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意志による楽観主義のための読書日記 https://blog.goo.ne.jp/tetsu814-august

面白きこともなき世を面白くするのは楽観力、意志に力を与えるのが良い本 *****必読****推奨**閑なれば*ム

意志による楽観主義のための読書日記
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2015/07/14

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  • 武士の日本史 高橋昌明 ****

    武士の発生は古くは古代から中世にかけてのことで、当時は武芸を身につけた民の一種である芸能民と分類されていた。筆者によれば当時の分類では、出生の別として、出生したイエが貴族、侍、百姓、それ以外の4種類に分けられ、当時の官位として従五位下以上が貴族、官位を持たないのが百姓、百姓と貴族の間にあるのが侍であり、生活のよりどころたるイエを持たない身分がそれ以外となる。職業としては文士(学問や儒学、文学に携わる)・武士(馬術、弓、鑓使い)、農人・浦人・山人(農林水産林業などの一次産業従事者)、道々の細工(手工業)の3種類に分類できる。出生したイエが属する社会的機能が決められており、侍のイエが持つ機能は文士もしくは武士であった。イエには得意とする芸能分野があり、芸能には琵琶法師や白拍子、雅楽、猿楽、蒔絵、紙漉き、鍛冶、...武士の日本史高橋昌明****

  • 異端の数 ゼロ チャールズ・サイフェ ***

    ゼロを扱う本書は当然かもしれないが、ゼロ章から始まる。ゼロ章には本書で述べられるゼロの歴史が概説される。ゼロが古代に生まれながら東洋で成長して欧州で受け入れられるには大いなる苦闘が必要だった。その後西洋では現代物理学にとって常なる脅威となるまでの物語。本書を貫くテーマはゼロと無限、扱われる分野は数学、美術、哲学、宗教、物理学、化学と多様であり、話題も多岐にわたる。世界各地で生み出された古代文明が編み出す数体系とゼロに対して抱いた恐れ。ゼロの発見を妨げたギリシャの数哲学。一方、東洋で受け入れられてきたゼロの概念を西洋はいかに受け入れたのか。教会はなぜゼロを異端視したのか。ギリシャの思想と聖書の思想の間にある無と無限を巡る対立に神学者たちはどう対処したのか。微積分が考え出されたとき、それがゼロを巡るどんな論理...異端の数ゼロチャールズ・サイフェ***

  • ゴールデンカムイ 絵から学ぶアイヌ文化 ****

    「ゴールデンカムイ」は野田サトルによる漫画であり「週刊ヤングジャンプ」で、2014年から2022年まで連載された。Wikipediaによれば累計2900万部(2024年8月現在)を突破し、2018年4月からはテレビアニメが放送され、2024年1月には実写版映画も公開された。本書の特徴は作品のアイヌ語監修者が熱く語る「アイヌ文化」、それも原作者によるマンガとともに展開された徹底解説である。マンガを読んでいない読者にも十分理解できるように、ゴールデンカムイの登場人物とあらすじが最初に解説され、物語が展開される地図、地名まで説明。そこから、アイヌの精神文化について、カムイ、アイヌ、アイヌの伝統的風習、コタンの生活風景、アイヌが使っていた道具、衣服、食器、調理器具、運搬用具、遊び、舟、祭具などをすべて絵つきで紹介...ゴールデンカムイ絵から学ぶアイヌ文化****

  • 出雲と大和ー古代国家の原像をたずねて 村井康彦 ***

    本書では大国主命(大名持命、大物主命)に着目して、出雲系の神々を求めて各地に出かけて、各地に伝わる神話と記紀の記述とを読み解くことから、神話に秘められ歴史的事実に思いをはせた結果、古代史に秘められた歴史の仮説を検証してみたという一冊である。その仮説とは出雲系の勢力こそが大和地方に邪馬台国を形成した一族であり、それを九州から東征してきた勢力が制圧した、それが大和政権だったというもの。出雲ゆかりの土地を歩きながら、記紀、出雲国風土記、魏志倭人伝などを読み解いて古代史における出雲系勢力の存在と役割にせまる古代史仮説である。仮説の根拠の一つが山そのものが御神体とされる三輪山の存在である。その祭神は大物主神であり出雲系。8世紀の初めに出雲国造が朝廷に出かけて奏上した神賀詞(かみよごと)の中で貢置を申し出た「皇孫の命...出雲と大和ー古代国家の原像をたずねて村井康彦***

  • ノンアル生活のススメ

    2017年2月末不整脈のためカテーテルアブレーション手術を受けた。暫くは大人しくしていたが、数年経過して、同窓会や飲み会の際には飲みすぎてしまうことも増えた。2024年4月に大腸ポリープの検査のため内視鏡を入れたところ、「4箇所程有りますねえ」とのことでしたのでその場でワイヤーで摘んで除去。医師と共に画面で見ながらの処置でしたので、もう終わり?というほどの施術でしたが、暫くは禁酒を宣告されたので2週間ほど継続。もともと血圧が高めなので継続的に測定していたなか、禁酒2週間で見事に正常値に。気分が良くなりもうしばらく禁酒を継続したところ、朝のウォーキング/スロージョギングでも快調なパフォーマンスが出せるようになり更に継続をきめました。禁酒とはいえ、夕食のお供のビールは飲みたいのでノンアルビールに。近年この味の...ノンアル生活のススメ

  • 日本の方言地図 徳川宗賢 ***

    本書が依拠したのは1957-1965年にかけて全国実地調査を行い調べ上げた「日本言語地図」であり、日本全国2400箇所、研究者が現地に赴いて土地の方々から直接方言を聞き取る形で調査されたもの。地図は合計300面あったというが、本書ではそのうち50面を選択、略図化して掲載したという。当時聞き取りをした対象者は主に明治20年以降生まれの男性に聞き取りし、中には1903年以前出生の高齢者にも聞き取りをした例もある。本書ではその中から、方言分布、方言の単語、方言流動の変遷、日本語の歴史などについても考察した。1979年発刊であり、文献としての残りにくい話し言葉を記録していることから貴重な方言地図である。柳田國男が有名にした蝸牛考でも取り上げられた「カタツムリ」の方言、デンデンムシ、マイマイ、ツブラメ、ツノダシ、ナ...日本の方言地図徳川宗賢***

  • 知られざる大隈重信 木村時夫 ****

    筆者も書いている通り、大隈重信への評価はまちまちである。立憲政治、政党政治への貢献、大学設立などのプラス面と21か条問題、シベリア出兵などによる後の対中国対立のきっかけとなった問題との両面を見てのこと。本書は大隈擁護論に満ちあふれていて、褒めすぎへの反発を持って読むこともできるが、日清日露戦争を経て、対華21か条要求問題やシベリア出兵が欧米各国からの日本に対する厳しい視線をもたらし、その後の日中戦争、太平洋戦争への道筋をつけてしまった道程が明確に読める、という点で評価に値する。1839年天保9年佐賀生れの大隈を育てたのは、佐賀藩主鍋島閑叟の教育と西洋文明に対する開明論のおかげであり、砲台指揮官で上級藩士であった父親の自然科学に対する知識や両親の教育への熱心さがあった。大隈は佐賀藩校での「武士道、葉隠れ論」...知られざる大隈重信木村時夫****

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