてきました。5類感染症になると、自宅療養や待機を要請する法的根拠がなくるため、濃厚接触者や無症状・軽症の感染者は必ずしも自宅にいる必要がなくなります。濃厚接触者や感染者が市中に増えることで、感染が広がる可能性があります。また自治体や保健所が入...新型コロナが5類に移行のメリットとデメリット

  • 大脳生理学では「夢」はどのように定義されているのか

    毎晩多くの「夢」をみる人と全く見ない人がいますが、私は後者でありほとんど覚えていません。現在の定説ではレム睡眠時には必ず夢を見ており、それが記憶に残るかどうかで決まるとされています。以前明け方おもしろい夢を見て目が覚め、起きたらかみさんに伝えようと思ってまた寝ましたが、朝起きた時「かみさんに話そう」と思ったことは記憶しているのですが、夢の内容は全く覚えていないという事がありました。夢とは何かを大脳生理学者が解説していました。脳は生まれてからこれまでに見聞きした記憶を無限に蓄積しています。脳はそれらを家族、子供時代、会社、恋愛など図書館のようにジャンルごとに分類して記憶します。それが行われるのが睡眠の間で、脳に蓄積された情報を書くフォルダーに振り分けています。こうした記憶の振り分け作業の過程で、レム睡眠中に...大脳生理学では「夢」はどのように定義されているのか

  • 糖尿病性認知症の発症を予測する指標を発見

    古くからの友人であるS君が数年前から認知症を発症しましたが、糖尿病もあり薬を飲んでいたようです。また彼は血圧も高く降圧剤も服用していましたが、どうもその辺りが認知症の発症と関係しているような気がしますが、これはあくまで私の推測にすぎません。京都医療センターなどの研究グループが、認知症のリスクが高いとされる糖尿病の患者について、認知機能の低下が見られない早期に将来の発症を予測できる血液中のバイオマーカー(指標)を発見したと発表しました。バイオマーカーの変化をもとに早期治療に取り組むことで、糖尿病性認知症を予防したり発症を遅らせたりすることに役立てられる可能性があるとしています。糖尿病性認知症という名前はあまり聞いたことがありませんでしたが、糖尿病が認知症の原因疾患とする説もあるようです。厚生労働省の2019...糖尿病性認知症の発症を予測する指標を発見

  • 最近発表された栄養学に関する新たな発見

    私は栄養学という分野にやや疑問を持っています。巷では色々な食品についてよい効用や悪い点が色々取りざたされていますが、美味しく食べられるものであれば気にする必要はないというのが私の持論です。2022年には栄養学に関する研究が数多く発表され、中には驚くような発見もあるようです。ここでは昨年明らかになった食事と健康に関する新たな発見を紹介します。まず豆類、魚介類、全粒穀物、赤身肉などさまざまな種類の高タンパク食品を食べることで、高血圧のリスクが下がる可能性が明らかになりました。研究では中国の成人1万2117人を対象に、追跡期間(中央値で6年間)における食習慣と血圧が比較されました。その結果摂取するタンパク質が4種類以上の人は、1種類か2種類だけの人よりも高血圧になる確率が66%低くなっていました。次がバターのは...最近発表された栄養学に関する新たな発見

  • ジェネリックと先発医薬品との価格差は

    最近では医療費を抑制するために「ジェネリック」医薬品の使用が推奨されていますが、私はほとんど使っていません。私は長らく医薬品の開発研究に従事していましたが、その大変さをよく経験してきました。そういった新薬開発を全く行わず、特許切れになった医薬品を安価に作り売り出すという事がどうも好きになれません。開発費用を抑えられるジェネリックは、先発薬より値段が安い点に特徴があります。ここでは実際にどの程度の価格差があるのかを紹介します。医薬品の開発は通常9年から17年程度の時間がかかって行われます。その分開発費用も膨大となり、私が現役のころでも10年50億円といわれていましたが、最近では300億円以上かかる場合も珍しくないようです。これに対しジェネリックは、すでに有効性と安全性が確認されている先発医薬品と同じ成分で開...ジェネリックと先発医薬品との価格差は

  • 5年生存率の低い「膵ガン」早期発見のポイント

    死亡率も高く悪性のガンの代表のような「膵ガン」ですが、周りに罹った人はおらずそれほど多くはないのかもしれません。富山大学付属病院では膵臓ガンの専門医などを集めた「膵臓・胆道センター」を設立し、ユニークな治療を行っているようです。膵ガンは5年生存率は男女とも8%台で、大腸ガンでは70%台、胃ガンは60%台なので膵ガンの予後の悪さが際立っています。進行ガンに対し化学療法でガンを小さくしてから手術をする方法をコンバージョン手術といいます。富山大学では切除不能局所進行膵ガン144例に対してコンバージョン手術を実施しました。この場合普通では手術ができない144例中48例(33%)が手術可能となり、5年生存率も約60%と上昇しました。私の亡くなった友人は肝臓ガンが膵臓に転移してしまいましたが、手術ができないという事で...5年生存率の低い「膵ガン」早期発見のポイント

  • 血液をサラサラにする薬「アスピリン」の有益性

    1世紀以上も前から使われている「アスピリン」ですが、アメリカでは信じられないような量が販売され、万能薬的な役割を果たしているようです。日本では解熱鎮痛剤として有名ですが、近年血液をサラサラにする薬として認知され、心血管疾患にも処方されています。心血管疾患には、冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症など)、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)、心不全、末梢動脈疾患などがあり、死に至ることも多く後遺症で不自由な生活を強いられる原因となります。心血管疾患の予防は、対象となる患者が心血管疾患にかかったことがあるかどうかによって区別しています。既往歴がない人に対して今後も心血管疾患にかからないように予防することを「一次予防」と呼び、既往症がある人に対して再び心血管疾患にかからないようにすることを「二次予防」と呼んでいま...血液をサラサラにする薬「アスピリン」の有益性

  • ワクチン接種後の免疫細胞、高齢者は反応が鈍いという事実

    新型コロナの第8波はやっと増加は止まったものの、なかなか減少傾向にはなっていないような感じです。今までは数週間拡大してピークとなるとその後緩やかに減少して終息しましたが、実はなぜ減少してくるのかの明確な説明はありません。私はウイルスの増殖力の低下(テロメア的なものですが)説をこのブログで書きましたが、どうも怪しいのかもしれません。現在ワクチンの多重接種も進んでおり、重症化は抑えられているようですが、死亡者が増加しているという報道も続いています。ワクチン接種に関しては、感染を予防する効果はなく2回接種すれば十分でありそれ以上の多重接種は意味が無いというのが私の持論ですが、無料で簡単にできるという事で5回も接種してしまいました。新型コロナのワクチンに関しては京都大学などの研究チームが、高齢者の場合は接種後免疫...ワクチン接種後の免疫細胞、高齢者は反応が鈍いという事実

  • アミノ酸の生成は「ガンマ線」がカギとなるのか

    私は宇宙にはほとんど興味がないのですが、探査船はやぶさが持ち帰ったリュウグウにどんな物質が含まれているのかには注目していました。ここにはあまり大きな分子は出なかったようですが、隕石の中には「炭素質コンドライト」と呼ばれる有機物を多く含んだものがあるようです。この炭素質コンドライトに含まれるアミノ酸はどのように生成されたかは長年の謎でした。星間塵の分析ではアミノ酸のような高分子はめったに見つからず、単純な有機物が大部分を占めているため、アミノ酸はこれらの低分子化合物の化学反応によって生成したと考えられています。それなりの量のアミノ酸が合成されるには、ある程度の熱と液体の水が必要であることが分かっています。この熱源の有力候補は、アルミニウムの放射性同位体「アルミニウム26」で半減期が約72万年ですので現在の太...アミノ酸の生成は「ガンマ線」がカギとなるのか

  • アレルギー疾患の激増と「衛生仮説」のはなし

    現代になって患者が急激に増えている病気がアレルギー疾患です。確かに私が子供の頃の1950年代にはあまりアレルギー疾患というのを聞いたことが無かったような気もします。ただし私は子供のころからタケノコアレルギーがありましたので、皆無というわけではなかったようです。アレルギー疾患とは特定の抗原に対して、免疫反応が過剰に働くことで起きる病気です。ほこりや花粉、ネコの毛など本来は身体に害を及ぼさないものに対して過剰な免疫反応が起きて、鼻詰まりや鼻水、くしゃみ、発疹、呼吸困難などの症状が起きます。アナフラキシーショックや重症の喘息を除けば、生死にかかわることはありませんが、発症するとQOL(生活の質)が著しく低下します。「花粉症」もアレルギー疾患の一種ですが、1961年に初めて報告された患者数は年々増加し、今では日本...アレルギー疾患の激増と「衛生仮説」のはなし

  • 日本の「少子化」問題の根本的な原因

    私が現役のころに施行された男女雇用機会均等法に始まり、男女格差をなくすための政策が進んできました。私はこの頃から女性が働きやすくなると、結婚する人が減り少子化につながるのではないかと考えていました。ただこれは一時的なもので、浸透して来れば元の状態に戻るだろうと思っていましたが、その後も少子化の流れは続き人口減少するまでになってきています。この間政府も子育てをしやすい環境を作るなどの施策を進めていますが、一向に改善の気配が出てきません。この問題を改善するにはどうすべきかを注視していましたが、最近面白い統計データを見ました。まず日本の「合計特殊出生率」は2020年で1.33となっています。長期的に人口が増加も減少もしない出生水準である人口置換水準は2.07といわれていますので、遠く及んでいません。将来推計でも...日本の「少子化」問題の根本的な原因

  • あまり知られていない効用の鉄分の摂りすぎに注意

    鉄分は非常に身近な栄養素で、よく不足すると貧血などの症状が出るといわれています。ところが最近国立ガン研究センターから、鉄分を取りすぎる人は肝臓ガンのリスクが上昇するという研究結果が報告されました。鉄は身体の健康維持に必要な必須微量元素ですが、主に3つの働きがあります。1つ目はヘモグロビンの一部となって酸素を運ぶ働きで、2つ目がミオグロビンという物質に変化して筋肉中に存在し、酸素が不足した場合に備えて酸素を蓄えるものです。最後がシトクロムという酵素の一部となってステロイドホルモンや男性ホルモン、女性ホルモン、脂肪を分解する胆汁酸を作ったり、肝臓での解毒作用などに関わる働きです。この様な鉄が不足すると身体が酸欠状態となり、貧血や立ちくらみ、頭痛だるさといった症状が表れます。脳に十分な酸素が行きわたらないことで...あまり知られていない効用の鉄分の摂りすぎに注意

  • ブタの臓器をヒトへ移植する技術の実現性

    かなり前になりますが、ブタの心臓を末期の心臓病患者に移植したという話しをこのブログでも取り上げました。こういった異種移植に関しては、倫理上の問題はほぼなくなり技術的な進展もあるようです。ブタの臓器をヒトに移植する技術はどこまで現実に近づいているのかを紹介します。2022年1月に米国のメリーランド州の57歳の男性にブタの心臓を移植する手術が成功したというニュースが世界を駆け巡りました。ブタの心臓移植を行ったのはメリーランド大学医学部で、世界初の事例でした。移植された豚の心臓は4つの遺伝子の機能を失わせ、ヒトの6つの遺伝子を加えた遺伝子組み換えが行われたものでした。患者は末期の心臓病をかかえていましたが、移植後は心臓が正常に機能し明らかな拒絶の兆候は見られなかったようです。しかし残念ながらこの男性は2か月後に...ブタの臓器をヒトへ移植する技術の実現性

  • 曖昧な感じもある「心不全」から身を守る方法

    れっきとした疾患である「心不全」ですが、具体的に心臓のどこが悪いかが曖昧な感じもしています。特に死因を特定する場合、明らかに原因となる疾患が特定できない場合や、老衰のような状態でも心不全で片づけられているような気がします。心不全は心臓がうまく働かなく状態と定義されており、生活習慣病があれば「リスクあり」となり、心臓病があれば心不全の「前段階」となっています。心不全の治療の中心は生活習慣の改善と薬物療法で、最近では新しい薬も登場し治療効果が期待されています。心不全の治療はステージに応じて行い、発症前であれば予防を、すでに発症している場合は進行を抑え、急性心不全や急性憎悪を防ぐことが目的になります。ステージA,Bはまだ心不全を発症していない段階で、この段階では高血圧などの危険因子や原因となる心臓病の治療を徹底...曖昧な感じもある「心不全」から身を守る方法

  • 軽症となるオミクロン株で死亡者数はなぜ増加するのか

    新年になっても新型コロナの感染者数は、減少する傾向が出ていません。昨年感染者の全数把握をやめるというような話しが出ていましたが、毎日詳しい感染者数が発表されています。現在猛威を振るっているオミクロン株が出始めたのは、2022年1月の第6波からです。これは重症度が低くただの風邪レベルと考えられてきましたが、これまでの国内の感染者数・死亡者数のほとんどがオミクロン株で占められており、この1年間で約4万人の命が失われました。新型コロナの重症化率や致死率がインフルエンザレベルまで下がったのに、なぜこのような事態に至ったのか感染症の専門家が解説しています。インフルエンザと決定的に違うのが感染性で、新型コロナは基本再生産数でインフルエンザの数倍は高いとされています。季節性インフルエンザの基本再生産数(1人の感染者が何...軽症となるオミクロン株で死亡者数はなぜ増加するのか

  • 温泉への入浴で疾病リスクや腸内細菌叢に変化

    私も温泉は好きで、ゆったり湯につかっていると癒される感じがします。残念ながら最近はあまり温泉に行くことがないのですが、近くに日帰り温泉ができましたので行ってみようかと考えています。温泉に浸かると色々な病気の予防などの効用があるといわれていますが、あまり科学的な検証は行われていませんでした。2022年12月に九州大学都市研究センターや別府市などが共同で、温泉の入浴によって「疾病リスク」と「腸内細菌叢」に変化が生じることを実証実験で証明したと発表しました。温泉といえば日本人にとって憩いの場のひとつで、旅行の目的地としても高い人気を誇っています。この温泉は泉質別ににさまざまな健康効果があるとされ、入浴することで心筋梗塞に代表される虚血性心疾患や脳卒中の発症者数が減るといったことや、温泉入浴により発症予防効果が促...温泉への入浴で疾病リスクや腸内細菌叢に変化

  • iPS細胞を利用した化学物質の安全評価

    新しい化学物質が人体に安全かどうかは、マウスなどの実験動物を使って検証されてきました。この場合ヒトと動物とに種差などの問題がありましたが、現在までそれほど大きなミスは出ていないようです。厚生労働省は来年度からiPS細胞(人工多能性幹細胞)で作った人の神経細胞やミニ臓器である「オルガノイド」を使い、化学物質が人体にとって有害かどうかを調べる新手法の開発に乗り出すようです。オルガノイドとは試験管の中で細胞を培養して立体構造にし、臓器に近い構造や一部の機能を再現した組織のことです。脳や心臓、肺、肝臓などほとんどの臓器が作られています。オルガノイドを使うことでヒトに近い条件で確認できる利点を生かした手法を国際標準とするのが狙いとしています。日本発の再生医療技術の有用性を世界に広くアピールし、ミニ臓器量産などの新産...iPS細胞を利用した化学物質の安全評価

  • 遅くなりましたが2022年「科学ニュース10選」

    例年年度末にその年の科学ニュースのまとめを書いていましたが、昨年はどうも気に入ったものが見つかりませんでした。新年になってからいろいろ見ていったところ、なかなか良いまとめの記事がありましたので、少し遅くなりましたが紹介します。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の「超絶美画像」公開これは宇宙望遠鏡から限りなく遠い宇宙の赤外線画像が撮影されたというものです。これは人類が見た中で一番古い銀河系や、二つの銀河系が衝突する姿、星が生まれようとしている姿など天体学者も驚くようなもののようです。私は宇宙に興味がないため細かいことは分かりませんが、ニューストップになるような重大な画像とのことでした。月面探査を目指す「アルテミス計画」の発ミッション完了人類の月面着陸を目指す米国の「アルテミス計画」は、2022年最初の無人ミッシ...遅くなりましたが2022年「科学ニュース10選」

  • 更年期に現われる「ホットフラッシュ」のはなし

    更年期障害というと女性の病気と考えていましたが、最近では男性にもそういった症状が出るようです。その中で「ホットフラッシュ」という症状があり、ほてりや発汗、動悸、めまい、疲労感などを更年期の女性のうち約80%が経験するといわれています。ホットフラッシュは身体が熱を冷やすときの反応に似ていますが、体温は実際に上がっているわけではなく通常のままとなっています。更年期障害に伴うホットフラッシュや血管運動神経症状と呼ばれる症状については、唐突に暑さを感じる根本原因が分からず科学者を悩ませてきました。近年これが脳の「視床下部」にある神経細胞(ニューロン)が原因であることが分かってきました。現在米食品医薬品局(FDA)では、この神経細胞の働きを遮断する薬が審査されており、これが承認されれば2023年初頭にも非ホルモン療...更年期に現われる「ホットフラッシュ」のはなし

  • 「卯年」に知っておきたいウサギの秘密

    今年は「卯年」ですので、年賀状もウサギのイラストを使って作成しました。私は子供のころウサギを飼っていたことがあり、当時はペットフードなどありませんのでウサギが食べる草を探し集めた記憶があります。ウサギはその愛らしい姿とは対照的にギリギリの生存競争で生き続ける秘密を紹介します。ウサギといえば元気に跳ね回っているイメージがありますが、「ノウサギ」と呼ばれるタイプのウサギの中には時速80キロで走る種もいるようです。捕食者などの危機から確実に脱出を可能にするのは、大きく強靭に発達した「後脚」です。ウサギの後脚の骨は長く筋肉も発達しており、瞬発的な力を発揮するタイプの筋肉(速筋)が多くなっています。一般的に動物が移動するときには、足を動かすタイミングを少しずつずらしながら地面を蹴りだすものですが、ウサギは両足を同時...「卯年」に知っておきたいウサギの秘密

  • ガンを血液中の遺伝子成分分析で判別する手法を開発

    最近「線虫」を用いたガン検診のCMを時々見かけますが、この方法はこのブログでも取り上げています。私はこの歳になるまでガン検診を受けたことがなく、胃のバリウム検査さえやっていません。これはバリウムが実験に使う化合物であり、これを飲むという事に抵抗があり色々な理由を付けて健康診断でも逃げていました。近年こういった新しいガンの検査法の開発は進んでいますが、慶應義塾大学は血液中に含まれる遺伝子の成分を分析して、13種類のガンの種類を高い精度で区別できる手法を開発しました。1万6000例以上の血清のマイクロRNAを分析し、ガンの種類を人工知能(AI)に予測させる方法で、9割の確率で正しく診断できるようです。乳ガンや前立腺ガンなどの固形ガン9921例、ガンでない事例5643例、良性疾患の626例の血清のマイクロRNA...ガンを血液中の遺伝子成分分析で判別する手法を開発

  • アルツハイマー病の新薬が悪化抑制の効果を確認

    認知症は今後も患者数の増加が見込まれていますが、国内外で新薬の臨床試験がことごとく失敗に終わっています。この内日本のエーザイが開発している抗体医薬の「レカネマブ」が最近注目を集めています。最近の発表ではこのレカネマブのアルツハイマー病に対しての臨床試験で、症状の悪化を抑制する効果があったとする詳しいデータが出たようです。レカネマブはアルツハイマー病の原因とされ、脳内に蓄積して神経細胞を壊すアミロイドβの除去を目的とする新しいタイプの薬剤です。アミロイドβが固まる前の段階で、人工的に作った抗体を結合させて神経細胞が壊れるのを防ぐ仕組みとされています。治験データはサンフランシスコで開かれた「アルツハイマー病臨床試験会議」と呼ばれる国際学会で発表されました。治験は日本や北米、欧州、アジアの235の医療施設で早期...アルツハイマー病の新薬が悪化抑制の効果を確認

  • 肥満や糖尿病の人は感染症が重症化しやすいメカニズム

    新型コロナは第7波ほどではないようですが感染者数は高止まりをしており、糖尿病などの基礎疾患があると重症化しやすいといわれています。群馬大学生体調節研究所の研究グループは、肥満や糖尿病があると感染症が重症化しやすくなるメカニズムを明らかにしたと発表しました。研究グループはS100群と呼ばれるタンパク質に注目しました。S100タンパク質は細胞特異的に発現するカルシウム結合タンパク質で、現在までに20種類のファミリーが確認されています。細胞内シグナル伝達だけでなく、細胞外に分泌され機能することも知られています。研究グループは敗血症ショックを起こした状態のマウスで実験を行いました。この実験からは敗血症ショックを起こしたマウスにS100タンパク質の一種であるS100A8を投与すると、生存率が優位に改善することが分か...肥満や糖尿病の人は感染症が重症化しやすいメカニズム

  • 2023年新年のご挨拶

    明けましておめでとうございます。昨年はコロナも収束せず、ウクライナへの侵攻などもあり大変な年になってしまいました。昨年末から始まった物価上昇は今年も続きそうで、年金生活者としては苦しい年になりそうです。それでもコロナがいわゆる「ウイズコロナ」の時代に入ったようで、行動制限もなく感染防止に気を付ければコロナ前の日常は戻って来そうな感じでもあります。昨年は飲み会の後に3回も濃厚接触者になってしまいましたが、幸い一度も症状が出ることはありませんでした。このあたりはコロナワクチンの多重接種は意味が無いといっている割には、簡単に無料で受けられるという事で5回も接種したことが少しは効いているのかもしれません。昨年は恒例のギター合宿は残念ながら中止になってしまいましたが、後半はややコロナも収まる気配があり、飲み会や早め...2023年新年のご挨拶

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