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  • 『クリスチャン・マークレー トランスレーティング[翻訳する]』展@東京都現代美術館

    東京都現代美術館にて、『クリスチャン・マークレートランスレーティング[翻訳する]』展。レコードジャケットを使ったアートや映像作品の数々はこれまでに印刷物で観てきたものだからやはり嬉しい。文字通りむき出しのレコード『RecordwithoutaCover』(1985)は、大友良英さん所蔵のオリジナル盤と僕も大事に袋に入れて持っている(矛盾)再発盤とが並べてあって、おおっと声が出た。初見でもいろいろとくすぐられもする。たとえば4画面を同時に使った映像『VideoQuartet』(2002)は映画の音楽場面を共演のようにコラージュしたもので、ロバート・アルトマン『KansasCity』でのジョシュア・レッドマンとか『JazzonaSummer'sDay』でのエリック・ドルフィーとか、あるいはマルクス兄弟とか、叫ぶキャ...『クリスチャン・マークレートランスレーティング[翻訳する]』展@東京都現代美術館

  • 渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン

    新宿ピットイン(2021/11/24)。TakeshiShibuya渋谷毅(p,org)KosukeMine峰厚介(ts)KoichiMatsukaze松風鉱一(bs,as,fl)EiichiHayashi林栄一(as)KentaTsugami津上研太(ss,as)OsamuMatsumoto松本治(tb)AkihiroIshiwatari石渡明廣(g)KatsumasaKamimura上村勝正(b)AkiraSotoyama外山明(ds)Guest:HidekoShimizu清水秀子(vo)最近のパターン、「SideSlip」(石渡)から始まって、林さんのアルトにいきなり気圧される。津上さんのソプラノは意外にもマチエールがつや消し。「Ballad」(石渡)でギターが響く中でのピアノの良さ、ホーンズとのユニゾン...渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン

  • 神田綾子+矢部優子+遠藤ふみ@大泉学園インエフ

    大泉学園のインエフ(2021/11/23)。AyakoKanda神田綾子(voice)YukoYabe矢部優子(p)FumiEndo遠藤ふみ(p)企画のコンセプトは、(1)ヴォイスとピアノとの出会いがどのようなものになるか、(2)ふたりの対照的なピアニストによってそれがどう異なるか、にあった。直前に決められた構成は、ファーストセットではピアノとヴォイスとのデュオをふたつ、セカンドセットではトリオでの出入り自由の即興。遠藤+神田。遠藤さんは鍵盤と弦との連動に集中し、単音と和音を絞って提示しはじめる。神田さんは息のありようを変化させながらピアノに干渉し、やがてそれが語りや他の生物へと移るにしたがい、ピアノが時間を「作る」。ピアノは夜空の星々、ヴォイスは広い虚空の響き。各々の変貌と重なり。矢部+神田。意外にも矢部さん...神田綾子+矢部優子+遠藤ふみ@大泉学園インエフ

  • ヒップホップ・モンゴリア(と川崎とケープタウン)

    島村一平『ヒップホップ・モンゴリア』(青土社、2021年)がおもしろい。ソ連の崩壊を機に社会主義から離脱したモンゴルに、西側の音楽が突然流入した。ウランバートルに行ってみるとわかるけれど、他の大都市と同様にオモテの地域と貧困地域とがある。仕事で泊まった高層ホテルの窓からは、ゴビ砂漠に点在するものとはちがうゲルの地域が見える。そこから社会や政治への不満を背景に出てきた人たちが、モンゴルのラッパーたちの始祖である。一方で、裕福だったり、恋愛を歌ったりする人たちも登場してきた。なるほど百花繚乱。日本語と違って子音を何重にも重ねられる言語であることもヒップホップ発展に貢献した。興味深い点はいくつもある。アジアのペンタトニックスケールを使ったものが少なくなかったこと(「ペンタトニック賞」なるものがある!)。ライムを踏みつ...ヒップホップ・モンゴリア(と川崎とケープタウン)

  • 松井節子@行徳ホットハウス

    行徳のホットハウス(2021/11/19)。SetsukoMatsui松井節子(p)平岡正明がかつてホットハウス、故・郷間和緒さん、松井節子さんのことを書いた文章を読んだら再訪したくなった。とはいえ徒歩圏内、気楽なものである。平日はだいたいは客やママのリクエストに応えて松井さんが弾く。わたしは「BegintheBeguine」、「AutumninNewYork」、「AllofMe」と言ったらもうさっきやったよというので「EasyLiving」、「MyFunnyValentine」、「Confirmation」をお願いした。なにかビバップ曲、「Billy'sBounce」でも「Confirmation」でも「Now'stheTime」でも、と言ってみたものの、松井さんはしばらく考えてから「Confirmation...松井節子@行徳ホットハウス

  • Limbo Quartet@高円寺グッドマン

    高円寺グッドマン(2021/11/17)。LimboQuartet:YuichiKamata鎌田雄一(ts)HiromiKinoshita木下浩美(p)KenichiTakeshima竹嶋賢一(b)HiromitsuNamba難波博充(ds)高円寺グッドマンの店主にしてサックス奏者・鎌田雄一さんの演奏をはじめて観たのはわりと最近なのだけれど、音色と独特のアプローチに痺れる。昨日のLimboQuartetでも鎌田さんのテナーは太く、ときにチャルメラのようによれ、ときに濁って震えていた(どのように吹いているのか訊かなかった)。後半のブルースではピアノとベースの入り方を入念に話し、間がすばらしかった。FujiX-E2、XF60mmF2.4、7Artisans12mmF2.8●鎌田雄一キュノポリス@高円寺グッドマン(2...LimboQuartet@高円寺グッドマン

  • 松風鉱一@西荻窪clop clop

    西荻窪のclopclop(2021/11/15)。KoichiMatsukaze松風鉱一(as,ts,fl)TakayukiKato加藤崇之(g)YoshinoriShimizu清水良憲(b)KenkichiDomoto堂本憙告(ds)この日もフルート、テナーサックス、アルトサックスを曲により持ち替える演奏。加藤さんのギターにはいつものように遊び心が満載で、ときにおもちゃを転がすようだったり、ときにグラント・グリーン的な太いラインを描いたり。もちろん松風さんの音は唯一無二のもので、「回り道」でのフルートの震え方も良いし、「春」でのアルトや「w.w.w.」でのテナーが極小音からの遷移領域で強度を持って運動を続けるさまには感嘆してしまう。「Outside」のアルトはよりマージナルな音領域を攻めていた。FujiX-E...松風鉱一@西荻窪clopclop

  • エレクトリック渦@阿佐ヶ谷Yellow Vision

    阿佐ヶ谷のYellowVision(2021/11/14)。AkemiShoomyTaku宅Shoomy朱美(vo,key,electronics)TakayukiKato加藤崇之(g)TetsuroFujimaki藤巻鉄郎(ds)シューミーさんが3つのタッチパッドに触れ、不可思議な流れができる。横で振動と色を与えるふたり。と簡単に書くと変化が少なそうだが実際のところ逆である。CDも良いけれど、ライヴにおける猫と人間の遊戯はずっと観ていても飽きることがない。FujiX-E2、7Artisans12mmF2.8、XF60mmF2.4●宅Shoomy朱美宅Shoomy朱美+松風鉱一+藤ノ木みか@なってるハウス(2020年)夢Duo年末スペシャル@なってるハウス(2019年)宅Shoomy朱美+北田学+鈴木ちほ+喜多...エレクトリック渦@阿佐ヶ谷YellowVision

  • 仲野麻紀+野口UFO義徳@白楽Bitches Brew

    白楽のBitchesBrew(2021/11/14)。MakiNakano仲野麻紀(as,metal-cl)Yoshinori"UFO"Noguchi野口UFO義徳(djembe)アルトサックスではタンポを打楽器的にも使い、メタルクラリネットではまるいエッジの響きを活かしていた。その音をルーパーで重ねて「共演」することによる複層的な響き。そしてジャンベの打音は驚くほど鋭く、さまざまなリズムが耳を通過したあとに脳内で再生産されるようで、つまり響きはその場で創出されるものだけではなく聴く者の中でさらにおもしろいものになるように思えた。とても強度の高いソロとデュオ。FujiX-E2、7Artisans12mmF2.8、XF60mmF2.4●仲野麻紀仲野麻紀『旅する音楽』、Ky『心地よい絶望』●野口UFO義徳石渡岬+野...仲野麻紀+野口UFO義徳@白楽BitchesBrew

  • 我楽@本八幡cooljojo

    本八幡のcooljojo(2021/11/13)。Sugadairoスガダイロー(p)HikaruToho東保光(b)RyusakuIkezawa池澤龍作(ds)冒頭の「Caravan」から曲を解体再構築しているようで、「Well,YouNeedn't」ではまた何かのかたちを作るような印象的なはじまり。「St.Thomas」を経て(ドラムスが攻撃的)、良いベースソロから「AlltheThingsYouAre」、そして「FireWaltz」。ドラムスからピアノへのつなぎで場が妙になった。「Misty」のはじめの2音を弾いて悪い冗談だとばかりにぎゃははと笑い、エルトン・ジョンの「YourSong」(これだってぎゃははじゃないのかな)。そのまま高速で「JustOneofThoseThings」に移り、やはり高速で追従...我楽@本八幡cooljojo

  • と色@幡ヶ谷forestlimit

    幡ヶ谷のforestlimit(2021/11/12)。suppamicropanchopスッパマイクロパンチョップ(DJ)JinHarada原田仁(Kaossilator,voice)YasufumiSuzuki鈴木康文(Kaossilator,DJ)NobukiNishiyama西山伸基(electronics)MasahikoOkura大蔵雅彦(key,bcl)Korgのカオシレーターを使った原田仁・鈴木康文デュオはおもしろかった。こんな小さいタッチパッドの指連打でこんなサウンドができるのか。終盤の原田さんのヴォイスが正気に戻れという合図かちゃぶ台ひっくり返しなのか。(原田さんのCD-Rを買った。)西山伸基さんのサウンドはハコを最大限に利用したようなもので、やかましくないのに四方八方からの音が身体を震わせ...と色@幡ヶ谷forestlimit

  • フィリップ・ブローム『あるヴァイオリンの旅路』

    フィリップ・ブローム『あるヴァイオリンの旅路移民たちのヨーロッパ文化史』(法政大学出版局、原著2018年)を読む。音楽家になることを断念した著者が、ふと手にしたヴァイオリンの出自について調べ始めた。それはおそらくドイツ出身者が17世紀頃にイタリアに徒弟として移り住み、作り上げ、ついでに勝手に巨匠の名前を入れたものだった。問題はそこから先。出自を調べるといっても、謎解き物語のようにすべてがつながるわけではない。訛りがあって、貧乏で二度と郷里には戻ることができず、作る楽器も訛りのようなもの。かれの動きは見え隠れし、別々のピースとしてジグソーパズルにはまったり行き場所がなかったり。しかしそれが歴史というもの、人生というものなのだった。フィリップ・ブローム『あるヴァイオリンの旅路』

  • 『民藝の100年』展@東京国立近代美術館

    東京国立近代美術館で開催中の『民藝の100年』展を観てきた。可愛い飴缶付きのチケットを選んだりして(こういうものが好きなのです)。民藝とは、なにも立派な職人や芸術家の作品でなくても、実生活で使われているものに美を見出す運動だ、くらいに認識していた。いやもちろんそれは間違いではないのだけれど、今回の展示には実に多くの発見があって愉快だった。運動が運動たるためには、他の地域や時代のものと比較するための条件が必要だった。それがたとえば他言語の習得や他国文化への接近であり(高等教育)、鉄道という移動手段であり(「裏日本」などを探索する)、視線の恣意的な変更であり(ミクロに視たり、切り出したり、置きなおしてみたり)、出版や美術展の開催であった(アーカイヴや視線の共有)。つまりインフラや文化の底上げがあってこその民藝運動、...『民藝の100年』展@東京国立近代美術館

  • NK3@池袋Independence

    池袋のIndependence(2021/11/9)。NaotakaKusunoki楠直孝(p)YutakaKaidoカイドーユタカ(b)ShinichiroKamoto嘉本信一郎(ds)楠直孝さんのプレイに接するのは二度目。前回は村上寛さんのリーダーバンドで、独特さの印象が強かったこともあって、かれ中心のピアノトリオを観る機会ができたのは嬉しい。冒頭の「アルマンドのルンバ」(チック・コリア)からもう驚かされる。身体を揺らしながら曲に入ってゆき、その運動が指に伝えられる。次はもっと驚きの「YouAretheSunshineofMyLife」(スティーヴィー・ワンダー)。この曲をジャズで、しかも抒情的にも詩的にも聴こえるように演奏するとは。とはいえ静かな雰囲気にはとどまっておらず、鍵盤を弾く左右の動きはゴージャス...NK3@池袋Independence

  • 神田綾子+細井徳太郎+岡川怜央@水道橋Ftarri(JazzTokyo)

    JazzTokyo誌に、神田綾子+細井徳太郎+岡川怜央(Ftarri、2021/10/30)のレビューを寄稿した。>>#1184神田綾子+細井徳太郎+岡川怜央AyakoKanda神田綾子(voice)TokutaroHosoi細井徳太郎(g)LeoOkagawa岡川怜央(electronics)Photobyt.yoshihisa●神田綾子北田学+西嶋徹+神田綾子@渋谷Barsubterraneans(2021年)神田綾子+加藤崇之@下北沢NoRoomforSquares(2021年)柳川芳命+照内央晴+神田綾子@なってるハウス(2021年)細田茂美+神田綾子@高円寺グッドマン(2021年)神田綾子+真木大彰@Permian(2021年)纐纈雅代+神田綾子@六本木Electrik神社(JazzTokyo)(20...神田綾子+細井徳太郎+岡川怜央@水道橋Ftarri(JazzTokyo)

  • マーク・ルワンドウスキ『Under One Sky』(JazzTokyo)

    JazzTokyo誌に、マーク・ルワンドウスキ『UnderOneSky』(2021年)のレビューを寄稿した。>>#2134『マーク・ルワンドウスキ/UnderOneSky』MarkLewandowski(b)AddisonFrei(p)KushAbadey(ds)●マーク・ルワンドウスキマーク・ルワンドウスキ『Waller』(2016年)マーク・ルワンドウスキ『UnderOneSky』(JazzTokyo)

  • 松井節子@行徳ホットハウス

    散歩と買い物ついでに行徳のホットハウス(2021/11/5)。SetsukoMatsui松井節子(p)いつものように、リクエストを訊いてはスタンダード曲を演奏する。わたしは「MyFunnyValentine」と「EasyLiving」をリクエストした。他に「慕情」、「星に願いを」、「Misty」、「黒いオルフェ」、「クレオパトラの夢」、「煙が目にしみる」、「GoldenEarings」、「MyOneandOnlyLove」、「シェルブールの雨傘」、「AllofMe」、「枯葉」、「MyFoolishHeart」、「JohnnyGuitar」、「SatinDoll」。2セットまで聴いた。もう身体にしみついている曲をいつものように弾き、潔く終える。松井さんはいつでもカッコいい。休憩時間に差し入れのケンタッキー・フライ...松井節子@行徳ホットハウス

  • オクテイヴィア・E・バトラーのヴァンパイア

    オクテイヴィア・E・バトラーの遺作『fledgling』(2005年)を読む。洞窟の中で記憶喪失で目覚めた女性はヴァンパイアであり、部族間で争うという物語。彼女たちは人間の支援者たちと共生するのだけれど、そのあり方は、ヴァンパイアがときに人間の血を吸い、人間はそれで弱りつつも他の力を得るというもので、奇妙におもしろい。バトラーがなぜ再評価されているかといえば、SFの想像力によって黒人としてのアイデンティティや直面する問題をとらえなおしているからだろう。フルートのニコール・ミッチェルも大きくバトラー作品にインスパイアされているし、それは抑圧の歴史や社会が宇宙や架空世界をモチーフにした音楽の想像力を爆発させてきたアフロ・フューチャリズムを考えれば不思議ではない(サン・ラだって、アース・ウィンド・アンド・ファイアーだ...オクテイヴィア・E・バトラーのヴァンパイア

  • 有明のぶ子+高田ひろ子@本八幡cooljojo

    本八幡のcooljojo(2021/11/3)。NobukoAriake有明のぶ子(vib)HirokoTakada高田ひろ子(p)高田さんの作ったばかりのオリジナル「1003」(仮)が思索的な雰囲気ではじまり、有明さんのヴァイブの響きがその雰囲気を増幅させる。「ElenorBlue」では対照的に強く叩くマレットの異音が良い。「GhostofaChance」では全体を響きで覆うイントロ、これがヴァイブの醍醐味。「Gallop」(高田)は速い曲で、疾走するふたりが噛み合う。一方が盛り上がり一方が煽り返すような感覚で、潔く終わるのもおもしろい。「SunsetandtheMockingbird」はいかにもエリントンの曲、すっきりしているのにゴージャス。ジョビンの「Fotohgrafia」は主旋律と和音との役割をうまく...有明のぶ子+高田ひろ子@本八幡cooljojo

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