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中国共産党にとりましては、毎年10月に北京公会堂で開催される党大会では、国民に‘政治’を見せる絶好の舞台なのでしょう。今年の大会では、胡錦濤前総書記があたかも連行されるかのように退出させられるシーンが報じられたようです。同大会では、習近平国家主席が規約に反して三期目を確実にし、長期独裁体制への足場を固めただけに、同退出事件は、国民に誰が帝国の頂点に君臨する皇帝であるかを見せつけるための、閉会式に相応しい‘ラスト・シーン’であったとする見方が有力です。政治の劇場化は、共産党一党独裁、否、主席による個人独裁体制が敷かれている中国のみに見られるわけではなく、近年、自由主義国にありましても、政治の劇場化が進行しているように思われます。劇場型政治の蔓延が、舞台で演じる側の政治家とそれを見入る客席側の国民との間にはっ...劇場型政治の誤算-胡錦濤前国家主席の‘退席事件’