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  • 〔映画〕ビーキーパー

    2024年に公開されたアメリカ映画です。ジェイソン・ステイサム主演の“アクション作品”なので、リアリティは「0(ゼロ)」、超安心の“ワンパターン”の復讐モノです。ただ、今回は「養蜂家」というキャラクタの設定にちょっとオリジナリティが感じられました。さらに、「ハチ」の社会の仕組みをしっかりと物語の舞台の背景に織り込んでいるのは、なかなか面白い着眼で秀逸だったと思います。ビーキーパーデヴィッド・エアー〔映画〕ビーキーパー

  • 伊香保殺人事件 (内田 康夫)

    かなり以前に読んでいた内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら“シリーズ全作品制覇”にトライしてみようと思い始めました。この作品は「第41作目」です。今回の舞台は“伊香保(群馬)”。伊香保には、かなり昔になりますが、近場の温泉地ということで、(たぶん)同期入社の研修後の親睦会で訪れた記憶があります。(正直、かなり朧げです)プライベートでも、家族ドライブで立ち寄ったことがあるように思うのですが、こちらも定かではありません。こどもたちと「ガラス細工の体験」をしたのが、伊香保だったような記憶が・・・。この作品、ミステリー小...伊香保殺人事件(内田康夫)

  • 〔映画〕デビルクエスト

    2011年に公開されたアメリカ映画です。中世ヨーロッパ、十字軍の時代の魔女狩りや悪魔祓いをモチーフにした“ファンタジーアドベンチャー”作品ですね。主役はマンネリぎみのニコラス・ケイジなのでほとんど期待していなかったのですが、極く普通に楽しめました。ストーリーやキャラクタ設定はこれといって目を見張るようなところはないのですが、そのあたりの素直な作りが奏功したようです。デビルクエスト[Blu-ray]ニコラス・ケイジKADOKAWA角川書店〔映画〕デビルクエスト

  • 〔映画〕新源氏物語

    1961年に公開された日本映画です。川口松太郎の「新源氏物語」を原作として映画化された作品ですが、その段階で「川口源氏」からの改変があったでしょうから、主要な登場人物は踏襲するとしても、そもそもの紫式部の「源氏物語」と比べるとその描き方にはかなりの隔たりがあるのでしょう。まあ、私の場合、大もとの紫式部版も読んだことがないので、なんとも情けないことにその彼我の違いは分かりようもありません。ともかく、本作、当時の映画作品としては、市川雷蔵が主役を張り、当時のトップ女優の方々が名を連ねた豪華版だったのでしょう。ただ、この手の“湿気の多い人間関係”が人を変え場所を変えて延々と連なるような物語は、ちょっと私にはきついですね。新源氏物語[DVD]市川雷蔵KADOKAWA/角川書店〔映画〕新源氏物語

  • 芸能界を変える ─ たった一人から始まった働き方改革 (森崎 めぐみ)

    いつも利用している図書館の新着本の棚で目についた本です。人気タレントと大手テレビ局におけるコンプライアンス問題が大いに話題になっていますが、従来から“芸能界の特殊な慣行”についてはその存在は黙認されていたというのが現実の姿でしょう。本書の著者の森崎めぐみさんは、俳優であり、一般社団法人日本芸能従事者協会代表理事という立場で、不適切な労働慣行や各種ハラスメントが横行する芸能界における法的ルールの確立に尽力してきました。本書には、芸能界の実態を示す森崎さんたちが実施した調査結果や直接体験した実例が数多く紹介されているとともに、その解決策の提案・改善事例等も随所に記されています。しばしば“芸能界の特殊性”という言を耳にしますが、その背景には、「芸能関係の労働者」と企業や芸能事務所との多様かつ不可思議な関係の存在...芸能界を変える─たった一人から始まった働き方改革(森崎めぐみ)

  • 〔映画〕モスラ2 海底の大決戦

    “平成モスラ”シリーズの第2作目で、こちらも“SFファンタジー”ですね。「こども」が主人公の“ファミリー向けのつくり”に傾いていた一世代前のゴジラやガメラ映画は、“平成ゴジラ”“平成ガメラ”シリーズで「ストーリー」でも楽しめる本格的なエンタメ作品として再生したのですが、そのころに作られたこの“平成モスラ”シリーズは完全に「お子さま向け」です。なので、ターゲット外の私が「映画」としての感想を記すのは控えたいと思います。ただ、とはいえ、私の年代にとっての見どころがなかったわけではありません。主役の満島ひかりさんは子役として映画初出演でしたし、若々しい紺野美沙子さん、細川ふみえさんにも久しぶりにお目にかかれました。モスラ2海底の大決戦[DVD]小林恵東宝〔映画〕モスラ2海底の大決戦

  • 〔映画〕ゴーストバスターズ/フローズン・サマー

    2024年に公開されたアメリカ映画です。1984年公開の第一作目から続く“SFファンタジー”のシリーズ作品で、トータルでは5作目、2021年の「ゴーストバスターズ/アフターライフ」の続編にあたります。こういったシリーズはマンネリ化が不可避ですが、本シリーズの場合は、初期作品と現行作品とをうまく融合させて、十分楽しめるレベルを維持していますね。基本コンセプトを堅持している点や初期のキャストをとても自然に最新作に登場させているところあたりが特に秀逸なのですが、それらが活きるのも、そもそものプロットがしっかりしているところに拠るのでしょう。この最新作も、いい具合でしたね。楽しめました。ゴーストバスターズ/フローズン・サマーブルーレイ+DVDセット[Blu-ray]通常版ポール・ラッドHappinet〔映画〕ゴーストバスターズ/フローズン・サマー

  • 琵琶湖周航殺人歌 (内田 康夫)

    かなり以前に読んでいた内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら“シリーズ全作品制覇”にトライしてみようと思い始めました。この作品は「第38作目」です。今回の舞台は“琵琶湖(滋賀)”。滋賀県は、数えきれない回数、上り下りの新幹線では通っていますが、ゆっくり降りて探訪したことはありません。仕事では、草津に以前勤めていた会社のお客さまの拠点があって2・3ヵ月に1回程度の頻度で訪問していたころもありました。ただ、琵琶湖も遠目に湖面が目に入った程度ですね。ミステリー小説ですからネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、こ...琵琶湖周航殺人歌(内田康夫)

  • 〔映画〕モスラ (1996)

    1996年に公開された日本映画です。少し前に観た1961年制作の「モスラ」とは全くの別物の“ファミリー向けファンタジー作品”です。メインキャラクタが同じでも、「作品のコンセプト」と「映画づくりへの熱量」が違うとこうまで出来栄えに差がつくのですね。特技監督が“平成ゴジラシリーズ”の川北紘一さんとは思えない映像です・・・。とはいえ、このあと“平成モスラ”シリーズとしてあと2作制作されたのですから、この内容でも興行的にはそこそこの成功の部類だったようです。まあ、この作品を観た私にとっての収穫といえば、挿入歌の作曲が「矢野顕子」さんだったということぐらいでした。モスラ(1996年度作品)[東宝DVD名作セレクション]小林恵東宝〔映画〕モスラ(1996)

  • 〔映画〕劇場版ハイキュー‼ ゴミ捨て場の決戦

    2024年に公開された日本のアニメ映画です。週刊少年ジャンプ連載のコミックが原作で、TVアニメ化されたシリーズの「続編」という位置づけですから、きちんと楽しむには、アニメを観てからというのがベストでしょう。私の場合は、アニメは途中で中断しているのですが、まあ、それでもこの映画で登場するキャラクターたちのここに至る経緯は最低限辿っていたので助かりました。「アニメーション」としては、どうでしょう、綺麗な“絵”を見せるタイプではなく、モチーフ、キャラクタ設定、人間関係、それにエピソードといったところに見せ場がある作品なので、そのあたりに魅力を感じるか否かが評価の分かれ目になりますね。私の場合はどうかといえば、好きな絵のトーンではなかったという点を差し引いて、まあまあ良かったといった印象でした。無難な“優等生”的...〔映画〕劇場版ハイキュー‼ゴミ捨て場の決戦

  • 争いばかりの人間たちへ ゴリラの国から (山極 寿一)

    いつも利用している図書館の新着本リストで目についたので手に取ってみました。山極寿一さんの著作は今までも「ゴリラからの警告「人間社会、ここがおかしい」」「虫とゴリラ」「京大式おもろい勉強法」「動物たちは何をしゃべっているのか?」等々何冊か読んでいます。そして、読むたびに、山極さんの真っ当な思索にいつも数々の気づきをいただいているのですが、本書からもそうでした。それらの中から、特に印象に残ったところをいくつか覚えとして書き留めておきます。まずは、「人類の社会性」が誕生した経緯についての山極さんの理解。(p118より引用)人間が多産なのは、おそらく森からサバンナへ出てきた時代に高い捕食圧に直面して子ども死亡率が高まったためであり、それを現代まで受け継いでいると考えられるのだ。しかも、脳が増大するようになってから...争いばかりの人間たちへゴリラの国から(山極寿一)

  • 〔映画〕モスラ(1961)

    1961年に公開された日本映画です。当時の世界最高水準の特撮映画でしょう。設定やストーリーはともかく、CG登場するはるか以前、架空世界の創造や現実世界の再現にこれだけのエネルギーをつぎ込んだ映像は驚愕です。圧巻だったのは、渋谷界隈のミニチュアセットの精巧さと、それを破壊していくシーンのリアリティ。看板ひとつ、電線一本までも実際に作り込んでいるのですから、この執着たるや筆舌に尽くしがたいものがあります。見事の一言ですね。60年以上前の映画ですが、この渋谷の映像を見るだけで、いまだに関係者の熱量が伝わってきますね。制作は田中友幸さん、監督は本多猪四郎さん、そして特技監督は円谷英二さんという最高の制作スタッフに、音楽は古関裕而さん、さらにモスラ幼虫のスーツアクターは中島春雄さん。これだけ並べば文句のつけようがあ...〔映画〕モスラ(1961)

  • 〔映画〕ザ・フラッシュ

    2024年に公開されたアメリカ映画です。DCコミックスのキャラクターを主人公にしたヒーロー映画ですが、「フラッシュ」は、数あるヒーローたちの中ではかなり地味な存在です。そのフラッシュが“時間を操る力”を持ったという設定の「タイム・ループ」もの。なので、ストーリーも自由に作り上げることができます。ただ、「自由」な分だけ、つくりはかなり無理筋で雑になりますね。展開の奇抜さを楽しむか、それとも物語の深みを味わうか、作品に期待するものによって評価は分かれますね。あとは、キャスティング。メインキャラクターの配役は若手ですが、その他のお馴染みのキャラクターは、それぞれハリウッド映画の主役が張れるビッグネームがそれこそ綺羅星の如く登場しています。まあ、「演じる」というよりは「一瞬の顔見世興行」といったところですが。それ...〔映画〕ザ・フラッシュ

  • 罪を犯した人々を支える ─ 刑事司法と福祉のはざまで(藤原 正範)

    いつも利用している図書館の新着本の棚で目についた本です。私の実生活の中では馴染みの薄いテーマですが、「闇バイト」のように誰もが犯罪者になる可能性が高まっている今日、その犯行後の矯正の問題はますます重要性を増してくるでしょう。そのあたり、少しでも現状を頭に入れておこうと思い手に取ってみました。著者の藤原正範さんは長年にわたり家庭裁判所調査官として少年犯罪に向き合ってきたとのこと。藤原さんの実務経験と裁判傍聴等から得た多くの実例をもとに、司法と福祉の現代的課題を指摘してくれています。それらの中から、特に印象に残ったところをいくつか覚えとして書き留めておきます。まずは、「更生」についての藤原さんの思いを表しているくだりです。本書で藤原さんが第1章で提示している刑事裁判例は、窃盗、詐欺といった比較的軽い犯罪が対象...罪を犯した人々を支える─刑事司法と福祉のはざまで(藤原正範)

  • 〔映画〕春に散る

    2023年に公開された日本映画です。原作は、沢木耕太郎さんの小説ですが、今回の映画化にあたって登場キャラクターやストーリーには結構手が入ったようですね。まあ、小説の映画化にあたってはよくあることですし、そもそも原作と映画とどちらがいいかといった問題ではありません。それぞれ、別個の“表現作品”として楽しめばいいだけです。さて、本作品、「ボクシング」がモチーフです。同様の映画はそれこそ山のようにありますが、「ボクシング」は映像やストーリーにする場合扱いやすいんでしょうね。この作品も、概ね想像通りの予定調和的展開でした。キャスティング面でいえば、横浜流星さん、窪田正孝さんのボクサー役は見事にはまっていましたし、片岡鶴太郎さんも独特の存在感でいい味を存分に発揮していました。あとは、山口智子さん。映画出演は久しぶり...〔映画〕春に散る

  • 〔映画〕レディ加賀

    2024年に公開された日本映画です。最近では珍しい“ベタなモチーフ”で、ストーリー展開も一昔前のノリですね。ご当地ものですが、如何せん“地味”です。主演は、今まさにNHK大河ドラマで大いに話題になっている小芝風花さんですが、この作品では、キャラクタとの相性が???で今ひとつ輝きませんでした。残念です。残念といえば、森崎ウィンさん。過度な演出のせいもありますが、こちらも完全にミスキャストでしたね。映画「レディ加賀」[DVD]DVD小芝風花ポニーキャニオン〔映画〕レディ加賀

  • 60代からの資産「使い切り」法 今ある資産の寿命を伸ばす賢い「取り崩し」の技術 (野尻 哲史)

    いつも利用している図書館の新着本リストで目について手に取った本です。タイトルに「60代からの」とありますが、私も60代半ばを過ぎ、まさに本書のターゲット層にドンピシャのライフステージに至ってしまいました。なので、まずは、こういった“HowTo本”で基本を頭に入れておこうと読んでみたのですが、著者の野尻哲史さんの解説はとても分かりやすく、示されたアドバイスも具体的で大いに参考になりました。本書での野尻さんのアドバイスの要諦は、資産の取り崩し期における「資産活用」の薦めです。そして、その際に留意すべきポイントは「収益率配列のリスク」の存在だと指摘しています。(p121より引用)こうした収益率の並び方が資産残高に影響するという考え方は、海外ではSequenceofreturnsriskと呼ばれて、よく知られてい...60代からの資産「使い切り」法今ある資産の寿命を伸ばす賢い「取り崩し」の技術(野尻哲史)

  • 〔映画〕マダム・ウェブ

    2024年に公開されたアメリカ映画です。マーベル・コミックスのキャラクターを主人公にしたスーパーヒーロー映画で「スパイダーマン」の系列ですね。なので、かなり地味です。つくりとしては、コミックそのものというかベタな素人作品といった感じで、ストーリー展開も意味不明です。キャラクタとしての“造型”もなしに等しく、持っている特殊能力も極めて限定的でワクワク感は感じられません。さすがに、このレベルではシリーズ化は到底無理でしょう。マダム・ウェブブルーレイ+DVDセット[Blu-ray]通常版ダコタ・ジョンソンHappinet〔映画〕マダム・ウェブ

  • 〔映画〕ジョン・ウィック:コンセクエンス

    2023年に公開されたアメリカ映画です。2019年公開の「ジョン・ウィック:パラベラム」の続編で、キアヌ・リーブス主演の「ジョン・ウィック」シリーズの第4作。今までの3作品も観ていますが、本作品はそのなかでも最もストーリー性に乏しく、同じようなテンポの単純なアクションシーンがこれでもかと続いて、かなり食傷ぎみになりました。さすがにこれでシリーズも打ち止めでしょうね。ジョン・ウィック:コンセクエンス[DVD]DVDキアヌ・リーブスポニーキャニオン〔映画〕ジョン・ウィック:コンセクエンス

  • 消費される階級 (酒井 順子)

    いつも聴いている大竹まことさんのpodcast番組に著者の酒井順子さんがゲスト出演していて紹介していた本です。酒井さんは、以前「負け犬の遠吠え」で大いに有名になったエッセイストですが、それも、もう20年も前なんですね。本書もその酒井さんによるエッセイ。最近のSNSでも頻繁に見られる“マウンティング”や“過度な公平要求”等をはじめとした「今日的な階級問題」の実態を材料に、酒井さん一流の感性でウィットに富んだ小文に仕立て上げています。なるほど、といった刺激や気づきに溢れた内容でしたが、それらの中から特に私の関心を惹いたところをひとつ書き留めておきます。「男性アイドルは無常の風の中に」とのタイトルの一文より、「ジャニー喜多川事件」の影響について言及したくだりです。(p202より引用)ジャニー喜多川氏が築いた帝国...消費される階級(酒井順子)

  • 〔映画〕仕掛人・藤枝梅安2

    2023年に公開された日本映画です。多くの役者の方々が演じた「藤枝梅安」ですが、豊川悦司さん版の2部作の後編です。第1作の続編なので、梅安を取り巻く登場人物は前作を観ていないと各々のキャラクタ設定は理解できません。ただ、メインのエピソードは独立したものなので、本作だけでもそれなりには楽しめますが・・・。こちらの作品もエンターテインメント作品としては、しっかりした作りです。ストーリー展開もそうですが、登場人物の時折の“台詞”が“和製ハードボイルド”としても効果的ですね。それらが池波正太郎さんの原作にあるものなのか、シナリオ作成時に織り込まれたものなのか、機会があればチェックしてみたいものです。仕掛人・藤枝梅安2河毛俊作〔映画〕仕掛人・藤枝梅安2

  • 〔映画〕ゴールド・ボーイ

    2024年に公開された日本映画です。中国のミステリー小説が原作というのは珍しいですね。ストーリーは、リアリティには乏しいですが、展開にメリハリがあってよく練られていたと思います。また、主人公のキャラクター設定が最後まで効いていましたね。まさにこの作品の“コア”ですが、そのあたり羽村仁成さんがうまく演じていました。あと、岡田将生さんや黒木華さんといった中堅の実力派を配したキャスティングもよかったですが、監督はあの金子修介さんなんですね。「平成ガメラ3部作」は私の好きな映画シリーズです。ゴールド・ボーイ[DVD]通常版岡田将生Happinet〔映画〕ゴールド・ボーイ

  • 神戸殺人事件 (内田 康夫)

    かなり以前に読んでいた内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら“シリーズ全作品制覇”にトライしてみようと思い始めました。この作品は「第37作目」です。今回の舞台は“神戸”。神戸には、小学校のときの六甲山での林間学校をはじめとして、もちろんプライベートでも何度か訪れています。ただ、“神戸”の記憶で極め付きはかなり以前の会社時代のものです。神戸を仕事で訪れたのは、1994年12月、阪神・淡路大震災の1ヵ月前でした。震災時は、訪問先のビルがあった長田地区の被害は甚大で、センターに勤務されていた方々、ご家族の多くが被災されま...神戸殺人事件(内田康夫)

  • 〔映画〕シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ

    2016年に公開されたアメリカ映画です。マーベル・コミックのキャラクターでスーパーヒーローである「キャプテン・アメリカ」が主人公のアベンジャーズシリーズで、作品としては「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」の続編にあたります。ヒーローの活躍に隠れた犠牲者の立場がモチーフですが、その点は「ガメラⅢ」でも使われたものですね。ただ、本作品の場合は、それが“仲間割れ”を産み、多くのアクションシーンが“ヒーローどおしの戦い”になってしまいました。そこには、敵味方という動機しかなく、落ち着いて考えると、“登場人物たちの、冷静な判断を欠いた短絡的な行動”を延々と見せられたということでもあります。まあ、クリス・エヴァンス、ロバート・ダウニー・ジュニア、スカーレット・ヨハンソン、セバスチャン・スタン、ドン・チード...〔映画〕シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ

  • 〔映画〕劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-

    2010年に公開された日本映画です。テレビアニメの「機動戦士ガンダム00ファーストシーズン・セカンドシーズン」に引き続いて製作された作品ですが、完全にテレビ版の続編なので、いきなりこの劇場版だけ観てもストーリーにはスッと入っていけないでしょうね。とはいえ、作品のテーマは“独立”しています。しかし、機械生命体という異種との相互理解をこういった表現で語るのはかなりチャレンジングでしたね。正直、成功だったとは言いがたい出来だったように思います。劇場版機動戦士ガンダム00-AwakeningoftheTrailblazer-水島精二〔映画〕劇場版機動戦士ガンダム00-AwakeningoftheTrailblazer-

  • 中東危機がわかれば世界がわかる (中川浩一)

    いつも利用している図書館の新着本の棚で目についた本です。イスラエルとハマスとの間の「ガザ紛争」に代表されるように、中東紛争は拠って立つところにより、その善悪、正否の判断は全く異なります。それらの争点を俯瞰した視座から捉えるには中東地域における歴史的・政治的は背景の理解が不可欠なのですが、私の場合、そのあたりの知識は、遥か昔の学生時代の「世界史の教科書」レベルでしかありませんし、その僅かな知識も恥ずかしながら急激に減衰しています。著者の中川浩一さんは外務官僚として在イスラエル日本国大使館、対パレスチナ日本政府代表事務所等、現地での豊富な勤務経験を有しています。その中川さんによる「中東政治状況の入門書」は基礎的な知識から整理し直すにはとても有用でした。いくつもの重要な指摘の中から、特に私の印象に残ったところを...中東危機がわかれば世界がわかる(中川浩一)

  • 〔映画〕翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~

    2023年に公開された日本映画です。2019年公開の「翔んで埼玉」の完全な続編で、主要な登場人物も引き継いでいます。内容は、前作とまったく同じトーンの“ナンセンスギャグ”路線で、キャスティングも各々のキャラの設定を重視したものになっています。逆に、キャスティングされた役者さんの来歴等を、ここまでやるかというほどのイジリに活かした演出もありました。いずれにしても、埼玉、大阪・神戸・京都、滋賀・奈良・和歌山といった各地方の立ち位置や評判、それらの間の関係性、さらには、役者の方々の出自も含めたパーソナリティ等も理解していないとまったく楽しめないつくりです。なので、普遍性は皆無、海外に出しても意味不明なので、本作品の評価如何は、内輪ウケのガラパゴス的な面白味を感じられるかどうかですね。ということは、“コア”なファ...〔映画〕翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~

  • 〔映画〕レジェンド 狂気の美学

    2015年に制作されたイギリス映画です。実在した人物を主人公にした“ギャングもの”で、プロット的には映画による表現に向いた作品なのでしょうが、私の好みではありませんでした。ともかく、主人公(たち)のキャラクタにまったく共感できないというのが最大の理由です。あそこまで“意味不明な行動”にはついていけません。主演はトム・ハーディが一人二役で務めていて、その演技力は出色ではありましたが、それも極端な人物設定だったのでメリハリが付けやすかったようにも感じられますね。レジェンド狂気の美学コレクターズ・エディション[DVD]トム・ハーディHappinet〔映画〕レジェンド狂気の美学

  • 直木賞受賞エッセイ集成 (文藝春秋)

    いつも利用している図書館の「文学書」の書棚で目についたので手に取ってみました。退職を目の前にし、このところビジネス本には見向きもせず、あまり読んで来なかった“文芸書”にトライしています。とはいえ「純文学」は敷居が高く、また正直それほど興味もわかないので、まずは気楽な「エッセイ」あたりで手ごろなものがないかと探していました。本書は、21世紀初の第124回から第150回までの「直木賞受賞作家のエッセイ」を採録したものです。一気に様々な作家のみなさんの作品(筆致)に触れることができるので、手始めには相応しいだろうと楽しみに読み始めたという次第です。全部で36編の作品。出版社からは、「原稿用紙20枚」と作品のボリュームも指定され、テーマも可能な限り「自伝エッセイ」をという同一条件での依頼によるものなので、“比較実...直木賞受賞エッセイ集成(文藝春秋)

  • 〔映画〕山の郵便配達

    1999年に制作された中国映画です。長年、中国山間部で郵便配達人をしている父とその仕事を引き継ぐ息子が主人公で、父の最後の配達の道程を辿るロードムービーです。目にする風景も人々も“山岳村落”の典型的なステレオタイプで、いくつものエピソードを織り込みながら物語も極めて穏やかに進んでいきます。中国映画も最近は“ハリウッド的?”なCGやVFX技術満載のド派手な演出のものが目立つ中、本作は、近年ではなかなかお目にかかれない“超優等生的”作品です。それはそれで素朴な趣があって悪くはないのですが、正直なところ、やはり物足りなさは強く感じますね。山の郵便配達[DVD]廉価版フォ・ジェンチイギャガ〔映画〕山の郵便配達

  • 〔映画〕川っぺりムコリッタ

    2022年に公開された日本映画です。監督・脚本を手掛けた荻上直子さんの小説が原作の作品ですが、なかでも「脚本」が秀逸でした。1シーン、1シーンごとに味があって、荻上さんが描く独特の世界観が、芸達者な面々を揃えた絶妙のキャスティングで見事に表現されていたように思います。そのキャスティングですが、松山ケンイチさんとムロツヨシさんの絡みを軸に、満島ひかりさん、吉岡秀隆さん、緒形直人さんと続き、さらに江口のりこさん、柄本佑さん、笹野高史さん。極めつけは、薬師丸ひろ子さんが「声」だけで出演しているという何とも豪華で贅沢なラインナップでした。川っぺりムコリッタスタンダード・エディション[DVD]DVD荻上直子KADOKAWA〔映画〕川っぺりムコリッタ

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