『下山事件暗殺者たちの夏』(柴田哲孝著祥伝社2015年刊)このブログ2024.9.24に、安倍晋三事件を推理した小説『暗殺』(柴田哲孝著幻冬舎2024年刊)を取り上げた。それを読んだ方から、同じ著者による本書も読み応えがあって面白いよという情報をいただいたので、図書館から借りて読んだ。下山事件は、国鉄初代総裁下山定則が1949(昭和24)年7月5日、三越日本橋本店に入った後に消息を絶ち、翌6日未明に、東京都足立区の常磐線と東武伊勢崎線が交差する付近で、轢死体となって発見されたが、自殺説、他殺説があり真相は未だに闇の中というものだ。発生後70年以上経つが、NHKドラマや小説、新たな証言の登場など人びとの関心が絶えない事件である。著者の柴田氏がこの事件に興味を持ったきっかけは、著者の祖父である柴田宏(ゆたか)...柴田哲孝『下山事件暗殺者たちの夏』