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4月30日の東京新聞に、法政大学前総長の田中優子氏が、以下のような文章を寄せています。『日本は本当に戦争に備えるのですか?』という、まさに「今」の問題を複数の人たちで論じた本が出された。その中で政治思想史が専門の岡野八代さんが、チャールズ・ティリーの著書の一部を紹介している。そこには「プロテクションラケット(protectionket)」という言葉が出てくる。racketは恐喝、ゆすりなどの意味があるので「守りの恐喝」となる。ヤクザの世界の、あの「みかじめ料」のことも指しているという。岡野さんはそれを「守ってやるぞ詐欺」と訳した。つまりは「自分で脅威を作り出し、その脅威を減じてやるから金を出せ」という態度のことだ。例えば政府が市民を守ろうとしている脅威が架空のものであったり、実際には政府の活動が引き起こし...守ってやるぞ詐欺