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  • オヤジのあくび572

    33代 木村庄之助「力士の世界」を読む 幕内、十両など番付の話からスタート! 実際の取組表には、十枚目と書いてあり十両は強い力士に渡された給金が由来なのですね。幕内も、屋外興業であった大相撲で幕を張った休憩所に入ることを許されたからとか。 土俵に上がると蹲踞の姿勢。両手を横に上げます。これは相手への敬意と何も武器を持っていないという意味だそうです。相撲はお互いの身体がぶつかり合うまでは礼なのですね。 相撲中継の中で、一門が話題になることがある。稀勢の里が二所ノ関親方になり一門を率いているのはわかるが、実際に土俵に力士が上がる場合、所属している部屋は紹介されるが一門についてはアナウンスがない。解…

  • オヤジのあくび571

    門井慶喜「徳川家康の江戸プロジェクト」を読む 大河ドラマ「どうする家康」で描かれている通り、家康公の一生はギリギリの判断を迫られる場面の連続であった。江戸に本拠地を定めたのもその一つだろう。秀吉から関八州に国替えを命じられた家康は、なぜ江戸を選んだのだろう? この地域は湿地帯が続き、およそ大都市建設には不向きだったのに・・。そしてまず手を付けなければならなかったのは、水路のコントロールでした。 渡良瀬川と聞くと現在は群馬県を流れている川というイメージですが、その当時は今の江戸川の水路を下り、東京湾まで流れていたのですね。さらに利根川は、今は千葉県銚子市が河口ですが、何とやはり東京湾に注いでいた…

  • オヤジのあくび570

    二宮敦人「最後の秘境 東京藝大」を読む 学生としてではなくて、小泉文夫記念資料室の見学者として音校キャンパスに入ったことがあります。練習室が並んでいたことや入口まで迎えに来ていただかないと入れなかったことを覚えています。しかしこのセキュリティーの高さは道を挟んだ美校とはだいぶ違うらしい。本書は目を丸くするような美校生のエピソードと「さすがやなぁ」とひれ伏すしかない音校生のストイックな生き様が満載なのです。 藝大に対する作者の関心の起点は他でもない作者の奥様なのです。この作品が描かれた当時奥様は藝大の彫刻科に在学中。自宅アパートに鎮座する木彫の亀の話や顔面に半紙を貼り付ける型取りなど、一般的な市…

  • オヤジのあくび569

    青木栄一「文部科学省」を読む2 文科省と教育現場のギクシャクぶりは、日教組vs文部省+中教審の時代、ゆとり教育から学力向上への大転換期、肝心の制度や予算が中央集権なので今後もずっと続くのだろう。 さて教員の待遇について。40年以上放置されてきた給特法がようやく議論され始めたようだが、その40年間、時には月に100時間を超える勤務をずっと続けていた私などには、もはや何の見返りもない。私は思う。まず長時間労働の根元を断つことが先であろうと。しっかり授業の準備をして、授業を行い、子どもたちへのみとりと評価がしっかりできれば、それで十分だとしなければならない。 まず勇気を持って、子どもたちに直接還元さ…

  • オヤジのあくび568

    青木栄一「文部科学省」を読む1 学校にいただくご相談で、埒が開かないと「教育委員会に電話する!」と曰う方がいらっしゃる。けれど「文科省に電話する!」という電話を受けた経験はない。この一種ヒエラルキーのような仕組みは何なのだ? もう一つ疑問に感じているのは、大学の教育学部。いわゆる旧帝大の教育学部には現場教員を養成するシステムがない。私は横国大の教育学部に通っていたのだけど、旧帝大ではないので現場教員を養成するミッションが機能していた。この分け方は何なのだ? 旧帝大の教育学部は、どのような人材を輩出してきたのか? 教員人材が不足している現在このような在り方でよいのか? ちなみに教官という言葉は、…

  • オヤジのあくび567

    W•T•へーガン「アメリカ・インディアン史」を読む2 ハリウッドで製作された映画は、インディアンへの偏見に満ちていて、振り返ると無邪気で考えのない子どもたちに「インディアン=怖い人」という先入観を植え付けていた。ボク自身だってそうだ。マーロン・ブランドがアカデミー賞授賞式でインディアンへの差別に抵抗してオスカーを受けたらなかった話が有名だけど、アメリカの有名人たち建国ワシントンや奴隷解放のリンカーンたちがインディアンに対して、取った行動は極めて侵略的である。奴隷・黒人に対する差別には向き合うことができていても、インディアンへの対応は、ずっと見て見ぬふりが続いてきたのだ。 アパッチ族、ジェロニモ…

  • オヤジのあくび566

    W•T•へーガン「アメリカ・インディアン史」を読む1 本書では、アラスカ州のエスキモーやハワイ州の先住民は含んでいない。それでも600を優に越える部族が暮らしていたのだ。一つの政治理念の元に統一されていたわけではない。それぞれの部族ごとの暮らし方や考え方は違っていたのだ。 コロンブスがアメリカを発見? する以前=ヨーロッパ人移住以前の歴史が残念ながらわからない。縄文人が一万年以上の歴史を有しながら、文字を持たずその詳細が謎に包まれていることに似ている。ただイロコイ連邦については、14世紀から成立していたとのこと。いずれ別書で調べてみたい。 北アメリカにやってきたのは、スペイン、イギリス、フラン…

  • オヤジのあくび565

    若林忠宏「入門 世界の民族楽器」を読む3 世界史の学習法は人それぞれだろうが、勉強の入口は世界地図を頭に思い描きながら、その地域の統治機構がどのように移行していったのかを辿る方法だろう。だから○○朝ペルシアだとか△△王国など覚えるところから始まる。 ところが本書は、その時代にその地域で演奏されていた楽器にスポットを当てているので、その時代の支配者だけでなく、階級、宗教、民族など音楽のバックボーンになっている状況まで語っている。 また私が3月までやっていた仕事の話。「音楽室は時々祝祭空間になるべき」とかなり本気で考えていたのですが、現状それなりにお祭り騒ぎになるのは4年生の「おどれサンバ」や3年…

  • オヤジのあくび564

    若林忠宏「入門 世界の民族楽器」を読む2 音楽の歴史というと、音楽の父母であるらしいバッハ・ヘンデルあたり、1700年代の後期バロックから連なる西ヨーロッパの大作曲家の作品群を連想してしまう。また知識の範囲が特定地域と特定時代に偏ってしまっている。それはやはり鍵盤楽器という一度に最大10の音を自在に奏でることができる最強の楽器が西欧で発達したからであろう。 本書の魅力は、抜け落ちてしまっている音楽史をより広い時代と地域についてフォローしてくれることです。 小学校4年の音楽の教科書に登場して、港南台アカペラシンガーズでも歌っているチェロキー族の「朝の歌」という曲があります。ところが歌詞の意訳は出…

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