13日の金曜日なので、懸案のスイカを割ることにした。雪下の筍…にも等しい珍なる12月の西瓜をどうしたものか…と新たな懊悩の種におびえつつも、甘みが増すかも…と収穫したままの西瓜を天日に干していたらもののはずみで、スイカがころりんすってんてん…と転がって、ベランダの床に落ち、ひびが入ってしまった。こんなに可愛らしいものに包丁を入れるなんて…勿体なくて切れない…しかしこのまま西瓜のミイラにするのもしのびなく勿体ない…と無限のモッタイナイの応酬が、有難いことに決着したのである。これは天意であろう。ずいぶん遠い昔…小学生の頃とっていた学研の科学と学習誌の別冊読み物特集号で読んだのだったか…子どもが海岸で拾ってきた卵ぐらいの丸い石を大切に持っていたが、ある時、屋根に上って「この石は割られたがっているんだ!」と地面に...紅、ふたたび。