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  • 長沢哲+阿部真武@Ftarri

    水道橋のFtarri(2023/4/19)。TetsuNagasawa長沢哲(perc)MasatakeAbe阿部真武(b)長沢さんは大きな響きの雲の中で大小いくつもの波を作り出し、そのひとつひとつが繊細な音色を持っている。阿部さんはそれに対して別のノリの波というのか、重ね合わせではなく異なる波の間を横切る波というのか、別の意味で柔軟なアプローチ。そして途中で弓が折れて弦がざんばら、それを使って野性的な音を出す。触発されたのかどうか、長沢さんも驚くほど野蛮な音を作りはじめた。入念にチューニングされた楽器でこそ生まれる価値のある音だった。FujiX-E2,XF35mmF1.4●長沢哲長沢哲+遠藤ふみ@神保町試聴室(2023年)長沢哲+矢萩竜太郎+木村由+かみむら泰一+いずるばワークショップ@いずるば(202...長沢哲+阿部真武@Ftarri

  • playing on a blanket@堀切アイレアメノ

    堀切のアイレアメノ(2023/4/16)。はじめて足を運んだ。食器や雑貨も売ってあって素敵な場所。playingonablanket:KaoriNishijima西島芳(sewingpiano)YoshinoriShiraishi白石美徳(blanketdrum)布の上に並べた叩き物、玩具、鳴り物、自転車、その他いろいろ。白石さんは愉しそうに音を出している。一方の西島さんもピアノを鳴らすこと自体が愉しそう。こうなると記憶のフレーズであれその場のインスピレーションであれ、曲であれ、なんの関係もない。(ディジー・ガレスピーの<ConAlma>を弾いてもやっぱり衒いなんかなかった。)音楽のことを料理に例えたり「美味しい」なんて表現を使うのは好きではないけれど、これはちょっとずつ美味しいところを出してくれる創作料...playingonablanket@堀切アイレアメノ

  • Yukari Endo Project『DROP, DROP, SLOW TEARS』レコ発@渋谷公園通りクラシックス

    渋谷の公園通りクラシックス(2023/4/15)。KaoriNishijima西島芳(p)KaoruAzuma東かおる(vo)MotohikoIchino市野元彦(g)MasakiKai甲斐正樹(b)遠藤ゆかりトリビュートアルバム『DROP,DROP,SLOWTEARS』のライナーノーツを書いた。もう公式販売とのこと。演者おのおのの音の力があって、また会場には関係する方々もいらっしゃっていて、得難い親密な時間だった。FujiX-E2,XF35mmF1.4●西島芳YukariEndoProject『DROP,DROP,SLOWTEARS』(2023年)西島芳trioSONONI@下北沢Apollo(2018年)西島芳triogy@本八幡cooljojo(2018年)西島芳triogy@下北沢Apollo(2...YukariEndoProject『DROP,DROP,SLOWTEARS』レコ発@渋谷公園通りクラシックス

  • 長沢哲+遠藤ふみ@神保町試聴室

    神保町試聴室(2023/4/14)。二度目の共演。TetsuNagasawa長沢哲(perc)FumiEndo遠藤ふみ(p)開演ぎりぎりに到着したら多くの人たち。そして空調が止められた。もちろん外から救急車の音などが聞こえてくるのだけれど、それとは根本から異なっている。前回の共演でははじめての手合わせということもあってか、呼応のプロセスが音楽の一部を形成していた。今回は信頼が前提のプロセス。おのおのが音を出す作業を自分に引き寄せ得ているのも信頼。静寂を恐怖なく提示するのも信頼。パーカッションの音の重ね合わせとピアノの和音とは異なるものなのに、まるで相互に交換可能な言語のように感じられた。このプロセスが積み重ねられなにかが飽和してきたときの和音は、ぞっとさせられるほどの無数の感情を孕んでいるものだった。セカ...長沢哲+遠藤ふみ@神保町試聴室

  • 渋さチビズ@なってるハウス

    入谷のなってるハウス(2023/4/4)。渋さチビズYoichiroKita北陽一郎(tp)MisakiIshiwata石渡岬(tp)KeisukeSaito斉藤圭祐(as)KoichiYamaguchi山口コーイチ(p)DaisukeFuwa不破大輔(ukuleleb)JunIsobe磯部潤(ds)全員がキャラ出血大サービス。北さんの爆発的なソロもさることながら、泡立つような音を出していたときには背後で石渡さんと斉藤さんが愉しさを隠しきれない様子。石渡さんは活力も情もこれを限りとばかりに大放出。はじめて観る斉藤さん(20歳!)のファナティックなアルトもおもしろい。そして不破さんは小さな楽器であろうと変わらず地底からのグルーヴを創出。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,RolleiSon...渋さチビズ@なってるハウス

  • quintet@不動前Permian

    不動前のPermian(2023/4/2)。MasahikoOkura大藏雅彦(cl)HikaruYamada山田光(as,sopraninosax)KotaSakamoto坂本光太(tuba)NaotoYamagishi山㟁直人(perc)FumiEndo遠藤ふみ(melodica)物理に仕事関数という概念があって、その固有のエネルギー量に達しない限り活動は顕在化しない。管の共鳴にもそのようなところがある。息の吹き込みを含めた楽器の操作をゼロエネルギーのところから探ってゆき、その都度、眼前で成立する音波を提示する。おもしろいことがふたつあった。ひとつは革が張られたパーカッションもそのように振舞うこと。もうひとつは、共演者の音が演者に伝わり驚くほど豊かな倍音とノイズを創出すること。その際、演者の身体だけで...quintet@不動前Permian

  • 山田あずさ+ケヴィン・マキュー+マーティ・ホロベック+ダニエル・バエデール@新宿ピットイン

    新宿ピットイン(2023/4/2)。AzusaYamada山田あずさ(vib)KevinMcHugh(p,key)MartyHoloubek(b)DanielBaeder(ds)前に山田・マキューのデュオを観たのだけれど、それと比較してもずいぶんとアグレッシヴで緊密なサウンド。とくにマキューのキーボード、ホロベックのエレベ、山田あずさのヴァイブがそれぞれ広がりのある響きを持っていて、それが重なることで違いが浮き出てくる。<MythandTruth>だったか、マーティのソロがみごと。山田さんも豹のように強く攻めた。●山田あずさ山田あずさ+ケヴィン・マキュー@荻窪ベルベットサン(2023年)Marimba&ContrabassDuo@喫茶茶会記(2017年)Quolofune@神保町試聴室(2017年)オノセ...山田あずさ+ケヴィン・マキュー+マーティ・ホロベック+ダニエル・バエデール@新宿ピットイン

  • 阿部真武+池田謙+遠藤ふみ@公園通りクラシックス

    渋谷の公園通りクラシックス(2023/3/31)。MasatakeAbe阿部真武(b)KenIkeda池田謙(electronics)FumiEndo遠藤ふみ(p)はじまりから驚いた。池田謙さんの明滅する星々のような音が空気にまとわりつき、あらゆる場所に遍在している。どうなっているのか。暗がりの中、遠藤ふみさんが自前の灯りで足場を探すようなあんばい。阿部さんは見え隠れする大きな形を撫で、活性化する。これが夢うつつの世界だとして、セカンドセットは覚醒してから別のようにみえる世界。ピアノもベースも歩き回り、サウンドを擾乱させたり落ち着かせたり。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,RolleiSonnar85mmF2.8(M42)●阿部真武Uquwa@神保町試聴室(2023年)大蔵雅彦+阿部真...阿部真武+池田謙+遠藤ふみ@公園通りクラシックス

  • 加藤崇之+波多江崇行@西荻窪clop clop

    西荻窪のclopclop(2023/3/29)。TakayukiKato加藤崇之(g)Takayukihatae波多江崇行(g)福岡の波多江さんが来ているので足を運ばなければならない。この日はギターふたり、たぶん遊びまくるのだろうなと思っていたら、たはり遊びまくった。わかってはいても驚かされる空中ショー。波多江さんは惜しげもなく技を繰り出し、地に着いた脚をその都度蹴って跳躍する感覚。加藤さんはときに高速飛行、ときに余裕で空中遊覧、それで音を振り撒き続ける感覚。ふたりも破顔大笑、こちらも破顔大笑。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,RolleiSonnar85mmF2.8(M42)●加藤崇之松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2022年)吉田達也+加藤崇之+神田綾子@公園通りクラ...加藤崇之+波多江崇行@西荻窪clopclop

  • 青柳菜摘『そだつのをやめる』

    青柳菜摘さんの詩集『そだつのをやめる』がすごくいい。朝起きて寝るまでを生きる自分が受け止める感覚と、記憶によってつくりあげられた感覚とが、なにか目の前のものをメタモルフォーゼさせているようで。◆児童館裏の短い桜並木に大きな紙が落ちている授業で配られるプリントよりも分厚いし重い紙は落ちるとすぐかたちを変えて折れるともとに戻らない(「製紙工場の白い紙」)青柳菜摘『そだつのをやめる』

  • ビョーク/cornucopia@東京ガーデンシアター

    痛々しい心の傷を表現した『Vulnicula』からの曲を最初と最後に持ってきたのは、感情を場に直接的に晒そうとしたのかな(最後の<Notget>はたしかにぐっときた)。あとは新しい『Utopia』や『Fossora』からいくつも、『Medulla』の<ShowMeForgiveness>や『Post』の<Isobel>なんかも。だから歌詞的な物語でつなげているわけではない。提示されたのは、それよりも、フルート隊、アカペラ隊、ハープ、電子ドラムなどの音を思い切り注入した新たなサウンドと映像的演出でこちらを呑むようなイメージの物語。ビョークを聴いていて思うのは生と死と輪廻。●ビョークビョーク『Utopia』(2017年)MakingofBjörkDigital@日本科学未来館(2016年)ビューティフル・トラ...ビョーク/cornucopia@東京ガーデンシアター

  • 吉久昌樹@阿佐ヶ谷ヴィオロン

    阿佐ヶ谷のヴィオロン(2023/3/27)。MasakiYoshihisa吉久昌樹(g,guitalele)ソロギターって良いなと思わされるのは、弦の音が数メートルくらいのふわりとした空間を作り、その中でスノーボールを見るように物語を感じられること。小さなギタレレもまた相似形ではなく別のかたちのありよう。弦の減衰音からは愉しさもさびしさも伝わってくる。それは聴く者が中心となった感覚だとして、演者本人は音を出す側でつらくもあるらしい。とくに広くて音が自身に戻ってこないヴィオロンのような場所では。FujiX-E2,RolleiSonnar85mmF2.8(M42)●吉久昌樹吉久昌樹+照内央晴@阿佐ヶ谷ヴィオロン(2019年)照内央晴、荻野やすよし、吉久昌樹、小沢あき@なってるハウス(2019年)吉久昌樹@阿佐ヶ谷ヴィオロン

  • エリ・リャオ+太田朱美+伊藤志宏@成城学園前Cafe Beulmans

    成城学園前のCafeBeulmans(2023/3/25)。EriLiaoエリ・リャオ(vo)AkemiOta太田朱美(fl)ShikouIto伊藤志宏(p)エリ・リャオさんのルーツのひとつは台湾原住民のタイヤル族(台湾では少数民族のことを原住民と称する)。アントニオ・カルロス・ジョビンの曲をタイヤルのことばで歌うなんて他のどこで聴けるだろう。そしてセロニアス・モンクの<Panonica>、ウェイン・ショーターの<Footprints>、スタンダード<IFallInLoveTooEasily>や<TheSongIsYou>まですべてエリさん独特、内部の広い空間から出てくるような響き。太田朱美さんの小気味よいフルートにも惹かれた。FujiX-E2,RolleiSonnar85mmF2.8●エリ・リャオ音楽詩...エリ・リャオ+太田朱美+伊藤志宏@成城学園前CafeBeulmans

  • 酒井俊+田中信正+ファルコン+落合康介@本八幡cooljojo

    本八幡のcooljojo(2023/3/25)。ShunSakai酒井俊(vo)NobumasaTanaka田中信正(p)Falconファルコン(g)KosukeOchiai落合康介(b,馬頭琴)<OnaSlowBoattoChina>での阿吽の呼吸、ノリノリの楽しさ。その一方、<SendintheCrowns>や<思ひで>や<SometingCool>はいつものようにぐっとくる。歌唱の深さが聴き手のエモーショナルなところに直結するのが俊さんの魅力であって、アンコールの<真夜中のギター>に少し涙腺が緩んでしまう。FujiX-E2,RolleiSonnar85mmF2.8●酒井俊酒井俊+須川崇志+土井徳浩@下北沢Apollo(2023年)STFSO@新宿ピットイン(2022年)酒井俊+瀬尾高志+須川崇志+市...酒井俊+田中信正+ファルコン+落合康介@本八幡cooljojo

  • 柚楽弥衣@浦和ナルシス

    浦和のナルシス(2023/3/24)。柚楽弥衣(vo)新居昭乃(vo)お誘いをいただいてはじめて浦和のナルシスまで足を運んだ。いい声と演出だった。故・竹場元彦さんがずいぶん推していたとのこと、僕はいちどしかお目にかかったことがないけれど、不思議な感覚の持ち主だった。FujiX-E2,RolleiSonnar85mmF2.8柚楽弥衣@浦和ナルシス

  • 酒井俊+須川崇志+土井徳浩@下北沢Apollo

    下北沢のApollo(2023/3/23)。ShunSakai酒井俊(vo)TakashiSugawa須川崇志(b)TokuhiroDoi土井徳浩(cl,bcl)<BothSidesNow>や<Stardust>にもじっと聴き惚れるし、鈴木常吉さんの<思ひで>(もとはアイルランド民謡)や齋藤徹さんの<街>にもぐっときた。お店に入るなり俊さんから「あっ今日は<街>やるよ」との声、そんなこんなでずっと嬉しくて沁みる時間。土井さんが歌唱を引き寄せる「うた」と須川さんが飛翔させる「うた」とはやはり違っていて、それがトリオの世界になって、おもしろい。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,XF35mmF1.4●酒井俊STFSO@新宿ピットイン(2022年)酒井俊+瀬尾高志+須川崇志+市野元彦@稲毛Ca...酒井俊+須川崇志+土井徳浩@下北沢Apollo

  • Ensemble 響む@入間市文化創造アトリエ・アミーゴ ホール

    入間市文化創造アトリエ・アミーゴホール(2023/3/21)。YokoIkeda池田陽子(viola)ChihoMinami南ちほ(bandneon)MisakiMotofuji本藤美咲(bs)FumiEndo遠藤ふみ(p)HideoIkegami池上秀夫(b)NaotoYamagishi山㟁直人(perc)陽が落ちる前のファーストセットでは、可視的な空間を前にした者たちがそれぞれ提示する光線や空気の重ね合わせのごときもの。摩擦も跳躍も眼前にあって共有される。陽が落ちた後のセカンドセットでは、闇の中での騒めき、蠢きが次第に形となってぼんやりと視えてくる。そして聴く者自身の感覚もまた再発見される。微細な動きのひとつひとつを大事にすることが大前提の人たちによる、自然発生的なアンサンブル。FujiX-E2,7A...Ensemble響む@入間市文化創造アトリエ・アミーゴホール

  • 秋山徹次+遠藤ふみ+岡川怜央@水道橋Ftarri

    水道橋のFtarri(2023/3/19)。TetuziAkiyama秋山徹次(g)FumiEndo遠藤ふみ(p)LeoOkagawa岡川怜央(electronics)この顔合わせとなるとちょっとした驚きがあって、企画者にとってもどうなるか勇気の要るところだったにちがいない。結果としてとても刺激的だった。というのも、ギターとピアノとは相互に音を聴き、すぐに反応して音を出しているのだけれど、それは意識的であると同時に自動筆記的でもあって、あきらかに方法論に依拠したものでもクリシェでもない(あるいはクリシェなんてどうでもよい)。模索のプロセスが内的なものにとどめられているのは力量の信頼感によるものか(その逆が、サウンドを完成させようとする模索を人前に提示するありよう)。そして岡川さんの音は向こう側の後景だと認...秋山徹次+遠藤ふみ+岡川怜央@水道橋Ftarri

  • 鈴木清『天幕の街』@富士フイルムスクエア

    鈴木清という写真家はほとんどの写真集を自費出版で出した人で、いまやすべて高騰していてとても手が出ない(僕も復刻版の『流れの歌』を持っているだけ)。そこには高校に通いながら働いていた印刷所のノウハウが活かされている。というと宮沢賢治『銀河鉄道の夜』で活字拾いのバイトをするジョバンニのことを思い出してしまうけれど、いまZINEを作っている人たちはどう感じるのだろう。ミッドタウンの富士フイルムスクエアで開かれている『天幕の街』(1982年)も貴重な写真群。印画紙に焼き付けられたサーカスの人たちをあらためて凝視すると、眼の奥は闇で、そこから先に入っていくことはとてもできそうにない。自分が鈴木清の写真に魅せられる理由もそのあたりなのかと思える。鈴木清写真展「天幕の街MINDGAMES」 写真展・フジフイルムスクエア...鈴木清『天幕の街』@富士フイルムスクエア

  • 5 Trumpets@なってるハウス

    入谷のなってるハウス(2023/3/18、マチネ)。NatsukiTamura田村夏樹(tp)YoichiroKita北陽一郎(tp)MitsuhideTatsumi辰巳光英(tp)YuseiKaneko金子雄生(tp)NaokiTenjin天神直樹(tp)田村さんのトリッキーな曲に5人のトランぺッターが挑む。サックスがそうであるようにトランペットもまたその人の声のようでおもしろい。辰巳さんの連続的な芸。北さんの断続的な爆発。金子さんの粘るような歌はコルネットのゆえでもあるのかな。天神さんはあくまで渋い。そして田村さんの全方位。こうやって聴くと伝統的な楽器でありながらなおあらたなサウンドの可能性があるように思えてくる。FujiX-E2,XF35mmF1.4,RolleiSonnar85mmF2.8(M42...5Trumpets@なってるハウス

  • 熊坂路得子+矢島絵里子@小さな喫茶店homeri

    四谷三丁目の小さな喫茶店homeri(2023/3/17)。RutsukoKumasaka熊坂路得子(accordion)ErikoYajima矢島絵里子(fl)ファーストセットの矢島曲は静かにロマンチックで、ひとり夢想するような世界。セカンドセットの熊坂曲は音楽を通じて笑ったり泣いたりと感情を出すよろこびがある。沁みるコンビネーション。FujiX-E2,XF35mmF1.4,RolleiSonnar85mmF2.8(M42)●熊坂路得子音楽詩劇研究所・ユーラシアンオペラ2022「ANightTheSkywasFullofCrazyStars」@SHIBAURAHOUSE(2022年)『私の城』(2022年)うたをさがしてオペリータ2021@タワーホール船堀(2021年)るつこべちこ(磯部舞子+熊坂路得子...熊坂路得子+矢島絵里子@小さな喫茶店homeri

  • 沼尾翔子@水道橋Ftarri

    水道橋のFtarri(2023/3/13)。ShokoNumao沼尾翔子(vo,g)発話というものは手段としてのプロセスにとどまらない。提示したい歌世界を目的として発話しているというよりも、そのプロセス自体を大切な表現にしているように思える。抑制した感情とともに日本語のかたちをさわってゆく感覚があって、聴く者も目の前のプロセスを共有したくなり、静かに見守っている。FujiX-E2,RolleiSonnar85mmF2.8(M42),XF35mmF1.4●沼尾翔子Uquwa@神保町試聴室(2023年)沼尾翔子@水道橋Ftarri

  • Uquwa@神保町試聴室

    神保町試聴室(2023/3/11)。UquwaShokoNumao沼尾翔子(vo)FumiEndo遠藤ふみ(p)MasatakeAbe阿部真武(b)YoshinoriShiraishi白石美徳(ds)沼尾翔子さんの弾き語り(+遠藤ふみさん)による『LiveatFtarri-Lena』は素晴らしい作品だった。Uquwaもまた同じ価値をていねいに共有する感覚に満ちたものだった。沼尾さんの歌は、なにかとなにかのあわいにあって、声のかすかな動きによってそのあわいの広がりを手探りしてゆくよう。遠藤さんのピアノもまたその周りに浮かんでいて、たとえば、<AmberFlower>におけるためらいのような間は、ことばとともにあるための動きかと思えた。このふたりが花の香りだとして、阿部さんのベースが後ろから花と人の物語を追認...Uquwa@神保町試聴室

  • SABU Unit@新宿ピットイン

    新宿ピットイン(2023/3/10)。SabuToyozumi豊住芳三郎(ds,dance)JunjiMori森順治(as,fl,bcl)HisaharuTeruuchi照内央晴(p)ShingoTomimatsu富松慎吾(和太鼓)いや凄いサブさんを目撃してしまった。叩きのひとつひとつには殺気さえ込められており、また身体を傾けてのプレイには空駆けるハヌマーンをふたたび幻視した。驚異の体幹である。和太鼓を平然とグループに加えたのも音の迫力に対する自信ゆえか。セカンドセットではステージ前に出てきて、独自のドラミングにも通じる踊りを披露した。この存在があってこそか、富松さんはカタルシスを恥じらうことなく溜まったものを放出した。それはピアノの照内さんについても言うことができて、自身の主導ではみられない跳躍をみせた...SABUUnit@新宿ピットイン

  • 池田一平+松本ちはや@船橋コクリコット・フォルテ

    船橋のコクリコット・フォルテ(2023/3/9)。IppeiMatsumoto池田一平(p,accordion)ChihayaMatsumoto松本ちはや(perc)NaokoOshima大島尚子(絵)大島尚子さんの絵をもとに書かれた曲、あるいは絵に触発される即興。決して図式的に説明するようなものにはならないが、その絵のもつ世界観を思わせる音楽たりえていることがおもしろい。たとえば細かな煉瓦の絵とアコーディオンのもつざわざわとした響きとは聴く者のなかで共鳴するような気がする。光る三日月とパーカッションの音も奇妙にイメージが重なる瞬間がある。絵を視ることは時間とどのように関わってゆくのだろう。視覚的なイメージは音楽を聴いて消化するときの力をどう強め、どう逸らすのだろう。そのような疑問が演奏の間に出てきてはど...池田一平+松本ちはや@船橋コクリコット・フォルテ

  • Luz Do Sol@なってるハウス

    入谷のなってるハウス(2023/3/8)。kimikoHirata平田王子(vo,g)TakeshiShibuya渋谷毅(p,g)ひたすらリラックスしてやさしい音と声に身を委ねる。●平田王子平田王子+渋谷毅『LuzDoSol*やさしい雨』(2019年)●渋谷毅渋谷毅+外山明+甲斐正樹@なってるハウス(2023年)東京国際バリトンサックス・フェスティバル2023@吉祥寺StarPine'sCafe(2023年)渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2021年)渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2021年)渋大祭@川崎市東扇島東公園(2019年)平田王子+渋谷毅『LuzDoSol*やさしい雨』(2018年)2018年ベスト(JazzTokyo)(2018年)廣木光一+渋谷毅『ÁguasDeMaio五月の雨』(...LuzDoSol@なってるハウス

  • インプロヴァイザーの立脚地 vol.5 秋山徹次(JazzTokyo)

    >>インプロヴァイザーの立脚地vol.5秋山徹次–JazzTokyoTetuziAkiyama秋山徹次(g)LeicaM8,Summicron50mmF2.0●秋山徹次トム・ソロヴェイチェック+小田井清充+秋山徹次@不動前Permian(2023年)「ジョン・ラッセルを追悼する」@下北沢アレイホール(2022年)秋山徹次+すずえり@水道橋Ftarri(2020年)ヨアヒム・バーデンホルスト+ガレス・デイヴィス+秋山徹次@水道橋Ftarri(2020年)ドーヴィッド・シュタッケナース+秋山徹次+中谷達也@東北沢OTOOTO(2020年)アーサー・ブル+秋山徹次、神田さやか@Ftarri(2019年)謝明諺+秋山徹次+池田陽子+矢部優子@Ftarri(2019年)エリザベス・ミラー+クレイグ・ペデルセン+秋山...インプロヴァイザーの立脚地vol.5秋山徹次(JazzTokyo)

  • ロジャー・ターナー&マリ・カマダ『Junk Percussion – Notes for the Future』(JazzTokyo)

    >>#118『ロジャー・ターナー&マリ・カマダ/JunkPercussion–NotesfortheFuture』–JazzTokyoRogerTurner(perc)●ロジャー・ターナー高橋悠治+ロジャー・ターナー『LiveatAoshimaHall』(JazzTokyo)(2019年)ロジャー・ターナー+亀井庸州@Ftarri(2019年)ロジャー・ターナー+喜多直毅+内橋和久@下北沢Apollo(2019年)アーサー・ブル+スコット・トムソン+ロジャー・ターナー『Monicker-Spine』(2018年)ロジャー・ターナー+喜多直毅+齋藤徹@横濱エアジン(2018年)ロジャー・ターナー+喜多直毅+齋藤徹@横濱エアジン(JazzTokyo)(2017年)ロジャー・ターナー+広瀬淳二+内橋和久@公園通...ロジャー・ターナー&マリ・カマダ『JunkPercussion–NotesfortheFuture』(JazzTokyo)

  • 山田あずさ+ケヴィン・マキュー@荻窪ベルベットサン

    荻窪のベルベットサン(2023/3/5、マチネ)。AzusaYamada山田あずさ(vib)KevinMcHugh(p)このようにすうと入ってくるサウンドを聴くと、ピアノとヴァイブとの親和性はやはり高いのだなと思わされる。音の高さや残響の雰囲気の違いは、そのまま心象風景のアナロジイに変換される。とはいえ夢見心地なばかりではなく、ときおり冷たいエッジも現れ、そのコントラストがまた気持ち良いものだった。FujiX-E2,XF35mmF1.4●山田あずさMarimba&ContrabassDuo@喫茶茶会記(2017年)Quolofune@神保町試聴室(2017年)オノセイゲン+パール・アレクサンダー『LiveforBeginnings』(2015、17年)●ケヴィン・マキュートム・ブランカート+ルイーズ・ジェ...山田あずさ+ケヴィン・マキュー@荻窪ベルベットサン

  • 竹内郁人+竹内亜里沙+藤田耕平+柳沼佑育@行徳ホットハウス

    行徳のホットハウス(2023/3/4)。FumitoTakeuchi竹内郁人(as)ArisaTakeuchi竹内亜里沙(p)KoheiFujita藤田耕平(b)YusukeYaginuma柳沼佑育(ds)「まあ多様性の時代ですからね、自分たちはビバップを演り続けるんです」と、竹内郁人さん。狭い山道から振り落とされないように高速で走ってゆくような感覚のビバップ、そこに拘るビバップ者の美意識。HotHouse、KoKo、EmbraceableYou、TimetoSmile(ジャッキー・マクリーンが吹いたフレディ・レッドの曲)、ThisTimetheDream'sonMe、BeBop、Soultrain、UnaNocheConFrancis(バド・パウエル)、Now'stheTime、Confirmation...竹内郁人+竹内亜里沙+藤田耕平+柳沼佑育@行徳ホットハウス

  • 齊藤涼子+遠藤ふみ@u-ma kagurazaka

    神楽坂のu-makagurazaka(2023/3/3)。RyokoSaitoh齊藤涼子(vo)FumiEndo遠藤ふみ(p)手触りのいい布のような独特の声。敢えて声量を上げず、喉の下に手を当てて、グラデーションを描き出している。一方の遠藤さんは即興のときと違ってスタンダード曲、ただ音を出す直前の一瞬の間に感じるものがある。ふたりで自然体で踊るような<WaltzNew>(ジム・ホール)も良かったし、カーラ・ブレイ色に染まらない<Lawns>も良かった。●遠藤ふみ浅野昭一+高橋麻理絵+遠藤ふみ@下北沢Apollo(2023年)遠藤ふみ+甲斐正樹+則武諒@神保町試聴室(2023年)遠藤ふみ@水道橋Ftarri(2023年)幽けき刻@成城学園前CafeBeulmans(2022年)やみのうつつvol.1@神保町...齊藤涼子+遠藤ふみ@u-makagurazaka

  • 浅野昭一+高橋麻理絵+遠藤ふみ@下北沢Apollo

    下北沢のApollo(2023/3/2)。ShoichiAsano浅野昭一(b,fl)MarieTakahashi高橋麻理絵(viola)FumiEndo遠藤ふみ(p,melodica)低音域から摩擦音を含めて遊ぶように強く弾くヴィオラの音が、弓の動きの通りに場の音を引き寄せている。一方のピアノは空間を見出しては音を置き(引き寄せるのではなく)、あるいはそのことによって静かな空間を作り出している。ふたりの間にコントラバスの開かれた音があってトリオのサウンドが成立。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8●高橋麻理絵横川理彦+高橋麻理絵@東北沢OTOOTO(2019年)CoolMeetingvol.1@cooljojo(2018年)●遠藤ふみ遠藤ふみ+甲斐正樹+則武諒@神保町試聴室(2023年)...浅野昭一+高橋麻理絵+遠藤ふみ@下北沢Apollo

  • 風連@音や金時

    西荻窪の音や金時(2023/2/28)。風連:ShozanTanabe田辺頌山(尺八)MikiMaruta丸田美紀(箏)KeiWada和田啓(perc)ゲスト:TaikoMatsumoto松本泰子(vocal)RyotaroYahagi矢萩竜太郎(dance)YuKimura木村由(dance)和田啓さんの曲と即興。松本泰子さんの声と田辺頌山さんの尺八とのユニゾン、あくまで硬派の丸田美紀さんの箏、柔らかくも変拍子を混ぜてくる和田さんのリズム、どこの音楽でもない独創性が顕著で嬉しくなってしまう。この日驚いたのは矢萩竜太郎さんの踊りのすばらしさ。狭くて観客と近いからか、あるいは音楽家との相性によるものか、形式や衒いを超えたものが表出していた。終わったあと多くの人が絶賛したのも納得。FujiX-E2,7Arti...風連@音や金時

  • トム・ソロヴェイチェック+小田井清充+秋山徹次@不動前Permian

    不動前のPermian(2023/2/26)。TomSoloveitzik(ts)KiyomitsuOdai小田井清充(computer)TetuziAkiyama秋山徹次(g)小田井さんはコンピュータを通じて身体的に場のサウンドに一体化せんとしているように見えた。ハコの中の大きな流れがあって、それにテナーもギターも身を任せて追従するでもなく、また流れと無関係な作業をしているようでいて流れに別の色を付けてもいて、このあたりのバランス感覚にはすばらしいものがあった。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,RolleiSonner85mmF2.8(M42)●秋山徹次「ジョン・ラッセルを追悼する」@下北沢アレイホール(2022年)秋山徹次+すずえり@水道橋Ftarri(2020年)ヨアヒム・バーデ...トム・ソロヴェイチェック+小田井清充+秋山徹次@不動前Permian

  • 崔善培さんのこと

    韓国の伝説的トランぺッター崔善培(チェ・ソンベ)さんが来日します。崔さんがジャズ史においてどれだけ凄い存在なのか。長いですが以下ご一読ください(最近の本『阿部薫2020僕の前に誰もいなかった』や『高木元輝~フリージャズサックスのパイオニア』への寄稿、アルフレート・23・ハルトへのインタビューを通じて調べたものです)。●朝鮮半島と日本とのリンクとなった人物かつて吉屋潤という音楽家がいました。かれは植民地朝鮮の平壌近くに生まれ、朝鮮戦争直前にジャズを求めて日本に渡り、本名の崔致禎ではなく作家の吉屋信子と谷崎潤一郎から取って吉屋潤を名乗り、サックス奏者として活躍した人物です。吉屋さんは韓国に戻ると多くのヒット曲を作り、大成功しました(丸山一昭『離別(イビョル)吉屋潤』)。吉屋さんはまた、あの高木元輝の師匠にもあ...崔善培さんのこと

  • インプロ短冊@千駄木Bar Isshee

    千駄木のBarIsshee(2023/2/22)。KohsetsuImanishi今西紅雪(箏)SaoriKojima児嶋佐織(theremin)テルミンやエレクトロニクスのたゆたう音が前景に後景にあらわれる3D空間。雲の間に箏の音が見えては消える。艶やかなふたりの遊びに心地よく麻痺させられ、すこしうとうととしてしまった。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8●今西紅雪ブライアン・アレン+田中悠美子+今西紅雪@東北沢OTOOTO(2023年)蓮根魂@なってるハウス(2022年)障子の穴vol.4@ZIMAGINE(2020年)トム・ブランカート+ルイーズ・ジェンセン+今西紅雪+田中悠美子@本八幡cooljojo(JazzTokyo)(2019年)今西紅雪+S.スワーミナータン@葛西レカ(20...インプロ短冊@千駄木BarIsshee

  • 渋谷毅+外山明+甲斐正樹@なってるハウス

    入谷のなってるハウス(2023/2/21)。TakeshiShibuya渋谷毅(p)AkiraSotoyama外山明(ds)MasakiKai甲斐正樹(b)渋谷さん意外に珍しいピアノトリオ、しかもこの組み合わせは初めてだとか。FallingGrace(スティーヴ・スワロウ)、DukeEllington'sSoundofLove(チャールズ・ミンガス)、B♭のブルース、BodyandSoul、SubconsciousLee(リー・コニッツ)、Childhood(市野元彦)、月の島(石渡明廣)、NoRestrictionsforPlasterer(市野)、Skylark(ホーギー・カーマイケル)、United(ウェイン・ショーター)、FolkSong(市野)、最後にピアノソロで無題またはBeyondtheFl...渋谷毅+外山明+甲斐正樹@なってるハウス

  • 遠藤ふみ+甲斐正樹+則武諒@神保町試聴室

    神保町試聴室(2023/2/20)。FumiEndo遠藤ふみ(p)MasakiKai甲斐正樹(b)RyoNoritake則武諒(ds)時間に追いつこうとするような、冒頭の則武さんの曲<LiquidInspiration>。その門をくぐり抜けたら、どこかに立脚することなく三者ともふわりと音を出す。そのことが強い核を作っているような感覚。<LaVieenRose>は<BegintheBeguine>ふうだというが確かに空中で踊るよう。<無題>(遠藤)での則武さんの繊細なシンバル音といったら。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,XF35mmF1.4●遠藤ふみ遠藤ふみ@水道橋Ftarri(2023年)幽けき刻@成城学園前CafeBeulmans(2022年)やみのうつつvol.1@神保町試聴室(...遠藤ふみ+甲斐正樹+則武諒@神保町試聴室

  • 東京国際バリトンサックス・フェスティバル2023@吉祥寺Star Pine's Cafe

    吉祥寺のStarPine'sCafe(2023/2/19)。◆渋谷毅オーケストラTakeshiShibuya渋谷毅(p,org)KosukeMine峰厚介(ts)KoichiMatsukaze松風鉱一(bs,as,fl)EiichiHayashi林栄一(as)KentaTsugami津上研太(ss,as)OsamuMatsumoto松本治(tb)AkihiroIshiwatari石渡明廣(g)KatsumasaKamimura上村勝正(b)AkiraSotoyama外山明(ds)◆CHIZToshinoriTerukina照喜名俊典(euphonium)MisakiOda小田美沙紀(cl,vo)AkiraKito鬼頭哲(bs)TakuSaito斉藤拓人(g)Komari小林真理子(b)HisamineKo...東京国際バリトンサックス・フェスティバル2023@吉祥寺StarPine'sCafe

  • 『鼓楽』

    能楽の会報『鼓楽』に、小鼓の久田舜一郎さん、チェロの翠川敬基さん、ヴァイオリンの喜多直毅さんによる即興演奏についての記事を寄稿させていただきました。また久田先生のすごい音を聴きたくなっています。●久田舜一郎喜多直毅+翠川敬基+久田舜一郎@下北沢LadyJane(2022年)喜多直毅+元井美智子+久田舜一郎@松本弦楽器(JazzTokyo)(2020年)齋藤徹+久田舜一郎@いずるば(2019年)齋藤徹+かみむら泰一、+喜多直毅、+矢萩竜太郎(JazzTokyo)(2015-16年)●翠川敬基喜多直毅+翠川敬基+久田舜一郎@下北沢LadyJane(2022年)ロシアのうた@音や金時(2021年)Fado-mo-two@inF(2020年)ロシアのうた@音や金時(2020年)喜多直毅+翠川敬基+角正之@アトリエ...『鼓楽』

  • ロシアのうた@音や金時

    西荻窪の音や金時(2023/2/14)。MiyukiIshibashi石橋幸(vocal)KeikiMidorikawa翠川敬基(cello)KyokoKuroda黒田京子(p)YurikoMukojima向島ゆり子(vln)ToshiakiIshizuka石塚俊明(ds)相変わらず全員が芸達者ですばらしい音世界。ロシア文学と同様に、ロシアの歌曲が大事にされてきた伝統がある。FujiX-E2,XF35mmF1.4●石橋幸ロシアのうた@音や金時(2021年)ロシアのうた@音や金時(2020年)●翠川敬基喜多直毅+翠川敬基+久田舜一郎@下北沢LadyJane(2022年)ロシアのうた@音や金時(2021年)Fado-mo-two@inF(2020年)ロシアのうた@音や金時(2020年)喜多直毅+翠川敬基+角正...ロシアのうた@音や金時

  • 大蔵雅彦+阿部真武@水道橋Ftarri

    水道橋のFtarri(2023/2/13)。MasahikoOkura大蔵雅彦(cl,PC)MasatakeAbe阿部真武(b)本来は歌ものトリオの予定だったが、遠藤ふみさんの体調不良により即興デュオとなった。とはいえこの事態を奇貨としてシンプルにして刺激的なサウンド。クラリネットの音が発生するあたりの領域の出入り、まるで他人事のように浮上するPCの音、ベースの弦を擦ることにより空間を塗りこめてゆくように発展する音、指で弾くことによる語り。いくつもの流れが並行して現れ消える。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8●大蔵雅彦と色@幡ヶ谷forestlimit(2021年)リアル・タイム・オーケストレイション@Ftarri(2016年)●阿部真武北田学+外山明+阿部真武@渋谷BarSubterr...大蔵雅彦+阿部真武@水道橋Ftarri

  • 神田綾子+土屋秀樹@池袋Flat Five

    池袋のFlatFive(2023/2/10)。AyakoKanda神田綾子(vo)HidekiTsuchiya土屋秀樹(g)土屋さんのギターは少なからず変わっている。聴く者のさまざまな感覚を起こすようでもあり、ときに映画的でもあり。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8●神田綾子林栄一+山本達久+神田綾子+ルイス稲毛@下北沢NoRoomforSquares(JazzTokyo)(2023年)神田綾子+柳川芳命+内田静男@渋谷Barsubterraneans(JazzTokyo)(2023年)おーたかずお+神田綾子@大阪堺筋本町ミュージックスポットsatone(聰音)(2022年)吉田達也+神田綾子+加藤一平@中野坂上Aja(2022年)MMBトリオwith神田綾子・ルイス稲毛/林栄一@なって...神田綾子+土屋秀樹@池袋FlatFive

  • 溝辺隼巳+鎌田雄一+与之乃@高円寺グッドマン

    高円寺のグッドマン(2023/2/9)。Yoshino与之乃(琵琶)HayamiMizobe溝辺隼巳(b)YuichiKamada鎌田雄一(ss)与之乃ソロ、溝辺ソロ、溝辺鎌田デュオ、トリオ。与之乃さんの琵琶は、弦のテンションゆえか横向きの自由度が高く、特定の音を中心にした逸脱というよりも柔軟な幅をもった逸脱自体が中心となっている。そのため指で押さえて弦長を短くすることによる効果も、しなることによる効果も相まって、ちょっと独特の蛇行を生み出していた。これに急加速の効果が加わると劇的になる。溝辺さんのコントラバスは変に低音を強調するのではなく、表面のマチエールに近い音から運動的な音域の提示まで広く、楽器に過度に依拠することなくさまざまな音色を放っていてまったく飽きない。鎌田さんは参入するなりソプラノのベルを...溝辺隼巳+鎌田雄一+与之乃@高円寺グッドマン

  • 林栄一+國仲勝男+本田珠也@阿佐ヶ谷Yellow Vision

    阿佐ヶ谷のYellowVision(2023/2/7)。EiichiHayashi林栄一(as)KastuoKuninaka國仲勝男(b)TamayaHonda本田珠也(ds)いやこれは観ないと後悔するだろうと思い出かけた。本田珠也さんが入ったことで林、國仲両氏ともに別のスイッチが入ったようで迫力が半端ない。本田さんのドラミングは凄いバネに加えヒットの際の感覚が斧か鉈のそれであり、ふと林さんの演奏の潮目が変わった際にはさらに加速する。セカンドセットではモンクにバード、それでももちろんこの人たちの音。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8●林栄一林栄一+山本達久+神田綾子+ルイス稲毛@下北沢NoRoomforSquares(JazzTokyo)(2023年)金澤英明「年末大仕事3~四つ巴」@中...林栄一+國仲勝男+本田珠也@阿佐ヶ谷YellowVision

  • ヨアヒム・バーデンホルスト+井野信義+安田芙充央@稲毛Candy

    稲毛のCandy(2023/2/5)。JoachimBedenhorst(cl,bcl)NobuyoshiIno井野信義(b)FumioYasuda安田芙充央(p)ヨアヒム・バーデンホルスト3年ぶりの来日、Candyでのこのトリオの演奏もそのとき以来。3年前のライヴについて雑誌『Voyage』に書いたのだけれど、ようやく現物をヨアヒムさんに渡すことができた。そのあとかれは京都でコロナ禍により足止めされしばらく滞在せざるを得なくなり、それを奇貨としてアルバム『Kyoto』を作った。今回はこれから京都で能楽を学ぶそうである。旅人であることと即興音楽家であることは高い相関があると個人的に感じていて、かれもまた。演奏は期待以上に素晴らしいものだった。ヨアヒムさんは決して自分が自分がと出てくることはないが、それにも...ヨアヒム・バーデンホルスト+井野信義+安田芙充央@稲毛Candy

  • インプロヴァイザーの立脚地 vol.4 細井徳太郎(JazzTokyo)

    インプロヴァイザーの立脚地vol.4細井徳太郎–JazzTokyoTokutaroHosoi細井徳太郎(g,vo)●細井徳太郎細井徳太郎+阿部真武@水道橋Ftarri(2022年)吉田達也+神田綾子+細井徳太郎@公園通りクラシックス(2021年)神田綾子+細井徳太郎+岡川怜央@水道橋Ftarri(JazzTokyo)(2021年)有本羅人+類家心平+細井徳太郎+池澤龍作+レオナ@神保町試聴室(2021年)DancexMusicSessionVol.01(2020年)坪口昌恭+細井徳太郎@下北沢NoRoomForSquares(2020年)秘密基地『ぽつねん』(2019年)細井徳太郎+松丸契@東北沢OTOOTO(2019年)WaoiL@下北沢Apollo(2019年)李世揚+瀬尾高志+細井徳太郎+レオナ@神...インプロヴァイザーの立脚地vol.4細井徳太郎(JazzTokyo)

  • 林栄一+山本達久+神田綾子+ルイス稲毛@下北沢No Room for Squares(JazzTokyo)

    下北沢のNoRoomforSquares(2022/1/21)。#1247林栄一+山本達久+神田綾子+ルイス稲毛–JazzTokyoPhotobym.yoshihisaEiichiHayashi林栄一(altosax)TatsuhisaYamamoto山本達久(drums)AyakoKanda神田綾子(voice)LouisInageルイス稲毛(bass)Guest:BrianAllen(trombone)●林栄一金澤英明「年末大仕事3~四つ巴」@中野スイートレイン(2022年)インプロヴァイザーの立脚地vol.1林栄一(JazzTokyo)(2022年)トリオ座@阿佐ヶ谷YellowVision(2022年)林栄一+國仲勝男+小谷まゆみ@阿佐ヶ谷YellowVision(2022年)MMBトリオwith...林栄一+山本達久+神田綾子+ルイス稲毛@下北沢NoRoomforSquares(JazzTokyo)

  • 『Impro × Groove』(JazzTokyo)

    #2235『Impro×Groove』–JazzTokyoReikoNonoyama野々山玲子(drums)HomeiYanagawa柳川芳命(altosax)MisakiIshiwata石渡岬(trumpet)YasuhiroUsui臼井康浩(guitar)KazuhikoMatsudaマツダカズヒコ(guitar)KatsuakiKomiya小宮勝昭(drums)●野々山玲子ROWproject@阿佐ヶ谷YellowVision(2022年)●柳川芳命神田綾子+柳川芳命+内田静男@渋谷Barsubterraneans(JazzTokyo)(2022年)“創生自在”@京都みとき屋(2022年)ROWproject@阿佐ヶ谷YellowVision(2022年)柳川芳命+富松慎吾+マツダカズヒコ+松原臨@...『Impro×Groove』(JazzTokyo)

  • マーク・ジュリアナ@ブルーノート東京

    ブルーノート東京(2023/2/3)。MarkGuiliana(ds)JasonRigby(sax)ChrisMorrissey(b)PaulCornish(p)サウンド全体はスムーズでありながら、マーク・ジュリアナが何本もの複雑なビートを並走させる。出現のときの衝撃は薄れてもまだ観るたびに驚きを覚える。スムーズさに貢献しているのがジェイソン・リグビーのシームレスなサックスであることはこれまで同様にたしかだが、今回はじめて観るポール・コーニッシュのピアノもまた別のありようで素晴らしかった。サウンドの表面にずっとまとわりつくようでいて、気が付くとサウンドの海に潜水したり浮上したり。●マーク・ジュリアナマーク・ジュリアナ『BeatMusic!BeatMusic!BeatMusic!』(-2019年)ダニー・マ...マーク・ジュリアナ@ブルーノート東京

  • 内橋和久+田中悠美子@千駄木Bar Isshee

    千駄木のBarIsshee(2023/2/2)。内橋和久11daysの3日目。KazuhisaUchihashi内橋和久(daxophone,g)YumikoTanaka田中悠美子(三味線,大正琴)もう説明不要な領域。音で遊ぶ達人ふたりの即興三昧、楽しからずや。悠美子さん、大正琴で野蛮なことをしているうちはまだ平静を保っていたものの、灰皿を弄び始めてからもう笑いを隠せないようで。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,XF35mmF1.4●内橋和久高瀬アキ+ダニエル・エルトマン+内橋和久+中山晃子『複数の時間』@ゲーテ・インスティトゥート東京(2022年)内橋和久+広瀬淳二@千駄木BarIsshee(2022年)内橋和久+松丸契@千駄木BarIsshee(2020年)ロジャー・ターナー+喜多...内橋和久+田中悠美子@千駄木BarIsshee

  • 山本達久@haco gallery

    代々木上原のhacogallery(2023/2/1)。TatsuhisaYamamoto山本達久(ds,electronics)中の音が反響し外の電車の音も聞こえてくる空間において、自分の柏手、擦る音、偶発的な音を取り込み、加工増幅する。そしてどの瞬間もクリシェとは無縁なように立ちあらわれるドラミングと重ねられ、茫然と呑みこまれる音空間を創ってみせる。セカンドでは床に置いたいくつものシンバルの上に小さな振動体を置き、さらに別のありようでサウンドを拡張してみせた。●山本達久松丸契+山本達久@公園通りクラシックス(2021年)山本達久+纐纈雅代@なってるハウス(JazzTokyo)(2021年)中村としまる+山本達久+坂口光央@新宿ピットイン(2020年)キム・ミール+クリスチャン・ヴァルムルー+ジョー・タ...山本達久@hacogallery

  • 近藤直司+栗田妙子@なってるハウス

    入谷のなってるハウス(2023/1/31)。NaojiKondo近藤直司(ts,bs,ss)TaekoKurita栗田妙子(p)シベリウスなどのクラシック曲、<アマポーラ>や<グッドバイ>やバカラックなど20世紀の親しみやすい曲、<不屈の民>まで。ピアノとのデュオだとサックスの立ち上がりや揺れ動きの中間域の気持ち良さが直接的に伝わってくる。栗田さんのピアノは(渋谷毅さんがそうであるように)奇を衒うところが皆無なのに旋律から出たり入ったり、聴き入ってしまう。お酒を飲みながらひたすらリラックスして愉しんだ。FujiX-E2,XF35mmF1.4,7Artisans12mmF2.8●近藤直司近藤直司+永田利樹+武田理沙@喫茶茶会記(2020年)長沢哲+近藤直司+池上秀夫@OTOOTO(2018年)のなか悟空&人...近藤直司+栗田妙子@なってるハウス

  • 仲里効『沖縄戦後世代の精神史』

    仲里効『沖縄戦後世代の精神史』(未來社、2022年)。50年ほど前の「復帰」あるいは「施政権返還」とは何だったのか。日の丸を振って大歓迎する機運が高まった一方で、新川明が「反復帰論」を、また岡本恵徳が「水平軸の発想」を唱えた。だが国家やルーツという物語から距離を置き、個や社会をとらえなおそうとする思想は、決してかれらだけのものではなかった。いかに自らを解放するかという手がかりは、ひとつふたつの思想からのみ得られるものではない。自分としては、写真家・島尾伸三についての分析が、取り上げられている人たちの中でひときわ興味深い。かれの写真には、たとえば、次のような宙ぶらりんのキャプションが添えられていることが多い。[香港/覚醒など夢のまた夢なのに、][台北/靴の泥が主人面して気持ちに居座っていて、]著者はこのよう...仲里効『沖縄戦後世代の精神史』

  • Kaz小田桐 Special Gig@下北沢No Room for Squares

    下北沢のNoRoomforSquares(2023/1/28)。KazuhiroOdagiriKaz小田桐(ds)ShinSakano(b)AkihiroNishiguchi西口明宏(ss,ts,fl)TomoakiBaba馬場智章(ts)Kan(perc)カッコよさって音楽がカッコよくないと出現しない。ユーモラスでもあり(Shinさんが「皆さんお酒をたのむ時間ですよ~」と言いながらゆらゆらと始めた<Beatrice>なんてまた)、暑苦しくもあり、最高だった。こんな場を作ることができるNRFSも凄いな。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8●参照西口明宏+デイヴィッド・ブライアント+粟谷巧@下北沢NoRoomforSquares(2022年)Kaz小田桐SpecialGig@下北沢NoRoomforSquares

  • The Bass Collective@渋谷公園通りクラシックス

    渋谷の公園通りクラシックス(2023/1/28、マチネ)。TheBassEnsemble:MasaoTajima田嶋真佐雄(b)KazuhiroTanabe田辺和弘(b)TakashiSeo瀬尾高志(b)ずれの発生にも賭けるような瀬尾さんのアタックの強さ、表現は一音一音の深みからくるのだと解らせてくれる田辺さんの留意、中間域にあって柔軟さ自体を表現の強さにしおおせている田嶋さんの懐。三者とも極めて個性的なコントラバス奏者ながら、アンサンブルとなると「私」を消滅させる方向へ動いているようにも思える。そのことにより、「私」が強烈にたちあらわれている。不思議な感覚を抱いた。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,XF60mmF2.4●田嶋真佐雄やみのうつつvol.1@神保町試聴室(2022年)齋藤...TheBassCollective@渋谷公園通りクラシックス

  • 北田学+外山明+阿部真武@渋谷Bar Subterraneans

    渋谷のBarSubterraneans(2023/1/24)。Manabu"Gaku"Kitada北田学(bcl,cl)AkiraSotoyama外山明(perc)MasatakeAbe阿部真武(b)北田学さんのクラもバスクラも相変わらず弾力性があり、なにがあっても折れない強さと柔らかさがある。ユーモアもあり、これは独特の音色とも関係しているだろう。阿部さんのベースはやはり柔らかいが全体を牽引してもいて、聴くたびに再発見。そしてユニークといえば外山明さん、セカンドセットでは椅子を座ったまま回転させて摩擦音を出し、サウンドに参加させた。驚いた。そんなわけなのでどの部分を取ってもおもしろい。たとえばバスクラが音の塊をある程度の大きさに捏ねて出すことを繰り返すと、ベースもボールをトスするように応じ、バスドラムが...北田学+外山明+阿部真武@渋谷BarSubterraneans

  • 徳永将豪+蒼波花音+ショーン・コラム@水道橋Ftarri

    水道橋のFtarri(2023/1/23)。MasahideTokunaga徳永将豪(as)KanonAonami蒼波花音(as)SeanColum(g)徳永曲。演奏も含め幾何学的な図形が時空間に現れてくるように捉える。ふたりのアルトのロングトーンはオーバルのように出現し、重なり、拡がり、ビブラートとともに震える。ギターがその抽象空間から聴く者=幻視する者を現実へと引き戻す効果がある。コラム曲。はじめはギターから発展し、アルトのふたりがときにユニゾンの快楽をもたらし、ときに互いにずれては、境界が曖昧なクラスターを作り、それを繰り返す。発展の起点は三者の間を移り変わってゆく。変奏のようでもある。蒼波曲。通常の時間の進行をギターに委ねるようでいて、アルトでの協和と不協和の静かな遷移もまた別の時間を持ち込み、ち...徳永将豪+蒼波花音+ショーン・コラム@水道橋Ftarri

  • 阿部真武+本藤美咲@水道橋Ftarri

    水道橋のFtarri(2023/1/22)。MasatakeAbe阿部真武(b)MisakiMotofuji本藤美咲(bs,cl,electronics)はじめは相の創出。クラリネットやバリトンサックスで発生する音は、息の通り抜ける風と管の共鳴との間の相を行き来する。一方のベースは弦をひとつひとつ弾くところからその連続的なところへと移行、点から線へ、線から面へと次元が増えてゆく。そのように相転移のプロセスと次元を増やすプロセスとが静かに歩調を合わせていた。セカンドセットでは既に広い世界からはじまっている。そこに動的に濃淡をつけてゆくサウンドのように聴いた。ベースが意図的に刺激的な不連続性を導入したことは、目の前に広げられた世界に濃淡だけでなく焼け焦げの穴も付けていくもののように思えた。FujiX-E2,7...阿部真武+本藤美咲@水道橋Ftarri

  • 野津昌太郎+北川秀生+定岡弘将@池袋FlatFive

    池袋のFlatFive(2023/1/18)。ShotaroNozu野津昌太郎(g)HideoKitagawa北川秀生(b)HiromasaSadaoka定岡弘将(ds)野津さんのギターをはじめて聴いたのだけど、チック・コリアもキャノンボール・アダレイもデューク・エリントンも太っとい音でぐいぐい弾いていて快感。定岡さんのドラミングは定型ではなくその都度なにかを作っているようで、いきなり急停止したり疾走したりして、それもまた刺激がある。そして北川さんのベースは安定の歌。FujiX-E2,XF60mmF2.4●北川秀生北川秀生+加藤一平+安東昇@池袋FlatFive(2022年)野津昌太郎+北川秀生+定岡弘将@池袋FlatFive

  • 遠藤ふみ@水道橋Ftarri

    水道橋のFtarri(2023/1/16)。FumiEndo遠藤ふみ(p,melodica)遠藤ふみさんが自分自身の企画でインプロを始めたのが2年前、そこからの展開は注目を集め続けるものだった。そして弱音が彼女の個性であればピアノソロに行きつくのも必然のように思える。静寂のなかで自身の時間感覚を保つこと自体が表現上の強度だと思う(たとえば菊地雅章のピアノソロ『AfterHours』を想起させるけれど、脳から指への回路はまったく異なるような印象を抱く)。新譜『つめたい光、あたたかい青の中』を聴きながら昨夜の素晴らしい演奏のことを思い出していて、やはり即興のライヴとはその場限りの得がたい体験なのだなということを実感する。唾を呑みこむ音も気になるほどの静寂(すみません、少し喉をいためていて咳をしました)、そこで...遠藤ふみ@水道橋Ftarri

  • ブライアン・アレン+田中悠美子+今西紅雪@東北沢OTOOTO

    東北沢のOTOOTO(2023/1/14)。企画したくせに羽田空港から直行して開演時間まぎわに着いた。BrianAllen(tb)YumikoTanaka田中悠美子(三味線,大正琴)KohsetsuImanishi今西紅雪(箏)はじめにしばらくの間、トロンボーンのロングトーン。その音色からいって逸脱をもともと孕んだ楽器であるから、3人の即興を考えれば誘いに近い。ここに日本の伝統楽器ふたりが静かに個々の音を出して参入する。その入り方は、箏は箏の響く固有の空間を、三味線は三味線の響く固有の空間を保ったままだった。従って三者の重なる距離は肩が触れ合うほど近くはない。そのような静かなおもしろさがあった。セカンドセットは意図的に距離を詰めたように感じられた。田中悠美子さんの三味線はそれまでに比較すれば蛮勇にも聴こえ...ブライアン・アレン+田中悠美子+今西紅雪@東北沢OTOOTO

  • マグダレーナ・アバカノヴィッチ展@ロンドン・テートモダン

    運よく、ロンドンのテートモダンでマグダレーナ・アバカノヴィッチ(ポーランドの彫刻家)の回顧展が開かれていた。かつて広島のアバカノヴィッチ展で元藤燁子さんが踊り、齋藤徹さんがコントラバスを弾いたという、その力を体感したかった。やはり圧巻はサイザル麻や馬の毛やロープなどを使ったアバカンというシリーズ。生命をもつものはどんな不思議な形や動きをしているからといっても、そこには自然界の論理が機能している。人間からは捉えきれないそれを想像し、オーガニックの通路を経てなにかその力を現出させようとする表現であり、たしかに通常の人為でなかったから社会的な力・政治的な力さえも持ってしまったのか。アバカンいくつかアバカンのひとつ「Pregnant」マグダレーナ・アバカノヴィッチ展@ロンドン・テートモダン

  • リ・ソン、アンガラッド・デイヴィス、スティーヴ・ベレスフォードら@ロンドンCafe OTO

    ロンドンのCafeOTO(2023/1/12)。GuySherwin(film)AngharadDavies(vln)EckaMordecai(horsehair,harp,voice)DavidLeister(film)LiSong(snaredrum)SteveBeresford(p)andmore.動画と音楽の祭典のようなイヴェントであり、驚くほどたくさんの人が集まった。スーパーデラックスに雰囲気が似ているかもしれない。出演者も多数だったが、注目は以下の3人。リ・ソンは昨年末の小岩BUSHBASHよりもシンプルにスネアをひとつのみ。これに発信体をぶらさげて近づけ、逆方向からメトロノームを当てる。短いパフォーマンスながらたいへんに濃密であり、偶然性に依拠しすぎず、かつ制御的でもない。このバランスのあり...リ・ソン、アンガラッド・デイヴィス、スティーヴ・ベレスフォードら@ロンドンCafeOTO

  • サラ・ゲイル・ブランド+マーク・サンダース+ジョン・エドワーズ+スティーヴ・ベレスフォード、アレックス・マグワイア+クロード・デッパ@ロンドンCafe OTO

    およそ12年ぶりのロンドン・CafeOTO(2023/1/9)。そのときは電車がストで止まっていて、路線バスで辿り着いた。この日はUber。時代なんてあっさり変わってしまうものである。ハコの中はたぶんあまり雰囲気は変わっていないが照明が少し明るくなったような気がする。それから、販売用の書籍がとても充実していた。Duo:AlexMaguire(p)ClaudeDeppa(tp)Quartet:SarahGailBrand(tb)MarkSanders(ds)JohnEdwards(b)SteveBeresford(p)アレックス・マグワイアのピアノはやはり欧州インプロの系譜上にあることがわかる。中央集権的でも方法論集約的でもなく、自身の身体の動きを重視して音を出している。対してクロード・デッパのトランペット...サラ・ゲイル・ブランド+マーク・サンダース+ジョン・エドワーズ+スティーヴ・ベレスフォード、アレックス・マグワイア+クロード・デッパ@ロンドンCafeOTO

  • Yukari Endo Project『DROP, DROP, SLOW TEARS』

    Thetributealbum『DROP,DROP,SLOWTEARS』dedicatedtoYukariEndo/遠藤ゆかりトリビュートアルバム『DROP,DROP,SLOWTEARS』このCDのライナーノーツを書きました。遠藤ゆかりさんは90年代の東京で活動したジャズヴォーカリストです。オーストラリアでの生活を経て、ふたたびあらたな音楽世界を模索していた矢先に倒れ、急逝しました。残された譜面や音源の存在を知らされた西島芳さん(ピアノ)は動揺し、ともかくも模索したといいます。そして東かおるさん(ヴォーカル)、市野元彦さん(ギター)、甲斐正樹さん(ベース)という素晴らしいメンバーとともにトリビュートアルバムを完成させました。曲の多くは『新約聖書』やオーストラリアでの信仰体験をもとにしたものです。僕にはキリ...YukariEndoProject『DROP,DROP,SLOWTEARS』

  • 鉄道と美術の150年@東京ステーションギャラリー

    もう終わってしまうのでかなり混んでおり、あまりじっくりと観ることができず、結局資料として図録を買うことになる。しかしあらためて紐解くとやっぱりおもしろい。驚かされるのは、鉄道と美術が明治初期の同じ年に翻訳語として生まれ、ともに並走してきたという視点。はじめは近代化のために、ときに侵略を糊塗する手段として。たしかに満鉄の爆走するあじあ号のイメージは強烈な力を持っていただろう。引き揚げの際にも鉄道は美術作品に欠かせないモチーフだった。展示された美術作品のうちもっとも惹かれたのは松本竣介が描いた東京駅の裏側。この人の絵をまとめて観たらどきどきして気絶するのでは。鉄道と美術の150年@東京ステーションギャラリー

  • 『沖縄の“眼”になった男 〜写真家・平良孝七とその時代〜』

    NHKの『沖縄の“眼”になった男〜写真家・平良孝七とその時代〜』は力作だった。「武器としての写真」による社会的な告発をねらった平良孝七は、自身の職業スタンスとの矛盾に苦しんでもいた。その相克は、実は屋良朝苗琉球政府主席を背後から捉えた写真や、施政権返還時のかれらしくないアレ・ブレ・ボケ写真としてかたちになってもいたということが納得できる。だから、告発に「むなしさ」を感じてから「ただ視る」ことを実践してきたということが実感できる写真群(番組にも登場する仲里効さんが『フォトネシア』で書いている)や、アイコンとして利用されてきた少女の写真などは、平良の世界のすべてではない。番組の最後に、山城知佳子さんが自身と戦争体験者との顔を重ね合わせ、体験談を同じ口から語らしめる動画作品《あなたの声は私の喉を通った》について...『沖縄の“眼”になった男〜写真家・平良孝七とその時代〜』

  • 池田千夏+本藤美咲@下北沢Apollo

    下北沢のApollo(2023/1/7)。ChinatsuIkeda池田千夏(p)MisakiMotofuji本藤美咲(bs,ss,electronics)バリトンサックスは速度や重さのゆえかサウンド全体の雰囲気に貢献している。そのためコード楽器としてのピアノとの親和性が高く、序盤はふたりが近づいたり、重なったり、追いかけっこをしたり。ポータブルカセットやエレクトロニクスもそれに一役も二役も買っている。また、タンギング音を拾ってばら撒いたのか、まるで場が海の中のように感じられる。この日本藤さんはソプラノを(あらためて)初めてパフォーマンスに使ったようで、こうなるとバリサクと異なって「全体性」よりも「運動性」。ところがそれだけでなく、管の共鳴を抑えて吹きすさぶ風のようなものを表現し、「全体性」へとシフトした...池田千夏+本藤美咲@下北沢Apollo

  • 『Sound Trip ジャジューカ モロッコへの旅』

    NHKで『SoundTripジャジューカモロッコへの旅』を観たら存外におもしろい。魅了された欧米の音楽家としてストーンズのブライアン・ジョーンズのことだけでなく、アーチー・シェップの写真も一瞬だけ登場する。近くのアルジェリアやトゥアレグの音楽家たちとの共演ではあるけれど、シェップの『LiveatthePan-AfricanFestival』にはやはり陶酔の魔力がある。それにもちろんオーネット・コールマンの『DancinginYourHead』。番組では作家ポール・ボウルズのことを多く取り上げていた。たしかにボウルズが50年代にモロッコで録音した音を集めた作品は宝の箱。この魔法は、使う楽器がダブルリードであることにもよるのかな。ジャジューカのガイタ、それから雅楽の篳篥、韓国シャーマン音楽のホジョク。周波数が...『SoundTripジャジューカモロッコへの旅』

  • あきおジェイムス+増渕顕史@不動前Permian

    不動前のPermian(2023/1/6)。AkioJamesあきおジェイムス(ds)TakashiMasubuchi増渕顕史(harmonica,g)増渕さんのハーモニカとは珍しい。かれのギターとは対照的な濁り、流れの緩慢な方向転換があって、一方のあきおさんは叩く弾性ではなく破裂音とは対極にあるようなたわみで応じる。一定のエネルギーを超えるとそれが外に向かう仕事関数のごとく、途中から打音がするどい形で提示された。セカンドセットはギターとドラムス。研がれ尖らされた弦の音、一方で一定の領域に敢えて足止めされるドラム音。ギターの周波数域が拡大しノイズも含み持つと、やはりドラムスも発散してゆく。シンプルであるだけに対話的に聴こえるデュオだった。FujiX-E2,XF35mmF1.4●あきおジェイムス広瀬淳二+あ...あきおジェイムス+増渕顕史@不動前Permian

  • りら~雲を吐き、星を喰う homages to Tetsu~@山猫軒(JazzTokyo)

    #1241りら~雲を吐き、星を喰うhomagestoTetsu~–JazzTokyoTamakiKasamatsu笠松環(朗読)HisaeSasaki佐々木久枝(墨象)ChihoMinami南ちほ(bandoneon)YukoYabe矢部優子(p)YokoIkeda池田陽子(vln,viola)Keiケイ(衣装)FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8●笠松環齋藤徹ワークショップ「寄港」第ゼロ回@いずるば(2017年)りら@七針(2017年)●佐々木久枝穢れ(JazzTokyo)(2020年)齋藤徹ワークショップ「寄港」第ゼロ回@いずるば(2017年)りら@七針(2017年)●南ちほ(鈴木ちほ)新年邪気祓いセッション@山猫軒(2021年)asinusauris@Ftarri(2020年)ヨアヒ...りら~雲を吐き、星を喰うhomagestoTetsu~@山猫軒(JazzTokyo)

  • 神田綾子+柳川芳命+内田静男@渋谷Bar subterraneans(JazzTokyo)

    #1240神田綾子+柳川芳命+内田静男–JazzTokyoAyakoKanda神田綾子(voice)HomeiYanagawa柳川芳命(as)ShizuoUchida内田静男(b)●神田綾子おーたかずお+神田綾子@大阪堺筋本町ミュージックスポットsatone(聰音)(2022年)吉田達也+神田綾子+加藤一平@中野坂上Aja(2022年)MMBトリオwith神田綾子・ルイス稲毛/林栄一@なってるハウス、cooljojo(JazzTokyo)(2022年)神田綾子+大澤香織+西嶋徹@大泉学園インエフ(2022年)カール・ストーン+吉田達也+神田綾子with小林径@落合Soup(JazzTokyo)(2022年)米澤一平+神田綾子@日本橋DoubleTallArt&EspressoBar(2022年)吉田達也+...神田綾子+柳川芳命+内田静男@渋谷Barsubterraneans(JazzTokyo)

  • 齋藤徹+長沢哲『Hier, c’était l’anniversaire de Tetsu.』(JazzTokyo)

    齋藤徹+長沢哲『Hier,c’étaitl’anniversairedeTetsu.』(OTOOTO、2017年)#05『齋藤徹+長沢哲/Hier,c’étaitl’anniversairedeTetsu.』–JazzTokyo●齋藤徹齋藤徹生誕祭@横濱エアジン(2022年)MemorialTetsu@いずるば(2022年)『私の城』(2022年)齊藤聡『齋藤徹の芸術コントラバスが描く運動体』(2022年)森田志保『徹さんの不在』(DanceVision2021feat.齋藤徹)@アトリエ第Q藝術(2021年)齋藤徹生誕祭@横濱エアジン(2021年)徹さんとすごす会-齋藤徹のメメント・モリ-(2019年)『SluggishWaltzスロッギーのワルツ』(JazzTokyo)(2019年)ジャン・サスポータ...齋藤徹+長沢哲『Hier,c’étaitl’anniversairedeTetsu.』(JazzTokyo)

  • インプロヴァイザーの立脚地 vol.3 外山明(JazzTokyo)

    インプロヴァイザーの立脚地vol.3外山明–JazzTokyoLeicaM8,Summicron50mmF2.0●外山明永田利樹+石田幹雄+外山明@なってるハウス(2022年)北田学+外山明+阿部真武@渋谷BarSubterraneans(2022年)松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2022年)渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2021年)間(ま)と楔(くさび)と浮遊する次元@新宿ピットイン(2021年)渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2021年)「飴玉☆爆弾」@座・高円寺(2020年)松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2020年)松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2019年)渋大祭@川崎市東扇島東公園(2019年)松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(...インプロヴァイザーの立脚地vol.3外山明(JazzTokyo)

  • Junk Box@荻窪velvetsun

    荻窪のvelvetsun(2023/1/5)。JunkBox:NatsukiTamura田村夏樹(tp)SatokoFujii藤井郷子(p)JohnHollenbeck(ds)譜面にはテキストで簡単に演奏の方向性(ディレクション)が書いてあるのみ。すなわちコンポジションとインプロヴィゼーションとの出会いの場としての仕掛けであり、「コ・インプロ」と呼んでもいたという。おそらくそれは三者ともに個の完結性が強いから成り立っているものでもあって、各々の音は不思議に手をつないでいる。ちょっとヘンリー・スレッギルのサウンドを想起させる瞬間もあった。FujiX-E2,XF35mmF1.4●田村夏樹藤井郷子+田村夏樹@山猫軒(2022年)ThisisIt!『MOSAIC』(JazzTokyo)(2021年)ガトー・リブレ...JunkBox@荻窪velvetsun

  • 國分功一郎『スピノザ』

    國分功一郎『スピノザー読む人の肖像』(岩波新書、2022年)。この17世紀の哲学者についてどう捉えたらよいか。自分が以前に主著『エチカ』を読んだかぎりでは、完全性(実体)は神にのみありそれは唯一のものだ/様態などひとつのあらわれに過ぎない/人間精神もまた様態のように不完全でしかありえない/不完全性を知ることが精神向上への唯一の道である/それをしないこと(無知)はドレイへの道である、といった思想だと理解した。本書は新書にしては厚めだけあってとても丁寧。無限の完全性がある以上「なにか他の体系としての外部」はあり得ないし、それどころか、身体の外部についても、混乱した観念しか獲得できないということになる。つまり我々の意識とは「身体の変状の観念の観念」であり、我々はひとまずはそれを通じてしか世界と関与できない。ルイ...國分功一郎『スピノザ』

  • 金澤英明「年末大仕事3~四つ巴」@中野スイートレイン

    中野のスイートレイン(2022/12/28)。HideakiKanazawa金澤英明(b)EiichiHayashi林栄一(as)YuseiTakahashi高橋佑成(p)NaokiTakahashi高橋直希(ds)<MaryHartman,MaryHartman>ではさみこむというドラマ的な展開にハコは盛り上がる。とはいえ仕掛けなどなくても林さんのアルトには圧倒される。レイドバックというのでもない、ここぞというタメを作って有無を言わさぬ音を放つ。なんて展開なんだという<Straight,NoChaser>、不穏なピアノからの<LoverMan>。響きにぐっとくるベースソロから、おそらく高校時代から吹いていたであろう<LonelyWoman>。アルトの擦れるような微かな倍音からの<YouDon'tKnow...金澤英明「年末大仕事3~四つ巴」@中野スイートレイン

  • 永田利樹+石田幹雄+外山明@なってるハウス

    入谷のなってるハウス(2022/12/27)。ToshikiNagata永田利樹(b)MikioIshida石田幹雄(p)AkiraSotoyama外山明(ds,balafon)フォービートからラテンまでさまざまなリズムの曲をプラットフォームに出す永田さん、過度に重厚でもなく、押し引きのバランスのなかで良い音を次々に見出してゆく感覚。どんな局面であろうと驚くようなフレーズを繰り出す石田さん、やはりどんな局面であろうと自分のリズムを場に浸透させる外山さん。これは幻惑される。FujiX-E2,XF60mmF2.4●永田利樹近藤直司+永田利樹+武田理沙@喫茶茶会記(2020年)ジョー・フォンダ+永田利樹@渋谷メアリージェーン(JazzTokyo)(2018年)藤井郷子オーケストラ東京@新宿ピットイン(2018年...永田利樹+石田幹雄+外山明@なってるハウス

  • People, Places and Things × Ex@小岩BUSHBASH

    小岩のBUSHBASH(2022/12/25)。YumaTakeshitaxHiroyukiUra竹下勇馬×浦裕幸KenichiKanazawaxMisakiMotofuji金沢健一×本藤美咲LiSong(fromUK)fuelphonic竹下勇馬×浦裕幸。竹下さんの機械が制御対象から自律へと向かい「言うことを聞かなくなる」ようで、このような世界をふたりが淡々と提示するのが奇妙に愉快。金沢健一×本藤美咲。金沢さんは大きな板に振動を与え、それによる音を提示するとともに、板上で金属やカップを躍らせ、粉からある種のパターンを描画する。面的な展開に対し、本藤さんはバリトンサックスのロングトーンで応じた。音に関してトポロジカルな共演であるように思えた。終演後、金沢さんは「僕は技術者ですよ」と話してくれた。LiSon...People,PlacesandThings×Ex@小岩BUSHBASH

  • 石原吉郎 - 野村喜和夫

    石原吉郎『望郷と海』(1972年)を再読、この機会に野村喜和夫『証言と抒情詩人石原吉郎と私たち』(白水社、2015年)も読む。シベリアに抑留された石原吉郎は、状況の苛烈さのためにことばの依拠する意義を失い、解放されてからことばを再発見せざるを得なかった。ことばを失ったのではなく、ことばを回復するために沈黙したのだった。また、その過程は証言ではなく詩的言語による表現であった。このことは野村さんが引用する石原吉郎のエッセイの一文にこわいほどに反映されている。―――詩は不用意に始まる。ある種の失敗のように。ひとまずは回復に成功したのも、石原吉郎が単独者であり、かつ他者に開かれていたからでもあった。それでもかれはアルコールに依存し、精神を病み、緩慢な死を選んだ。そしてこの野村さんの思索は、極限をみた詩人だけでなく...石原吉郎-野村喜和夫

  • 大石始『南洋のソングラインー幻の屋久島古謡を追って』

    大石始『南洋のソングラインー幻の屋久島古謡を追って』(キルティブックス、2022年)がおもしろい。レラ抜きの琉球音階はいまの沖縄が中心で、たとえば奄美大島の民謡などはずいぶん雰囲気が異なっている。だが、それは1か0かではない。沖縄よりもかなり北の屋久島にも琉球音階が伝わっていた。薩摩から先島までを行き来する官吏、漁民、あるいは商人がマージナルマンであった。人は移動とともにうたを持ってくる。大石始『南洋のソングラインー幻の屋久島古謡を追って』

  • 鶴見俊輔『柳宗悦』

    鶴見俊輔『柳宗悦』(平凡社ライブラリー、原著1976年)を読む。はじめからなにか既成のカテゴリーとして民藝運動があったわけではない。かれが受容したブレイクもホイットマンも、セザンヌさえも、日本においてはまだ真っ当に評価される対象ではなかった。民藝も同様にラディカルな思想だった。柳が京都の朝市で買ったものは、売り手のおばあさんたちに言わせると「下手物」、すなわちごく当たり前に生活の中にあるもの。柳はそれを自分の実用生活の中に「蒐集」を通じて取り込み、運動とした。ごく普通にあるものや模倣に価値を見出すことは、鶴見によれば、ヨーロッパ近代文明へのアンチテーゼでもあった。おもしろいのは白樺派の系譜にあるこまやかな文体や、「たやすくうちあけばなしをせず、根拠をはっきり示し、推論の途中をとばさずに順序をたててゆっくり...鶴見俊輔『柳宗悦』

  • サムライ茶会記 茶会記が瞠目する10人10枚10日特集

    新宿にサムライという奇妙なバーがあって、そこで長野の茶会記クリフサイドの主人・福地史人さんが指名した10人がそれぞれ10枚を選び、福地さんが流すという企画を続けている。僕の回は12月6日。以下の盤を氏に託した。●沖至トリオ+1、藤川義明『LiveatJazzSpotCombo,Fukuoka,1975』(1975年)フランスに渡っていた沖至が一時帰国したときの記録。沖さんのトランペットは蝶のようにファンタジックで、広い空間をイメージさせる。サックスの藤川義明さんはいま藤堂勉として活動しており、このときすでに激烈なブロウをみせている。翠川敬基さんのチェロにはなまめかしいほどの色気があり、いまもライヴに行くとそれを体感できる。去年発掘されてCD化され、ライナーノーツを書いた。●ホッパーズ・ダック(林栄一、川端...サムライ茶会記茶会記が瞠目する10人10枚10日特集

  • Non-Confined Space 非/密閉空間『Meta, Construct Within’ Spaces』(Taiwan Beats)

    >>Non-ConfinedSpace(非/密閉空間)の第2作『Meta,ConstructWithin’Spaces』アルバムレビュー-TaiwanBeats●謝明諺サックス奏者謝明諺(シェ・ミンイェン)インタビュー(TaiwanBeats)(2022年)ジャズと詩の新境界:『爵士詩靈魂夜ASoulfulNightofJazzPoetry』(TaiwanBeats)(2021年)『爵士詩靈魂夜ASoulfulNightofJazzPoetry』(JazzTokyo)(2021年)陳穎達『離峰時刻OffPeakHours』(JazzTokyo)(2019年)謝明諺+レオナ+松本ちはや@Barsubterraneans(JazzTokyo)(2019年)豊住芳三郎+謝明諺@Candy(2019年)謝明諺+秋...Non-ConfinedSpace非/密閉空間『Meta,ConstructWithin’Spaces』(TaiwanBeats)

  • 田辺和弘@上尾BarBer富士

    上尾のバーバー富士において、田辺和弘さんのコントラバスソロ(2022/12/5)。KazuhiroTanabe田辺和弘(b)楽器「ライオンヘッド」はフランスのガン&ベルナーデル商会による、バール・フィリップスから齋藤徹さんの手を渡ってきた19世紀のものである。聴いてやはり驚いた。同じ楽器であっても弾き手によってこうも違うものか。弓を微細にずらしながらグラデーションを描く音も重厚な指弾きも硬い芯が入っているように聴こえる。邦楽のようにも、琉球音階のようにも思える局面があり、またモンゴルの馬頭琴や喉歌を思わせる豊かな倍音も聴くことができた。FujiX-E2,XF60mmF2.4,7Artisans12mmF2.8●田辺和弘齋藤徹生誕祭@横濱エアジン(2022年)TheBassCollectivemeetsJe...田辺和弘@上尾BarBer富士

  • 幽けき刻@成城学園前Cafe Beulmans

    成城学園前のCafeBeulmans(2022/12/4)。KanonAonami蒼波花音(as)FumiEndo遠藤ふみ(p)ToruNishijima西嶋徹(b)類をみないサウンドを提示するグループだが、今日の演奏を通じて、それは方法論の模索からはじまっているように思えた。静かな中で減衰音をいとおしむように次の音を出すありよう、西嶋さんの曲名<Interdependence>に象徴されるように個々の演者の音ではなくそのあわいを引き出そうとするありよう、あるいは蒼波さんの<うつろい>では重なりのグラデーションをためすありよう。それらを通じてのコミュニケーションへの絶望と信頼の取り戻し。様式への従属には陥らないにちがいない。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,XF60mmF2.4●蒼波花...幽けき刻@成城学園前CafeBeulmans

  • 川内倫子『M/E 球体の上、無限の連なり』@東京オペラシティアートギャラリー

    東京オペラシティアートギャラリーにて、川内倫子さんの写真展『M/E球体の上、無限の連なり』(2022/12/4)。ハイキーで光が溢れる写真群、やはり魅力的。フォロワーが似たようなオシャレ写真を撮ったところできっとこの世界は作れない。触れそうで触れないもの、常に形をかえ続けるもの、いのち。●川内倫子川内倫子『Therainofblessing』@Gallery916川内倫子『M/E球体の上、無限の連なり』@東京オペラシティアートギャラリー

  • 中藤毅彦『NOCTURNE PARIS 2011-2019』@小伝馬町MONO GRAPHY

    小伝馬町のMONOGRAPHYで中藤毅彦さんの写真展『NOCTURNEPARIS2011-2019』最終日。パリの夜を撮ったものが展示のコンセプトとのこと。光のコントラストがもともと高い状況でのハイコントラストな中藤写真ゆえ、思いがけず透明感がある。フランスのFunnyBonesEditionsから出された『パリ』を持っているが、それとはずいぶん異なる印象でおもしろい。在廊なさっていたら裸のラリーズ撮影のことなど聴きたかったところ。そういえば2016年、スーパーデラックスで、氏がグンジョーガクレヨンだかINCAPACITANTSだかを撮影していたのを見たことがあるが、このことについても。●中藤毅彦「街の記憶・建物の記憶」@檜画廊中藤毅彦『Berlin1999+2014』中藤毅彦『STREETRAMBLER...中藤毅彦『NOCTURNEPARIS2011-2019』@小伝馬町MONOGRAPHY

  • インプロヴァイザーの立脚地 vol.2 高橋佑成(JazzTokyo)

    >>インプロヴァイザーの立脚地vol.2高橋佑成–JazzTokyo●高橋佑成瀬尾高志+松丸契+竹村一哲+高橋佑成@公園通りクラシックス(2020年)秘密基地『ぽつねん』(2019年)秘密基地@東北沢OTOOTO(2019年)謝明諺+高橋佑成+細井徳太郎+瀬尾高志@下北沢Apollo(2019年)森順治+高橋佑成+瀬尾高志+林ライガ@下北沢APOLLO(2016年)インプロヴァイザーの立脚地vol.2高橋佑成(JazzTokyo)

  • スティーヴン・ガウチ+サンティアゴ・レイブソン+ウィリアム・パーカー+タイショーン・ソーリー『Live at Scholes Street Studio』(JazzTokyo)

    >>#2223『スティーヴン・ガウチ+サンティアゴ・レイブソン+ウィリアム・パーカー+タイショーン・ソーリー/LiveatScholesStreetStudio』–JazzTokyoStephenGauci(ts)SantiagoLeibson(p)WilliamParker(b)TyshawnSorey(ds)●スティーヴン・ガウチスティーヴン・ガウチ+サンディ・イーウェン+アダム・レーン+ケヴィン・シェイ『LiveattheBushwickSeries』(-2019年)BushwickimprovisedMusicseries@BushwickPublicHouse(2017年)スティーヴン・ガウチ+クリス・デイヴィス+マイケル・ビシオ『Three』(2008年)スティーヴン・ガウチ(BassoCon...スティーヴン・ガウチ+サンティアゴ・レイブソン+ウィリアム・パーカー+タイショーン・ソーリー『LiveatScholesStreetStudio』(JazzTokyo)

  • 高瀬アキ+ダニエル・エルトマン+内橋和久+中山晃子『複数の時間』@ゲーテ・インスティトゥート東京

    青山一丁目のゲーテ・インスティトゥート東京(2022/12/2)。AkiTakase高瀬アキ(p)DanielErdmann(sax)KazuhisaUchihashi内橋和久(daxophone,g)AkikoNakayama中山晃子(alivepainting)高瀬アキさんには覚悟とか別の世界に入るとかいう概念はないのだろう、開演の瞬間から迷いを1ミリも感じさせない。ダニエル・エルトマンの巧いサックスとは対照的ながら、音楽家として自分のもつものにより世界と対峙する点では共通している。一方の内橋さんはあまりにも柔軟に世界を自分の延長としてつくりあげていくすごみがある。はじめのダクソフォンは東洋人の声かと錯覚した。●高瀬アキシュリッペンバッハ・トリオ+高瀬アキ「冬の旅:日本編」@座・高円寺(2018年)高...高瀬アキ+ダニエル・エルトマン+内橋和久+中山晃子『複数の時間』@ゲーテ・インスティトゥート東京

  • おーたかずお+神田綾子@大阪堺筋本町ミュージックスポット satone(聰音)

    大阪堺筋本町ミュージックスポットsatone(聰音)の配信(2022/11/27)。KazuoOtaおーたかずお(p)AyakoKanda神田綾子(vo,voice)暗い中、目で合図し、バラッドの世界に引き入れるようにおーたかずおさんが鍵盤を弾き始めるときの時間の作り方にいきなりぐっとくる。うたの合間に自分のリズムで揺れるようにして、少しずつ静かに出してゆく和音の細やかさもいい。最初からベースラインで既成のレールを設定するような、野暮なことはしない。腹の底からのうたはピアノで下から支えているし、スキャットへの当意即妙の呼応も、ロマンチックなうたにスノードームのように音のかけらをまとわりつかせる芸もさすが。「歌伴」でもあり、同時にピアノが主役でもあり、一様ではないからずっと没入して聴いていられる。一方のヴォ...おーたかずお+神田綾子@大阪堺筋本町ミュージックスポットsatone(聰音)

  • 川口義之+不破大輔+山口コーイチ+岡村太+高橋保行@なってるハウス

    入谷のなってるハウス(2022/11/28)。YoshiyukiKawaguchi川口義之(as,ss)DaisukeFuwa不破大輔(b)KoichiYamaguchi山口コーイチ(p)FutoshiOkamura岡村太(ds)YasuyukiTakahashi高橋保行(tb)ボンネットバス(演奏後「ラウンジジャズ」とか言って笑っていた)、きよらかな賛美(草間彌生がタイトルを付けたとか)、羊どろぼう、城下かれい、三日月町のクリスマス。アップ・オン・ア・ムーンヒル、眠る女・縄文人の落とし物(映画音楽)、ピーチウェルパークの長い季節、黒いチョッキの男。もう良い曲ばかりである。川口さんのアルトはときに情そのもののように濁り、カーヴドソプラノは楽器の魅力というのか逸脱気味で、それが不思議にトロンボーンと相性が良...川口義之+不破大輔+山口コーイチ+岡村太+高橋保行@なってるハウス

  • 音楽詩劇研究所・ユーラシアンオペラ2022「A Night The Sky was Full of Crazy Stars」@SHIBAURA HOUSE

    田町のSHIBAURAHOUSE(2022/11/26)。出演:ジー・ミナ(歌)エリ・リャオ(歌)演奏:松本ちはや(マリンバ、打楽器)熊坂路得子(アコーディオン)任炅娥(チェロ)小沢あき(ギター)河崎純(コントラバス)三浦宏予(ダンス)亞弥(舞踏)吉松章(舞、謡)坪井聡志(歌)エリ・リャオさんによる台湾原住民のうた、ジー・ミナさんによる韓国のパンソリ、埼玉県のクルド人の方々による映像を通じたうた、日本語のうた。言葉の意味は必ずしもわからなくとも、身をゆだねていると哀しみも喜びも共有できる感覚がある。イノチへの限りない愛情というべきか。街路から見える、開かれた空間だからなおさらだ。中国東北地方に生まれ日本への留学中に獄死した詩人・尹東柱の詩がスクリーンに投影される。「オモニ」と目で認識したあとにジーさんが「...音楽詩劇研究所・ユーラシアンオペラ2022「ANightTheSkywasFullofCrazyStars」@SHIBAURAHOUSE

  • 西口明宏+デイヴィッド・ブライアント+粟谷巧@下北沢No Room for Squares

    下北沢のNoRoomforSquares(2022/11/26)。AkihiroNishiguchi西口明宏(ss,ts)DavidBryant(p)TakumiAwaya粟谷巧(b)TomoakiBaba馬場智章(ts)(※アンコールのみシットイン)このサックス奏者のことは気になりつつ観る機会がなかった。デイヴィッドもしばらくご無沙汰。そして先日サックスの江澤茜さんから凄いと聞いた粟谷巧さん。そんなわけで時間も空いたしいそいそと足を運んだ。西口さんはソプラノサックスだけを吹いた(アンコールではテナー)。エネルギーに満ちているのに中庸の音域で力強く制御されており、もはやソプラノの快楽。これはカッコいい。攻めては潔く引くところもいい。デイヴィッドの和音は相変わらず繊細に千変万化する。コルトレーンの<Cent...西口明宏+デイヴィッド・ブライアント+粟谷巧@下北沢NoRoomforSquares

  • 関根敏行+藤田耕平@行徳ホットハウス

    行徳のホットハウス(2022/11/25)。ToshiyukiSekine関根敏行(p)KoheiSekine藤田耕平(b)ParisianThroughfare、TheNightHasAThousandEyes、I'llKeepLovingYou、GoldenEarings(お店のフェイヴァリットだということで)、オリジナルのBluesAlways、Cleopatra'sDream、BatidaDifferente(Cannonball'sBossaNova収録曲)、'RoundMidnight、StarEyes、Temperance(ウィントン・ケリー)、FallenLeaves、ShadowofYourSmile。関根さんのピアノを聴きたいと思っていたので駆けつけた。一音一音が粒だっていてすばらしか...関根敏行+藤田耕平@行徳ホットハウス

  • オペラ曽根崎心中、馬のモツ煮込み

    昨日は東京文化会館で『オペラ曽根崎心中』。久しぶりに聴くクラシックのアルトサックスの響きが新鮮で、それが箏と音を重ねることがまた嬉しい音楽体験。そして後半のオペラはなかなか圧倒的で、バリトンの竹沢嘉明さんのコミカルでも深くもある声も、お招きくださった田中悠美子さんの三味線の抑制されドラマに寄り添うありようも、実にすばらしかった。予備知識がなかったのだけれど、作曲の入野義朗は現代音楽にもジャズにも越境を試み、またアジアの音楽を方法論として取り入れようとしていた人で興味津々。終演後にアメ横の大統領でモツ煮込みを食べたところ馬のモツ、独特のくにゅくにゅとした食感で美味しい。馬肉喰いもモツ喰いもアジアの歴史と関わっているわけで、そして場所は上野。どこにでも入口はある。ところで一之江の古い居酒屋カネスでもずっと馬の...オペラ曽根崎心中、馬のモツ煮込み

  • 土井善晴さんと中島岳志さんの対談本・続編『ええかげん論』

    『料理と利他』(ミシマ社、2020年)も刺激的だったけれど続編の『ええかげん論』(ミシマ社、2022年)もおもしろい。自然に受け止められるようになったのは土井先生の考えに馴染んできたからかな。「ええかげん」とは相手との関係で動きを決められるようにしておこうという思想。相手とは一緒に食事をする人であったり食材であったり。自分もゆるやかに自由になれるかもしれない。土井善晴さんと中島岳志さんの対談本・続編『ええかげん論』

  • 瀬尾高志+広瀬淳二+高橋佑成+秋元修@神保町試聴室

    神保町試聴室(2022/11/14)。TakashiSeo瀬尾高志(b)JunjiHirose広瀬淳二(ts)YusekiTakahashi高橋佑成(p,syn)OsamuAkimoto秋元修(ds)あまりにも太い流れとして広瀬さんと瀬尾さんの音があって、それに伍する力をもつものとして、秋元さんが熱を放出し、高橋さんが強くも煌びやかでもある色を散りばめる。濁流が流れ去ったあとの美しさといったら。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,XF60mmF2.4●瀬尾高志TheBassCollectivemeetsJean&Bénédicte@山猫軒(2022年)酒井俊+瀬尾高志+須川崇志+市野元彦@稲毛Candy(JazzTokyo)(2022年)石田幹雄トリオ@稲毛Candy(2020年)瀬尾高...瀬尾高志+広瀬淳二+高橋佑成+秋元修@神保町試聴室

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