先日の「読売新聞」の朝刊に、芥川賞作家の「町田康」(まちだ・こう)さんが投稿されていた。小見出しは「酒はアンプ性質を増幅」。細かい字で読みづらいだろうから関係部分を抜き書きしてみると・・、。「人によって酒とはなになのか、ということがある。ある人は酒は百薬の長といって酒を善きもののように言う。ところが別の人は命を削る鉋(かんな)と悪し様に言う。いったいどちらなのか。自分が酒を飲んだときの状態をいま振り返ってつらつら考えるにこれはどちらも正しい。どういうことかというと、酒はオーディオ装置などに組み込まれているアンプ、すなわち増幅器ということである。増幅器は入ってきた信号を増幅、すなわち大きくしてスピーカーに伝える。これによって私たちは大きな音で音楽を聴くことができる。同様に酒は、私たちの元々持っている性質を増...「酒とアンプの違い」とは