更紗空木は、内側が白く外側が薄紫の色混じりの花です。その名は、それが更紗染めに似ていることからの名付けのようです。八重の花で下向きにたくさん咲きます。昨日は枇杷に袋掛をしました。どうやら夜に白鼻心がやって来ているようなのです。朝に食べられた後のが散らかっています。毎年見られる光景です。高いところなどは無理しないで、手の届くところだけです。効果があればいいのですが……。 くよくよせぬ腹を立てぬ憎ま...
先週のことである。高速バスで東京に行った。地下鉄に乗って、六本木ヒルズ森タワーを目指した。52階の森アーツセンターギャラリーに入った。10人の芸術家によるMUCA展を観た。その中にバンクシーの作品が数多く展示されていた。それが目的だった。進みゆくと、奥の方に、あのシュレッダーにかけられた「ガール・ウイズアウト・バルーン」があった。そこだけは警備員が立っていた。正面からじっくり観た。左右の側面からも見た。そ...
久しぶりに旧友から電話があった。いつ以来だろう。あの頃やその頃のこと、彼や彼女のこと。 すっかり忘れていた出来事などを思い出させてくれる。「そうそうおもいだした、それおぼえている、そうだったんだ」。遙かな過去に巻き戻された楽しいひととき。体調もいいとのことでよかった。今度自身の作品集を送ってくれるということでこれも楽しみ。アイスクイーンという名の白い八重のアマリリスも咲く。両手を合わせたほどの大き...
レッドライオンの名の深紅のアマリリスが咲いた。なぜだかいつも二つが真逆を向いて。毎年の花で、植えてからたぶん10数年にはなる。そろそろ大きな鉢に植えてやるのがいいか。「♪リッタリッタリッタタ~」。 互いに背を向けて咲く深紅のアマリリスに強い意志を見る (上武旋転子)...
庭に八重十薬が咲く。それは一般的なドクダミと違って花は段を重ねた円錐状になる。その白い階段状になっているのは葉の変じた総苞。ところどころに単色の白でなく、緑が混ざっているのが見えることでそのことはわかる。一番上にある黄色い部分が本来の花。蕊だけで構成されていて花びらのない独特の形。私はこの八重十薬が好きだ。その形も花の白と濃い緑の葉とのコントラストも。友人が地元の特産品を送ってくれた。この時期毎年...
庭に八重十薬が咲く。それは一般的なドクダミと違って花は段を重ねた円錐状になる。その白い階段状になっているのは葉の変じた総苞。ところどころに単色の白でなく、緑が混ざっているのが見えることでそのことはわかる。一番上にある黄色い部分が本来の花。蕊だけで構成されていて花びらのない独特の形。私はこの八重十薬が好きだ。その形も花の白と濃い緑の葉とのコントラストも。友人が地元の特産品を送ってくれた。この時期毎年...
今年、赤いクジャクサボテンには3つの蕾。その一番花は5月末に咲いた。そして数日後だらりと萎んで摘み取られた。雨が降る昨日、傘を差して外に出ると2番花が咲いていた。残るもう一つの蕾も先が解け始めている。これも直に開きそうだ。雨の中で咲くその大きな花をしばし見る。20数年にもなる毎年のこの花、グラデーションになる色と孔雀の翅を思わせる形は濡れる中でも変わらず美しい。 「梅雨の晴れ間となり陽が差すでし...
ミツバを採ってきた家人が言った。「腕を蚊に刺された!今年の初蚊!」と、怒りというよりへんにうれしそうに見せた。私はすでに数日前に耳と首の後ろを刺され、薬を塗布していたのだが言わなかった。クレマチスは5月に3種類が咲いた。そして今また遅れて新たに赤い一重のニオベと八重で薄青のマズリーが咲いている。このところ日中の気温があまり上がらない。いわゆる梅雨寒だろうか、長袖シャツを着ている。 クレマチスを...
しばらく前から清楚なバイカウツギ・ベルエトワールが咲く。毎年その開花は楽しみ。それは爽やかな甘い香りがする。たとえるならグアバかマンゴーのような。その白い花の芯の部分はほんのりピンク色。ちょっと隠れた色気のように。だいぶ年月が経つ木なのだが、繁ることもなくその姿はほとんど変わらない。そんな様にも愛着がある。...
今は紫陽花の季節。咲いているのは甘茶。これも素朴な野の趣。まだ咲き出してから少し経ったばかり。そのだんだんに咲き進む移り変わりの様も味わい深い。見ていると「謙虚であれ」と教えられている気がする。家人が「換気扇フィルターを替えてね」と言った。...
昨日穂波さんがニンニクと大きなタマネギを持ってきてくださった。そして「あら、蜂が巣を作っているね」と言った。「えっ、どこ?」「ほら、左の隅」玄関ポーチを見上げると綺麗な蜂の巣にアシナガバチの女王バチが静かに動いていた。まだハタラキバチの姿はない。「ここはまずいなあ。明日の朝早くに取る」私は毎年、蜂に2~3回は刺されている。ヒペリカムは黄色い花。中には太い雌蕊を囲んでたくさんの長い蕊。すでに多くは散...
今、各地で紫陽花祭りが開催されているという。庭でも少しずつ咲き出した。先陣を切るのは山紫陽花。いかにも野の花らしい素朴な佇まい。周りを囲むやさしい装飾花と、中にあるたくさんの真花との対比の妙。真花の丸い蕾が開き、中から蕊が一気に勢いよく飛び出す様もいい。さて、ここも梅雨入り。紫陽花は雨に似合う。ちひろの絵のように。 いにしえ人の歌の心に寄せ掌にあぢさゐと書いて思ひ出を包む (奈美あや)...
山茶花と李の下でドクダミが咲いている。辺りを灯すかのような純白のかわいい花だ。正しくいえば白いのは苞。花はその上に立つたくさんの小さな黄色い部分で花びらはない。漢字では十薬と充てられ、薬効が多く有ることからの名づけらしい。葉も花も匂いが強い。それを嫌いという人が多いようだが、私はそうは思わない。繁殖力が強く地下茎を伸ばして広がり、知らないうちにほかの花の中に顔を出したりする。見つけたらすぐ抜くよう...
ふんわりとした円錐の形でアスチルベの花穂が立つ。遠目では分からないがそれはごく小さな花の集まったもの。そこには数え切れないほど多くの花が咲いているということになる。そんな独特の咲き方には何かの利点があるのだろうか。花言葉には「恋の訪れ」「自由」「繊細」などとある。分かるような気もする。 やさしき泡盛草咲くを見て我は我なりと言い聞かせる六月 (居山聞涛)...
4月初め、梅桃は白い花でした。6月になり梅桃は艶のある赤い実になりました。晴れた昨日、収穫しました。たくさん採れました。摘んだ籠を家人に渡しました。洗って色の濃いのを30個ほど選んで小皿に乗せました。残りのは全部ジャムにするそうです。生で食べました。見た目は桜桃(サクランボ)に似ていますが、糖度はそう高くはありません。少しの酸味も入り、どちらかというとあっさり感のある素朴な味です。六月にはいろいろ...
ミズーリ待宵草は夕方に開き翌夕には萎む一日花。マツヨイグサよりかなり大きく掌くらいになる。また花茎は上に高く伸びず、低く横に広がる。黄色花びらは萎み始めるとオレンジ色になり、最後は赤く閉じる。毎日次々に花が咲き、次々に萎んでいく。一匹の小さなアリンコが大きな花びらの上で遊んでいる。昨日は来客があり、一緒にアートガーデン内を歩いた。彼女は「この花は?」と尋ねた。「アメリカが原産のミズーリマツヨイグサ...
更紗空木も見頃。高いところで八重の花が枝に満ちて。蕾は桃色。それが開くと白が加わり、さらに進んで白が主に。その花の名は紅白混じりの様が更紗の染め模様に似ているということには因むのか。花びらが細かく離れて少しずつ風に舞い散る。 「今さらですが、宮沢賢治の書を読んで精神の洗濯をしてみたいと思いました」と旧友からメールが届いた。 真民さんは己のことを穢れている愚かであると言う私も更紗の花にこの歳まで...
青い矢車菊はこぼれ種からの花。一見八重のように見えるが、実はたくさんの小花が集まったもの。それが放射状に外を向いて咲く。中の小花は花びらより蕊が目立つ。去年は白とピンクもあったので、これらも出てくるのを期待しよう。近くに雀が降りてきて地面を突きながらピョンピョン歩いていた。相変わらずかわいい動きをする。 多重人格のごとその時々人ごとにさまざまな顔と心で上手く演じている私 (上武旋転子)...
ゲラニウム ブルックサイドはフウロソウ科の花。次々に咲いてやさしさを日々届けてくれる。花びらは青紫で丸味を帯び形になる。その奥の芯の部分だけは白くなる。雌蕊はヒトデのような形をしている。このやわらかな花は宿根草なので毎年咲く。 いいいなと花を見ている私を花が微笑んで私を見ている六月 (上武旋転子)...
オモトは庭に10株を超えてある。なぜそれだけあるかははっきりしたことは覚えていない。正月用の縁起物として買った赤い実の鉢植えを地に下ろしたような気もする。それが少しずつ増えていったのだと思う。今それらに花がある。花といっても普通の花とはちょっと違う。どちらかというとそのクリーム色も棒状の形はトウモロコシのようにも見える。もともとは西日本から沖縄にかけての山地に自生している植物だとか。そう考えれば、氷...
去年の10月1日に私はヒナゲシの種を蒔いた。そして7ヶ月が経ち、今賑やな様に。長く伸びた茎。その上にいろいろな色の薄いやわらかな花。それは僅かな風にも首を振る。だいぶ散ってきた。その花びらを落とした形もかわいい。七月の作品展の制作をしていた。ダメだダメだ。やめた。次への学びとしよう。ゼロにしてやり直す。 夢見る少女になります麦稈帽子を乗せてポピーの花の中で遠い過去 (奈美あや)...
道で偶然に旧知の女性と出会った。12年ぶりくらいだろうか。立ち止まって少し話をする。2年前に定年退職し、さらに同じ職場で週2日の勤務をしているという。そして我が家から比較的近いところに最近新しく家を建てたとも。「今度お宅にお伺いしたいと思います。家に帰って予定を確かめてから連絡しますがいいですか?」「都合のいい日にいつでもどうぞ」そして15分ほど後に訪問日時を伝えてくれた。梅花空木も咲く。純白の柔和な...