遠藤順子「ビルマ独立に命をかけた男たち」を読む 遠藤さんのお父様は、戦前塩水港製糖株式会社の社長をなさっていた方で、本編は夫の遠藤周作氏ではなくお父様の話から始まる。 話は日本の統治下にあった台湾(塩水港製糖が事業展開していた)と標題であるビルマを中心に進む。 戦前の日本軍の動きや海外統治については、様々な歴史観の元に未だに議論が絶えないけれど、日本の統治下(傀儡政権下)においてアジアを植民地から解放しようとした動きと現地の人々と力を合わせて宗主国からの解放を企て独立を目指した人の動きが混同されているような気がします。 例えば、辛亥革命の立役者である孫文を明治〜大正期に日本からサポートしていた…