〇荏原畠山美術館開館記念展III(急)『花ひらく茶と庭園文化-即翁と、二万坪松平不昧夢の茶苑』(2025年4月12日~6月15日)リニューアル開館記念展の第3部は、畠山即翁をはじめ、近代茶人の憧れの存在だった大名茶人・松平不昧の茶の湯と庭園づくりに着目する。第1展示室、この日は曇り空で室内が暗かったので、天井の金の波模様が目立って美しかった。『古瀬戸肩衝茶入(銘:円乗坊)』は、不昧にも評価された大名物。円筒形の無骨な姿だが、本能寺の変で被災したという由緒に心惹かれる。即翁の茶道具コレクションは、全体にシンプルで自然志向で好き。特に模様も色変わりもない『備前八角水差』や無文で筒形の『東陽坊釜』(辻与次郎作)も気に入った。不昧公遺愛の品だという『唐物籐組茶籠』は、女性持ちの巾着袋くらいの小さなバスケットで、ち...不昧公との縁/花ひらく茶と庭園文化(荏原畠山美術館)