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  • 〔映画〕市子

    2023年に公開された日本映画です。オリジナル戯曲が原作の“サスペンス”テイストの作品です。ただ、サスペンスといっても、主人公の生きし方を辿るかたちで、粛々と物語は進んでいきます。プロットの秀逸さや構成の繊細さに加え、本作の場合は、キャスティングされた役者のみなさんの演技が見事だったと思います。主演の杉咲花さんの熱演はもちろんですが、相手役の若葉竜也さん、森永悠希さん、そして宇野祥平さんに中村ゆりさん。なかでも、中村ゆりさんの迫真の演技は印象に残りました。市子[DVD]通常盤杉咲花,若葉竜也,森永悠希,倉悠貴Happinet〔映画〕市子

  • 〔映画〕追いつめられて

    1987年に公開されたアメリカ映画です。一昔前の“サスペンス”作品です。そもそもの設定もラフですし、ストーリー自体も全くリアリティが感じられない稚拙なつくりですが、エンターテインメント作品としてはシンプルに楽しめます。ただ、最後のサプライズはいかがなものでしょう。途中にもう少し伏線を仕込んでおかないと少々無理筋のような感じがします。キャスティング面では、ケヴィン・コスナーとジーン・ハックマンという大物の共演がウリのようですが、ストーリーに深みがないこともあり、ふたりとも物足りなさを感じる出来でした。特にジーン・ハックマンは、かなり“情けない”役回りで、何とも勿体なかったですね。追いつめられて[DVD]ケビン・コスナーユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン〔映画〕追いつめられて

  • 暇と退屈の倫理学 (國分 功一郎)

    いつも聴いている茂木健一郎さんのpodcastの番組に著者の國分功一郎さんがゲスト出演していて、茂木さんと本書についてお話ししていました。なかなか面白そうなやり取りだったので、ちょっと気になって手に取ってみました。(数年前に出版された本ですが、文庫化されて、近場の図書館ではいまだに10人以上の待ち行列でした)数々の興味深い思索の解説がありましたが、それらの中から、私が関心を惹いて理解できたような感触を得たところをひとつ書き留めておきましょう。それは、「人類の定住化と退屈との関係」について。人類の“定住化”は約1万年前から食糧生産に先だって中緯度地方にて始まったとのことですが、國分さんは「定住によって人間は、退屈を回避する必要に迫られるようになった」と指摘しています。遊動生活では移動のたびに新たな環境に適応...暇と退屈の倫理学(國分功一郎)

  • 〔映画〕ブラック・スワン

    2010年に公開されたアメリカ映画です。主人公の心理的葛藤を軸にしたドラマチックな作品かと思っていたのですが、予想以上に“サイコ・サスペンス”色が強かったですね。映像の作りとしては、幻覚のシーンが現実と混然一体化しているので、様子が分かるまでは、観ていて結構混乱してしまいました。キャスティング面では、主役を演じたナタリー・ポートマンは評判どおりの熱演で素晴らしかったのですが、私としてはライバル役のミラ・クニスのインパクトの方が新鮮でより印象に残りました。いずれにしても、二人ともキャラクタのコントラストを見事に描いていたように思います。ブラック・スワン[Blu-ray]ナタリー・ポートマンウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社〔映画〕ブラック・スワン

  • 〔映画〕ガール・オン・ザ・トレイン

    2016年に公開されたアメリカ映画です。サスペンス・スリラーという謎めいた雰囲気を起こそうとしてか、設定やストーリーは“グダグダ”していて、私の好みではありませんでした。まあ、エミリー・ブラントとレベッカ・ファーガソンの共演ということで観てみたというのが正直なところなので、そのあたりは少々目を瞑らないとだめなのでしょうね。とはいえ、それぞれが演じる役柄のコントラストは冴えていました。演技面では、ふたりとも流石の存在感で、“見応え”は十分に及第点でした。ガール・オン・ザ・トレイン[DVD]エミリー・ブラントNBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン〔映画〕ガール・オン・ザ・トレイン

  • 〔映画〕十二人の怒れる男

    1957年に制作されたアメリカ映画です。アメリカではひとつの定番ジャンルとなっている“法廷もの”の金字塔ともいうべき作品です。無用なサプライズはなく、真っすぐに結末に向かって物語が展開されますが、それで十分“サスペンス”としての緊張感を醸し出していますね。確かに「名作」だと思います。映画を離れても、“裁判の本質”を考えるまたとない題材ですね。本作品と同じようなケースを想定すると「同調圧力」が大手を振っている日本ではどう物語は進むのでしょうか。主人公のような行動をとる人物は稀だとすると、冤罪を防ぐ最後の砦が必須になりますが・・・。十二人の怒れる男[Blu-ray]ヘンリー・フォンダワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント〔映画〕十二人の怒れる男

  • 札幌時計台殺人事件 (木谷 恭介)

    このところ気分転換に読んでいるミステリー小説は、全シリーズ読破にチャレンジしている内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”に偏っているのですが、時折は、ちょっと息抜きとして、今まであまり読んだことのない作家の方々の作品にトライしてみようと思っています。今回は、いつも利用している図書館で目についた本です。北海道が大好きな私にとって“旅情ミステリー”と小さく付記された「札幌時計台殺人事件」というタイトルは問答無用で気になりました。著者の木谷恭介さんは、内田康夫さんより7歳年上の作家で、たぶんその作品を読むのは初めてだと思います。さて、ミステリー小説なのでネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、読んでみると、典型的な「2時間ドラマの原作」のような印象でした。主人公のキャラクタ設定や謎解きで訪れる場所は、まさに...札幌時計台殺人事件(木谷恭介)

  • 〔映画〕バンディッツ

    2001年に公開されたアメリカ映画です。アクション・コメディですね。伏線を回収したラストのサプライズまでストーリー展開のテンポがあがらず、エンターテインメント作品としては“可もなく不可もなし”という印象でした。半面、キャスティング面ではなかなかインパクトはありましたね。ビリー・ボブ・ソーントンの芸達者ぶりは刮目すべきものでしたし、何と言ってもケイト・ブランシェットの存在感は別格だったように思います。バンディッツ〈特別編〉[DVD]ブルース・ウィリス20世紀フォックスホームエンターテイメント〔映画〕バンディッツ

  • 〔映画〕マーベラス

    2021年に公開されたアメリカ映画です。サスペンステイストですが、ありがちな狭い世界を舞台に設定しているので、特段これといった特徴のないストーリー展開になってしまいました。キャスティング的には、マイケル・キートン、サミュエル・L・ジャクソン、マギー・Qとなかなかに豪華なのですが、かなり勿体ない出来栄えですね。特に、マイケル・キートンの役どころがしっかり作りこまれていないので、物語の芯になる人間関係が観ていてしっくりこないのだと思います。これでは、単にマギー・Qを魅せるための映画のようです。まあ、それならそれでいいのですが・・・マーベラススペシャル・プライス[DVD]通常盤マギー・Q,マイケル・キートン,サミュエル・L.ジャクソンHappinet〔映画〕マーベラス

  • 〔映画〕ある男

    2022年に公開された日本映画です。平野啓一郎さんの長編小説が原作のサスペンスタッチの作品です。テーマの置き方によっていろいろな見方ができますね。そのあたりの重畳性を、安藤サクラさんをはじめ、妻夫木聡さん、窪田正孝さん、眞島秀和さん、柄本明さんら芸達者なキャスティングでしっかりと作りこんでいたように思います。特に柄本さんは、いかにも彼ならではの“怪演”が印象的で、なかなか見応えがありました。ストーリー、映像、キャスティングのバランスが秀逸で、和製エンターテインメントとしては、いい出来栄えの作品ですね。ある男[DVD]通常版DVD平野啓一郎松竹〔映画〕ある男

  • 推す力 人生をかけたアイドル論 (中森 明夫)

    いつも利用している図書館の新着本の棚で目についたので手に取ってみました。著者の中森明夫さんは、コラムニストでアイドル評論家。中森さんの書き物は雑誌等で目にしたことはありますが、一冊の本として読むのはたぶん初めてだと思います。本書は中森さんの“得意ジャンル”である「日本のアイドルの半世紀」をたどったものですが、中森さんが私と同年代ということもあり、登場しているアイドルのみなさんは私も馴染みの方々だろうと期待して読み始めました。予想どおり数々の興味深いエピソードの紹介がありました。とはいえ、1971年の南沙織さんにはじまり、1980年代のアイドル全盛時代の話題には十分ついて行けたのですが、2000年代、2010年代と時を経るにつれてやはり無理でしたね。“大人数グループ乱立”のころからです。そういう中で、私でも...推す力人生をかけたアイドル論(中森明夫)

  • 〔映画〕ターミネーター4

    2009年に公開されたアメリカ映画です。「ターミネーター」シリーズの第4作目ですが、シリーズ間の時間的順序や設定の継続性等については必ずしも整合が取れているわけではないようなので、複数のシリーズ作品を観る際にはかなりラフに構えておいた方がよさそうです。シリーズ全体からみると、第一作目のアーノルド・シュワルツェネッガーが演じたメカとしての「ターミネーター」のインパクトが強烈だったのに比較して、本作の場合は“ストーリー性”に重きが置かれていますね。そのあたりは“観る側の好み”が分かれるところでしょう。ちなみに、興行的には今ひとつで、専門家の評価もあまり高くなかったようです。私は、観たのは2度目だと思いますが、嫌いではありません。結構楽しめましたよ。ターミネーター4スペシャル・エディション[Blu-ray]クリ...〔映画〕ターミネーター4

  • 〔映画〕トップガン マーヴェリック

    2022年に公開されたアメリカ映画です。1986年の「トップガン」から36年経っての続編というのも驚きですね。前作と比較すると、こちらの方がよりストレートに“エンターテインメント”に徹していたように感じました。主人公をはじめとして登場人物のキャラクタ設定が明瞭で、ストーリー展開もオーソドックスなものでしたね。ただ、私の場合、「予習」として前作を観ておいたのですが、それなしで本作を単独で観たとすると印象は変わっていたでしょう。やはり前作で描かれた人間関係や主要なエピソードを理解していないと、インパクトは半減以下になっていたように思います。本作品について言うなら、2作が1セットで“完結”です。トップガンマーヴェリックブルーレイ+DVD[Blu-ray]4550510033921トム・クルーズパラマウント〔映画〕トップガンマーヴェリック

  • 〔映画〕聖闘士星矢 The Beginning

    2023年に日本・アメリカ合同で制作された映画です。1985年から連載が開始された車田正美さんのコミック「聖闘士星矢」が原作の実写版ですが、かなり印象が変わっていますね。もちろん長大なコミックのストーリーの頭の部分だけを映像化したものなので、原作の世界観を再現するのはそもそも無理というものです。まあ、これは本作に限ったことではなく、人気コミックの実写化が成功した例を私は知りません。(強いて言えば「るろうに剣心」がそこそこのレベルでした)かといって、この出来栄えだと、続編はどうなるでしょうね。今後につながるラストではありますが、正直なところちょっと難しそうです。聖闘士星矢TheBeginning[DVD]通常盤新田真剣佑,ファムケ・ヤンセン,マディソン・アイズマン,ディエゴ・ティノコHappinet〔映画〕聖闘士星矢TheBeginning

  • ラジオと戦争: 放送人たちの「報国」 (大森 淳郎・NHK放送文化研究所)

    いつも聴いている大竹まことさんのpodcastの番組に著者の大森淳郎さんがゲスト出演していて、本書についてお話ししていました。大森さんは長年NHKでディレクターとしてETV特集等を担当していた方です。本書は、その大森さんが、NHK放送文化研究所の月刊誌「放送研究と調査」で連載した記事をまとめたもので、太平洋戦争当時、ラジオ放送に関わった「放送人」が何を考え、どう行動し、何をしなかったのかを貴重な証言や音源から顕かにしていくノンフィクション作品です。紹介された数々の興味深いエピソードの中から、特に私の関心を惹いたものをいくつか書き留めておきましょう。まずは、日本放送協会(1926年に設立された社団法人:1950年設立の現在のNHKの前身)のラジオ放送における「国策的ニュース編集のはじまり」。(p35より引用...ラジオと戦争:放送人たちの「報国」(大森淳郎・NHK放送文化研究所)

  • 〔映画〕クーリエ タイムリミット60HOURS

    2012年に公開されたアメリカ映画です。サスペンス・タッチの作品ですが、全編沈鬱な感じで、今ひとつテンポよく物語が進みません。ラストのサプライズは悪くはないのですが、そこに至る行動を起こすきっかけに納得感がないので、何とも座りの悪い出来栄えになってしまいました。もう少し細部まで構成を詰めてストーリー立てすれば、それなりに見ごたえのある作品になるように思います。かなり残念でしたね。クーリエタイムリミット60HOURS[DVD]ジェフリー・ディーン・モーガンエイベックス・ピクチャーズ〔映画〕クーリエタイムリミット60HOURS

  • 〔映画〕トップガン

    1986年に公開されたアメリカ映画です。ようやく配信が始まった「トップガンマーヴェリック」を近いうちに観ようかと思っているので、復習がてら観直しました。とてもシンプルな“青春映画”で、設定やストーリー展開にも特段のインパクトは感じられず、エンターテインメント作品としての出来栄えとしては“可もなく不可もなし”という印象です。強いて今観る楽しみをあげるとしたら、CGではないリアリティのある戦闘機同士の空中戦のシーンと、40年近く前のトム・クルーズ、ヴァル・キルマー、メグ・ライアンの若々しい姿ぐらいかもしれません。トップガンスペシャル・エディション[DVD]トム・クルーズパラマウントホームエンタテインメントジャパン〔映画〕トップガン

  • 〔映画〕タイタニック

    1997年に公開されたアメリカ映画です。もう30年近く経つのですね、これ以上ないだろうという典型的な“ラブ・ストーリー”です。舞台も「タイタニック」ですから、ドラマティックな演出には不自由はないでしょう。3時間を超える作品なのですが、しっかりと作りこんでいるので冗長な感じはありません。エピソードの織り込み方の巧みさも大きいのですが、やはりレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットという主役二人が大いに魅せてくれました。今、観ると、体形にも貫禄がついたレオナルド・ディカプリオと不変の艶やかさを保っているケイト・ウィンスレットの「若き日の姿」がとても眩しく映ります。タイタニック<2枚組>[Blu-ray]レオナルド・ディカプリオウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社〔映画〕タイタニック

  • ウクライナ・ダイアリー 不屈の民の記録 (古川 英治)

    いつも聴いているピーター・バラカンさんのpodcast番組に著者の古川英治さんがゲスト出演していて紹介された著作です。古川さんは日本経済新聞モスクワ特派員の経験もあるジャーナリストです。今も続くウクライナへのロシア侵攻開始時には、まさにウクライナ人である奥様とキーウに在住。その後も現地での取材活動を通して、「自由」を堅守しようと戦うウクライナの人々の現実の姿を伝え続けています。本書に記されている迫真のエピソードの数々はどれも心に刺さるものだったのですが、それらの中から特に印象に残ったところをいくつか書き留めておきましょう。ロシア侵攻時に古川さんが直面した最大の悩みは「キーウから避難しようとしない妻の強い決意」でした。しかし、これは古川さんの奥さんだけの特異な考え方ではありませんでした。防空シェルター内での...ウクライナ・ダイアリー不屈の民の記録(古川英治)

  • 〔映画〕隣人X -疑惑の彼女-

    2023年に公開された日本映画です。「X」という設定は、それを真っ当に扱うマスコミの姿とともに、まったくリアリティは感じられないのですが、にもかかわらず、ここまでストレートに押し通すと、それはそれで物語として成立するんですね。こういう舞台であるからこそ、そこで展開されるエピソードの非日常性で作為的なやり取りも妙に収まるようです。まあ、作品としては今ひとつ私には合いませんでしたが、唯一、久しぶりに観た上野樹里さんの暖かな存在感は印象に残りました。いい役者さんだと思います。隣人X疑惑の彼女上野樹里〔映画〕隣人X-疑惑の彼女-

  • 〔映画〕ノースマン 導かれし復讐者

    2022年に公開されたアメリカ映画です。王位をめぐる暗殺劇をトリガーにした“復讐譚”で、北欧の叙事詩的ロードムービースタイルも目新しいものではありません。ニコール・キッドマンが登場していることで、彼女の役どころと大体のラストまでのストーリー展開が予想できてしまいますし、映像の方は、現実の情景を描いたシーンはともかく、空想のシーンは正直今の時代的には稚拙な出来栄えでかなり“がっかり感”があります。強いて印象に残ったところと言えば、アニャ・テイラー=ジョイの新鮮な存在感ぐらいでしょうか。こちらは今後の活躍が期待できそうです。ノースマン導かれし復讐者[DVD]4550510083117アレクサンダー・スカルスガルドNBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン〔映画〕ノースマン導かれし復讐者

  • 〔映画〕宮松と山下

    2022年に公開された日本映画です。私の受けた印象では、構成にしても映像にしても、なかなかに工夫が凝らされた意欲的な作品だと感じました。香川照之さんは、役者としての存在感はやはり出色のものがありますし、共演の中越典子さん、津田寛治さん、尾美としのりさんも、作品の醸し出す雰囲気にとてもマッチしていたように思います。ストーリー自体はちょっとしたミステリー仕立てなのですが、これといった山場もなく淡々と進んでいくので物足りなさを感じるかもしれません。とはいえ、こういったテイストの作品、結構、私は好みです。宮松と山下[Blu-ray]香川照之TCエンタテインメント〔映画〕宮松と山下

  • 軽井沢殺人事件 (内田 康夫)

    かなり以前に読んだ内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら“浅見光彦シリーズ”の制覇にトライしてみようと思い始ました。この作品は「第19作目」です。今回の舞台は“軽井沢”。軽井沢そのものへの出張はありませんが、プライベートで何度か訪れています。ネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、内田さんのもうひとつの人気シリーズ「信濃のコロンボ」の主人公竹村岩男警部も登場する珍しいコラボ作品です。本作で初めて二人が顔を合わせた設定ですが、適度な絡み方でよかったですね。ストーリー自体は、一昔前、昭和の香りがする展開でしたし...軽井沢殺人事件(内田康夫)

  • 〔ドラマ〕Vienna Blood(シーズン1)

    2019年から放映されているイギリス・オーストリア合作のテレビドラマです。舞台は1900年代初頭のオーストリアウィーンで、テレビドラマでありながら当時の時代感をしっかり醸し出しているのは、流石にBBCのドラマですね。サスペンス作品としては、よくある「コンビもの」で比較的淡々としたトーンで物語は展開していきます。ただ、通底している「フロイト流心理学」や「ユダヤ人問題」についての感覚がない私の場合、それらを踏まえてのこの作品の深みまでは理解することができないでしょう。ViennaBlood[DVD]JürgenMaurerPBS(Direct)〔ドラマ〕ViennaBlood(シーズン1)

  • 〔映画〕サバイバルファミリー

    2017年に公開された日本映画です。突然の「日本全国電力全断」という設定とそれによって始まる“サバイバル・ロードムービー”です。「サバイバル」といっても、ベースは“コメディ”なので刺激的な演出はありません。最後は、予定調和的なhappyendでの幕引きです。この手の映画は好みが分かれるでしょうね。私の印象は“今ひとつ”といったところでした。こういった作品にテーマのような「一本の軸」を期待するのは筋違いなのだと思いますが、どうにも中途半端な物足りなさが残りましたね。深津絵里さんも好演でしたが、ちょっともったいないキャスティングだったように感じました。サバイバルファミリーDVD小日向文世ポニーキャニオン〔映画〕サバイバルファミリー

  • 〔ドラマ〕スパイの妻

    2020年に放送された長編テレビドラマで、同年劇場映画としても公開されました。ドラマの割にはかなりしっかり作られている印象ですが、その点は、演技力で定評のある蒼井優さん、高橋一生さんのお二人に拠るところがとても大きいですね。さすがでした。あと、適度な“サプライズ”や“伏線回収”が効いたサスペンスタッチのストーリー展開はなかなか楽しめましたが、最後の最後は唐突で、ちょっと“息切れ感”が感じられたのは残念です・・・。スパイの妻<劇場版>蒼井優〔ドラマ〕スパイの妻

  • なんかいやな感じ (武田 砂鉄)

    いつも利用している図書館の新着本リストで目についたので手に取ってみました。武田砂鉄さんの著作は、以前「マチズモを削り取れ」「べつに怒ってない」の2冊を読んでいるのですが、その論旨には、概ね同意するところとちょっと違うかなと感じるところが合い混じっていた印象があります。とはいえ、気になるライターさんではあるので本書も手に取ってみたという次第です。期待どおり数々の興味深いコメントや洞察がありましたが、それらの中から特に私の関心を惹いたところをいくつか書き留めておきましょう。まずは、「学ばないほうが」という小文から。政治家自身の発言の中で顔を出した“ホンネ”のフレーズを問題視され、その釈明をするにあたってありがちな情景。(p104より引用)言い訳が貧相だと重大な物事まで貧相に染められてしまう。結果、問われること...なんかいやな感じ(武田砂鉄)

  • 〔アニメ〕マグマ大使

    1992-93年に制作されたオリジナルビデオアニメーションです。原作は、1960年代の手塚治虫さんの漫画作品ですが、私の記憶にあるのは「テレビ放映された実写版」です。マモル役の江木俊夫さんは、のちにフォーリーブスのメンバとしてアイドル的人気を博しました。といってもピンとくる方は極々少数でしょう。さて、このアニメ版ですが、今回配信サービスで初めて存在を知りました。1990年代の作品にしてはアニメーションの出来はかなり貧相ですね。メインのキャラクタもそうですが、目につくのは「背景の絵の雑さ」です。すでに「スタジオジブリ」の作品が世に出ていたころで、もちろん比較するべくもないのですが、雲泥の差がありますね。手塚作品特有の“メッセージ性”も、作画品質がこのレベルだと残念ながらインパクトが感じられません。残念です。...〔アニメ〕マグマ大使

  • 〔映画〕ザ・ロストシティ

    2022年に公開されたアメリカ映画です。“トレジャーハンティング”系のアドベンチャー色のかかった“ロマンティック・コメディ”といったところでしょうか。ただ、キャスティングが、サンドラ・ブロック、チャニング・テイタム、ブラッド・ピット、ダニエル・ラドクリフという何とも豪華絢爛な面々で、その分、かえって設定やストーリーの貧弱さが際立ちましたね。ラブコメにしては、主人公たちがちょっと重量系的過ぎます。なんとなく予想はついていましたが、エンターテインメント作品としては、やはり残念なレベルの出来映えでした。とはいえ、専門家の評価はまずまずらしく、私の感性もあてにはならないようです。ザ・ロストシティ[DVD]4550510066950サンドラ・ブロックパラマウント〔映画〕ザ・ロストシティ

  • 〔映画〕ブラック・ドッグ

    1998年に公開されたアメリカ映画です。大型トラックが主役で爆走する類の作品は、アメリカ映画でよくあるパターンですね。その爆走シーンですが、この作品が制作されたのは今から25年以上前なので、ほどんどCGを使っての演出は見られません。その分かえって映像には迫力とリアリティが感じられますね。もっといえば、ストーリーやキャスティングについては特筆すべきところはなく、見どころはその「カーチェイス」シーンのみということでしょう。ブラック・ドッグ[DVD]パトリック・スウェイジポニーキャニオン〔映画〕ブラック・ドッグ

  • 東電OL殺人事件 (佐野 眞一)

    いつも聴いているpodcast番組(ジェーン・スーと堀井美香の「OVERTHESUN」)の企画で、ジェーン・スーさんと堀井美香さんが「東電社員殺人事件」を取り上げていました。事件当時、私の勤務地は東京電力本社の隣だったのと、被害者の女性社員が私とほぼ同年代であったことから記憶には残っているのですが、事件の背景や事実関係等にはほとんど関心は抱きませんでした。ということで、まず全貌を頭に入れておきたいと思い、本事件を扱った代表作である佐野眞一さんのノンフィクション作品を手に取ってみたというわけです。本書で佐野さんも指摘しているように、本事件は発生当時、異常ともいうべきセンセーショナルな扱いが先行しました。(p490より引用)いずれにせよ、渡辺泰子は魔風、淫風が吹きよどむ強い磁場のような円山町の底に引きこまれ、...東電OL殺人事件(佐野眞一)

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