今年の京大理系 数学の入試問題で、難しいと言われている第5問。解いてみたが、実は文系の知識だけでも解けることが分かった。 問題はこんな感じである。 「a,b,c,d,eが正の実数で、f(x)=ax^2+bx+c, g(x)=dx+eがすべての正の整数nに対してf(n)/g(n)が整数となるとき、f(x)はg(x)で割り切れる。」 解き方はこんな感じ。 【解】d=1の時に証明できれば、一般のd&g…
はてブに何故か「伝説の入試問題(数学)について」が上がっていて見に行ってみました。今上がってきた理由はよくわからなかったが、2013年の阪大挑戦枠の問題が気になって見てみました。円周率とある定積分の大小関係を評価する問題で、積分区間に無理数が入っている、多項式関数の積分なのでいかにも面倒くさそうな問題です。 …
前回のエントリでは、二次曲線の定義を述べました。二次曲線には放物線、楕円、双曲線があります。放物線は準線からの距離と焦点からの距離が等しい点の軌跡です。それに対し、楕円、双曲線はそれぞれ2つの焦点からの距離の和、差が一定の点の軌跡です。一見、放物線は他の2種類の二次曲線と異質なように見えます。しかし、
今回は殆ど定義だけのエントリですが、続きを話す前ふりということで。二次曲線の定義と方程式を書いてあるだけです。 20140612.pdf
円周率を近似するための無限級数については、他にも知られている式があります。しかし、中にはある理由で円周率の計算にはまず用いられないものもあります。中でも、逆三角関数の展開式から得られるある式は、見た目の単純さにもかかわらず収束が遅いことから、実用には向きません。ここでは、そのような式をご紹介したいと思います。 本文はこちら:
今回は、以前(2回前)に示した円周率の計算式を、逆三角関数と無限級数を使って説明します。 要約すると、逆正接関数の微分が無限等比級数で表されるので、そこに特殊な値x=1/5, 1/239を代入し、正接関数(tan)の加法定理を用いることで分かります。 詳細はこちら:20140608.pdfで。
円周率の話は一旦おいて、少し別のお話を。 遠山啓さんの書籍「数学の学び方・教え方」を読みました。最初の方では子供への数の教え方、計算の教え方が書いてあって、興味深かったです。簡単に言うと、数詞という量を抽象化したようなものを先に覚えさせてから数えながらで計算させるよりも、人にとってより身近で具体的な量を教えて計算させたほうが良いというものです。例えば、1,2,3のような記号ありき…
前回は、円周率の求め方を紹介しました。それは、半径1の円に内接する正多角形の周の長さによる漸化式を用いるものでした。しかし、この式は漸化式に根号を含んでおり、いくらか複雑です。そこで、今回は算術演算した値の極限として求める式を紹介します。この式から円周率が求められることの説明までは今回は行いませんが、部分和を計算することで、この式から円周率が求…
本日は、円周率の求め方を一つ紹介します。 具体的には、以前に書きました、正n角形の周の長さを利用し、その極限として求めます。 半径1の円に外接する正n角形の周の長さl[n]は l[n]=nsin(π/n)で求められました。この極限が円周率πになるので、自然数nに対してl[n]の値を逐次求めれ…
前回は、べき乗和が多項式で書けて、定数項がつねに0になることを見ました。今回は、べき乗和を多項式で表した時、係数がどうなるかを見ていきます。本日の結果は、係数の間に成り立つ漸化式になります。 今回は、TeXの練習として書いてみました。結果は、以下のリンクのpdfファイルを御覧ください。初めてでお見苦しい点もあるかと思いますが、コメントいただけると嬉しいです。
以前に4乗和の公式の話をしたとき、べき乗和は多項式で書けることを予想しました。今日はその証明を書いていきます。 主張を式として表しますと、以下のとおりです。 rを0または自然数とする時、Σ[k=1 to n]k^rは、nの(r+1)次の多項式で書ける。 これを次数rの数学的帰納法で証明します。さらに…
最近、書店に行って本を物色していた時に、科学雑誌のNewtonの別冊特集で、三角関数についてのものを見かけたので読んでみました。中でも面白いと思ったのが、余弦定理の証明です。 余弦定理とは、三角形の辺の長さと角の大きさの間のに成り立つ一連の等式のことを言います。余弦定理には2種類あります。一つは第1余弦定理と呼ばれるもので、辺の長さと…
前回は、TeXインストーラを使ったTeX関係のプログラムのセットアップについて書きました。これでTeXを使うための下地ができたので、今日はTeXで文書を書くために必要になるエディタのインストールと設定について書いていきます。 TeXのエディタにも色々あるのですが、今回は比較的初心者でも使いやすいと思われる、WinShell(私でもすぐに使えました!)…
数式が扱える文書ソフトは、TeX(てふ、と読みます)が定番です。レポートや論文を書くためのマクロも揃っており、これを使い始めたらWordに戻れないという人もいるそうです。せっかくなので始めてみました。まずはこれまでのここのコンテンツをTeX化しながら、勉強をしていこうかと。 TeXを始め…
以前に相加平均≧相乗平均となることを、凸関数を用いて証明しました。 今回は同じことをもう少し簡単に証明してみたいと思います。 出発点になるのは、2つの数についての相加平均と相乗平均の比較です。 ここから、2^m個の数については、相加平均≧相乗平均となることが証明できます。
「ブログリーダー」を活用して、わかめさんをフォローしませんか?