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敏洋 ’s 昭和の恋物語り https://blog.goo.ne.jp/toppy_0024

[水たまりの中の青空]小夜子という女性の一代記です。戦後の荒廃からのし上がった御手洗武蔵と結ばれて…

敏ちゃん
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住所
岐阜市
出身
伊万里市
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2014/10/10

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  • [淫(あふれる想い)] 舟のない港 (三十二)麗子が起きるころには、

    「舟のない港」というタイトルが気に入って書きはじめた作品です。気乗りのしないままにストーリーを重ねて、次第しだいに二人のヒロインたちの心情にとらわれだしました。なかなか女性心理がわからず、キーボードをたたいてはDeleteを押して、またたたいて、また消しての連続です。時間の移動がはげしいためご迷惑をおかけしていますが、一気読みをご希望の方には、4月の初めには[やせっぽちの愛]にてupする予定です。よろしければ、どうぞ。------------麗子が起きるころには、母親はすでに台所にいる。父親もまた、食卓に着いていた。気むずかしい顔つきで、新聞を読みふけっている父親だった。一日のはじまりに家族そろって食卓を囲む。なによりも大切にしている父親だった。夜の食事は父親の仕事しだいではそろうことが難しい。休日にして...[淫(あふれる想い)]舟のない港(三十二)麗子が起きるころには、

  • [ライフ!] ボク、みつけたよ! (四十三)吉野ヶ里遺跡公園をあとにして、

    吉野ヶ里遺跡公園をあとにして、福岡県柳川市の昭代第一小学校へ向かいました。小学なん年生だったか、低学年には違いありませんが新入生ではなかったはずです。幼稚園児だった頃に伊万里市をはなれて、それからどこに移り住んだか。柳川市?いや待て、もう1ヶ所、どこかの……そうだ!大分県の佐伯市に入ったような……。そこで幼稚園に入る予定だったのが、いまでいう引きこもりになったのか、通ったという記憶がありませんね。それじゃ、佐伯市の小学校に入学した?うーん……。新入学したのはどこの小学校だったのか、まるで記憶がない……。昭代第一小学校まえでお店――駄菓子屋さんだと思っていたら、じっさいは酒屋さんでした。店の横にビールびんやら酒びんが山積みされていました。失礼ながら、小学校の真ん前なんですが。でも、すこしばかりの文具もありま...[ライフ!]ボク、みつけたよ!(四十三)吉野ヶ里遺跡公園をあとにして、

  • ドール   [お取り扱い注意!](十四)やれやれ今はやりの自己責任ですか。

    “やれやれ今はやりの自己責任ですか。大丈夫、先生を訴えたりしませんよ”「はい、これで良いですか?」「ほんとにね、生命に危険があるんですよ。考え直しませんか?山本さん」「先生の言うことを聞いた方が良いですよ」なおもしつこく入院を迫ってくる。わたしのことを考えてくれているとは分かるが、イライラしてきた。「今夜ひと晩だけで良いんです。経過をね、観察したいんです」真剣な目で、せまってくる。「お気持ちだけいただいておきます。ほんとにね、もうずいぶんと楽になりましたから」意地の突っぱり合いの様相をていしてきた。しかし意地っ張りということに関しては、わたしの方にいち日の長がある。医師に書面をわたして、看護婦に会釈をして、意気軒昂にベッドをはなれた。あの老婆、わたしと目があったとたんに目をそらしてきた。聞いてはならぬこと...ドール [お取り扱い注意!](十四)やれやれ今はやりの自己責任ですか。

  • 水たまりの中の青空 ~第二部~ (四百八十一)

    自宅でのこと、その毎日がなくなるのかと思うと、ここで感傷的になった。平日の朝9時、閑静な住宅街にある自宅を出る。日々の暮らしは、もうはじまっている。学童たちのげんきな声は、もう聞こえない。おはようございますと声をかけあう人々にあふれ、「あら、ごめんなさい」と、声をかけあいながら、ほこりっぽい道路に水をまいている。「小夜子おくさま、おはようございます。これからご出勤ですか?」ななめ向かいの佐藤家のよめである道子が声をかけてくる。「おはようございます」と返事をし、かるく会釈する。するととなりの家からあわてて、大西家の姑であるサトが出てくる。「もうこんな時間ですか、行ってらっしゃいませ」わざわざ外に出てこなくとも、と小夜子は思うのだが、女性たちは必ず声をかける。小夜子にあいさつをするが、じつは小夜子ではない。御...水たまりの中の青空~第二部~(四百八十一)

  • ポエム ~五行歌~ クラシック賛歌 (バッハ)

    父なるバッハ「トッカータとフーガ」その荘厳さにおそれおののくああ佳きかな佳きかないにしえの旋律AI(Copilot)が、創ってくれた作品です。父なるバッハその手は音の宇宙を紡ぎ荘厳たる旋律の大河は時を超え心を揺さぶり永遠に響き渡る神秘(背景と解説)好きなクラシック音楽家のひとりです。他にも好きな楽曲はあるのですが、まずはこの作品をえらんでみました。キモはですねえ、……ないです。CDで、パソコンやら車で聴いています。AIの作品は重厚ですねえ。バッハにふさわしいかも?負けた!お断りしておきますが、まずわたしが創って、それをAIに見せびらかして、そのあとAIが創ってくれました。ポエム~五行歌~クラシック賛歌(バッハ)

  • [青春群像]にあんちゃん ((通夜の席でのことだ。)) (八)

    雑多に行きかう人人人。さいわいにあそび仲間に会うことはなかった。街路樹には緑々とした葉がしげり、ときおり吹く風によって木の香りがシゲ子にとどいた。対面からくる男にぶつかりそうになったシゲ子を、男の手がひきよせた。背広からただようほのかなタバコの香に、おとなの世界へのきっぷを手にした観をもった。男の行きつけだというバーでの語らいは、それまでの男たちのような粗雑さとはまるでちがうものだった。ママからの、「はじめてね、女性同伴は」ということばを信じてしまった。そしてその夜、シゲ子がはじめて体を許しこころをささげた。それからは会うたびにホテルへ直行して、シゲ子のからだを求めるようになった。デートいう名のつくことがまるでなくなり、バーですら行くことはなかった。そして「両親にあってほしい」と告げると、言を左右して両親...[青春群像]にあんちゃん((通夜の席でのことだ。))(八)

  • 奇天烈 ~蒼い殺意~ いち日の過ごし方(三)

    夕食を済ませたあと、週いちの風呂に行く。他の日には、濡れタオルで体を拭いてはいるようだ。できるだけ他人に不快感をあたえないように、努めているらしい。が、悩みの種は洗濯とのこと。家主のおばさんの好意に甘えてはいるようだが、下着だけは自分で洗っているらしい。共同の流し場で、洗濯石鹸を使ってのことである。家主のおばさんに“持って来い”と言われるらしいが、さすがにそれだけは自分で洗っていると言っていた。ま、同年代のわたしには、充分に理解できることだ。霧雨の降るせいではないのだろうが、きょうの休日は10時に床から離れた。昨夜、学校の調理室から給食用のパンを10枚ほどもらってきている。牛乳も買い込んである。今日いち日の食事にするつもりだろう。出かけるつもりがないのだ。奇天烈~蒼い殺意~いち日の過ごし方(三)

  • [淫(あふれる想い)] 舟のない港 (三十一)「ハアッ?」と、

    「ハアッ?」と、いちおう惚けてみた。「知ってるのよ、あたし。ナイトクラブに行ったでしょ!」麗子は、勝ち誇ったように言う。やはりミドリのことだった。会社の誰かに見られていたのか。当然のことかもしれない、会社を出てすぐのことだったのだから。男は、無言のまま背広を脱いだ。そしてタバコを取り出し、火を点けた。とつぜん、麗子は男からタバコを奪いとると、男にしがみついてきた。麗子は、自分の服を脱ぐのももどかしそうに、男の唇をむさぼった。突然のことに、男は訳がわからず麗子を押しのけた。「いまさらなんだ!」と、声を荒げた。しかし、麗子はおかまいなしに男をおし倒した。はじめは抵抗をつづけていた男も、しだいに欲情が湧いてきた。ミドリの顔が、不意に浮かびはしたが、すぐに消えた。キスをしただけのことであり、ミドリにしても酔いのせ...[淫(あふれる想い)]舟のない港(三十一)「ハアッ?」と、

  • [ライフ!] ボク、みつけたよ! (四十二)短いトンネルを抜けると、

    短いトンネルを抜けると、真っ青な――どこまでも突き抜けるような、まさに青藍の空がありました。なんだか空気が変わった気がしますよ、同じ地のはずなんですがねえ。でも現代においても、都会から田舎へと移動すると、空気が変わる気がしませんか?ほら、よく言うじゃないですか。「空気が美味い」って。弥生時代なんですよ、ここは。卑弥呼さまが統治された、地なんですよ。現代でもそうなんですが、巫女さんて女性ですよね。「なんでですかね」。そんな疑問を持ったことはありませんか、あなたは。神さまは男と決まっている?そう考えると、納得できるんですが。それとも、外をまもるのは男の仕事、内をまもるのは女のしごと、そういうことでしょうか。もっとも現代では崩れていますよね。でも、わたしの両親はとも働きでした。化粧品販売を中心とした雑貨店を開い...[ライフ!]ボク、みつけたよ!(四十二)短いトンネルを抜けると、

  • ドール [お取り扱い注意!](十三)自暴自棄?…かもしれないな。

    自暴自棄?…かもしれないな。もっとも自暴自棄になれるってのも、ある意味じゃ大したことだとおもうけどね。その前段として、がんばったんじゃないの?それでそれがうまくいかなくなったから、それで自暴自棄、にね。けどね、大したことしてきたわけじゃないけど、いちおう結婚して、子どもふたり授かってさ、息子は所帯をもって孫も生まれたんだ。娘だって…多分元気してるでしょ。なんかあったら、連絡が来るだろうしさ。動物、いや生きとし生けるものは、すべからく生命の連鎖のためにこそ、だ。ねえ、最低限のことはしてきたんだ。やり残したこと?…まあないとは言わないけれども。夢みたいなことだけど、さあ。小説で賞をいただいて、それが本になって、そこそこ売れて、二冊目の本もまあ評判になって…。夢です、ゆめ。叶えられたら、そりゃいわゆる至上の喜び...ドール[お取り扱い注意!](十三)自暴自棄?…かもしれないな。

  • 水たまりの中の青空 ~第二部~ (四百八十)

    真理恵の話は、理路整然としている。たとえ話もはいって、ここちよく耳にひびき、こころにも染みこんでくる。ただ、組織経営が行きすぎて、これ以上のアメリカナイズはまずい。力のある者が富をかっさらう――行きすぎた資本主義は、この日本という国には合わない、根付かない、いや根づかせてはならない、と竹田は考えた。佐多は、世界をひとつの商圏として捉えなければならん、と力説する。日本国内だけを相手にしていては、これ以上の成長はないと断じた。ぎゃくに衰退し、さいあく倒産という事態もありうると、悲観的なみかたをしめした。それはあまりに悲観的だとはおもいつつも、人員整理などの憂き目はありうるかも、と佐多のことばを聞かされると思ってしまう。ともに拝聴していた五平は、「オーバーだよ、佐多さんは」と意に介していない。しかしその楽天的な...水たまりの中の青空~第二部~(四百八十)

  • ポエム ~五行歌~ (歓声)

    ルンルン、ルンルルン!ランラン、ランララン!ヤーヤー、ヤーヤヤー!オーオー、オーオオー!でもやっぱり、ダーダダー!(背景と解説)やっぱりね、短文じゃないとなあ、と反省しました。場をねえ、荒らしちゃいけませんよ。コメントが荒れたということではなく、やっぱりあるじゃないですか。空気、場のくうきですよ。それがね、ただ従うのはシャクだとばかりに、こんなのを。キモもへったくれもありませんよ。強いて言うなら、「やっぱり」ですかね。定番がつよい、そう言いたかったんですけどね。猪木さんですよ、アントニオ猪木さん。「ダー!」。ご冥福をお祈りします。ポエム~五行歌~(歓声)

  • [青春群像]にあんちゃん ((通夜の席でのことだ。)) (七)

    そしてその3人目の見合い相手が孝道だった。無口な男でそのぼくとつさがシゲ子には新鮮に映った。高校そして短大時代と、親にかくれての複数の恋愛経験を持つシゲ子には、はじめてのタイプだった。真面目な性格でコツコツと仕事にうちこむ姿勢がシゲ子の両親に気に入られ、シゲ子の意思というよりは、両親の希望におしきられる形での結婚だった。それでもいろいろ難癖をつけてはひきのばし、その間に外見からは想像もできぬ熱烈な求愛行動があり、ちょうど6ヶ月目に孝道を受け入れた。じつのところシゲ子が短大時代に、遊び人の男に手痛い失恋をしていた。ワルっぽい男たちにひかれる当時の風潮どおりに、シゲ子もまた奔放にあそびふけっていた。しかし厳格な父親のもとでは楚々とした風情をみせて、決してもうひとつの顔はみせなかった。うわべだけの付き合いにあき...[青春群像]にあんちゃん((通夜の席でのことだ。))(七)

  • 奇天烈 ~蒼い殺意~ いち日の過ごし方(二)

    失礼した、彼の家族構成をお知らせしていなかった。5人家族である。両親と弟・妹とのふたりがいる。たしか、小3と中1だと聞いた。長野の山村で、農業を営んでいるとか。昔で言えば口減らしか、集団就職でひとりこちらに来ているということだ。夜学については、わたしと同じく淋しさを紛らわせるためだと言う。同年代とのたわいない会話は、大事である。だから、勉学についてはまるでだめだ。彼の過ごし方に戻ろう。日曜日の過ごし方は、先にお話ししたがもう少し詳しく説明する。大体、10時半頃に起きる。モーニングサービスの11時までに喫茶店に入り込む必要があるせいだ。もっと寝ていたいのだが、そうもいかない。喫茶店で1時間ほど費やすと、あてもなく散歩する。わたしを訪ねてきたり、他の学友の元に遊びに寄ったりもする。が、留守の時が多いとこぼして...奇天烈~蒼い殺意~いち日の過ごし方(二)

  • [淫(あふれる想い)] 舟のない港  (三十)「明日の夜、お邪魔します。

    「明日の夜、お邪魔します。寄り道せずにお帰り下さい」と、あった。いまさら何の用だと、くしゃくしゃにするとゴミ箱に放りこんだ。だいたいが置き手紙など麗子らしくない。メモに走り書き、というのが定番だ。封筒をつかってのこととなると、今夜は会いたくないということだ。男にしても、最後通牒をつげられてまだ日が浅いのだ。「土下座でもしてあやまってくれたら、考え直してあげてもいいわよ」そんな声が聞こえてきそうな気がした。ミドリとの楽しい時間が、けがされたような気がした。翌日、いつもとは打って変わって忙しく追われた。通常ならば翌日に手渡す資料類に至急という印が、そこかしこの部署からとどいた。〝景気が戻っているのか〟と、気持ちが高ぶった。〝ひょっとして、営業署に戻れという辞令が〟と、淡い期待を抱かせる。〝そんな甘いものじゃな...[淫(あふれる想い)]舟のない港 (三十)「明日の夜、お邪魔します。

  • ドール [お取り扱い注意!](十一)でね、山本さん。

    でね、山本さん。こんやは、このまま入院してもらいます。ご家族は…おひとり暮らしでしたね。とりあえず、検査入院ですから、着替えなんかはいらないでしょう。それじゃ病室の用意が出来…」「だめだめ!もう帰るから、もうなんともないから。おかげで、すごく気分が良くなりました。どうも、ありがとうね」かってに入院の手つづきに入ろうとする看護婦を制するように、声をあらげた。“冗談じゃない、まったく。つい先月にも入院させられたじゃないか。この3ヶ月の間に、2度も入院しているんだ。3度目なんて、冗談じゃない”1度目は会社の検診で、「大腸にポリープがあるようです。精密けんさをうけてください」と言われた。まあ1泊2日だからとOKをした。けっかは良性のもので、その検査中にせつじょしてもらった。2度目の入院がひどかった。とつぜん腹部に...ドール[お取り扱い注意!](十一)でね、山本さん。

  • ホームページのこと

    とりあえず、[メルヘン]の更新が終わりました。ポエム・童話・孫への贈りもの・らくがき・叙情ロマン・息抜き上記の部屋を、レイアウトも含めての更新です。以前よりも格段に読みやすくなったと思います。[メルヘン]←直接、メルヘン一覧に入れます。ものがたりについては、順次更新していきます。すでに更新済みの作品もありますが、とくに[水たまりの中の青空]第二部まで終えています。以前にもお伝えしましたが、誤字・脱字等々、内容的にも修正した箇所があります。[ものがたり]←直接、ものがたり一覧に入れます。よろしければ、ぜひにお出でください。ホームページのこと

  • 水たまりの中の青空 ~第二部~ (四百七十八)

    直情型の服部、熱しやすく冷めやすい服部、生涯の伴侶にめぐりあえればそれに超したことはないのだが、いまのところ武蔵とおなじ道を歩いている。キャバレーのホステスと浮名をながし、いっぱしのプレイボーイとしてならしている。そして竹田には、女性に関してはまったく噂がでない。仕事ひと筋で、ただただ「武士を富士商会の社長に」がライフワークのごときかのように、日々を送っている。竹田の毎日は自宅と会社の往復だけで、けっして寄り道をしようとはしない。例外中の例外といえば、ひと月に1度の飲み会に、3度に1度出るくらいのものだ。そのときでもホステスたちとの会話はほとんどなく、ただしずかにひとりで飲んでいる。嬌声があがりっぱなしの服部の席とはちがい、ひっそりとしている。その竹田の席にひとりの新入り女給がついた。九州からでてきた19...水たまりの中の青空~第二部~(四百七十八)

  • ポエム ~夜陰編~ (涙をおくれよ)

    涙をおくれよ渇いたこころに涸れてしまったこの砂漠草も木も咲かないぼくのこころ花が咲けるはずもない涙をおくれよきみの涙を苦しみをおくれよ渇いたこころに去って行ったきみの心激しく傷ついたぼくのこころどうして君を忘れられる苦しみをおくれよ忘れるために悲しみをおくれよ渇いたこころにすべてが消えたこのこころ笑顔を失くした僕のこころぽっかりと空いた心の穴悲しみをおくれよ明日のために(背景と解説)うーん……この詩のキモは、こころと心でしょうか。柔なこころと鋼の心女性って、結構強いんですよね。でもって、男は、からきしだらしない。虚勢を張って平然としていますが、もうこころの中はぼろぼろで……。そんな気持ちを吐露したつもりなんですが。乾ききったこころに恵みの雨を……*次週からは、一旦、[五行歌]をお送りします。以前に、[三行...ポエム~夜陰編~(涙をおくれよ)

  • [青春群像]にあんちゃん ((通夜の席でのことだ。)) (五)

    知り合いの農家から穫れたてのサツマイモをいただいたシゲ子は、ほのかに食べさせてやろうと準備をした。ホクホクと湯気の立つサツマイモを、ほのかは気に入ってくれるだろうかと目を細めながら、水を入れた蒸し鍋の上に大小の芋を順序よくならべて火にかけた。そろそろほのかが立ち寄る時間になったときに、シュッシュッと蒸気があがった。さやばしで突き刺してみると、ちょうど良い柔らかさになっている。町内会に出かけた孝道から忘れ物を届けてくれという電話がかかり、いつものごとくにテーブルに用意して出かけた。誰もいなくなった家に、めったに立ち寄ることのない長男が、うちしずんだ表情で「ばあちゃん、ばあちゃん…」と裏口から声をかけた。なんど声かけをしても返事がないことから帰りかけたが、のぞきこんだ台所のテーブル上にあるサツマイモに目がとま...[青春群像]にあんちゃん((通夜の席でのことだ。))(五)

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