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セルフ塾のブログ http://selfyoji.blog28.fc2.com/

セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

 行動分析学のスキナーが開発したプログラム学習に興味があり,独学できる教材を作っています。  さんすう,数学では,理解を重視する「水道方式」に興味があります。  自分で学べる,それも理解を重視しながらにこだわっています。  著書「プログラム学習英語中1レベル」 「同中2」「同中3」(東銀座出版社) 「わかるできる解ける中学数学1年」 「同2年」「同3年」(以上民衆社)

Yoji
フォロー
住所
読谷村
出身
那覇市
ブログ村参加

2008/02/19

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  • スマホのスリープまでの時間を伸ばして 快適

    昼下がりの台所。 ヨージは、テーブルに並べられた皿を前に、妻のスマートフォンを手にしていた。 自分のスマホは今、充電中。残り少ない電池残量が気になって、しばらく使うのをやめている。 「ちょっと、スマホ貸して」 そう言って、妻のスマホを借りた。 野菜からゆっくり食べる、昼食の小さな習慣。 最初の5分間は、野菜だけを噛み締める時間。スマホのタイマーは、そのための大切な道具だった。 けれど、使...

  • 写真を参考に イラストを書いてくれる生成AI

    ヨージは最近、生成AIという不思議な存在と、少しずつ距離を縮めていた。 日々使いながら、その底知れぬ力に驚かされることも多い。 けれど、まだ「使いこなしている」と胸を張って言えるほどではない。 まるで海辺で波の動きを観察しているだけのような、そんな手応えだった。 「どう使えば、もっと深く潜れるのか…」 そんな問いを胸に抱きながら、昨日もブログを書いた。 「沖縄平和の礎」の名を読み上...

  • 「沖縄平和の礎」名前を読み上げる集いに参加

    「沖縄平和の礎」名前を読み上げる集いに参加 3週間ほど前の5月21日、午後1時過ぎ自宅のチャイムが鳴った。 運動中だったヨージは上半身裸だったので、対応に出たのは妻のキョーコだった。 リビングまで届く声が聞こえた瞬間、ヨージは誰が来たのかを察した。 慌ててシャツを着込み、玄関へ向かう。 そこに立っていたのは、彼の知人であり、平和運動の先輩でもあるTさんとIさんだった。 辺野古の新基地建設...

  • ひとりで学べる高校数学 A の 2回目の推敲も 生成 AI で

    ヨージは机に向かい、静かにパソコンのキーボードを叩いていた。 彼の前には、高校1年生向けに作成中の数学教材『ひとりで学べる高校数学A』の原稿が広がっている。 誰にも頼らず、ひとりで学び進められるように——それが、ヨージの目指す教材のかたちだった。 だからこそ、彼は内容を細かく階段のように刻み、一歩一歩確実に登れる構成に仕立てた。 すでに最後まで書き上げ、第1回目の推敲も終えていた。 ...

  • ここのテレビは複雑すぎて見られない

    ヨージの家には、テレビが二台ある。 ひとつはリビングルームに、もうひとつはベッドルームに置かれている。 ベッドルームのテレビは、ほとんど妻専用だ。ヨージはそこでは見ない。 妻は、洗濯物をたたみながら、あるいは朝食のパンをかじりながら、録画した番組をのんびりと楽しんでいる。 一方、リビングルームのテレビは、二人で並んで見ることも多い。 けれども操作が少し複雑なため、妻は自分ひとりではうまく...

  • 無味乾燥な文章を、色彩豊かな物語へ

    ヨージは、文章を書くのが嫌いではなかった。いや、むしろ、少し自信があったと言ってもいい。 「ヨージくんの文章は、わかりやすいな」 かつて、新聞に投稿した文章を読んだ叔父が、そう言ってくれたのだ。 「難しいことを、私たちにもわかるように書いてくれる」 そう評価されたときの喜びは、今でも胸に残っている。 彼は学生の頃から数学が得意だった。 答えにたどりつくまでの筋道を、理路整然と積み上げる作業...

  • 沖縄の人はみんな うちなー口を話すかと思った

    ヨージは沖縄・読谷村で民宿を営んでいる。 ある晩、宿に滞在しているスペインからの若いカップルとその友人と一緒に、ヨージたちは食卓を囲んだ。 料理は持ち寄りだった。彼らはスペイン風のトルティージャを焼いてきてくれた。 妻はゴーヤーチャンプルーとそうめんチャンプルー、もずくの酢の物を作った。 異国の味と島の味が、ひとつのテーブルの上で仲良く並んだ。 食事をしながら、いろんな話をした。 スペ...

  • 教科の名前は忘れたから調べて書いてくれ

    ヨージは、例の原稿を整えていた。「ピアノが空を飛んだ日」——その思い出を綴った一篇だ。 ブログに載せるために音声入力で 羅列的に内容を入力し、 全く 整えることもなく、いつものようにChatGPTに依頼する。「小説風に書き換えてください」 すると、まるでプロの作家が書いたかのように、美しくまとまった文章が返ってきた。 一息ついたそのとき、ふと一つの記憶が顔を出した。 ——そういえば...

  • ピアノが空を飛んだ日・後編 —バイエル100番までの道

    ピアノを運び出しの日が近づくにつれ、ヨージはふと昔のことを思い出した。 このピアノ―― ぼくが「保母免許」を取るために練習した、あのピアノだった。 まだ「保育者」なんて言葉が一般的じゃなかった頃、男性でも「保母」と呼ばれていた時代。自分で保育園を開きたいという夢が芽生え、その第一歩として免許を取ろうと決めた。 試験には筆記と実技の両方があった。 筆記試験では、教育原理や児童心理学、衛生学や栄...

  • ピアノが空を飛ぶ日、ヨージの部屋は散らかっていた

    ヨージの妻は決断を下した。 もう四十年以上も前に手に入れたピアノを、ついに手放すことにしたのだ。 電話で買取業者に連絡を入れると、数日後、査定に来たスタッフは「無料で引き取ります」と穏やかに告げた。 かつては高価だったピアノも、いまでは値段もつかない。 けれど、運搬費がかからないだけでも有難いと思えた。 もう何十年も動かすことのなかった黒いピアノが、ある日、静かに家を出ていった。 引き...

  • 『ネメシスの使者 (文春文庫)』おすすめです

    読み終えた、というより──聞き終えた、と言うべきだろうか。ヨージはスマートフォンのアシストリーダーを使って、『ネメシスの使者』を耳で読んだのだった。 中山七里による社会派ミステリーで、文春文庫から刊行されたこの作品は、彼の心に重たい問いを残していった。 内容はこうだ。 死刑判決が確実視された殺人犯が、予想外にも温情判決によって無期懲役となった。 しかしその後、加害者の家族が次々と何者かに...

  • ひょいひょいと楽に階段を2段ずつ駆け上る 外国人宿泊客

    ヨージは、ひと月ほど前に観たNHKの『明日が変わる トリセツショー』をきっかけに、階段を二段ずつ上がるという健康法を始めた。 始めてみると、それは思ったほどきつくはない。 ただ、楽々というわけでもなく、少しだけ気持ちを奮い立たせて一歩を踏み出す、そんなちょうどいい負荷だった。 「これなら続けられそうだな」と、今日もヨージは階段を二段ずつ上っていた。 ヨージは民泊を営んでいる。 ある日の午後、...

  • Amazon に注文する 宿泊客

    沖縄・読谷村の静かな一角に、「セルフ宿」と名づけられた小さな宿泊所がある。 看板も目立たないその宿は、一組限定。けれど、その自由さと落ち着いた空気に惹かれて、長期滞在を希望する旅人たちが後を絶たない。 「セルフ宿」――そう名づけたのには理由がある。 調理器具から食器、冷蔵庫、炊飯器、洗濯機、シャワー、トイレに至るまで、生活に必要なものはすべて揃っており、自分で生活を組み立てられるようにしている...

  • 朝起きると その日の天気予報や予定を喋ってくれるスマートフォン

    夜の静けさのなか、ヨージはひとつの「警告」と向き合っていた。 スマートフォンの画面に表示されたのは、SDカードの容量不足を知らせる無機質なメッセージ。 「そろそろ限界か……」 長年使ってきたカードを新しいものと交換することに決めたのだった。 作業は色々 苦労したが なんとかできた。 着信音にはモーツァルトの「トルコ行進曲」、目覚ましにはグリーグの「朝」。 そして、毎朝欠かさず聴いて...

  • スマートフォンの SD カードを交換する

    ヨージは、午後のやわらかな光が差し込む書斎で、ふとスマートフォンの画面に目をやった。そこには見慣れぬ警告が表示されていた。 「SDカードの空き容量が少なくなっています」——見て見ぬふりをしていた問題が、ついに正面から立ちはだかった。 「面倒だな……」と、ヨージは小さくつぶやいた。 それでも放っておくわけにはいかない。 覚悟を決めると、引き出しの奥からマイクロSDカードを取...

  • 自分史って、生成AIを利用したら楽に書けるのかな?

    ヨージは、ふと思いついた疑問をスマホのマイクに向かってつぶやいた。 「ねえ、チャットGPT。『自分史』ってあるよね? ぼく自身はまだ書くつもりはないけど、そういうのを誰かが書く手助け、君ならできるんじゃないかな?」 AIの画面には、すぐに丁寧な返事が表示された。 「はい、それは私の得意分野です。話し言葉のまま送っていただければ、それを整理して文章に整えることができますし、足りない部分があれば質問...

  • 松下幸之助 の著書「道を開く」

    ヨージは、ある日ふとしたきっかけで一冊の本を手に取った。 タイトルは『道をひらく』。著者は松下幸之助——あの「経営の神様」とまで呼ばれた男だ。 パナソニック(旧・松下電器産業)の創業者として、日本の家電産業を世界に押し上げた立役者。テレビのドキュメンタリー番組などで、その温厚で深みのある人柄を紹介されているのを何度も見たことがある。 そんな人物の書いた本なら、きっと何か得るものがあ...

  • AI にチラシを渡して予定作成

    ヨージは、日々の暮らしの中で生成AIをよく使っている。 とはいえ、そのAIがどこまでのことができるのか、実はまだよく知らない。 けれど、

  • かかってくるのは迷惑電話

    かかってくるのは迷惑電話 ヨージのスマートフォンから、不意にモーツァルトのトルコ行進曲が流れた。 電話の着信音だ。珍しいことだった。 彼はかねてから「電話は嫌いだ」と公言していたし、そもそも彼に電話をかけてくるような友人や知人は数えるほどしかいなかった。 だからこそ、その音は彼の日常にとって、どこか異物のように響いた。 画面を見ると、見覚えのない番号が表示されていた。 番号の下には「迷惑...

  • 3つの生成AIが同じ間違い

    ヨージは、机の上に広げたノートパソコンを前に、静かにため息をついた。 彼はいま、『ひとりで学べる高校数学 A』という教材の制作に没頭している。 構想から執筆までを一人でこなし、いまはその第一回目の推敲作業に取りかかっていた。 主にチェックするのは、記述の正確さと解答の正誤。 彼は生成AIに問題を解かせ、自分の解答と一致すれば「よし」と判定する、そんな方法を採っていた。 だが、その日──不意に違...

  • デジタル活用で認知機能を保ちたい

    ヨージは、いつものように朝のコーヒーを片手に、琉球新報を広げた。とはいえ、隅から隅まで目を通すわけではない。 彼の習慣は決まっていた。まず見出しをざっと追い、心を引かれるものだけを丁寧に読んでいく。 その日、ふと目に留まったひとつの見出しがあった。 「デジタル活用で認知障害が半減 米の大学が研究」 ヨージは、「ほう」と小さく声を漏らし、隣にいたキョーコに記事を指差して見せた。 興味深げに...

  • 病院でAI電話が始まる

    病院の待合室には、静けさが満ちていた。 ヨージはいつものように、網膜動脈閉塞症の定期診察のために眼科を訪れていた。 整理番号の呼び出しを待ちながら、椅子に腰を下ろす。 そこには年配の男女がぽつぽつと座り、テレビの音がぼんやりと耳に届く。 ふと、壁に貼られた一枚の紙が目に留まった。 --- 2025年3月3日から 予約の変更・キャンセル・確認のAI電話 始まります ぜひAI電話をご活用ください。 お手元...

  • 『立派な死』という慰め ――軍国主義と疾病利得、朝ドラ「あんぱん」豪の戦死

    今朝、NHKの朝ドラ『あんぱん』を見た。 主人公・のぶの妹、蘭子の許嫁である豪が戦死し、その告別式の場面だった。 蘭子は泣いた。 「豪は帰ってきて私と結婚するって言ってたのに……!」 のぶは、姉として妹を慰めようとしたのだろう。 「でも、豪さんはお国のために立派に戦って亡くなったんだから――」 そう言って、悲しみを前に言葉をつむいだ。 画面を見つめながら、ぼくは思った。 あの時...

  • 行動分析学の逆連鎖による問題作成、生成AIも評価

    ヨージは、パソコンに向かいながらふと顔を上げた。窓の外には静かな午後の陽が差し込んでいる。 彼は今、「ひとりで学べる高校数学 A」という教材づくりに没頭していた。 学ぶ人の視点に立ち、一歩一歩、階段を上るように理解を深められるように――そんな思いを込めて、内容を丁寧に細分化し、ステップバイステップで学べる構成に仕上げていた。 一通り全体を作り終えた今、彼は最初の推敲作業に取りかかっていた。 と...

  • 「喧嘩をやめさせるより、起こさせない方法」、小林 正観への反論

    ヨージは午後の静かなひととき、自宅のリビングで一冊の本を手に取っていた。 タイトルは『人に優しく、自分に甘く 楽しい人生を生きる宇宙法則』——著者は小林正観。 ゆったりとしたソファに身を沈めながら、彼はふとあるページで目を留めた。 それは、ある母親からの相談を取り上げた章だった。 「今、目の前で兄弟ゲンカをしている子どもたちに対して、どうすれば違うやり方を教え示すことができるので...

  • 「新しいチャットなのに、なぜ知っているの?」過去を 記憶している生成 AI

    ヨージはその日も、音声入力を使ってブログの原稿を書いていた。 句読点もろくに打たず、思いつくままに言葉を口にしていく。内容さえ伝わればそれでいい——そう割り切った書き方だった。 ひととおり話し終えると、彼はその原稿をChatGPTに送り、「これを小説風に書き換えてください」と一言添えた。 そうするのが最近の習慣だった。 ところが、今回返ってきた文章には、ヨージが書いてもいないはずの情報...

  • 軽い 高圧洗浄機はなかなかいい

    長年使ってきた高圧洗浄機が、ある朝、沈黙した。 電源スイッチを押しても、何の反応もない。 ヨージはじっと耳を澄ませたが、あの頼もしいモーター音は戻ってこなかった。 「ヒューズが切れたのかもしれないな」 そう呟きながら、彼は過去の記憶を手繰った。 以前にも似たようなことがあって、そのときは友人に直してもらったのだった。 今回も頼めば、きっと何とかしてくれるだろう。 だが――今回は違った。 ...

  • 翻訳を超えて、気持ちまで届く 生成 AI の メッセージ

    ヨージとキョーコは、沖縄の読谷村で民泊を営んでいる。 のんびりとした村の空気と、庭の野鳥の声を感じながら、多くの外国人旅行者たちを迎え入れる日々。 彼らの宿は、どこか家庭的で、けれど異国の客にも心地よく、人気を集めていた。 予約や案内のやり取りは、主に英語だ。 以前のヨージは、日本語で丁寧に文章を考え、それをGoogle翻訳にかけて英語に変換していた。 しかし、近年登場した生成AIに出会ってから...

  • 日本人宿泊客は ティッシュペーパーが減る

    「やっぱり、日本人のお客さんが来ると、ティッシュペーパーの減りが早いのよね」 キッチンで夕食の片付けをしていたキョーコが、ふと思い出したようにそう言った。 ヨージは頷きながら、テーブルに置かれた空のティッシュ箱を手に取った。 「確かに。前にも一度、日本から来た客に『ティッシュ、もうひと箱もらえますか?』って言われたことがあったな」 二人は沖縄の片隅で、小さな宿を営んでいる。 部屋には必要...

  • AIに褒められた日

    ヨージは、日々AIと対話している。 ChatGPT、Microsoft Copilot、そしてGoogle Gemini。彼にとって、生成AIはもはや学習の道連れであり、静かな語り相手だ。 今、彼は『ひとりで学べる高校数学 A』という学習書を作っている。 学ぶ者がひとりでも迷わず進めるよう、内容を細かく分け、ステップバイステップで構成している。 だが、それは簡単な作業ではない。証明一つ、説明一つにも悩み、考え込み、そしてAIに問いか...

  • 耳で読む日々、そして記録はゼロに還る

    ヨージは毎朝、耳で読書をしていた。 かつてはTalkBackという機能を使っていたが、最近になってAmazon Kindleのアシストリーダーという便利なものを見つけ、それに切り替えた。 読み上げてくれる声を聞きながら、庭に出て草むしりをする。時計の針が10時を少し過ぎた頃がちょうどいい。 穏やかな風のなか、スマートフォンから流れる物語の声が、土の匂いや草の感触と交じり合う。 読書はそれだけでは終わらない。昼前...

  • 《AIと創る物語──Microsoft Copilotとの対話から生まれたブログ》

    ヨージは昨日、自分のブログに書いた記事「ビル・ゲイツと富の使い方──AIとの対話で考える」を見つめていた。 この原稿は、単なる情報の整理ではない。AIとの対話の中で生まれ、AIが形を整えたものだった。 昨日の朝、ヨージは新聞を開いた。 「ビル・ゲイツ氏、ほぼ全財産29兆円以上投じ貧困対策を推進」 その見出しに目を留めた瞬間、彼はその日のブログのテーマを決めた。 「Microsoftのビル・ゲイツがこん...

  • 「ビル・ゲイツと富の使い方──AIとの対話で考える」

    「ビル・ゲイツと富の使い方──AIとの対話で考える」 朝、ヨージは新聞を開いた。 「ビル・ゲイツ氏、ほぼ全財産29兆円以上を投じ貧困対策を推進」 この見出しに目を留めた彼は、コーヒーを片手に記事を読み進めた。 これほど巨額の資金が世界の貧困問題解決に使われる――それは、想像を超える決断だった。 彼は以前、ビル・ゲイツについての著書を読んでいた。その中で、慈善事業に対する彼の哲学が語られていたこ...

  • 小林 正観著「人に優しく、自分に甘く」・・・けして自分に甘い 本ではない

    ヨージは、午後のまどろみの中でKindleを開いた。 読みかけの本を閉じ、次に読む一冊を探し始めた。最近はもっぱらKindle Unlimitedで本を読んでいる。 月額980円でいくらでも読めるのだから、気楽なものだ。 そんなとき、あるタイトルが彼の目を引いた。 『人に優しく、自分に甘く 楽しい人生を生きる宇宙法則』小林正観 「人に優しく、自分に甘く……か。いいじゃないか」と、彼は口の中で呟いた。 ...

  • 階段を2段ずつ登る

    ヨージはある晩、録画しておいた『トリセツショー』の「糖化のトリセツ」をひとり静かに見ていた。 番組の中で紹介された「糖化」という現象――それは見た目の老化だけでなく、寿命にも深く関係しているという。思わず背筋が伸びるような内容だった。 「できるだけ元気でいたい」と日頃から思っているヨージにとって、その情報は他人事ではなかった。 番組には、東京慈恵会医科大学の西村理明さんという血糖値の専門家が登...

  • AI はまだ 電話帳登録はやってくれない

    宿泊予定者からの連絡は、チェックインの前触れのように、静かにヨージのもとに届いた。 画面には一行のメッセージ。そこには電話番号が記されていた。 「よし、登録しておこうか。」 いつものようにスマートフォンを手に取ったヨージは、指先で電話帳を開こうとして、ふと手を止めた。 (これ、AIがやってくれるんじゃないか?) そんな考えが頭をよぎった。 実際、彼はこれまでもさまざまな場面でAIに助けられ...

  • そうめんチャンプル? そうめんタシヤー?

    沖縄には、「チャンプルー」と呼ばれる独特の料理がある。 ゴーヤーチャンプルー、タマナーチャンプルー、ナーベーラーチャンプルー……。どれも、野菜と豆腐を炒めた素朴な一品だ。 最近ではゴーヤーチャンプルーくらいなら、本土でもよく知られるようになってきた。 ちなみに「タマナー」はキャベツのこと、「ナーベーラー」はヘチマを指す。 ほかにも、もやしを使った「マーミナーチャンプルー」なんて...

  • ドイツ人も笑顔になるんだね

    ヨージの経営する民泊に、ドイツから二人の青年、パトリックさんとケビンさんがやってきた。 3泊4日の予定だ。 二人ともにこやかで、爽やかな印象だった。 彼らのチェックアウトの前日、夕食に招待された。 部屋に行ってみると、パトリックさんが手作りしたリゾットと、大量のガーリックが香るトーストが並んでいた。 ヨージの妻・キョーコは、ゴーヤーチャンプルーとそうめんチャンプルーを用意して持って行った。...

  • 4個目のコップを買いに行く妻

    読谷の春は、やわらかな潮風が窓を揺らす。民泊を営むヨージは、その朝も変わらずコーヒーを淹れていた。 キッチンに漂う香ばしい匂いのなかで、スマートフォンの通知が鳴る。 「予約リクエスト……広島からか」 女性一人の名で入った予約。しかし、同行者は彼女の母親と10歳の息子、計3人だという。 「長男の大学の入学式に出席するんだって」とヨージが声をかけると、妻のキョーコが「春ねえ」と笑っ...

  • 生成 AI を秘書のように使うちょっとしたコツ

    夕方、キッチンからカレーの香りがただようころ。 ヨージはソファに腰かけ、スマートフォンを片手にAIとのやり取りに集中していた。 「あなた、本当にそのAIを秘書みたいに使ってるのね。」 カレーをかき混ぜながら、キョーコが感心したように言った。 彼女自身は、生成AIをほとんど使ったことがない。でも、ヨージが画面をタップしては何やら話しかけている様子を、日頃から興味深そうに見つめていた。 好奇心の強...

  • 「次のメッセージへの返事を考えてください」だけでいいなんて——ヨージと秘書チャットGPTの物語

    ヨージは、沖縄の読谷で静かに民泊を営んでいる。 そんな彼の家には、世界各地から旅人が訪れる。 けれど、旅の受け入れには心配りも必要だ。 到着時間の確認、交通手段のすり合わせ、そして言葉の壁——ときにそれらは、ヨージの小さな頭痛の種だった。 だが、今では彼には頼れる“秘書”がいる。そう、チャットGPTである。 ある日、ヨージはこんなプロンプトを送ってみた。 「Airbnbを通し...

  • 中国本土で取得した国際運転免許証は、日本では有効ではない

    ヨージは沖縄の片隅で、静かに民泊を営んでいる。 「セルフ宿」と名づけたその宿は、セルフチェックインという意味ではない。 キッチン、トイレ、シャワー、洗濯機など、生活に必要な設備を一通り備えていて、まるで自宅のように、すべて自分でまかなえる宿。だから「セルフ宿」なのだ。 ある日、Airbnbに一件の宿泊リクエストが届いた。 簡体字の中国語で書かれている。中国本土からの予約に違いない。 名前は韩(...

  • 新しいお札にまだ なじめない

    新しい日本の紙幣──一万円札、五千円札、千円札──が発行されたのは、令和六年の夏、七月三日。 あれからもう十ヶ月が過ぎたというのに、ヨージはいまだにその新札に馴染めずにいた。 ある日、ふと財布を開けて、新しいお札が目に入った。 つるりとした手触り。ぴかぴかの印刷。 「まだ、なんとなく他人のものみたいだな」 そんな言葉が口をついて出た。 まるで旅先で、現地の紙幣を手にしたときのあの感覚。 ...

  • 鍵穴用洗浄剤、いいです

    ヨージは、最近になって家の鍵が少し回しづらくなってきたことに気づいた。 以前なら、そんなときは迷わず潤滑油を鍵穴に吹きかけていた。 すると、嘘のように鍵は軽やかに回るようになり、「これでいいんだ」と、何の疑問も持たずに満足していたのだった。 だが、ある日、ふと思い出した。 ずいぶん前に観たNHKの「あさイチ」で、普通の潤滑油を鍵穴に使うのはよくないと特集されていたのだ。 記憶の隅に引っかか...

  • のどちんこが見えるか?、簡単な睡眠時無呼吸チェック

    ヨージは、座椅子の背をリクライニングにして、ゆったりと腰を下ろしていた。 足を少し投げ出し、背中を預けると、体にじんわりと力が抜けていく。 テレビでは、NHKの「あしたが変わるトリセツショー」が始まっていた。 今夜のテーマは、「命を救う!いびきのトリセツ★睡眠時無呼吸大解明スペシャル」。 https://www.nhk.jp/p/torisetsu-show/ts/J6MX7VP885/blog/bl/pnR8azdZNB/bp/pWn8ydq3yr/ 「いびきか…...

  • 付加疑問文は もう 習わなくてもいいのか

    ヨージがまだ学生だった頃、英語の授業で「付加疑問文」というものを習った。 肯定文のあとに否定の疑問を、否定文のあとには肯定の疑問を――そんなふうにして、相手に確認をとるための表現を作るのだと教わった。 たとえば、「これは本ですね」と言いたいなら、

  • 食洗機に食器を並べるのは 職人技

    ヨージの妻は、ここ数日、どうにも体調がすぐれない様子だった。 風邪気味で、顔色も冴えない。それでも彼女は、いつものように夕食を用意してくれた。 ヨージは心の中で、ありがたいなと思いながら箸を進めた。 食事が終わると、ヨージは立ち上がり、そっと言った。 「僕が食器を水洗いするよ。でも……食洗機に入れるのは、お願いしてもいい?」 妻が顔を上げる。ヨージは続けた。 「食洗機に食器...

  • 読めない漢字を AI に教えてもらう

    読めない漢字を AI に教えてもらう ヨージは、日々の記録をスマートフォンのGoogle カレンダーと日記アプリに綴る習慣があった。 何気ない出来事や気になったニュース、そしてその日見たテレビ番組のタイトルまで——。 ヨージはその晩、座椅子にもたれかかりながら、ほとんど横になったような格好でくつろいでいた。 手にはスマートフォン。操作といっても、指先で文字を打つわけではない。彼はもっぱら音...

  • 明日が変わるトリセツショー』エクササイズ完全版の再放送

    ヨージが働いていたころは、運動の「う」の字を考える暇もなかった。 だが、定年を迎えてからというもの、少しずつ生活のリズムを見直すようになった。なかでも、健康への意識は年を重ねるごとに強まっていった。 70歳を過ぎた今では、食事・運動・睡眠——この三つを何よりも大切にしている。 「健康こそがいちばんの資本だ」と、ヨージは常々思っていた。 テレビ番組で健康に関するものがあれば、できるだけ...

  • 生成 AI が僕の代わりに電話をかけてくれないかな

    ヨージは、日々の暮らしの中で生成AIをまるで秘書のように使っている。 頼めば何でもサッとこなしてくれる存在は、いまや手放せない相棒となっている。 「本当にありがたいなあ」と、彼はつぶやくことがよくある。 ただ、そんな彼にも苦手なことがある。電話だ。 声を使って誰かと直接やりとりするのが、どうにも性に合わない。何か用事があっても、できればメッセージで済ませたい。 けれどどうしても電話をかけね...

  • 似たもの夫婦で不便なところ

    似たもの夫婦で不便なところ ヨージと妻は、「似たもの夫婦」という言葉がまるで自分たちのためにあるかのように感じている。 考え方も価値観も、よく似ている。 政治の話でも、宗教の話でも、意見が食い違うことは滅多にない。だからこそ、会話はいつも自然に弾む。 朝食はそれぞれのペースで、別々にとるのが日課だが、昼と夜は必ず一緒に食卓を囲む。 その時間は、ふたりにとって小さな「おしゃべりの森」だ。 ...

  • 「これ、AIに頼めるかな?」と思ったら——まずお願いしてみる

    ヨージには、毎日欠かさず会う「三人の秘書」がいる。 ChatGPT、Microsoft Copilot、そしてGoogle Gemini。その三人は、人間ではない。 けれど、ヨージにとっては、まるで生身の秘書のように頼もしい存在だ。 ある日、ブログの原稿を書きながら、ヨージはふと思った。 「この文章、小説風にしたらもっと面白くなるかもな……よし、やってもらおうか」 AIに原稿を渡し、ストーリー仕立てに書き換えても...

  • 詐欺とマスコミ 視聴

    ヨージは、今朝もいつものようにテーブルに座り、琉球新報を広げた。 新聞をめくる動作は、彼にとって湯呑みのお茶と同じくらい、欠かすことのできない朝の儀式だ。 目を凝らし、見出しをゆっくりと追っていく。読み込むのは、興味を引かれた記事だけ。それ以外は素通りだ。 今日、ふと目に留まったのは「特殊詐欺」の文字だった。 ──またか。 那覇署が発表したという記事には、県外の警察官や検事を名乗る人物らに...

  • 宿泊者のSuppawitさんは日本語の練習

    4月14日、月曜日の夜、タイからの風が沖縄に届いたかのように、Suppawitさんと彼のガールフレンドがヨージの宿にやってきた。 Airbnbを通して予約された5泊6日の滞在だ。 チェックインの時刻が近づくと、ヨージは道に出て彼らの車を待っていた。 しばらくして一台のレンタカーが静かに現れた。ヨージは手を振って駐車場に誘導した。 車から降りてきたのがSuppawitさんと彼のガールフレンド。ここが、彼らとの初めての...

  • 冷蔵庫の前の風呂椅子と孫の手

    ヨージは、ふと冷蔵庫の前に置かれた風呂椅子に目をとめた。 「なんで、こんなところに風呂椅子が?」 小さくつぶやくように尋ねると、すぐ近くで夕食の準備をしていた妻が手を止め、こちらを振り向いた。 「それね、冷蔵庫のいちばん上の段が見えないのよ。だから、その椅子に上って見るの」 なるほど、とヨージはうなずいた。 が、妻の説明はそこで終わらなかった。 「それとね、冷蔵庫の扉に孫の手がかかってる...

  • 戦争中に芋は食べ飽きた

    「芋はもういいさ」 兄がそう言ったとき、ヨージは少し驚いた。 目の前にある焼き芋をすすめただけなのに、兄は苦笑いを浮かべながら手を振ったのだ。 「戦争中に嫌ってほど食べたからね。もう食べ飽きたさ」 その言葉に、ヨージはつい笑ってしまいそうになった。 なにしろ兄は1951年生まれで、ヨージよりわずかに一年早くこの世に出たにすぎない。 沖縄戦が終わったのは1945年――兄も、そしてヨージ自身...

  • 十進法の数を二進法に直す時に2をかける 理由

    春の風がベランダの鉢植えをそっと揺らす午後、ヨージはいつものように机に向かっていた。 目の前には、数式が並ぶ画面と教科書。彼が取り組んでいるのは、高校1年生向けの学習書『ひとりで学べる高校数学A』だ。 この教材は、数学が苦手な生徒でも、階段を一段ずつ上るように学べるよう、細かく内容を分けて順序よく並べてある。 ステップ・バイ・ステップの構成は好評で、すでに多くの学び手から「ひとりで学べた」と...

  • 中切歯根尖歯周炎が見つかる

    ヨージはスクーターのエンジンをかけると、軽やかな音を響かせながら隣町の歯科医院へと向かった。 目的は歯のクリーニング。健康番組で何度も耳にしたように、歯の健康は全身の健康に直結するらしい。毎日の歯磨きももちろん大切だが、定期的なクリーニングが必要とのこと。 面倒くさがりのヨージだが、手遅れになるほうがもっと面倒だ。そう思い、妻が歯科医院に行った時に用事の予約も入れてもらった。 クリーニングは...

  • Tさん一家が宿泊

    春の光がやわらかく差し込むある日、ヨージのもとに予約リクエストが届いた。 広島からやってくるTさんの一家が、2泊3日の滞在を希望しているという。 連絡をしてきたのは一人の女性で、同行するのはその母親と10歳になる息子。どうやら長男の大学入学式に合わせての家族旅行のようだった。 ヨージは、丁寧にメッセージを書いた。 「Tさま ご予約ありがとうございます。 こちらは車がないと不便な場所になりますが、...

  • カリフォルニア米 だったから意地でも買わなかったわよ

    ヨージは、ぬるいコーヒーをすすりながら、ぼんやりとテレビのニュースを眺めていた。 画面では、米の価格がなかなか下がらないという話題が繰り返されていた。 政府が備蓄米を市場に放出したものの、思ったような効果は出ていないらしい。 「下がると思ってたのにな…」と、ヨージはため息まじりに呟いた。 ヨージの家では、米は毎日欠かせない。ただし、人間の食卓ではなく、庭先にやってくるスズメたちのため...

  • 今から一時停止 対策

    ヨージは、ふと手にした自分の運転免許証に目を落とした。 有効期限の欄には、「2025年 (令和7年)12月14日まで有効」と記されている。今年の12月だ。まだ少し先のことだ。 「今年で73か……」 ひとりごちる声が、運転席の静けさに吸い込まれていった。 70歳を超えると、免許の更新には実地の検査が加わるようになったと聞く。 周囲にも同年代の友人が多く、「実地、受けてきたよ」という話はすでに何度...

  • え!70歳以上ですか

    ヨージがふとした用事で、ちょっとした大金を振り込まなければならなくなった。 「悪いけど、キョーコ、お願いできる?」 そう頼まれたキョーコは、軽くうなずいて銀行へ向かった。 その日は幸いにも窓口が空いていて、番号札を取る間もなくすぐに呼ばれた。 「これくらいの金額なんですけど、ATMで振り込めますか?」 キョーコが尋ねると、若い銀行員が丁寧に応対した。 「キャッシュカードはお持ちですか?」 ...

  • 水のいらない ドライシャンプーは面倒臭くなくていい

    ヨージは、ある晩テレビを眺めていた。 「所さん!事件ですよ」の特集で、“風呂キャンセル”なる言葉が取り上げられていた。 忙しさと効率を重視する“タイパ社会”の波が、ついに風呂文化にまで押し寄せてきたらしい。 画面には、若い女性たちが次々とドライシャンプーを手に取る姿が映し出されていた。水を使わず、 髪に吹きかけるだけでスッキリするという。売り上げはうなぎ登りだというのだ...

  • 感情的に言えば 日本もアメリカに報復関税

    夜のリビングルームには、ソファに並んで座るヨージとその妻がいた。 テレビからは、トランプ大統領の顔が映し出され、ニュースキャスターが高らかに語っている。 「アメリカ政府は、複数の国々に対して高い関税を課しました。 日本に対しては、なんと24%の追加関税が……」 その言葉に、ヨージは眉をひそめた。 画面には乱高下する株価のグラフが映し出され、日本市場の混乱ぶりが強調されている。 ...

  • AIが東大25年入試に合格、ついにここまで来た

    その朝も、ヨージはいつものように、ゆったりとコーヒーを飲みながら新聞のページをめくっていた。 地元紙『琉球新報』の紙面をなぞるように視線を走らせていく。 見出しだけを拾い読みするのが、もう長年の習慣だった。 ふと、ある見出しが目に止まった。 「AIが東大理科3類『合格水準』 25年入試、最低点を上回る」 「ついに……東大にもAIが合格する時代が来たのか」 そう心の中で呟...

  • 翻訳 アプリと生成 AI を使い分ける

    少し前のことだ。ヨージの宿に、一人のシンガポールの女性が滞在していた。 彼女は、まるで日常の一部であるかのように、スマートフォンの翻訳アプリを使いこなしていた。 指先の動きは素早く、まるで楽譜をなぞるピアニストのようだった。 登録も入力も、迷いなく済ませ、日本語に翻訳された文を画面に表示させて、にこやかにこちらへ差し出す。 その方法で、彼女はスムーズにヨージや妻とのコミュニケーションを取っ...

  • 翻訳 アプリを駆使する外国人 宿泊客Fausさん

    三月の柔らかな日差しが差し込むある日のこと。Airbnbを通じて「セルフ宿」に予約を入れた一人のゲストが、南の島・沖縄を訪れた。 シンガポールからやってきたその女性の名はFaus(ファウス)さん。滞在は五日間の予定だった。 初めて対面した瞬間、彼女のにこやかな笑顔が印象的だった。 まるで長年の友人にでも再会したかのように、自然に、そして明るく話しかけてくる。 言葉の壁などまるで意に介さず、手際よくス...

  • シークヮーサーの花にメジロとミツバチ

    ヨージが階段を降りてくると、リビングの向こうから軽やかな足音が近づいてきた。振り向いた瞬間、妻が小走りで彼のもとへ駆け寄ってきた。目が輝いている。少し興奮した様子で、声を弾ませながら言った。 「シークヮーサーの花にね、メジロが二羽、それにミツバチも何匹か来てたのよ。写真に撮ろうと思ってスマホを取りに行ったら……戻ったときにはもう、メジロはいなくなってたの」 残念そうに首をすくめる妻...

  • 議事録は 生成 AI に整えてもらう

    ある日の午後、ヨージの家にいとこのIさんがやってきた。 「ブログ、いつも読んでるのよ」と、彼女は前に言っていた。 その日の彼女の目的は、ブログに登場していた“ペットボトルツリー”だった。 庭に立つびわの木に、ペットボトルがぶら下げられている──それがIさんの心をとらえたらしい。 ヨージは彼女を案内しながら、芝生の感触や、ブログに載せた踏み台昇降運動の台など、実際に見て触れてもらった。...

  • 人や車の流れを感知し、青信号と赤信号の周期を変えるAI信号機

    ヨージはリビングの椅子に腰を下ろすと、新聞を広げた。 そして、読者の投稿欄「声」に、見覚えのあるタイトルを見つけた。 ──「AI信号機の導入を」── 投稿者は、ヨージ自身だった。 自分が書いた文章なのだから、内容はすでにすべて頭に入っている。だが彼は、まるで他人の作品を読むように、ゆっくりと目を走らせた。 > 3月22日付本紙に、トヨタ自動車が静岡県裾野市で進めている次世代技術の実証都市「ウーブ...

  • アニーさんと友人が宿泊

    アニーさんと友人が宿泊 3月28日、アニーさんと彼女の友人が宿にやってきた。 彼女たちはアメリカ出身で、2000年代生まれということはまだ20代。若々しく、それでいて礼儀正しい印象を受けた。 彼女たちは車を持っていないとのことで、ヨージはバス停まで迎えに行った。 静かな二人だったが、どこか品のある雰囲気を持っていた。 沖縄料理の作り方を学びたいという希望があり、妻がゴーヤチャンプルーの作り方を教...

  • びわ 袋の中身がわからない

    ヨージの庭には、今年もビワの木がたわわに実をつけた。 去年は、新聞紙を袋状にして果実を守ろうとしたものの、雨に濡れると紙がふやけ、そこを狙った野鳥に突かれてしまうことが多かった。 今年こそは、とヨージはAmazonで専用のビワ袋を探し、購入した。 それは雨に強く、どうやら撥水加工が施されているようだった。 収穫に向けての作業は大変だった。 庭には百以上もの房があり、一房ずつ丁寧に袋をかぶせてい...

  • 宿泊者駐車場に太陽光発電センサーライト

    キョーコはセンサーライトが好きだ。 家の廊下や玄関、庭、そして裏の洗濯物干し場にもいくつか設置している。 すべて電池式で、手軽に使えるのが気に入っているようだった。 そんなキョーコが、ある日ホームセンターのメイクマンで太陽光発電のセンサーライトを見つけた。 家の外のゴミ置き場に取り付けたのだが、これが思いのほか明るい。 以前使っていた太陽光発電センサーライトは、かすかに灯るだけで情緒...

  • 類題は 生成 AI に考えてもらう

    ヨージはパソコンの前に座り、深く息をすった。 彼の目の前には『ひとりで学べる高校数学 A』の原稿が開かれている。 高校一年生向けの数学学習書を作るために、彼は教科書を丁寧に読み込み、その内容をより細かく分解し、ステップバイステップで学べるよう工夫していた。 教科書の問題をそのまま使うことはできない。 それでは著作権の問題もあるし、生徒が本当に理解できるような構成にするには、オリジナルの問題を...

  • 生成AI による数学の間違いは 見破りやすい

    ヨージは日常的に生成AIを活用している。 しかし、AIにはしばしば事実とは異なる情報をもっともらしく提示する癖がある。 それを「ハルシネーション」と呼ぶのだ。 ある日、ヨージはMicrosoft Copilotを開いた。 画面には「Copilotは間違える可能性があります」という注意書きが表示される。 まるで、これから語られる物語の前置きのように。 しかし、この警告は決して誇張ではない。ヨージは過去に何度もAIのハ...

  • 来宅してブログの内容を確認

    いとこのIさんは、ヨージのブログをよく読んでいるらしい。 行事や法事の席で顔を合わせると、ブログの内容について話してくれることも多い。 ヨージにとって、それはとても嬉しいことだった。 ある日、Iさんがヨージの家を訪れることになった。 彼女は、ブログに書かれていた「枝木の枝にぶら下げたペットボトル」をぜひ見たいと言う。 そんなやりとりがあって迎えた当日、ヨージは彼女を案内することにした。 ...

  • この俳優の役なら彼が犯人かも

    ヨージはミステリー番組を観るのが好きだ。 先日も、TVerで『ヒガンバナ~警視庁捜査7課~』を楽しんでいた。主演は堀北真希。 特殊能力を持つ刑事・来宮渚が、女性犯罪に特化した警視庁捜査七課のメンバーと共に事件を解決していく物語だ。 画面に映ったのは、花嫁に付き添う父親らしき男性。 セリフも少なく、ほんの脇役といった風情だった。 だが、ヨージはすぐに気づいた。この男、見たことがある。名前は思...

  • 最近は三角の冷凍ライスが多くなった

    「最近、三角の冷凍ライスが増えたわね」 キョーコがぽつりと呟いた。 彼女はいつも四合の米を炊き、タッパーに小分けして冷凍する。 一つは100gの三角形、もう一つは200gの丸型。ふたりで食べるときは、丸い200gのタッパーを電子レンジで温め、100gずつ分け合う。それが習慣だった。 本当は丸型のほうが冷凍庫に収まりがいい。だからできれば全部丸型にしたい。 しかし、それができないのはヨージのせいだった。 ...

  • 車がないと不便だが 何とかなる

    ヨージの住む場所は、美しい自然に囲まれているが、公共交通機関は決して便利とは言えない。 目の前にはバス停があるものの、バスの運行は通勤・通学時間に集中し、それ以外の時間はほとんど来ない。 彼はAirbnbを通じて民泊を運営しており、宿泊リクエストが届くと必ずこう確認することにしている。 「ここは車がないと不便な場所ですが、大丈夫ですか?」 この問いかけに、「それならやめておきます」とリクエストを...

  • ビワ豊作、野鳥 対策に びわ袋

    ヨージの庭にそびえるビワの木。今年は例年になく、たわわに実をつけ、庭はまるで実りの宝庫のようだ。 農業をしている友人は「去年は台風が来なかったからだろう」と笑いながら話していた。 花が咲き、小さな実が顔を出した頃から、ヨージは摘果に励んだ。 すべての実に均等に栄養が分散すれば、一つ一つが小さくなってしまうという考えのもと、YouTubeで見た通り、一房に三つまで残すように作業を進めた。 以前は...

  • Google Geminiも人物入り イラストができるように

    Google Geminiも人物入り イラストができるように ヨージは生成AIを三つ使っている。Google Gemini、Microsoft Copilot、そしてChatGPTだ。 無料の範囲で使っているが、それぞれに特徴があり、用途に応じて適当に使い分けている。 三つのAIはいずれもイラストを描けるが、微妙な違いがある。 Microsoft CopilotとChatGPTは人物入りのイラストも難なく描ける。しかし、Google Geminiだけはなぜか人物を含むイラストが...

  • チャット GPT は こんなお願いも聞いてくれる

    ヨージは昨日のブログに、「指でピンホールを作って小さい文字を読む方法」を書いた。 どんな文章にしようかと頭の中で構想を練り、それをいくつも組み立てながら、スマートフォンに向かって話しかけて音声入力で文章を作り上げた。 推敲もしないまま、Chat GPTに「小説風に書き換えてください」と頼んでみた。 すると、見事な文章が出来上がった。ヨージは画面を眺め、満足げに頷いた。 しかし、しばらくして思い出し...

  • 指でピンホールを作り 小さい文字を読む

    指でピンホールを作り 小さい文字を読む ヨージは、毎朝新聞を広げるとき、100円均一の店で買ったピンホールメガネを手に取る。 黒いフレームに無数の小さな穴が並んだそのメガネは、一見すると玩具のようだが、これが意外によく見えるのだ。 小さな文字が滲まず、くっきりと浮かび上がる。 歳を重ねた目には、ありがたい道具だった。 ある日のこと、兄と話しているときに、そのピンホールメガネの話題になった。 ...

  • 齋藤 孝著、心が強い人はみな、「支える言葉」をもっている

    スマートフォンを手に取り、トークバック機能を使って本を聞き始めた。齋藤孝の新しい本だ。 これまでにも彼の本はいくつも読んできたが、今回も期待を裏切らない面白さだ。 ページをめくる代わりに、耳に流れ込む言葉を静かにかみしめた。 本のタイトルは「心が強い人はみな、『支える言葉』をもっている」。 その名の通り、心が折れそうなときや困難に直面したとき、自分を励まし支える言葉を持つことの大切さを説い...

  • スマホ 電池残量を教えてくれるスマート スピーカー

    ヨージは朝食の準備を始める前に、キッチンの隅に置かれたGoogleのスマートスピーカー、Nest Miniに声をかけた。 「ねえ、Google、おはよう」 すると、スピーカーが反応し、軽やかな声で答える。 「こんにちは。」 時には「おはようございます」とも言うが、今日は「こんにちは」だった。 続けて、その日の日付や曜日、天気予報を読み上げてくれる。 ふと、スピーカーが少しトーンを変えて注意を促した。 「スマー...

  • 験を担ぐ

    ヨージは大相撲のテレビ観戦が大好きだ。 相撲が始まると、番組を録画して踏み台昇降運動をしながら再生するのが日課になっている。 今場所は大阪で行われている春場所。郷土の沖縄出身、美ノ海が好調だ。七日目を終えた時点で六勝一敗。トップ争いに顔を連ねている。 八日目の相手は元大関の御嶽海。取り組みが始まると、御嶽海の巨体に押し込まれ、美ノ海は土俵際に追い詰められた。 体が傾き、もうだめかと思われた...

  • セルフ 宿に 陸上選手のトレーニングキャンプ

    去年の10月24日、Airbnbを通じてヨージのもとに一件の宿泊予約リクエストが届いた。 宿泊期間は2月6日から3月10日まで、約1ヶ月あまり。 メッセージには「パートナーと一緒に沖縄で陸上のトレーニングキャンプを行う」と書かれていた。 運動選手がトレーニングキャンプで宿泊するのは初めてだったが、交通手段はレンタカーとのことで、特に問題はなさそうだ。 ヨージの宿泊所から歩いて行ける距離に陸上競技場があるの...

  • 教科書は理解させるように作られてはいない

    ヨージは今日もパソコンに向かっていた。 高校数学の学習書『ひとりで学べる高校数学A』を作っている。 教える内容を細かく分け、スモールステップで一段一段学習できる仕組みだ。 ある日、ユークリッドの互除法にたどり着いた。 ヨージが高校生だった頃には教科書に載っていなかった内容だ。 「なるほど、今はこれも必修なのか」とつぶやきながら、教科書をじっくりと読み始めた。 互除法は、割り算のあまりと最...

  • 肥満症は自己責任ではない

    肥満症は自己責任ではない 録画していた「漫画家イエナガの複雑社会を超定義」を再生すると、画面には肥満症治療で話題のGLP-1受容体作動薬が映し出されていた。 専門家が語る。「肥満症は自己責任ではない」と。その言葉が胸に響いた。 「そうだよな…」ヨージはつぶやいた。 興味を持ったヨージは、生成AIのGoogleGeminiに問いかけてみた。「肥満症は自己責任ではないって本当か?」 AIの回答は、肥満症が...

  • ジャボチカバの可愛い花が咲きました

    ヨージは庭をゆっくり歩いていた。ふと足を止め、目の前の木に目を凝らす。 そこには、小さくて白い可憐な花が咲いていた。 幹に直接張り付くように咲くその花に、ヨージは思わず声を上げた。 「ジャボチカバの花が咲いてる!」 彼は慌ててスマホを取り出し、写真を撮った。 初めて見る花だった。それが咲くのを待ち続けていたのだ。 玄関に向かい、声を張り上げる。 「グッドニュースだ! ジャボチカバの花が...

  • 僕は若いと言われない

    ヨージの妻は、よく「若いですね」と言われるそうだ。 もう70代だと告げると、相手は決まって目を見開き、「そうは見えない!」と驚くという。 ぼくも同感だ。彼女は確かに若々しい。見た目もそうだが、それ以上に動きが機敏なのだ。 ぼくが部屋の中で動いていると、するりとぼくを追い越して歩いていくこともしばしばだ。 それに比べて、ぼくが「若い」と言われることはない。 ぼくだって健康には気をつけている。...

  • チャット GPT、 ワード ファイル形式にも対応

    ヨージは高校数学の教材『ひとりで学べる高校数学A』を作っている。 教える内容を細かくして、ステップバイステップで学べるよう工夫を凝らしている。 最近では、教材作りのために生成AIをよく利用するようになった。 だが、生成AIは数学が苦手だ。間違いが多く、そのまま鵜呑みにはできない。 だから、必ずきちんと確認してから使うようにしている。 中でもGoogle Geminiは特に間違いが多く、ChatGPTはまだ優秀だ...

  • 追熟する果物しない果物

    ヨージの家の庭には、いくつもの果物の木が植わっている。 妻の意向でもあり、ヨージもそれに賛成している。 ピタンガ、バナナ、カニステル、パパイヤ、シークヮーサー、バンシルー(グヮバ)、金柑、モンステラ、そしてビワや毛桃も。柿の木、ジャボチカバ も 1本ずつあるが、まだ実をつけたことはない。 それでも、これらの木々が実を結び、その果実を収穫して食べる瞬間は、格別の喜びだ。 自分の庭で育ったものを...

  • 紙の通知からでもすぐに Geminiで カレンダー 予定 作成

    ヨージは数日前、Google Geminiを使ってGoogleカレンダーに簡単に予定を作成できる方法を発見した。 その便利さに感動し、さっそく様々な予定で活用していた。 そんなある日、〇〇組合から一通の封書が届いた。総会を行うという通知だ。 「第23回 総会開催について」 早春の候、暖かい春の日差しを感じる頃になりました。組合員の皆様には益々ご壮健のこととお慶び申し上げます。 封書を手に取りながら、ヨージはふと...

  • アメリカ製品の不買運動

    ヨージはニュース番組をぼんやりと眺めていた。 テレビ画面には、アメリカ合衆国の大統領となったトランプの姿が映っている。 「あいつが大統領か…」ヨージはつぶやいた。 トランプ大統領は就任以来、数々の物議を醸す政策を次々と打ち出していた。 グリーンランドをアメリカ領にしようとし、パナマ運河さえも自国のものにしようとしている。 さらにガザ地区の住民を強制的に追い出す計画を口にし、ウクライ...

  • 新型 コロナのマスクと基準化石

    ヨージの朝は、NHKの連続テレビ小説とともに始まる。 毎朝、ヨーグルトをスプーンですくい、ミルクコーヒーをすすりながら、ドラマの展開を楽しむのが日課だった。 その日もいつものようにテレビを見た。金曜日の連続テレビ小説『おむすび』の最後に テレビからコロナ 感染者のニュースが流れ、そして次の週の予告編が流れ始めた。 画面に映し出されたのは、街を歩く人々 ——皆、一様にマスクをつけている。 ...

  • Google Geminiで Google カレンダーに予定作成

    Google Geminiで Google カレンダーに予定作成 ヨージは昔から面倒くさがりだった。 ちょっとしたことでも億劫に感じる性分で、何かもっと楽な方法はないかと常に考えていた。 そんな彼にとって、スマートフォンのGoogleカレンダーはまさに理想のツールだった。 過去の出来事を検索するのも簡単だし、繰り返し予定を登録すれば、一度入力するだけで命日や誕生日などを毎年忘れずに済む。 予定の複製もできるから、...

  • 小説の中の福井弁が懐かしい

    ヨージは、社会派ミステリー小説『震える天秤』(角川文庫・染井為人)を読んでいた。 いや、正確には、スマートフォンのトークバック機能を使い、読み上げてもらったものを耳で聞いていたのだ。 物語の舞台は福井県。認知症の高齢者が運転する軽トラックがコンビニに突っ込み、死者を出した事件をきっかけに、ライターの俊藤律が地元の人々を取材する。 作中、地元の人々は福井の方言で語る。 「わかってるって。ほや...

  • シークヮーサーのカミキリムシ幼虫 対策なんとか うまく

    ヨージの庭のシークヮーサーの木に、小さな白い花が咲き始めた。風に乗ってほのかに香るその匂いを胸いっぱいに吸い込みながら、ヨージは目を細める。今年の開花は、これまでになく嬉しい。 昨年の春過ぎ、この木にカミキリムシが卵を産みつけた。やがて幼虫が生まれ、幹の中を食い荒らしたのだろう。白い粉が噴き出しているのを見つけたとき、ヨージは背筋が寒くなった。このまま放っておけば、木は枯れてしまう。それまでにも...

  • 震える天秤 (角川文庫)染井 為人

    ヨージは、映画化された『正体』(光文社文庫)を手に取った。 著者は染井為人。読み進めるうちに引き込まれ、次に彼の『悪い夏』を読んだ。 これもまた面白い。どうやら第37回横溝ミステリ大賞優秀賞受賞作らしい。納得の出来栄えだった。 さらに染井為人の作品を探すと、『震える天秤』(角川文庫)を見つけた。 それも Kindle Unlimited の対象で、追加料金なしで読める。ヨージはスマートフォンの TalkBack 機能を...

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