ヨージはいつものようにノートパソコンを開いた。 コーヒーの湯気が小さく揺れている。彼の目当ては、月に一度のルーティン——Amazonのカスタマーレビューの確認だった。 かつて、ヨージは学習塾を営んでいた。 子どもたちがつまずきながらも学ぶ姿を見て、彼は市販の教材に物足りなさを感じるようになった。 もっと、子ども自身の力で進める教材があれば……。そんな思いから、彼は自ら教材...
セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。
行動分析学のスキナーが開発したプログラム学習に興味があり,独学できる教材を作っています。 さんすう,数学では,理解を重視する「水道方式」に興味があります。 自分で学べる,それも理解を重視しながらにこだわっています。 著書「プログラム学習英語中1レベル」 「同中2」「同中3」(東銀座出版社) 「わかるできる解ける中学数学1年」 「同2年」「同3年」(以上民衆社)
妻が沖縄県立博物館へボランティアに出かける日は、僕にとって一人の昼食の日でもある。 その前夜、妻はいつもこう告げる。 「明日は孤食でお願いね。」 僕は笑顔で「了解」と返事をする。 こうした日は、僕はレトルトカレーや冷凍麺、インスタントラーメンなど簡単なもので昼食を済ませることが多い。 しかし、それだけでは栄養が偏るだろうと、妻はいつも気を配ってくれる。 前もってたっぷりの野菜サラダを用意し...
夕食を終えると、ぼくと妻は録画しておいた昼のテレビ体操を始める。 二人で体を動かすその時間は、穏やかな日常の一部だ。 体操が終わると、テレビ鑑賞の時間がやってくる。 ぼくは畳の間に置いたリクライニング座椅子に身を預ける。 その足元には少し低めの椅子を配置し、ふくらはぎを乗せるのがいつものスタイルだ。 「ふくらはぎは第二の心臓や第二の膀胱と言われるんだ」と、どこかで聞いた話を思い出しながら...
オランダ人のカップルがぼくの民泊に滞在している。 二人は到着早々、袋に入ったお菓子を手渡してくれた。お土産らしい。 袋を開けると、薄い生地のお菓子が二枚入っていた。妻と一枚ずつ分けて食べたが、その味は驚くほど美味しかった。 「これ、どこで作られたのかな。オランダかな?」 妻がぽつりとつぶやきながら、袋の説明書きを手に取った。 目が悪い彼女は拡大鏡を使ってじっくりと文字を追い始めた。 「英語...
妻はしょっちゅう物を探している。 特に、どこに置いたか忘れたスマートフォンを見つけるのに手間取ることが多い。 自分であちこち探し回った挙げ句、それでも見つからない時や、急いで家を出なければならない時など、ついにぼくに助けを求めてくる。 その度に、ぼくは自分のスマートフォンから妻の番号に電話をかける。 すると、家のどこかで呼び出し音が響き渡り、彼女のスマートフォンの居場所がようやく明らかにな...
ぼくと妻がスマートフォンのカレンダーを共有していることは、ある意味で我が家の小さな革命だった。 ぼくが彼女の予定を入力し、それが彼女のスマホにも同期される仕組みだ。 妻は忙しい人だ。予定が詰まっていることが多く、友人や知人から「何月何日は空いてる?」と尋ねられると、スマホを取り出しカレンダーを開き、「大丈夫ですよ」と笑顔で答える。 そんな姿がよく見られる。 妻は73歳。スマートフォンを使いこ...
妻と僕は、スマートフォンのカレンダーを共有している。僕が予定を入力すると、彼女のカレンダーにも自動で反映される仕組みだ。 しかし、彼女はスマートフォンの操作があまり得意ではない。 だから、彼女の予定はまず紙に書かれ、それを見て僕が自分のスマートフォンに入力するのがいつもの流れになっている。 彼女がテーブルに向かい、真剣な表情で小さな文字を紙に並べていく様子を見ていると、つい「直接スマートフォ...
12月24日、クリスマスイブ、静かな書斎でぼくは今年の終わりを感じていた。 年賀状の準備をまだ始めていないことがふと頭をよぎり、今年こそは少し変わったものを作りたいと思い立った。 そして、思いついたのが生成AIを使って、ぼくたち夫婦の似顔絵を描いてもらうことだった。 まず、ぼくの顔写真をもとに「これをアニメ風にしてください」と生成AIに依頼してみた。少し緊張しながら結果を待つと、画面に現れたのは実物...
昨日、ぼくは自分のブログで、生成AIに文章を小説風に書き換えてもらったときに、どれほど大きく内容が変わるのかについて書いた。 ぼくが書いた文が削られたり、新たな内容が加えられたりする。 その出来上がった文章を見て、妻は「これ、ヨージの文らしくないね」と言った。 確かに、ぼくの文体ではなくなっている。 でも、そうなると、この新しい文章は一体誰のものになるのだろうか。 今、読んでいる本『生成AI...
ぼくは毎日ブログを更新している。 原稿を書き上げた後、少し前から生成AIに修正をお願いするようになった。 その際に使っているプロンプトは、野口悠紀雄氏の本にあったものを参考にしている。 「次の文章は音声入力で作ったテキストですが、いくつかの変換ミスがあります。誤字脱字や不明瞭な表現、不自然な語句や表現、事実の誤り、そして文法的なエラーなどを直し、正しい文章にしてください」というものだ。 この...
ぼくは電話をかけるのが嫌いだ。 だから、ほとんどかけることはないし、友人や知人にもそのことを伝えている。 自然と彼らもぼくに電話をかけてくることはほとんどなくなり、連絡はもっぱらLINEで済ませている。 おかげで、電話を使うことなんて元々少なかった。 一方で、UさんはLINEが大嫌いだった。 操作が苦手だという理由もあるのかもしれないが、とにかくそういうものは受け付けないのだ。 ぼくが電話嫌い...
水入りペットボトルを木の枝にぶら下げる 庭に一本の枇杷の木が立っている。その木は、少しずつ成長し、ついには実をつけるようになった。 最初は高い枝にばかり実がなるため、脚立を使って摘果や袋掛け、収穫をしていた。 しかし、毎回の作業は想像以上に大変で、危険も伴った。 ある日、手間を省く方法を探そうとネットを調べると、「枝をロープで引っ張って低くする」というやり方が紹介されていた。 それを試し...
WhatsApp(ワッツアップ)を始めました 民泊を始めた頃、宿泊者との連絡はもっぱらAirbnbのメッセージ機能を使っていた。 確かに便利だったが、毎回Airbnbにログインしてメッセージ画面を開く手間が少し面倒だった。 そこで、ふと「LINEで連絡を取れるようにしたらもっと楽になるのでは?」と思い立ち、部屋のテレビのそばにLINEの友達登録をお願いする案内とQRコードを置いてみた。 すると、何人かの宿泊者がLINEで友...
僕らが民泊を始めて数年が経つ。ある日、妻がふと思いついたように言った。 「あのカップル、やっぱりヨーロッパ人だったんだ」 ドイツ人の男性とスウェーデン人の女性。若い二人組で、1ヶ月ほど宿泊していたゲストだ。 その日は彼らがチェックアウトした後のことだった。 「どうしてそう思うの?」僕が尋ねると、妻は小さく笑いながら答えた。 「枕よ。複数使ってたのよ」 枕。僕らの宿泊部屋にはベッドが二つ...
1ヶ月ほど前、テレビで「明日が変わる トリセツショー」を見た。 特集は喉と声のアンチエイジング。声のかすれや出しにくさは、声帯の萎縮が原因であることが多いらしい。 さらにそれが進むと、誤嚥性肺炎という命に関わる病気を引き起こすこともあるという。 ぼくはその事実に背筋が伸びる思いだった。 番組では改善方法も紹介されていた。 その名も「ストロー発声法」。水の入ったペットボトルにストローを差し込...
高校の同期生が集まる飲み会が開かれる。 同期たちは二ヶ月に一度集まるらしいが、ぼくは遠方に住んでいるため、年一度参加している。 お酒を飲むので車では行けないため、高速バスを使って移動することにしている。 その日バスは満員だった。補助席まで使われていて、ぎゅうぎゅう詰めだ。 降りる予定の幸地バス停が近づいてきた。 停車すると同時に、降りる人々が前後に列を作り、ぼくもその中に並ぶ。 一番前...
宿泊施設をしています。 Airbnb のセルフ宿のページ マックス さんと彼のパートナーが11月14日から約1ヶ月滞在しました。 次は マックス さんから頂いた Airbnb に掲載された レビューです。下に日本語訳をつけました。 Yoji and Kyoko are wonderful hosts! We felt right away at home and they were so helpful in showing us around and sharing Okinawa food culture. Yomitan is such a nice community. We can...
猫のドライフードを小分けするのは、ぼくの日課だ。 大きな袋から、計量器を使って1袋450gに分ける。 だが、今日はその計量器が動かない。 デジタル表示が消えてしまっているのだ。 電池切れかと思い、新しいものに交換したが、反応はない。 「もう20年になるね」と、計量器を手にした妻がつぶやいた。 彼女は購入した家電や道具に日付を記している。 計量器の裏を見ると、そこには「2004年」とあった。 ...
民泊を営む僕たちの家では、玄関を共有している。 宿泊者はそこからすぐに階段を上り、2階の自分の部屋へと入っていく。 履物は玄関で脱ぐのがルールだが、一足だけなら玄関の土間に置いていいことにしている。 しかし、特に女性の宿泊者は旅行でも何足もの靴を持ち歩くことが多い。長期の客が多いからかもしれない。 そこで少し離れた場所に靴棚を設置し、二足以上の履物はそこに置いてもらうようにしている。 宿...
昨日も紹介した 齋藤孝著『大人のための書く全技術』の終わりには次のように書かれています。 --- 書くという行為は、かつては特別な人にだけ許されていた行為でした。 近代になっても、〝不特定多数の人に自分の書いたものを読んでもらう〟という行為は、ごく一部の知識人に限られた特権でした。 それが今や、インターネットの登場によって、誰もが自由に文章を書き、それを世界中に発信できるようになっています。 ...
齋藤孝著『大人のための書く全技術』を読みました。 そこから引用します。 > 人を惹きつけ、感動させるアイデアを発見・提示する力を身につけるにはどうしたらいいのでしょうか? 私は日常的にエッセイを書くことをオススメします。 (中略) 日常的にエッセイを書く習慣を身につけることによって、ユニークな視点が自在に操れるようになります。 その通りだと思います。 ぼくは毎日ブログを更新してい...
メールアドレスはユーザー辞書に 音声入力で文章をつづるのが習慣となっているぼくにとって、ユーザー辞書はあまり馴染みのない存在だった。 もちろん、その便利さについては以前から知ってはいたが、ぼくが使うのは、人名など音声入力では出にくいいくつかの単語を登録する程度に留まっていた。 住所の入力も長い割には音声入力で難なく済ませられるため、特に困ることはなかった。 そんなある日、テレビで「メールア...
午後7時頃、テレビの音がリビングに響く頃、僕はいつものように踏み台昇降運動を始める。 2015年10月21日、セルフ塾のブログに初めてこの運動について書いた日から、気がつけばもう9年が過ぎていた。 踏み台に足をかけ、ゆっくりと3分間上り下りし、その後3分間少し速いテンポで動く。 これを45分間繰り返すのが日課となっている。 ウォーキングも健康には良いと言われるが、人に会うのが苦手な僕には、この運動がちょ...
僕の体験をチャット GPT に 小説 風に書き直してもらいました。 庭の片隅に、妻の母が植えたというウコンがひっそりと息づいている。 あれはずいぶん昔のことらしい。 その後、広がりすぎたそれを、ぼくが一度すべて取り除いたつもりだった。 けれども、しぶとく残った根が毎年芽を出す。 どこか憎めないそのたくましさに、ぼくはふと微笑む。 先日読んだ本『長生きでも脳が老けない人の習慣』(角谷建耀著)に...
僕の文章は、分かりやすいとしばしば言われます。 「難しいことを分かりやすく説明してくれる」と褒めてくれる人もいます。 自分でも、説明文は分かりやすく書けていると思っています。 しかし、体験したことを面白く文章で伝えるのは苦手です。 出来上がった文章を読んでも「何があったか」は分かるものの、「面白くないな」と思います。 他の人の文章を読むと、「よくこんなふうに面白く書けるな」と感心します。...
僕の体験をチャット GPT に 小説風に書き換えてもらいました。 琉球大学病院での左耳難聴の精密検査を終えた僕は、穏やかな安堵感を胸に病院を後にした。 出口近くの窓口で、駐車場の割引券を手に入れる。 日差しが西から差し込む中、駐車場に停めた車へ戻り、エンジンをかけて精算機へ向かった。 自動精算機の前で車を止め、駐車券を挿入する。 だが、料金の表示が目に入らない。視力の衰えと西日が相まって、数字...
数学の得意な方にお願いがあります。 以下の数学の証明が正しいかどうか判断していただけないでしょうか。もし間違いや説明不足があれば、教えていただけると助かります。 現在、『ひとりで学べる高校数学 A』を作成しています。方べきの定理の逆を扱う際、接弦定理の逆を使用する必要が出てきました。 しかし、教科書にはこの点についての記載がありません。 ネットで調べたところ、いくつか証明が見つかったのですが...
便利な言葉 カップル 宿泊業(民泊)をしています。 現在、ドイツ人男性とスウェーデン人女性の若いカップルが滞在しています。 この「カップル」という言葉は便利だなと思います。 なぜなら、現在滞在している男女が夫婦なのか恋人なのか、または単なる友人なのか分からないからです。 それでも、二人連れなら「カップル」という表現が使えるのですね。 「カップル」の類語をChatGPTに尋ねたところ、次の回答が...
おととい、2024年12月2日以降、従来の健康保険証の発行が停止され、今後はマイナンバーカードを保険証として利用する「マイナ保険証」が原則となるそうです。 僕はスマホやパソコンをよく使っていて、デジタルの便利さを理解しているつもりです。 だから、基本的にはマイナンバーカードに賛成しています。 ただし、現在起こっている不具合などが解消されることが前提です。 しかし、僕は今のところマイナ保険証に切り...
六人の嘘つきな大学生 (角川文庫)浅倉 秋成、とても面白かった
浅倉秋成著「六人の嘘つきな大学生 (角川文庫) 」を、Amazon Unlimitedで追加料金なしで手に入れ、トークバック機能を使って読み上げてもらい聞く 読書を楽しみました。 とても良い作品でした。期待以上の面白さでした。 Amazonでは、「こんな作品はどうですか」といったおすすめ商品が紹介されますが、そこで見つけたのが本書です。 また、「映画化決定」という文字に惹かれて手に取りました。 物語にどんどん引き...
最近、QRコードを読み取る機会がさまざまな場面で増えてきましたね。 通常、QRコードを読み取る際には、QRコード読み取り専用のアプリを開いて操作するのが一般的だと思います。ぼくも最近まではそのようにしていました。 ところが、Googleレンズでも読み取れるのではないかと思い試してみたところ、問題なく使えました。この方法のほうが少しだけ手軽です。 Googleレンズは、ホーム画面にあるGoogle検索バーからすぐに起...
NHKの「あさイチ」で「ツイQ楽ワザ スマホなら一発!緊急事態・脱出作戦」をやっていました。 面白そうだと思い、見てみました。 その中で、Googleマップの「現在地の共有」という機能を紹介していました。 ぼくは以前から「デバイスを探す」というアプリを使って、妻が外出した際などにどこにいるかを確認してきました。 この「現在地の共有」もそれに似たような機能です。 ぼくと妻が互いに「現在地の共有」を設...
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ヨージはいつものようにノートパソコンを開いた。 コーヒーの湯気が小さく揺れている。彼の目当ては、月に一度のルーティン——Amazonのカスタマーレビューの確認だった。 かつて、ヨージは学習塾を営んでいた。 子どもたちがつまずきながらも学ぶ姿を見て、彼は市販の教材に物足りなさを感じるようになった。 もっと、子ども自身の力で進める教材があれば……。そんな思いから、彼は自ら教材...
ヨージは毎朝、静かにスマートフォンに向かい、自分のブログを更新していた。 毎日の記録のようなその文章には、AIが描いたイラストが添えられていた。 数日前、そのイラストにふと吹き出しを加えてみたらどうかと思いつき、AIに頼んでみた。 すると、見事にセリフ入りのイラストが出来上がってきたのだった。 「すごいな……」 ヨージは、思わず声に出して感心した。 人の手を借りずにここまでできる...
ヨージは、毎朝、スマートフォンを手に取り、ブログの原稿を音声で入力する。 小さなマイクに向かって、語りかけるように話すのが習慣になった。 去年の冬──12月の終わり頃からだった。 ヨージは、そうしてスマホに吹き込んだ原稿を、チャットGPTに送って小説風に書き直してもらうようになった。 そして、記事に添えるイラストはMicrosoft Copilotに描いてもらう。 だが、どんな雰囲気の絵にするか──それだけ...
その日、ヨージは朝のコーヒーを片手に、Facebookを眺めていた。友人たちの投稿が流れていくなか、一つのシェア記事が彼の目を止めた。 「これは……怪しいな」 読み進めるうちに、直感が警鐘を鳴らす。もっともらしい文体だが、どこか胡散臭い。事実らしき記述が並んでいるが、根拠が見えない。 ヨージは考えた。「せっかくなら、生成AIにこの投稿の真偽を確かめてもらおう」 彼は、手元の3つのAI──Googl...
ヨージは、スマートフォンから流れる「朝」のメロディーにゆるやかに目を覚ました。 ベッドから出てスマートフォンを手に取り、いつものようにFacebookを開く。 画面には、友人がシェアした長い記事があった。 「ロサンゼルスで暴動? 麻薬戦争との関連?」 目を通すうちに、眉間にしわが寄った。 ICEによる不法移民の摘発、連邦ビル襲撃、警察が逃げる、州兵派遣……。文章は過激な表現で満ちており、...
ヨージの妻・キョーコは、沖縄県立博物館でボランティア活動をしている。 歴史や文化に興味を持ち、生徒相手に展示の案内や体験学習の手助けをするのが彼女の楽しみだ。 読谷の自宅から那覇にある博物館までは片道およそ一時間。だが、遠い道のりも、彼女にとっては心弾む小旅行のようなものだった。 「今日も楽しんでおいで」とヨージはいつも笑顔で送り出す。 自分の好きなことに熱中するキョーコを、心から応援した...
昼下がりの台所。 ヨージは、テーブルに並べられた皿を前に、妻のスマートフォンを手にしていた。 自分のスマホは今、充電中。残り少ない電池残量が気になって、しばらく使うのをやめている。 「ちょっと、スマホ貸して」 そう言って、妻のスマホを借りた。 野菜からゆっくり食べる、昼食の小さな習慣。 最初の5分間は、野菜だけを噛み締める時間。スマホのタイマーは、そのための大切な道具だった。 けれど、使...
ヨージは最近、生成AIという不思議な存在と、少しずつ距離を縮めていた。 日々使いながら、その底知れぬ力に驚かされることも多い。 けれど、まだ「使いこなしている」と胸を張って言えるほどではない。 まるで海辺で波の動きを観察しているだけのような、そんな手応えだった。 「どう使えば、もっと深く潜れるのか…」 そんな問いを胸に抱きながら、昨日もブログを書いた。 「沖縄平和の礎」の名を読み上...
「沖縄平和の礎」名前を読み上げる集いに参加 3週間ほど前の5月21日、午後1時過ぎ自宅のチャイムが鳴った。 運動中だったヨージは上半身裸だったので、対応に出たのは妻のキョーコだった。 リビングまで届く声が聞こえた瞬間、ヨージは誰が来たのかを察した。 慌ててシャツを着込み、玄関へ向かう。 そこに立っていたのは、彼の知人であり、平和運動の先輩でもあるTさんとIさんだった。 辺野古の新基地建設...
ヨージは机に向かい、静かにパソコンのキーボードを叩いていた。 彼の前には、高校1年生向けに作成中の数学教材『ひとりで学べる高校数学A』の原稿が広がっている。 誰にも頼らず、ひとりで学び進められるように——それが、ヨージの目指す教材のかたちだった。 だからこそ、彼は内容を細かく階段のように刻み、一歩一歩確実に登れる構成に仕立てた。 すでに最後まで書き上げ、第1回目の推敲も終えていた。 ...
ヨージの家には、テレビが二台ある。 ひとつはリビングルームに、もうひとつはベッドルームに置かれている。 ベッドルームのテレビは、ほとんど妻専用だ。ヨージはそこでは見ない。 妻は、洗濯物をたたみながら、あるいは朝食のパンをかじりながら、録画した番組をのんびりと楽しんでいる。 一方、リビングルームのテレビは、二人で並んで見ることも多い。 けれども操作が少し複雑なため、妻は自分ひとりではうまく...
ヨージは、文章を書くのが嫌いではなかった。いや、むしろ、少し自信があったと言ってもいい。 「ヨージくんの文章は、わかりやすいな」 かつて、新聞に投稿した文章を読んだ叔父が、そう言ってくれたのだ。 「難しいことを、私たちにもわかるように書いてくれる」 そう評価されたときの喜びは、今でも胸に残っている。 彼は学生の頃から数学が得意だった。 答えにたどりつくまでの筋道を、理路整然と積み上げる作業...
ヨージは沖縄・読谷村で民宿を営んでいる。 ある晩、宿に滞在しているスペインからの若いカップルとその友人と一緒に、ヨージたちは食卓を囲んだ。 料理は持ち寄りだった。彼らはスペイン風のトルティージャを焼いてきてくれた。 妻はゴーヤーチャンプルーとそうめんチャンプルー、もずくの酢の物を作った。 異国の味と島の味が、ひとつのテーブルの上で仲良く並んだ。 食事をしながら、いろんな話をした。 スペ...
ヨージは、例の原稿を整えていた。「ピアノが空を飛んだ日」——その思い出を綴った一篇だ。 ブログに載せるために音声入力で 羅列的に内容を入力し、 全く 整えることもなく、いつものようにChatGPTに依頼する。「小説風に書き換えてください」 すると、まるでプロの作家が書いたかのように、美しくまとまった文章が返ってきた。 一息ついたそのとき、ふと一つの記憶が顔を出した。 ——そういえば...
ピアノを運び出しの日が近づくにつれ、ヨージはふと昔のことを思い出した。 このピアノ―― ぼくが「保母免許」を取るために練習した、あのピアノだった。 まだ「保育者」なんて言葉が一般的じゃなかった頃、男性でも「保母」と呼ばれていた時代。自分で保育園を開きたいという夢が芽生え、その第一歩として免許を取ろうと決めた。 試験には筆記と実技の両方があった。 筆記試験では、教育原理や児童心理学、衛生学や栄...
ヨージの妻は決断を下した。 もう四十年以上も前に手に入れたピアノを、ついに手放すことにしたのだ。 電話で買取業者に連絡を入れると、数日後、査定に来たスタッフは「無料で引き取ります」と穏やかに告げた。 かつては高価だったピアノも、いまでは値段もつかない。 けれど、運搬費がかからないだけでも有難いと思えた。 もう何十年も動かすことのなかった黒いピアノが、ある日、静かに家を出ていった。 引き...
読み終えた、というより──聞き終えた、と言うべきだろうか。ヨージはスマートフォンのアシストリーダーを使って、『ネメシスの使者』を耳で読んだのだった。 中山七里による社会派ミステリーで、文春文庫から刊行されたこの作品は、彼の心に重たい問いを残していった。 内容はこうだ。 死刑判決が確実視された殺人犯が、予想外にも温情判決によって無期懲役となった。 しかしその後、加害者の家族が次々と何者かに...
ヨージは、ひと月ほど前に観たNHKの『明日が変わる トリセツショー』をきっかけに、階段を二段ずつ上がるという健康法を始めた。 始めてみると、それは思ったほどきつくはない。 ただ、楽々というわけでもなく、少しだけ気持ちを奮い立たせて一歩を踏み出す、そんなちょうどいい負荷だった。 「これなら続けられそうだな」と、今日もヨージは階段を二段ずつ上っていた。 ヨージは民泊を営んでいる。 ある日の午後、...
沖縄・読谷村の静かな一角に、「セルフ宿」と名づけられた小さな宿泊所がある。 看板も目立たないその宿は、一組限定。けれど、その自由さと落ち着いた空気に惹かれて、長期滞在を希望する旅人たちが後を絶たない。 「セルフ宿」――そう名づけたのには理由がある。 調理器具から食器、冷蔵庫、炊飯器、洗濯機、シャワー、トイレに至るまで、生活に必要なものはすべて揃っており、自分で生活を組み立てられるようにしている...
夜の静けさのなか、ヨージはひとつの「警告」と向き合っていた。 スマートフォンの画面に表示されたのは、SDカードの容量不足を知らせる無機質なメッセージ。 「そろそろ限界か……」 長年使ってきたカードを新しいものと交換することに決めたのだった。 作業は色々 苦労したが なんとかできた。 着信音にはモーツァルトの「トルコ行進曲」、目覚ましにはグリーグの「朝」。 そして、毎朝欠かさず聴いて...
妻は旅行に行った時、壁に飾ることができる記念になるお土産買ってきて、壁に飾っています。今回、ドイツのお土産に何を買おうか、本をながめながらいろいろ考えていました。 添乗員がドイツのキャラクター「アンペルマン」について話していました。 以下はGoogle Geminiによる説明です。 アンペルマンは、ベルリンの信号機のマスコットキャラクターで、ドイツでも人気のお土産の一つです。 アンペルマンは、1969年に...
ドイツ周遊10日間の旅の2日目、5月29日、ローテンブルクに向かうバスの中で添乗員がローテンブルクの名物お菓子、シュネーバルについて話しました。 Google Geminiに説明してもらいます。 シュネーバルはドイツ語で「雪玉」という意味の伝統的なお菓子です。以下、シュネーバルについての詳細をいくつか挙げます。 見た目 こぶし大の丸い形で、表面は凹凸しており、雪玉のように見えます。 味 クッキーのような素朴な味...
ドイツ周遊10日間の旅の8日目、6月4日、フランクフルトまでやってきました。ホテル近くのレストランで夕食をとった後、ホテルにチェックインしました。その後は自由時間です。 翌日はフランクフルト空港から午後に日本に向けて出発するだけなので、ホテルを出るのもゆっくりです。 そこで僕は翌日、ホテル近くにあるゲーテハウスに行こうと妻に提案しました。 ゲーテハウスについて Google Geminiに説明してもらいます。 ...
ドイツ周遊10日間の旅の7日目、6月2日は、グリム童話『ブレーメンの音楽隊』で知られるブレーメンに行きました。 次はGoogle Geminiによる説明です。 ブレーメンは中世にはハンザ同盟の一員として繁栄した商業都市で、ヴェーザー川が流れる岸に位置する歴史地区は、北ドイツ特有のレンガ造りの重厚なゴシック建築と、繊細なルネサンス様式の街並みが美しい街です。また、民話『ブレーメンの音楽隊』の舞台としても有名です。...
ドイツ周遊10日間の旅、第4日目の5月31日はドレスデン観光をしました。 ドレスデンについてGoogle Geminiに説明してもらいました。 ドレスデンは「エルベの真珠」と呼ばれる美しい街並みが特徴です。バロック様式やロココ様式の建築物が多く残っており、第二次世界大戦の空襲で壊滅的な被害を受けたにもかかわらず、戦後の復興によってその美しさを取り戻しました。 現地ガイドが、世界遺産登録よりも建設が優先されたヴ...
ドイツ周遊10日間の旅の2日目、5月29日はローテンブルクに行きました。 次は Google Geminiによる説明です。 ローテンブルク・オプ・デア・タウバーは、ドイツ南部のバイエルン州に位置する中世の街です。タウバー川沿いの丘の上にあり、城壁に囲まれた街並みはまるで中世の絵本の中から飛び出したようです。その美しい景観から「中世の宝石箱」とも呼ばれています。 (Geminiによる説明終わり) ヨーロッパの古い都市は...
ドイツ周遊旅行10日間の4日目、5月31日はポツダムのツェツィーリエンホフ宮殿に行きました。 ツェツィーリエンホフ宮殿は、ポツダム会談が行われたことで有名な宮殿です。 ポツダム会談では、ポツダム宣言が発表され、第二次世界大戦後の戦後処理の方向性が示されました。アメリカのトルーマン、イギリスのチャーチル、ソ連のスターリンによって行われたこの会談により、日本はポツダム宣言を受諾し、無条件降伏しました。 ...
ドイツ周遊10日間の旅の7日目、6月2日にケルン大聖堂に行きました。 以下はAIによる説明です。 ケルン大聖堂は、ドイツのケルンにあるゴシック様式の大聖堂です。正式名称はザンクト・ペーター・ウント・マリア大聖堂 (Dom St. Peter und Maria) です。ゴシック様式の建築物としては世界最大であり、ローマ・カトリック教会のミサが行われています。 ケルン大聖堂の南塔展望台までの階段は533段あります。高さは約100メー...
昨日のブログでは、ベルリンでの自由行動の時間にマルクス・エンゲルス像、森鴎外記念館、ヘーゲルの墓のある墓地に行ったことを書きました。 ヨーロッパやアメリカで街を自由に歩いていると感じるのは、通りの名前がきちんと表示されており、角ごとにその表示があることです。これはとても助かります。 マルクス・エンゲルス像のある公園から森鴎外記念館まで歩いて行くには、ウンター・デン・リンデン(Unter den Linden)...
ドイツ周遊10日間の5日目、6月1日は午前中にベルリン市内を観光し、その後は自由行動となりました。 ベルリン大聖堂の前で、僕たちはグループの皆さんと別れました。 その後、妻と二人でベルリン市内の公園、「マルクス・エンゲルス・フォーラム」に行きました。 マルクスとベルリンの関係は深く、1848年にはベルリン革命に参加するためにベルリンに移住しました。 1849年には共産主義者同盟の指導者として活動し、「...
ドイツ周遊旅行10日間の8日目、5月3日にはライン川クルーズが予定されていました。 ローレライの観光をしたり、ランチを楽しんだりするとのことでした。 ホテルを出て、バスはライン川に向かいました。 バスの中で添乗員が悪いニュースがあると言いました。 ライン川の支流であるネッカー川が氾濫しており、ライン川も水位が上昇しているため、クルーズがどうなるかわからなくなったとのことです。 バスはしばらく...
ドイツ周遊の旅に行ってきました。 各地でドイツ料理を食べました。 名物のソーセージの他に、ポークやビーフ料理、ポテト料理、そしてパスタ料理などもありました。 妻は最初の頃から塩辛くて食べられないと言って、かなりの量を残していました。 同じグループの人たちも同じように、塩辛いと言って残す人が多かったです。 妻の薄味にだいぶ慣らされてきた僕ですが、もともとは塩辛いものが大好きなので、特に塩辛...
ドイツ周遊10日間旅行の2日目、5月28日に白亜の名城ノイシュバンシュタイン城を観光しました。 グループのメンバーがトイレに行っている間、手持ち無沙汰で立っていました。 すると、30代くらいの男性が僕に話しかけてきました。 「英語が話せますか?」と聞かれたので、「少しは話せます」と答えると、 「息子があなたのことをヒーローに似ていると言っています。一緒に写真を撮ってもらえませんか」と言われました。 ...
昨日はドイツ旅行の5日目、5月31日にベルリンの壁を見るためにチェックポイント・チャーリーに行ったことを書きました。 そこで、ベルリンの壁を越えるために東ドイツの人々がどのように工夫していたかについて書きました。 それほど東ドイツの人々は国を脱出したかったのです。 経済的にも政治的にも不自由な状態にあったからです。 さて、東ドイツは社会主義の国と言われていました。 社会主義の国といえば、マル...
10月26日からドイツ周遊旅行に10日間行ってきました。 5日目の10月31日、ベルリンの壁を見るためにチェックポイント・チャーリーに行きました。 以下は、生成AI Google Geminiによる説明です。 チェックポイント・チャーリーは、第二次世界大戦後の冷戦期に、ベルリンが東西に分断されていた時代に、東ベルリンと西ベルリンの境界線上に置かれていた国境検問所です。 現在は、チェックポイント・チャーリー跡地が観光...
5月27日から今日6月5日まで、ドイツ周遊の10日間旅行に行っていました。5月26日に東京で前泊し、出発しました。 しかし、この間、このブログではそのことに触れませんでした。 最近のニュースなどによると、SNSなどで旅行に行ったことが知られてしまい、空き巣に入られる被害があるとのこと。それでそうなったら大変だと思い、書かなかったのです。 旅の中では、いろいろブログに書いておきたい話題があります。旅に関係...
生成AIは非常に高い能力を持っています。その利用価値は非常に高いです。 しかし、僕の感覚では、ほとんどの人が使っていません。なぜでしょうか。 1つの理由として考えられるのは現状維持バイアスです。 現状維持バイアスについて、生成AIのGoogle Geminiに説明してもらいました。 現状維持バイアスとは、「変化を避け、現状を維持したい」という心理傾向です。具体的には、以下のような状況で起こります。 * 新しい...
最近、何かわからないことがあると、Google検索で調べるよりもGoogle Geminiに尋ねることが多くなっています。 Google Geminiは僕の質問に直接答えてくれるからです。 Google検索で調べると、直接答えが出ることもありますが、参考になるサイトがたくさん並び、その中から自分で答えを探さなければならないことが多いです。 それは面倒なので、Google Geminiに尋ねるのです。 Google Geminiには、人間に話しかけるよう...
少し前に、中学生や高校生には読ませたくないという前置きをした上で、方程式や因数分解を解いてくれるサイトがあることを紹介しました。 しかし、最近もっとすごいことが分かりました。 方程式や因数分解をそのまま入力して、AIであるGoogle Geminiに尋ねるだけで解いてくれるのです。 次の質問をしました。 「次の方程式を解いてください X 3乗マイナス9x2乗プラス27x マイナス27イコール0 するとすぐに回答があ...
「ひとりで学べる高校数学1」を作っています。現在、3回目の推敲作業を行っているところです。 ここで、なぜ僕がこの教材を作ろうと思ったのかについてお話しします。 これまで、小学2年生から6年生までの算数、中学1年生から3年生までの数学の教材を作ってきました。中学理科や 英語の教材も作りました。おかげさまで、どれも好評をいただいています。 その理由は、学ぶ内容を細かく分けて階段状にし、上りやすくしたか...