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私的海潮音 英米詩訳選 https://blog.goo.ne.jp/kozakana_2009/

主に十七から二十世紀初頭の英語詩の訳を試みています。多いのはT・S・エリオット。

ひっそりと一人で続けていた英詩翻訳マラソンです。二日にいっぺん二、三行ほど牛歩の歩みで細々と。人さまにお見せするのは訳のみで! と意気込み、二年来匿名でやっていましたがだんだんさみしくなりました。勇気をだして世の中? とつながってみよう。ので、あまりにも目に余る誤訳が目につきましたらぜひともご指摘ください。ちなみに私は英文学は素人に毛が三本生えた程度です。

コザカナ
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2011/06/04

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  • T・S・エリオット「宗教と文学」 翻訳:第六段落

    T.S.ElliotReligionandLiteraturepp.99-100T・S・エリオット「宗教と文学」99~100頁繰り返すに、宗教と文学について鑑みるとき、私はただ主に宗教と文学にのみ関心があるわけではないことを明白にするためだけに、これらについて語っている。関心があるのは、宗教とあらゆる文学とのあいだ関係が如何なるものであるべきかについてである。「宗教と文学」の第三のタイプはおそらくより手早く求められるだろう。すなわち、宗教の理念の促進を真摯に切望する者による文学作品である。それらは喧伝の項目のなかに見出されるかもしれない。私は勿論チェスタートン氏の『木曜日の男』や『ブラウン神父』のような喜ばしい創作物について考えている。私以上にこれらを認めて愉しむ者はない。ただこれだけは述べておきたいのは、同じ...T・S・エリオット「宗教と文学」翻訳:第六段落

  • T・S・エリオット「宗教と文学」 翻訳:第五段落

    T・S・ElliotReligiousandLiteraturep.99T・S・エリオット「宗教と文学」99頁しかし、その上に、私はある程度まではこれらの批評家は正しいと認める支度がある。なぜなら、私の言及した大部分の著者たちのようなある種の詩歌があるからだ。それは特別に宗教的な自覚の産物であり、我々が多数派の詩人に期待する一般的な自覚なしに存在するのだろう。幾人かの詩人たちにおいて、あるいはその幾つかの作品において、この一般的な自覚は存在しているだろう。しかし、それを表す準備の段階が押し隠され、ただ最終的な産物だけが現出されるのだ。これらと、宗教的なあるいは信心深い才能がそこに特別かつ限定された自覚を表明するあれらとを区別するのは極めて難しいだろう。私はヴォーンやサウスウェルやジョージ・ハーバートやホプキンス...T・S・エリオット「宗教と文学」翻訳:第五段落

  • T・S・エリオット「宗教と文学」 翻訳:第四段落

    T.S.ElliotReligionandLiteraturepp.98-99T・S・エリオット「宗教と文学」98~99頁第二の種類の宗教と文学の関係は「宗教的な」あるいは「信心深い」と呼ばれるものに見出される。今や詩歌の愛好者の――すなわち、誠実な直接の享受者および鑑賞者であって他者の承認の追随者ではない者の――この詩歌の分野へ向ける通常の態度とは何か?私の信じるに、すべては「分野」という呼び方が示しているだろう。彼は、常に明白ではないにせよ、あなたが詩歌を「宗教的な」と看做すとき、極めてはっきりした限定について述べていると信じているのだ。詩歌の愛好者の大多数にとって「宗教詩」は少数派の詩歌の一種に過ぎず、詩人とは主題となる問題の全体を宗教的な精神によって扱う詩人ではなく、この主題となる問題の限られた部分のみ...T・S・エリオット「宗教と文学」翻訳:第四段落

  • T・S・エリオット「宗教と文学」 翻訳/第三段落

    SelectedproseofT.S.EliotEd.ByFrankKermodepp.97~‘Religionandliterature’宗教と文学T・S・エリオット98頁私がここで関心を向けるのは、宗教文学についでではなく、我々の宗教の諸文学への適用についてである。しかし、初めに、我々が「宗教文学」と呼ぶものの三つの意味合いを区別しておくのがよいだろう。一つ目に我々がそれを「宗教文学」だと言うのは「歴史文学」や「科学文学」というのと同じやり方である。すなわち、聖書の権威ある翻訳やジェレミー・テイラー〔*訳注:英国国教会の牧師/1613-1667〕の作品を文学として扱えるというのは、二人の偉大な英国史家であるクラレンドンやギボンの史学的な書き物や、ブラッドリー〔*イギリスの哲学者/1846-1921〕の『論理...T・S・エリオット「宗教と文学」翻訳/第三段落

  • T・S・エリオット「宗教と文学」 翻訳:第二段落

    SelectedproseofT.S.EliotEd.ByFrankKermodepp.97~‘Religionandliterature’宗教と文学T・S・エリオット我々は、過去の数世紀ものあいだ、文学と神学の間には何のかかわりもないと見做してきた。これは――繰り返すようだが、つまり、とりわけ想像的な作品について――文学が過去にも今にもおそらくは常に何らかかの倫理的な基準によって判ぜられていることを打ち消すことではない。しかし、文学作品に対する倫理的な判断は、自らが従っていようがいまいが諸世代の受け入れる倫理的な規範によってのみ為される。堅苦しすぎるキリスト教神学を受け入れていたある年代において、共通の規範は相当にありふれていただろう。そうした期間では、共通の規範は「誉れ」や「栄え」や「復讐」といった諸概念を...T・S・エリオット「宗教と文学」翻訳:第二段落

  • T. S. エリオット「宗教と文学」〔翻訳 第一段落]

    『失楽園』が91行目にして行き詰ってしまったため、語学力の回復と向上のために、長年勝手に私淑しているT・S・エリオットの散文をしばらく訳してみます。まずはFrankKermode編集のSelectedproseofT.S.Eliotの97~106頁’Religionandliterature'を。タイトルはそのまま「宗教と文学」としました。SelectedproseofT.S.EliotEd.ByFrankKermodepp.97~‘Religionandliterature’宗教と文学T・S・」エリオット私の言うべきことは広く後続の支持を受けている。文学批評は一定の道徳的および神学的な基準によって補完されるだろう。今までのあらゆる年代における限り、道徳的および神学的な問題については共通の合意があって、その限り...T.S.エリオット「宗教と文学」〔翻訳第一段落]

  • 自作詩 夏に寄す

    夏に寄す遠い獣の暁に兆した死への戦きに駆り立てられるまま我ら憐れな叡智ある者らは月へと至ったさみしい藍色の夜空を追い立てられた銀色の兎が見上げている(私は帰りたいのだ故郷に帰りたいのだ)Homesweethome!懐かしい埴生の宿よ朽ちてゆく苑の芝生に白百合の育つ宿よ眠れ愛しい死者たちよ花咲く旧い苑にそして行かせておくれ夏毎に戻ってくるから(夏は我らの追悼の季節だ今もそしてこれからも)過ぎた昔の輝きが花火に転じて夏の終わりの藍色の夜空を彩り尽くす自作詩夏に寄す

  • リチャード・ウィルヴバー 汝妹よ 全訳再掲載

    汝妹彼女の美は何であったのか吾らの初めの住まいでアダムの望みだけがすべてでもっとも少ないものばかりがその王の賜物と産物として現れていたころ吾らにどうして思い描けよう?類似が分離を待たねばならぬそのような所で彼女は共に在った水と光と木々といずれにも似ては映らぬほどにも彼は目覚めて見つめ尽くした彼女の裸の顔をしかしそのとき彼女は変わって近づき下ってきたアベルの群れどもとカインの原野へと彼らの願いを纏って彼女の楽土は優美さを隠し穀物の塊の豊かな形を隠した彼女はこの世で毀れたあらゆる労苦とその果実の見せかけを受け入れたときに襞をとる薄物の衣を纏った円柱の姿で耐え忍ぶその掌〔テ〕に属性を注がせ最果ての塔に囚われた輝ける虜となってその誉れを戦いの野へと流して黄昏時に苑を歩むその影は弧を描く昏い扉と似て西へと向かうすべての船...リチャード・ウィルヴバー汝妹よ全訳再掲載

  • リチャード・ウィルバー 汝妹よ 第七~八連目

    SheRichardWilburTree,temple,valley,prow,gazelle,machine,Morenamedandnamelessthanthemorningstar,Lovelyineveryshape,inallanseen,Wedarenotwishtofindyouasyouare,Whoseapparition,bidingtimeuntilDesiredecayandbringthelatterage,ShallflourishintheruinsofourwillAnddeckthebrokenstoneslikesaxifrage.木や寺や舳〔ミヨシ〕やガゼルや機械などいや増しに名づけられ或いは朝の星よりも名を持たずにいずれの形でも心惹きつけすべては見えざるまま吾らは敢えて...リチャード・ウィルバー汝妹よ第七~八連目

  • リチャード・ウィルバー 汝妹よ 三~六連目

    SheRichardWilburButthenshechanged,andcomingdownamidTheflocksofAbelandthefieldsofCainClothedintheirwish,herEdengraceshid,Ashapeofplentywithamopofgrain,Shebrokeupontheworld,intimetookonThelookofeverylavouranditsfruits.Shecuppedherpatienthandforattributes,WasradiantcaptiveofthefarthesttowerAndshedherhonouronthefieldsofwar,Walkedinhergardenattheeveninghour,Hersh...リチャード・ウィルバー汝妹よ三~六連目

  • リチャード・ウィルバー 「汝妹よ」 一・二連目

    *91行目にしてParadiseLostにいよいよ行き詰ったため、現代アメリカ詩のアンソロジーで心惹かれたRichardWilburの不思議な詩を訳してみます。まずは八連構成の一・二連目を。原題は率直にSheですが「彼女」ではあまりに味気ないため、題名だけは擬古的に「汝妹〔ナニモ〕よ」といたしました。ContemporaryAmericanPoetryEd.ByDonaldHall1962pp.85-86SheRichardWilburWhatwasherbeautyinourfirstestateWhenAdam’swillwaswhole,andtheleastthingAppearedthegiftandcreatureofhiskinh,Howshouldweguess?Resemblancehadto...リチャード・ウィルバー「汝妹よ」一・二連目

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