武士の日本史 高橋昌明 ****
武士の発生は古くは古代から中世にかけてのことで、当時は武芸を身につけた民の一種である芸能民と分類されていた。筆者によれば当時の分類では、出生の別として、出生したイエが貴族、侍、百姓、それ以外の4種類に分けられ、当時の官位として従五位下以上が貴族、官位を持たないのが百姓、百姓と貴族の間にあるのが侍であり、生活のよりどころたるイエを持たない身分がそれ以外となる。職業としては文士(学問や儒学、文学に携わる)・武士(馬術、弓、鑓使い)、農人・浦人・山人(農林水産林業などの一次産業従事者)、道々の細工(手工業)の3種類に分類できる。出生したイエが属する社会的機能が決められており、侍のイエが持つ機能は文士もしくは武士であった。イエには得意とする芸能分野があり、芸能には琵琶法師や白拍子、雅楽、猿楽、蒔絵、紙漉き、鍛冶、...武士の日本史高橋昌明****
2024/10/31 11:14