彼岸会の俳句の話 其二(令和5年度春彼岸6)
昨日の記事によって、「けふ彼岸菩提の種を蒔日かな」という彼岸会の俳句について、大正時代に松尾芭蕉作がかなり疑われていた様子を確認した。だが、それよりも前だと、中々不思議なことも起こる。・星野麦人編『類題百家俳句全集春の部』博文館・明43~44年以上の文献では、とても不思議なことが起きていて、「彼岸」という項目を見ていくと、以下のようになっている。けふひがん菩提のたねを蒔日かな芭蕉〈中略〉けふ彼岸菩提の種も蒔日かな存義・・・いや、だから、これ並べてしまってるけど、多少は疑ったら?!とは思う。この2句はほぼ同じ、一字違いくらいなわけで、そうなると、いや、馬場存義がマネしたんだろ、とかいう話だけでは済まないくらい同じ。とはいえ、おそらくは芭蕉と存義の知名度の違いから(ただし、存義在世時は、江戸俳匠の第一人者とし...彼岸会の俳句の話其二(令和5年度春彼岸6)
2023/03/23 10:48