2025年11月18日をもってgooblogがサービス終了するとのこと。2014年9月13日に「OCNブログ人」の終了により引っ越してきて、10年以上お世話になりました。今後このBlogは、4月18日より、「はてなブログ」(https://norio0923.hatenablog.com/)に移行して続けていきます。引き続きよろしくお願いいたします。〔お知らせ〕gooブログから引越しします
2022年に公開された日本映画です。10年ほど前に連載されたコミックが原作の作品です。あまりにも現実離れした“シンプル”なテーマとストーリーなので、リアリティは全くないのですが、その分ピュアで、見終わっても程よい暖かさが残ります。ともかく登場人物のキャラクタ設定が各々クリアで、西野七瀬さん、平祐奈さん、馬場ふみかさんを配したキャスティングも、それぞれの役どころに上手くはまっていました。あと、気になったのが、路面電車やアーケード商店街。どうも見覚えがある感じだったのですが、やはりそうでした。当時からそれなりに変わっているはずなのですが、なんとなく引っかかるものですね・・・。恋は光[DVD]通常盤神尾楓珠Happinet〔映画〕恋は光
2022年に公開されたアメリカ映画です。評判どおりなかなか見ごたえのある作品でした。主人公の個性的なキャラクタ設定が成功の大きな要因ですね。ちょっと過剰演出かと感じるところもありましたが、ともかく主人公を演じたケイト・ブランシェットは確かに大熱演だったと思います。あと、気になったのが、マーク・ストロング。あのヘアスタイルは率直言って違和感満載・・・、いかがなものでしょう?TAR/ターブルーレイ+DVD[Blu-ray]4550510077109ケイト・ブランシェットNBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン〔映画〕TAR/ター
2024年に配信された日本の長編ドラマです。1988年から連載されたかわぐちかいじさんの同名人気コミックが原作で、2023年には実写版として映画化もされました。本作品は、その映画のあとを受けて同じキャスティングで公開されたものです。そもそもの原作コミックがなかなか一筋縄ではいかないテーマを扱ったものなので、本作も含めその後アニメや実写化された作品も、そのモチーフやストーリーについて軽々に論じるのは悩ましいですね。その点では、とてもチャレンジングで興味深い作品だと思います。沈黙の艦隊シーズン1東京湾大海戦『沈黙の艦隊』シーズン1東京湾大海戦LINGOLSN0002〔ドラマ〕沈黙の艦隊シーズン1~東京湾大海戦~
かなり以前に読んだ内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら“浅見光彦シリーズ”の制覇にトライしてみようと思い始ました。この作品は「第17作目」です。今回の舞台は“箱根”。箱根そのものへの出張はありませんが、プライベートでは何度となく訪れています。ネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、この作品は内田さんによる巻末の「自作解説」でも語られているように、いままでの“旅情ミステリー”といったテイストとは全く異なるものですね。作中でも触れられていますが、アガサ・クリスティーの名作「そして誰もいなくなった」を思い浮かべ...終幕(フィナーレ)のない殺人(内田康夫)
1984年に公開された日本のアニメ映画です。原作は当時大人気だった高橋留美子さんのコミック「うる星やつら」ですが、本作品はそのコミックやテレビアニメとはかなり“世界観”が異なります。コミックファンからみると、まったく別系統という印象です。作品としての評価は結構よかったらしいのですが、私としては、長編映画用の凝ったストーリーや新たなキャラクタにはあまり馴染めませんでした。正直なところ、私はもともとのほのぼのとした“ギャグ系アニメ”の方が好みですね。うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー[デジタルリマスター版][Blu-ray]古川登志夫東宝〔映画〕うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー
2008年に公開されたアメリカ映画です。主人公の「ハルク」はマーベル・コミックのキャラクターですが、結構“キワモノ”っぽいので今ひとつ華がありません。そういうところもあってほとんど期待しないで観たのですが、ちょっと初期の“キングコング”の雰囲気も感じられて、私としては予想外に楽しめました。ラストシーンでも示唆されているとおり、このあとハルクとしての単独の続編は(現時点まで)なく、その活躍の場はアベンジャーズに引き継がれたようです。インクレディブル・ハルク(1枚組)[DVD]エドワード・ノートンソニー・ピクチャーズエンタテインメント〔映画〕インクレディブル・ハルク
2000年に公開されたアメリカ映画です。ブルース・ウィリスとサミュエル・L・ジャクソンの共演作としては「ダイ・ハード3」が浮かびますが、本作品はその5年後に作られたものです。ジャンルとしては“サスペンス”に分類されるのでしょうが、それはラストの種明かしがあってのことで、今ひとつメリハリのない展開です。全体的なストーリーには、中途半端なアメリカンコミック的なテイストも漂っていて、どうにも私の好みではありませんでした。アンブレイカブルプレミアム・エディション[DVD]ブルース・ウィリスブエナビスタホームエンターテイメント〔映画〕アンブレイカブル
吉村昭さんの小説やドキュメンタリー等は今までも何冊も読んでいて、私の好きな作家のひとりです。本書は、いつも利用している図書館の書架で目についたものですが、その帯には「最後の随筆集」と記されていました。ちょっと気になりますね。目次を覗くと、吉村作品の舞台裏を垣間見ることができる数々のエッセイに加え、巻末には、小沢昭一さんとの対談も採録されています。とても興味深い一冊ですが、本書で吉村さんが残した言葉の中から、特に私の関心を惹いたところを少々書き留めておきましょう。まずは、吉村さんの「歴史小説」を書く時の基本姿勢を語ったくだり。(p146より引用)その癖がそのまま歴史小説を書く上でも現われ、ですから史実に忠実に書きたいと思い、それを念願としているのです。それに、史実そのものが私はドラマだと思うのです。変に小説...ひとり旅(吉村昭)
2021年に公開されたアメリカ映画です。“サイコスリラー映画”とされていますが、ストーリーよりも「映像」を魅せる作品のように感じます。全編、重く沈んだようなトーンで統一されていて、好みという点では、私にはちょっと合わなかったのですが・・・。ただ、ラストシーンは、(ありがちではありますが、)遥か昔「猿の惑星」のラストを観た時のインパクトを小ぶりにしたようで印象的でしたし、キャスティング面では、ケイト・ブランシェットを筆頭に、トニ・コレット、ルーニー・マーラ、メアリー・スティーンバージェンと並ぶ女優陣は壮観でしたね。ナイトメア・アリーブルーレイ+DVDセット[Blu-ray]ブラッドリー・クーパーウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社〔映画〕ナイトメア・アリー
2023年に放映された日本のアニメシリーズです。同名のコミックが原作で、このシリーズはTVアニメシリーズとしては2作目となります。コミックの方はまだ連載中なので、この「渋谷事変編」もストーリーの一部に過ぎません。そのせいもあってか“中途半端感”はかなりのものでした。シーズン1の方がまだエピソードに物語性があってメリハリも効いていたのですが、こちらは、単なる「戦闘シーン?」がこれでもかと詰め込まれただけのようで、正直、このシリーズだけだと「駄作」と言わざるを得ないですね。また、続編としてのシーズン3も登場するのでしょうから、そちらでのリベンジに期待しましょう。呪術廻戦渋谷事変1Blu-ray(初回生産限定版)特典なし芥見下々東宝〔アニメ〕呪術廻戦(シーズン2)
2015年に公開されたアメリカ映画です。ストーリー自体は、かなりシンプルな“追跡・復讐劇”ですが、実在の人物と彼のエピソードをもとにして映画化されたものとのこと。その点を思うと、この作品が持つ厚みへの印象が変わってきます。実際の過酷なロケーション現場での撮影がかなりの部分を占めている映像は、リアリティに富んでいて見事でしたし、レオナルド・ディカプリオをはじめとする出演者の面々も、みなさん熱演でしたね。また、全編を通して重厚に流れる音楽は坂本龍一さんによるものでした。これもまた心に響きます。レヴェナント:蘇えりし者[DVD]レオナルド・ディカプリオウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社〔映画〕レヴェナント:蘇えりし者
いつもの図書館の新着図書リストで目につきました。このところ気分転換に読んでいるミステリー小説は、読破にチャレンジしている内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”に偏っているので、この本はちょっとした息抜き、気分転換の一冊です。森村誠一さんの作品はずっと昔からそこそこ読んでいたのですが、再読ではない本は久しぶりです。また短編集というのも私にとっては珍しいですね。さて、ミステリー小説なのでネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、採録されている6編、いかにもサスペンス小説にありがちタッチのものもあれば、ちょっとファンタジックなテイストのものもあり、それぞれに色合いが異なっていて考えて選ばれているのが十分感じられました。とはいえ、今まで読んでいた森村さんの作品は「長編」のものがほとんどだった私の場合、正直なとこ...最後の矜持森村誠一傑作選(森村誠一)
2023年に放映されたアメリカのテレビドラマシリーズです。「シーズン1」が結構面白かったので、続けて観てみました。登場人物のキャラクターが個性的で、ストーリー構成にも工夫があった前シリーズと比較して、こちらはかなり淡白でしたね。シルベスター・スタローンやアーノルド・シュワルツェネッガーの一連のアクション映画のような感じがして、ちょっとがっかりです。とはいえ、下手な映画よりは十分上をいく水準のドラマなので、もし続編が配信されたら、また観るでしょうね。リーチャー~正義のアウトロー~シーズン2アラン・リッチソン〔テレビ〕リーチャー~正義のアウトロー~シーズン2
2022年に放映されたアメリカのテレビドラマシリーズです。元アメリカ陸軍憲兵隊特別捜査官「ジャック・リーチャー」といえば、トム・クルーズが主人公を演じた映画が先行していて、この作品は同じ原作小説をテレビドラマ化したものです。こちらの主人公はアラン・リッチソンが演じていますが、トム・クルーズとはかなりタイプが違いますね。ただ、ここまではっきりとキャラクタ設定を固められると、観ていて安定感を感じます。連続ものだけに、ストーリー展開も一話ごとに山場があって飽きさせませんし、中途半端な「映画」よりも出来栄えはずっと上だと思います。シーズン2もあるようなので、またトライしてみましょう。リーチャー~正義のアウトロー~ウィリー・C・カーペンター〔テレビ〕リーチャー~正義のアウトロー~シーズン1
2003年に公開されたアメリカ映画です。“サスペンス”作品ですが、あまりにも都合の良すぎる設定とストーリーなので逆に興覚めしてしまいます。ラストのHappyendも、そもそももトラブルの背景が語られていない中、何が原因で心境が変化したのか、まったく意味不明ですね。オスカー俳優のデンゼル・ワシントンが主役を務めた作品ですが、あちらこちらで“雑な演出”が散見されたのは残念です。タイムリミット[DVD]デンゼル・ワシントンアミューズソフトエンタテインメント〔映画〕タイムリミット
かなり以前に読んだ内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら“浅見光彦シリーズ”の制覇にトライしてみようと思い始ました。この作品は「第16作目」です。今回の舞台は“長崎”。長崎には、中学校時代の修学旅行を皮切りにプライベートで何度か訪れていますし、社会人になってからは、30年ほど前、熊本勤務時にも、また東京に戻ってからも出張で顔を出しています。ネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、やはり、内田さんは“旅情ミステリーの旗手”ですね。この“長崎”のように独特の雰囲気を持った街を舞台にして、その名所や風景、そこにま...長崎殺人事件(内田康夫)
1986年に公開されたアメリカ映画です。“アクション”作品ですが、当時はここまで垢抜けない映像だったのかとちょっと驚きました。記憶にある「007」や「インディ・ジョーンズ」といった人気シリーズのそのころの作品はもう少しマシだったように思います。出演していたトミー・リー・ジョーンズ、リンダ・ハミルトン、ロバート・ヴォーンといった面々の見た目やヘアスタイルが、かなりノスタルジックだったせいもあるようです。ブラックライダー[DVD]トミー・リー・ジョーンズパラマウントホームエンタテインメントジャパン〔映画〕ブラックライダー
2006年に公開されたイギリス・アメリカ合作映画です。近未来を舞台にした“SF作品”と位置づけられそうですが、こういう設定は初めてでした。オリジナリティ溢れるモチーフですね。ストーリーラインは単純ですが、こういった原初的で普遍的なテーマを扱うのに手の込んだ構成は必要ないのでしょう。そのあたりは、原題“ChildrenofMen”の方が直截的ですね。映画の出来としても、なかなかよかったですよ。カメラワークもリアリティを感じるものでしたし、クライヴ・オーウェン、ジュリアン・ムーア、マイケル・ケインといったビッグネームも抑制の効いた印象的な演技だったと思います。トゥモロー・ワールドプレミアム・エディション[DVD]クライヴ・オーウェンポニーキャニオン〔映画〕トゥモロー・ワールド
2023年に公開された日本映画です。2021年にテレビドラマとして放映されたシリーズの「映画版」とのことですが、サスペンスというよりは“コメディ”っぽい作品ですね。主演は広瀬すずさんですが、この映画では、彼女の良さはほとんど活かされていなかったように思います。共演の橋本環奈さんや真木よう子さんも同様です。こういった中途半端なノリの作品は、役者さんにとってもキャリアの積み上げにはならないでしょう・・・、残念です。映画ネメシス黄金螺旋の謎通常版DVDDVD広瀬すずバップ〔映画〕映画ネメシス黄金螺旋の謎
いつも利用している図書館の新着本リストで目についたので手に取ってみました。東大入試の世界史の論述問題は、様々な国や地域を舞台にした政治史・経済史・社会史・文化史等のジャンルを横断的に関連付けて理解していないと対応できない“ユニークな切り口の提示”が特徴的です。本書は、その東大入試の問題を材料に、“世界史を俯瞰的・横断的に理解するための思考法”を解説したものとの触れ込みですが、なかなか“魔法の杖”のような「具体的な思考法」を示すのは難しいですね。東大世界史の論述問題は、あるテーマを設定し、ある程度の空間的・時間的スパンにおける“流れ(=変化)”を論じさせるものが多いようで、それに対応する思考パターンとして、著者は、「変化前」→「変化の要因」→「変化後」を考えるというフレームを提示しています。そして、そのパー...東大の良問10に学ぶ世界史の思考法(相生昌悟)
2016年に公開されたロシア映画です。よくある“贋作”をモチーフにしたサスペンス作品です。主人公の設定があまりにも“雑”で、危険であろうがどうであろうがやることすべて“軽率”で“乱暴”なので、まったくリアリティを感じません。主犯格の人物も、登場と同時に見当がつくほど、ストーリーも稚拙です。典型的な“B級作品”ですね。ラン・スルー・ザ・ナイト[DVD]アンナ・チポフスカヤビデオメーカー〔映画〕ラン・スルー・ザ・ナイト
〔アニメ〕機動戦士ガンダムSEED DESTINY HDリマスター
2013年に制作されたTVシリーズです。前シリーズの「機動戦士ガンダムSEEDHDリマスター」と同様に“リマスター”版として制作されたものです。完全に前シリーズの続編なので、こちらだけ観るとちょっとこの世界観に入って行きにくいかもしれません。設定やストーリーだけでなく「テーマ」も引き続きなかなか難解で重いものを扱っていて、製作者の継続的なチャレンジ精神が感じられます。アニメ作品としても、登場するキャラクタのそれぞれの個性がはっきりと描き分けられていてその構成力は十分評価できます。まあ、50回という長丁場の作品なので、ところどころに冗長なところも感じられますが、それもやむを得ないところですね。機動戦士ガンダムSEEDDESTINYHDリマスターCompleteBlu-rayBOX機動戦士ガンダムSEEDDE...〔アニメ〕機動戦士ガンダムSEEDDESTINYHDリマスター
2021年に公開されたイギリス・アメリカ合作映画です。「キングスマン」シリーズの3作目で、前2作の“前日譚”という位置づけなのですが、キャスティングは前2作に比較して少々地味ですし、出演俳優の共通性もないので、かえってこの作品だけ観ても違和感はありません。登場人物には歴史上の有名人を配し、ストーリーと構成で“アクション・ファンタジー”といったテイストのエンターテイメント作品に仕上げています。なのですが、結構淡白な展開で、出来栄えとしては“ちょっと物足りない”といった感じですね。キングスマン:ファースト・エージェント[DVD]DVDマシュー・ヴォーンウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社〔映画〕キングスマン:ファースト・エージェント
NHKラジオ深夜便 絶望名言2 (頭木 弘樹・NHK<ラジオ深夜便>制作班)
少し前に本書の前作を読んだのですが、一味違った視点に感化されました。前作出版後も「NHKラジオ深夜便」の名物コーナーは継続していて、本書は、その内容を第2作目として採録したものです。先の投稿と同様、その中から特に印象に残った部分をいくつか書き留めておきます。まずは、「中島敦ー自分にふさわしくないことが起きるという絶望に」の章から、小説「李陵」の一節を引用した頭木さんの言葉です。(p55より引用)常々、彼は、人間にはそれぞれその人間にふさわしい事件しか起こらないのだという一種の確信のようなものを有っていた。たとえ始めは一見ふさわしくないように見えても、少なくともその後の対処のし方によってその運命はその人間にふさわしいことが判ってくるのだと。これも、そうではなかった、と言っています。これはとても重要なことだと...NHKラジオ深夜便絶望名言2(頭木弘樹・NHK<ラジオ深夜便>制作班)
2023年に公開された日本映画です。もともとは人気コミックが原作で、その後、一部キャラクタ設定を変更してTVドラマ化され、さらにこの映画は「TVドラマの続編」といった関係とのこと。“リーガル”ものということでちょっと期待してみたのですが、やはり「アメリカ映画」でよくあるようなシリアスなテイストとは全く別物でした。正直、まったくリアリティが感じられない人物設定やストーリー展開で、大いに残念な出来栄えでしたね。映画『イチケイのカラス』DVD通常盤[DVD]DVD浅見理都東宝〔映画〕イチケイのカラス
2014年に公開された日本映画です。人気テレビドラマシリーズの「劇場版第4作」、“完結編”。私の場合、タイトルは聞き知ってはいましたが、テレビ放映は観たことがないので、単発ものの映画としてトライしたことになります。“コメディ”としては、極々普通で取り立てて印象に残るところはありません。当時、人気を博していた仲間由紀恵さんの代表作のひとつということがウリだったのでしょうね。そういった時代感を踏まえると、共演の方々には大いに懐かしさを感じました。トリック劇場版ラストステージ(本編DVD1枚組)仲間由紀恵東宝〔映画〕トリック劇場版ラストステージ
2012年に制作されたアメリカ映画です。「エクスペンダブルズ」シリーズの2作目の作品です。先週、公開中の最新作(エクスペンダブルズニューブラッド)を観たのですが、正直なところ、いままでのシリーズよりもかなりスケールダウンした印象を受けました。ということで、以前の作品で口直ししようと思ったわけです。別に昔のものが設定やストーリーといった点で優れているわけではありません。基本的な“つくり”は同様にシンプルこの上ないのですが、やはりキャスティングの豪華さでは雲泥の差を感じます。シルヴェスター・スタローン、ジェイソン・ステイサム、ドルフ・ラングレン、チャック・ノリス、ジャン=クロード・ヴァン・ダム、ブルース・ウィリスにアーノルド・シュワルツェネッガー・・・、ここまでアクション映画の主役級が揃うのはこのシリーズぐら...〔映画〕エクスペンダブルズ2
かなり以前に読んだ内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら“浅見光彦シリーズ”の制覇にトライしてみようと思い始ました。この作品は「第18作目」です。直前に読んだ「美濃路殺人事件」は15作目なので、間の2作品を飛ばしたことになります。予定外だったのですが、たまたまいつも行っている図書館の書架で本書を見つけたので、先に読むことにした次第です。今回の舞台は“越前福井”。以前勤務していた会社のお客様が福井に本店があったので何度か訪れたことがあります。駅前の「恐竜のモニュメント」はなかなかのインパクトですね。ネタバレになるとま...竹人形殺人事件(内田康夫)
2022年に公開された日本映画です。もともとは人気コミックで、その後テレビドラマシリーズ、劇場映画と長い間いろいろなメディアで好評を博した作品なんですね。私は、この最新映画を観るまでは、何となく「名前」を聞いたことがあるぐらいで、ほとんど知らないに等しい状況でした。しかし、この作品、ちょっとエピソードを詰め込み過ぎのような気がしました。“シリーズ完結編”との位置づけでもあるようなのでやむを得ないところもあるのでしょうが・・・。演出も、ちょっと“わざとらしさ感”が目立っていて気になりました。あと、基本的な作りが“一昔前の予定調和的人情劇”といったテイストなので、以前からのシリーズのファンの方はともかく、私のような“初見”の鑑賞者にとっては合う合わないが出るでしょう。私としては、せっかくの“メッセージ”や“現...〔映画〕Dr.コトー診療所
「ブログリーダー」を活用して、OMOI-KOMI - 我流の作法 -さんをフォローしませんか?
2025年11月18日をもってgooblogがサービス終了するとのこと。2014年9月13日に「OCNブログ人」の終了により引っ越してきて、10年以上お世話になりました。今後このBlogは、4月18日より、「はてなブログ」(https://norio0923.hatenablog.com/)に移行して続けていきます。引き続きよろしくお願いいたします。〔お知らせ〕gooブログから引越しします
日本経済新聞の書籍紹介の欄で書評家の東えりかさんが取り上げていました。前野ウルド浩太郎さんの著作は初めてです。本書は、7年前に出版し新書大賞を受賞した「バッタを倒しにアフリカへ」の続編とのこと、エネルギッシュなタイトルも刺激的です。期待どおりインパクトのあるエピソードが数多く紹介されていましたが、その中でも特に印象に残ったところをいくつか書き留めておきます。まずは、「論文作成の現実」についてです。学術論文では当然なのでしょうが、記述内容はどんなに些細なことであってもすべて実際に確認されていなくてはならないという“探求への真摯さの程度”には改めて驚かされました。「卵母細胞は毎日、徐々に大きくなる」「メスは自力でオスを蹴っ飛ばすのに苦労する」といった一行にも満たない記述の裏には、解剖や実験にもとづく測定数値が...バッタを倒すぜアフリカで(前野ウルド浩太郎)
1979年に「宇宙戦艦ヤマトIIヤマトよ永遠なれ!」というタイトルで放送され、1985年「宇宙戦艦ヤマト2総集編」に改題され再放送された日本のアニメ作品です。大ヒットしたテレビアニメ「宇宙戦艦ヤマト」は劇場映画化され、その続編として「さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち」が作られましたが、本作品は、同じ「白色彗星帝国」との戦いを描きつつもラストシーンをはじめかなり内容を改変して放映されたものです。両者の違いについてはそれぞれの捉え方があると思います。ドラマチックなエンディングという点では、「さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち」の方に軍配が上がるのでしょうが、それをもたらしているメンタリティを思うと、やはり強い違和感を感じざるを得ません。宇宙戦艦ヤマト2総集編松本零士〔アニメ〕宇宙戦艦ヤマト2総集編
2024年に公開された日本映画です。安田淳一さん脚本・監督の自主製作映画ですが、第48回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞という快挙を成し遂げました。“タイムスリップ”というモチーフは、映画ではそれこそ山のように前例があってオリジナリティはありませんが、登場人物のキャラクタやストーリーだてが素直だったせいか、とても自然に楽しませていただきました。ラストに向かうシーンの組み合わせも秀逸でしたし、作品に通底する“映画作り”への情熱は、はるか昔に観た「蒲田行進曲」に通じるものがありますね。ちなみに、エンドロールをみていると、作品で「助監督」役を演じた沙倉ゆうのさんは、本作そのものでも「助監督」だったようですし、安田監督にいたっては、編集や照明等、いたるところに「安田淳一」の名前があるのには笑ってしまいました。楽し...〔映画〕侍タイムスリッパー
かなり以前に読んでいた内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら“シリーズ全作品制覇”にトライしてみようと思い始めました。この作品は「第42作目」です。今回の舞台は“奈良”。奈良は、仕事関係で出張に行ったことはなかったと思いますが、遥か昔の修学旅行やプライベートでの旅行では、大仏、興福寺、春日大社、唐招提寺や斑鳩あたりにも訪れています。またゆっくり散策してみたい町ですね。ミステリー小説ですからネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、この作品、いつもの浅見光彦シリーズの展開や幕引きとは一味違っているように感じまし...平城山を越えた女(内田康夫)
1980年に公開された日本映画です。有名な黒澤明監督の作品ですが、私は黒沢作品は数えるほどしか観たことがありません。確かに、よくいわれているように「色」へのこだわりは随所に見られましたし、多数の騎馬や歩兵が登場する野戦のシーンの迫力は出色でしたね。その鉄砲と騎馬との戦いの描き方も、直接的な衝突を写すのではなく、それぞれのシーンを交互に挟み込み、野太い音楽とのセットで表現していたあたり、素人目にも強烈なこだわりが伝わってきます。キャスティングも仲代達矢さん、山﨑努さん、志村喬さん等々大物揃いでしたが、なかでも格別の存在感を発揮していたと私が感じ入ったのは大滝秀治さん、素晴らしい役者さんですね。あと、エンドロールで外国版プロデューサーとしてフランシス・コッポラ、ジョージ・ルーカスの二人の名前が並んでいたのは、...〔映画〕影武者
いつも聴いている大竹まことさんのpodcast番組に著者の東畑開人さんがゲスト出演していて紹介していた本です。臨床心理士として、メンタルの悩みを抱える本人はもとより、突然にそういった身近な人のケアをし始めた人たちのカウンセリングに携わっている東畑さんの話はとても興味深い内容なのですが、それらの中から特に私の関心を惹いたところをいくつか書き留めておきます。まずは、東畑さんが語る「こころのケア」の話に登場する基本概念、「ケア」と「セラピー」についてです。ケアとは何か?・ケアとは傷つけないことである・ケアとはニーズを満たすことである・ケアとは依存を引き受けることであるでは、セラピーとは何か?・傷つきと向き合うのがセラピー・セラピーとはニーズを変更することである・セラピーとは自立を促すことであるそして、ケアとセラ...雨の日の心理学こころのケアがはじまったら(東畑開人)
2024年に放映されたフランスのテレビドラマです。いうまでもなく北条司さんの往年の大ヒットコミック「キャッツ・アイ」の実写版。フランスでは1986年に日本版アニメが放送されて人気を博したとのことですが、原作とはかなり異なったテイストにアレンジされているので、評価は大きく分かれたようですね。私のような原作コミックをリアルタイムで知っている世代のファンからすると、あえて別物として捉えた方がよさそうです。正直な印象では、“B級”のノリのストーリー展開や現代フランスを意識したキャラクタ設定を楽しむといった作品でしょう。キャッツ・アイBIGBANDSTORY〔ドラマ〕Cat'sEyes
2003年に公開された日本映画です。向田邦子さん脚本のテレビドラマから始まり、映画・ドラマ・舞台とさまざまな形で何度となく作品化されました。昭和後期が舞台なので、当時の社会観念が色濃く出ている台詞や演出については、観る世代によって印象や評価がかなり変わるでしょうね。四姉妹を中心としたエピソードを綴るヒューマンコメディなので、姉妹や家族、それを取り巻く面々のキャスティングが興味を惹くところですが、本作の、大竹しのぶさん、黒木瞳さん、深津絵里さん、深田恭子さんの四姉妹、その両親に、仲代達也さん、八千草薫さん、さらには坂東三津五郎さん、桃井かおりさんと居並ぶラインナップは空前絶後、最強でした。特に八千草薫さんの雲をつかむようなほっこりしたキャラクタは出色でしたね。あとは、長澤まさみさん、まだオーラを発する前でし...〔映画〕阿修羅のごとく
このところ気分転換に読んでいるミステリー小説は、読破にチャレンジしている内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”に偏っているのですが、時折、以前よく読んでいた大沢在昌さんの作品の中から未読作にもトライしています。先日、“狩人シリーズ”の現時点での最新作「冬の狩人」を読んでみて結構面白かったので、今度はこのシリーズにも手を伸ばしてみようと思いました。というわけで、まずはシリーズ第1作目“北の狩人”、第2作目“砂の狩人”を読み終わり、今度は第3作目の本作という次第です。エンターテインメント作品なのでネタバレになるとまずいでしょうから内容には触れませんが、この作品も十分楽しめました。物語の展開という点では、かなりの部分まで多くの登場人物が次々と起こるエピソードに絡んできて、正直“ごちゃごちゃ”し過ぎている感じがしまし...黒の狩人(大沢在昌)
2024年に公開されたアメリカ映画です。ともかく観て単純に楽しめる“アクション・コメディ作品”です。スタントマンが主人公なのでスリリングなシーンが満載ですが、VFXでの映像制作にも少なからず生のスタント的な要素が不可欠なんですね。そのあたりの様子も興味深く知ることができました。あとは、キャスティング。エミリー・ブラントは芸域も広く私の好きな役者さんの一人なのですが、この作品では無難な役どころでかなり物足りませんでしたね。ちょっと残念ですが、まあこういった顔見世もあるのでしょう。フォールガイブルーレイ+DVD[Blu-ray]4550510120324ライアン・ゴズリングNBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン〔映画〕フォールガイ
2024年に公開された日本映画です。柚木麻子さんの小説が原作で、堤幸彦さんが監督のライト・コメディ作品ですが、少し前に全面休館となった「山の上ホテル」を舞台とした点も話題性がありますね。主人公はのんさんが演じているのですが、これが見事にはまっていましたね。ちょっと屈折したネアカのキャラを適度なメリハリで魅せてくれました。それを引き立てる相手役の滝藤賢一さん、田中圭さんもいい演技だったように思います。ストーリー、キャスティング、演出、そして舞台となったホテル、それぞれのよさが相俟って穏やかなバランスを醸し出していました。面白かったです、楽しめました。私にふさわしいホテル堤幸彦〔映画〕私にふさわしいホテル
いつも利用している図書館の書架をつらつらと眺めていて目につきました。私も世の中的にいえば“老人”と呼ばれる年代に突入してしまったので、タイトルにも親近感を抱きますね。著者の下重暁子さんは、NHKのアナウンサーとして活躍後フリーとなり、現在では文筆家として多彩なジャンルの作品を世に送り出しています。本書は、そんな下重さんの得意なテーマのひとつである“高齢化社会”を扱ったエッセイで、“明日は我が身”だからというノリもあって読んでみました。で、結果ですが、正直なところ、かなり期待外れでしたね。“私は、他の人たちとは考え方が違うんだという思い込み”が、強烈な自己主張という形でちょっと表に立ち過ぎていたようです。エッセイなら、著者ならではの“感性”が、とりあげたモチーフの捉え方のオリジナリティとともに伝わってくるの...老人をなめるな(下重暁子)
1998年に公開された日本映画です。“平成モスラ”シリーズ3部作の第3作目、完結編にあたる作品で、こちらも“こども向けSFファンタジー”ですね。今回の見どころはゴジラシリーズの人気キャラの「キングギドラ」の降臨ですが、この強敵と一戦を交えるために、「巨大な蛾」をあの手この手でパワーアップさせています。とはいえ、なかなか苦労したようですね。とても残念なことに、せっかくの主役のモスラは、“形態変化”のたびにリアリティのない薄っぺらい造型になってしまいました。モスラ3キングギドラ来襲[東宝DVD名作セレクション]小林恵東宝〔映画〕モスラ3キングギドラ来襲
2023年に放映された日本の長編テレビドラマです。2022年に連続テレビドラマとして人気を博した番組のスペシャル版で、主要な登場人物も引き継がれたテレビシリーズとの連続モノとして制作されました。江戸時代に「家電がタイムスリップして出現する」という発想がすべてですね。さらに本作はそのアイデアを「忠臣蔵」の物語に織り込む形で“無邪気なエンタメ”として楽しませてもらいました。滝藤賢一さんの独り舞台のようなつくりですが、その他のキャスティング面では、何といっても田島令子さんが目に留まりました。よかったです。もうこういった年季の入った役どころにはまるんですね。家電侍スペシャルストップ!忠臣蔵〔ドラマ〕家電侍スペシャルストップ!忠臣蔵
日本経済新聞の書籍紹介の欄でサイエンスライターの竹内薫さんが取り上げていました。ちょっと前に、いつも利用している図書館の新着本の棚で目には入っていたので、さっそく改めて借りてきました。恐竜絶滅の原因は最近では“隕石衝突説”が定説に近い位置にあるようですが、本書では、隕石衝突後“生物が絶滅に至るプロセス”と、その直後からの“再生のプロセス”を具体的に描き出して解説しています。興味深い内容が満載だったのですが、その中でも特に印象に残ったところをいくつか覚えとして書き留めておきます。まずは、「隕石衝突の生命史上のインパクト」について。(p14より引用)地球の生命史は、「偶然性」というたったひとつの事象によって、不可逆的な変化を経験した。もし小惑星の衝突が起こらなかったり、もっと遅かったりしていたなら、あるいは、...恐竜最後の日:小惑星衝突は地球をどのように変えたのか(ライリー・ブラック)
2015年に公開された日本映画です。大泉洋さんが主演のコメディ作品ですが、井上ひさしさんの小説「東慶寺花だより」を原案にした原田眞人さんの脚本がとてもよかったですね。喜劇風の台詞回しも効果的でした。キャスティングも、樹木希林さん、堤真一さん、キムラ緑子さんに山﨑努さんといったベテランが脇を固めた中で、満島ひかりさん、戸田恵梨香さん、内山理名さんといった中堅どころの実力派が魅力的でそれぞれに持ち味を存分に発揮していました。あと、出色だったのが陽月華さん。彼女が演じたキャラクタがこの作品に爽やかな微笑みを纏わせてくれました。駆込み女と駆出し男[DVD]大泉洋バンダイビジュアル〔映画〕駆込み女と駆出し男
2024年に公開されたアメリカ映画です。ジェイソン・ステイサム主演の“アクション作品”なので、リアリティは「0(ゼロ)」、超安心の“ワンパターン”の復讐モノです。ただ、今回は「養蜂家」というキャラクタの設定にちょっとオリジナリティが感じられました。さらに、「ハチ」の社会の仕組みをしっかりと物語の舞台の背景に織り込んでいるのは、なかなか面白い着眼で秀逸だったと思います。ビーキーパーデヴィッド・エアー〔映画〕ビーキーパー
かなり以前に読んでいた内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら“シリーズ全作品制覇”にトライしてみようと思い始めました。この作品は「第41作目」です。今回の舞台は“伊香保(群馬)”。伊香保には、かなり昔になりますが、近場の温泉地ということで、(たぶん)同期入社の研修後の親睦会で訪れた記憶があります。(正直、かなり朧げです)プライベートでも、家族ドライブで立ち寄ったことがあるように思うのですが、こちらも定かではありません。こどもたちと「ガラス細工の体験」をしたのが、伊香保だったような記憶が・・・。この作品、ミステリー小...伊香保殺人事件(内田康夫)
1995年公開のアメリカ映画です。専門家の評価はそこそこ高いようなのですが、私の感覚が鈍いのか、正直かなり退屈でした。ストーリー展開に全くスピード感がなく山谷もありません。キャスティング的には、ジョン・トラボルタ、ジーン・ハックマン、レネ・ルッソ、ダニー・デヴィートと錚々たる面々が並んでいるのですが、やはりこういったコメディには今ひとつ合わないようです。ゲット・ショーティ[DVD]ジョン・トラボルタソニー・ピクチャーズエンタテインメント〔映画〕ゲット・ショーティ
2012年公開の日本映画です。伊坂幸太郎さんの短編小説が原作の作品ですが、無駄のないストーリーでサクッと楽しめます。キャスティングも、大森南朋さん、石田えりさんといった味のある実力派の俳優さんに、ブレイクし始めた木村文乃さんといった魅力的な面々で、さらに音楽は斉藤和義さんという私的には大いに満足した作品でした。それにしても、石田えりさんと木村文乃さんとの居酒屋のシーンは、なんともほのぼのと自然体で印象的でしたね。よかったです。ポテチ[DVD]濱田岳アミューズソフトエンタテインメント〔映画〕ポテチ
2015年公開の日本とトルコの合作映画です。日本・トルコ友好125周年の記念、朝日放送創立65周年の記念、BSフジ開局15周年の記念という名目で制作された作品ですが、さすがにここまでコテコテの“優等生的映画”も珍しいでしょう。当時の両国のトップ同士でも話し合われた末に実現した企画ということですから、さもありなんです。出演している役者の皆さんの熱演は印象的ではありましたが、やはり、こういった経緯で作られた映画の“危うさ”はとても気になりますね。海難1890[DVD]内野聖陽TOEICOMPANY,LTD.(TOE)(D)〔映画〕海難1890
いつも利用している図書館の新着本リストで目につきました。このところ気分転換に読んでいるミステリー小説は、全作読破にチャレンジしている内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”に偏っているので、久しぶりの松本清張作品です。初期の短編8作を収録した傑作集とのこと。ミステリー小説なのでネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、やはり清張さんの構成力と筆力は素人目にも卓越しているのを感じます。たとえば、4番目に編まれている「白い闇」。読み進めるにつれ高まりゆくクライマックスに向かっての緊迫感。(p174より引用)濃い霧は二人を閉ざした。一メートル先が、白い、厚い紗でぼかされていた。ボートとその近い周囲のあおぐろい水だけが人間の視界にはいっている最大限であった。距離感も遠近感もまったく失われ、白い宙の中を舟は動いてい...空白の意匠:初期ミステリ傑作集(二)(松本清張)
2019年公開のアメリカ映画です。詐欺師が主人公のコメディ作品はそれこそ山のようにありますし、サプライズもかなりの確率で途中で透けて見えてしまいます。本作もそうですが、まあ見どころはアン・ハサウェイとレベル・ウィルソンのコントラストと、ともかく軽いタッチの作風にあるので、それ以外の出来についてとやかく言うものではありません。専門家の評価はかなり厳しいようですが、この手のコメディで「名作」というのはなかなかお目にかかれませんから。“詐欺師が主人公”の名作といえば「スティング」に勝るものを私は知りませんし・・・。ザ・ハッスルアン・ハサウェイスティング[DVD]ポール・ニューマンジェネオン・ユニバーサル〔映画〕ザ・ハッスル
1992年公開のアメリカ映画です。ありがちなモチーフで、想像どおりのストーリー展開ですが、それでも素直に楽しめるのは、役者のみなさんの素晴らしい演技の賜物でしょう。主人公を演じたウーピー・ゴールドバーグさんを筆頭に、キャシー・ナジミーさん、ウェンディ・マッケナさんの対照的ながらとても好感の持てるキャラクター、そして院長役のマギー・スミスさん、こちらは出色の存在感でしたね。このところ、マッドマックスやリディックといった濃い口の映画に浸っていたところなので、久しぶりに心洗われるコメディにホッと一息です。天使にラブ・ソングを…[DVD]ウーピー・ゴールドバーグブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント〔映画〕天使にラブ・ソングを…
そこそこ使っていた私のスマホPixel3XLですが、バッテリーの膨張で裏蓋が数ミリ持ち上がってしまいました。docomoの「ケータイ補償サービス」を契約していたので、サポートセンタに問い合わせたところ「バッテリー膨張でも代替機に交換可能」とのこと。早速、サイトから申し込みを始めたのですが、数ステップ進んだところで、「Pixel3XLの整備品は無く、代替機は『SamsungGalaxyA51』になる」とのメッセージ。負担額は8千数百円ではありますが、数年前のミドルレンジの機種というのには少々抵抗があります。Pixelの数世代前の機種あたりだったらよかったのですが。ということで、いったん「ケータイ補償サービス」の申し込みは中断して、「googleの故障修理店」でバッテリー交換を相談してみました。店員さん曰く、...〔買い物〕Pixel3XLからPixel8aに機種変更
2021年公開のアメリカ映画です。サスペンス・スリラーといったジャンルでしょうか、主人公の心理を独白で語りながらのストーリー展開は、最後にその主役が入れ替わるところも含め、面白いチャレンジだったように思います。とはいえ、キャスティングを眺めただけで、大体のサプライズの予想はついてしまいます。まあ、そういったことは本作品に限ったことでもありませんが、それだけアビー・コーニッシュの存在感が大きかったということですね。エージェント:0漆黒の暗殺者[DVD]通常盤ニック・スタグリアーノアメイジングD.C.〔映画〕エージェント:0漆黒の暗殺者
2004年公開のアメリカ映画です。ヴィン・ディーゼルが主役の作品なので、誰でも雰囲気は予想できるのですが、そのとおりのテイストでした。舞台は「宇宙」ですが、やはり結局は同じですね。ラストもこういう形になったけど、さて、その後はいったいどうなるのか、とても不安に思ってしまう結末です。同じ“ワンパターン・キャラ”なら、まだ「ワイルド・スピード」シリーズの方が私は好みです。まあ、五十歩百歩ですが。リディック通常版[DVD]ヴィン・ディーゼルアミューズソフトエンタテインメント〔映画〕リディック
かなり以前に読んでいた内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら“シリーズ全作品制覇”にトライしてみようと思い始ました。この作品は「第22作目」です。今回の舞台は“日光”。有名な観光地ですから私も何度か訪れたことがありますが、いわゆる観光シーズンの「紅葉の盛り」とかには縁がないので、あまり印象に残ってはいません。ポピュラー過ぎて新鮮さに乏しく感じるのかもしれません。で、肝心の作品について。ネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、「1勝2敗」ですかね。何かといえば、今回、浅見光彦は3つの事件に遭遇したのですが、そ...日光殺人事件(内田康夫)
1981年公開のオーストラリアの映画です。少し前に、前作の「マッドマックス」を観た流れで、この2作目にもトライしてみました。独特の近未来の退廃的な世界観は、人気コミックの「北斗の拳」にも通じるところがあります。しかし、主演にこれほど「台詞」が少ない作品もなかなかお目にかかりませんね。ともかくバイオレンス色に塗り籠められたカーアクションの迫力が最大の魅力ですから、そこが合わないと、別段ストーリーがあるわけではないので全く楽しめないでしょう。まあ、今しばらく付き合ってみるとして、とりあえず第3作目にはチャレンジしましょう。マッドマックス2[DVD]メル・ギブソンワーナー・ホーム・ビデオ〔映画〕マッドマックス2
2019年公開のアメリカ映画です。マーベル・コミックのスーパーヒーローたちを主人公にした「アベンジャーズ」シリーズの“中締め”のような位置づけの作品です。シリーズものではありますが、前作の「インフィニティ・ウォー」を観ていない私の印象としては、独立作品として観てもそれほど違和感はないでしょう。もちろん、シリーズ中の何か一作ぐらいは観ておいた方が、少しでも登場人物間の関係性が浮かぶので、より楽しめるとは思いますが。ともかく、どこまでもエンターテインメントに徹し切った作品ですね。出来栄えがどうこうというより、ここまで豪華絢爛な役者のみなさんを揃えて、これでもかと凝った映像と、懐かしいシーンを織り交ぜた演出をみせられると、やはり敵いませんね。アベンジャーズ/エンドゲームロバート・ダウニーJr.ウォルト・ディズニ...〔映画〕アベンジャーズ/エンドゲーム
1979年公開のオーストラリア映画です。最近、シリーズ第5作目が封切られたようですが、45年間で5作なので、シリーズといってもピンとこないぐらいに悠長なテンポでの制作ですね。観た感想ですが、ストーリーはともかく、アクションシーンも本人やスタントマンによる実写なのでしょう、なかなかの迫力ですし、背景に流れる音楽も直裁的で、まさにシーンの盛り上げ役を十分に果たしていました。思いのほか楽しめましたね。しかしまあ、何より、主役のメル・ギブソン。40年以上前の彼の初々しい姿には驚かされます。マッドマックス[DVD]メル・ギブソンワーナー・ホーム・ビデオ〔映画〕マッドマックス
2016年に公開された日本映画です。テレビシリーズの劇場版ですが、劇場版もシリーズ化されていて本作が7作目とのことです。私はテレビも映画もほとんど観た記憶はありませんが、改めて本作を観てみて、「これは合わない、ダメだ」と感じましたね。中途半端なギャグ映画としか思えませんし、荒唐無稽な設定に加え、ひと昔もふた昔も前の演出センスは情けなくなります。(まあ、ひと昔前の作品ですが・・・)舘ひろしさんも浅野温子さんも、ちょっと前の言いようでは“イタイ”キャラクタの典型でしょう。最近、復活版の映画が上映されているようですが、どうでしょう・・・、私は全く食指が動きません。さらばあぶない刑事(通常版)[DVD]舘ひろしバップ〔映画〕さらばあぶない刑事
いつも利用している図書館の新着本リストを見ていて、タイトルに惹かれて手に取ってみました。哲学者三木那由他さんによる“哲学的な視座”からのエッセイ集です。トランスジェンダーである三木さんならではの起点からの興味深い指摘や思索の紹介が数々ありましたが、そういった類のものとはちょっと違ったユーモラス?なエピソードをひとつ書き留めておきましょう。三木さんはかれこれ30年来の“GLAY(日本のロックバンド)ファン”とのことですが、言語哲学を学んだあと、歌詞の解釈に新たなバイアス?がかかったというのです。その歌詞は、こうです。(p125より引用)避けられぬ命題を今背負って迷ってもがいて真夜中出口を探している手探りで「puresoul」という楽曲の歌詞なのですが、この中の“命題”という単語に鋭敏に反応してしまうようにな...言葉の風景、哲学のレンズ(三木那由他)
2022年に公開された日本映画です。BLコミックを小道具に、年の離れたふたりの人間関係を描いたオリジナルシナリオの作品ですが、芦田愛菜さんと宮本信子さんが主役なだけに、とても落ち着いた優等生的な仕上がりですね。正直、ふたりの演技力や存在感を考えると、作品の出来はかなり物足りない印象です。まあ、たまには観る映画にこういった感じのものを混ぜるのも、心穏やかでいいかもしれません。「メタモルフォーゼの縁側」通常版(DVD1枚組)DVD芦田愛菜バップ〔映画〕メタモルフォーゼの縁側
2022年に公開されたイギリスとアメリカ合衆国の合作映画です。テレビドラマシリーズの続編を映画化したものとのことですが、確かにテイストは“ホームドラマ”的ですね。ストーリー展開もいくつかのエピソードが並行して進みつつも分かりやすく、HappyEndに収束していきます。そういったお決まりの安心感は万人受けする王道パターンなのでしょう。その点、物足りなさを感じるかもしれませんが、私はこの“ほどほど”が程よいのです。ダウントン・アビー/新たなる時代へ[DVD]4550510077604ヒュー・ボネヴィルNBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン〔映画〕ダウントン・アビー/新たなる時代へ
2010年から放送されたBBC制作のテレビドラマです。シリーズ1から4まで特別編を含めると13話。それぞれが1時間を超える長尺で、一流の映画だとっても十分通用するしっかりした作りです。ストーリーは一筋縄ではいかないとても凝ったもので、正直その複雑さと奇抜さにはついていけないところがありました。キャスティングも、主役のベネディクト・カンバーバッチをはじめマーティン・フリーマン、アンドリュー・スコットら映画俳優としても有名どころが配されていて、見応え十分のドラマですね。SHERLOCK(シャーロック)#3『大いなるゲーム』スティーヴン・モファット〔ドラマ〕SHERLOCK(シャーロック)
1992年に公開されたアメリカ映画です。ブラックコメディ作品ですが、こういったノリは好き嫌いがはっきり分かれるでしょうね。ちなみに私には全く合いませんでした。ラストで語られるメッセージも、そのあとのシーンで混ぜ返されてしまったようで・・・。キャスティング的には、メリル・ストリープ、ブルース・ウィリス、ゴールディ・ホーンとかなりの重量級が並んでいます。それぞれコメディもこなす演技派だとは思いますが、まあ、こういったテイストの作品であれば“この面々でなくては、”といった感じでもありません。そのあたりも、ちょっとちぐはぐな印象でした。永遠に美しく・・・[DVD]メリル・ストリープジェネオン・ユニバーサル〔映画〕永遠に美しく…
少し前に、大江英樹さんによる「90歳までに使い切るお金の賢い減らし方」という本を読んだのですが、その中で本書が紹介されていました。私も「定年」を目の前に控え、僅かではありますが手元にある“資産の処し方”について考えてみなくてはならない歳になりました。そのあたりのヒントにと手に取った著作ですが、結構参考になるアドバイスや新鮮な気づきが得られました。その中から特に有益だと感じたところを覚えとして書き留めておきます。まずは、著者が本書で伝えたいメッセージを端的に記しているくだりです。(p19より引用)今しかできないことに金を使う。それこそが、この本で伝えたいことの核だ。90歳になって水上スキーを始めるのは難しい。今それを我慢すれば、その分の金は貯まるだろう。だが、十分な金を得たときには、すでにそれができない年齢...DIEWITHZERO人生が豊かになりすぎる究極のルール(ビル・パーキンス)