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  • オヤジのあくび519

    川口マーン恵美「ドイツの脱原発がよくわかる本」を読む 本書を読んで、ぼんやり思うのは、この先も電気に依存した今の生活を維持できるのだろうか? という漠然とした不安。 ドイツが凄い速さで脱原発へ舵を切って、電力供給でどのように供給源のバランスが崩れたのか。夜間や雨の日、風が吹かない日に弱い再生可能エネルギーをバックアップするために結局化石燃料に頼ってしまう、CO 2削減から遠のいてしまうジレンマなどが語られる。 不思議なのは、聡明なドイツ人がなぜこのように追い詰められることを見通せなかったのか? 論理的思考の達人に見えて、実は瞬間的に感情をコントロールされやすい傾向を持っている人が多いのかもしれ…

  • オヤジのあくび518

    春野草結「歩いて旅する 熊野古道・高野・吉野」を読む4 5時起きで、川原の露天風呂に入る。山に朝靄がかかり美しい。高野山へ向かう途中では、龍神のドライブインに立ち寄る。檜の香りが店全体をみたしていた。 さて、奥の院。大会社や歴史を彩った大名らの墓苑と化していることを入定された大師は、地下てどのように感じておられるのだろうか? 日頃は神や仏にすがりつく気持ちのあり方と距離を置こうとしている私だけれど、せっかくなので? 念持仏をいただいてきた。見えない誰かと共にいる、誰かがどこかで見守ってくれている、それが弘法大師さんだっていいじゃない! 宗教心とか信仰とか、その辺りから芽生えるのかもしれない。 …

  • オヤジのあくび517

    春野草結「歩いて旅する 熊野古道・高野・吉野」を読む3 那智勝浦に泊まり、二日目は熊野三山へ。世界遺産の熊野古道もおいしいところ取り的に大門坂を少し歩きます。ところが朝からの雨、苔むす道を転ばぬようにこわごわ歩いていては感慨が湧くゆとりかない。さらに467段の階段を登って那智大社へ。お隣りは青岸渡寺で三重塔と那智の滝を望める観光パンフレットでお馴染みの景色。雨で山に靄がかかった感じが今回ならではかな? ボクは職業柄以前は毎年のように華厳の滝を見て来たのだけれど、流量、速さ、幅など、やはり趣きが随分と違う。 那智大社に向かう参道に、石彫の職人山口さんの店があり、特許と裏に書いてある本当の重いと石…

  • オヤジのあくび516

    春野草結「歩いて旅する 熊野古道・高野・吉野」を読む2 実際に熊野古道を歩くハイカーが携行するために編まれた本なのですが、自分は観光バスで楽チンかましているツアー客でして、あっ、ここを歩くとこんな感じなのか! という読み方です。 最初はお伊勢さん。実は伊勢参りは初めてでした。聳える巨木に圧倒されつつ、いかにも神様たちが悠久の時を経て、あちこちに住まわれていそうな空間を体験してきました。ガイドさんがとてもゆったりした方で、せかせかした日常のリズムをシフトダウンして神宮の中を回ることができたこともよかった。伊勢神宮の中には、125柱の神様が祀られている。正殿の後に、荒祭宮にお参りしたのだけれど、天…

  • オヤジのあくび515

    春野草結「歩いて旅する 熊野古道・高野・吉野」を読む1 断片的ではあるけれど神社については、人生その折々でそれなりの思い出を辿ることができる。 小さい頃の初詣は江ノ電に揺られて凄い人混みの中を鶴岡八幡宮にお参りに行って、破魔矢を戴いてきていた。父親は歴史が好きだった人だけど、やがて神社については歴史上の人物を祀っているところを好まず、もっぱらいつの誰のことやらわからない神様らしい神様? を好むようになっていった。 辻堂に住んでいたので元町にある神社の縁日には出かけていた。あの頃は縁日のパチンコが好きだった。調べてみると八幡神社の縁日だったみたいだ。 やがて就職して戸塚にいた頃は、お天王様と呼ば…

  • オヤジのあくび514

    漫画ワンピースが訴えかけるもの 唐突な言い方かもしれないが、ウクライナで起きていることと、ワンピースのテーマは被っている。この漫画は力による現状変更や制圧に対する抵抗を絶えず描き続けていたのだ。魚人への差別、天龍人という特権階級への憎悪、革命軍の存在、毒ガスという大量殺戮兵器の封印etc・・そして麦わらの海賊団は常に現状に苦しんでいる人々と共に戦ってきた。ほとんど単独で戦ってきたように見えて、父親が率いる革命軍やドレスローザでドフラミンゴに苦しめられていた人の中には思いを共にする人たちがいる。 そして、とうとうルフィのゴムゴムの実が、前章ワノ国編のカイドウとの戦いで覚醒した。ルフィの表情がまっ…

  • オヤジのあくび513

    時間軸に自由な音楽、空間を染める音楽2 集団で音楽を共有する時には、テンポや拍子間が必要になってくる。盆踊りの太鼓、宴会の手拍子だって同じ類いでしょう。でもより一斉に「せえーの!」が必要になってきたのはハーモニーの美しさに気づいてからだと思います。 ヨーロッパ音楽の変遷を辿っても、緩い感じのグレゴリオ聖歌はユニゾンでしたが、ルネサンスポリフォニーになると互いに聴き合いながらハーモニーを楽しみ始めます。パレストリーナとか本当に美しい! そしてシンフォニーへ。ジャーンと響くために指揮者が登場して、リードするようになりました。この響きに明治初期の音楽愛好者は一発KOだったのですね。 でも800年もの…

  • オヤジのあくび512

    時間軸に自由な音楽、空間を染める音楽1 衝動的に音を鳴らす。声を出す、叫ぶことが音楽の出発点だとすれば、そこに時間軸の制約はなかったはず。集団で音を共有しようとして初めてテンポやリズムを共通理解する必要に迫られたはずです。けれど音楽の一部は、現在でも個人レベルで発信されていて、例えば琵琶楽の間や余韻は、無拍の音楽ならではの表現だと思います。何だかわけがわからないのではなく、そこには独特の自由な音楽があり、結果としての間や余韻を聴き手の皆様と共に味わっていたのです。客席から掛け声が飛んでいた時代は、それはそれほど昔の話ではありません。歌舞伎でも一旦時間を止めて、決めポーズを取っているのは、現在ま…

  • オヤジのあくび511

    夢や憧れの変遷について 何に憧れて、冒険の海に漕ぎ出していくか? コロンブスやマゼランの時代と現在とではまるで違う。海という未知の世界は、宇宙や深海に置き換わっている。 これは冒険だけではない。今提供されるべき夢とは何なのか? 残念ながらかなり不透明感が漂っている気がする。そもそも45年前、私が大学4年生だった頃、憧れていた職業や仕事が現在も人々に夢を提供し続けているのだろうか? 僻みと受け取られそうだけれど、その頃安定とか高収入が約束されているはずだった未来は、大丈夫だったのだろうか? 夢とか憧れとか、それは必ずリスクが伴うチャレンジングな目標なのだ。リスク覚悟で未開拓な活動に挑戦する心構え…

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