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金色銀色茜色 https://blog.goo.ne.jp/knjaskmstkzk

ごめんなさい。 新しい物語になっています。 和洋折中の時代を舞台にしました。

渡良瀬ワタル
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2008/05/30

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  • 昨日今日明日あさって。(大乱)257

    俺の傍にシェリル京極が歩み寄って来た。囁かれた。「あの二人、目的は達したみたいね」「あの二人って」いない事になっていた。ここに存在しない事になっていた。「アンタって時々、固くなるわね。それじゃあ、もてないわよ」「そういう性格なので」背中に平手が飛んで来た。バシーン、痛い。筋肉系の貴族令嬢は手加減を知らない。たぶん、俺にだけは。「カトリーヌ明石少佐様は随分な出世ね。門の出入記録にまで干渉できるのね」「今回は事情が事情だからね」「そうね、でも興味があるわね」「僕は、出来れば関わりたくないな。大人達の政争絡みだろう」「ふんっ、本当は興味津々な癖に」☆王妃・ベティは書状を受け取ると二人を労った。「ご苦労様、確かに受け取りました」固まって、ぎこちない二人。それを見てベティは優しく微笑む。「貴女達はクラリス吉川侯爵の仕事を...昨日今日明日あさって。(大乱)257

  • 昨日今日明日あさって。(大乱)256

    俺は七日後、ポール細川子爵殿の筋書を元に事を進めた。その日、パティーとアシュリーが前回同様、当家を勉強目的で訪れた。二人の従者達を控室に案内させると、パティーとアシュリーには、先に来ていたパーティ仲間と合流してもらった。キャロル、マーリン、モニカ、シェリル京極。大人組のシンシア、ルース、シビル、ボニー。俺は彼女等と当家の馬車二輌に分乗した。行き先は当然、王宮。内郭の南門では近衛軍のカトリーヌ明石少佐が待機していた。少佐直々に受付を行った。二輌のドアを開け放ち、車内を改め、深く頷いた。「問題ないですね、それでは私が先導します」門衛達は異論を唱えない。カトリーヌは従者が牽いていた馬に颯爽と騎乗した。先頭に立つ。馬車が二輌。後尾に女性騎士が四騎。今回は王宮中央の庭園に案内された。馬車道を奥へと進む。車窓から様子が見え...昨日今日明日あさって。(大乱)256

  • 昨日今日明日あさって。(大乱)255

    幸い当家はポール細川子爵家とは一心同体の様なもの。ただし血縁ではない。切っ掛けはポール殿の弟・カール。実家が冒険者・カールを文官として期間雇用した事が始まりであった。当家を立ち上げるに際して、使用人が全く足りなかった。執事からメイド、厨房員、厩舎員、庭師まで。俺の手持ちは王家より与えられた屋敷と、実家の村から来た者達のみ。早い話、貴族の屋敷で働いた経験者がいなかった。それを補ってくれたのがポール殿。細川家に仕える者の子弟や血縁者を寄越してくれた。それで足りない所は派閥の者の子弟や血縁者で充足してくれた。ポール殿には感謝してもしきれない。ポール殿の身分は子爵、領地を持たない宮廷貴族。貴族としては弱小でしかないが、置かれた立場が良かった。亡き国王の最側近。王妃・ベティ様とは遠縁。当人の求心力もあるのだろうが、そんな...昨日今日明日あさって。(大乱)255

  • 昨日今日明日あさって。(大乱)254

    ☆俺は校門を潜った。ここ、幼年学校は別世界。世相から隔離されている訳ではないが、寮住まいの生徒が多いので、平穏な空気が全体を支配していた。かと言って、全員が染まっている訳ではない。問題意識を持つ者も、極一部にはいた。特に、自宅から通学している生徒だ。大人世界に耳を傾けていた。そんな一人が俺を待ち構えていた。パティー毛利だ。「おはよう、ダンタルニャン殿」読み難い笑顔。後ろのアシュリー吉良の挨拶も聞こえた。共に、クラスは違うが同学年だ。当然、二人には従者も付いていた。彼等彼女等は守る対象がクラスに入ると、併設の従者控棟に向かう。朝の挨拶のやりとりは珍しい事ではないが、この二人とは・・・。俺は疑問符を頭に付けながら、顔には現さず、応じた。「おはよう、お二人さん」付いていた従者達が表情を変えた。気に食わないらしい。だが...昨日今日明日あさって。(大乱)254

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