日々の恐怖 11月23日 コンビニの災難(1) 取引先のコンビニで店員さんから聞いた、数年前の話です。大抵の場合、今のコンビニはゴミ箱を店内に設置している。これは家庭で出た未分別のゴミを投棄されたり、収集車に回収してもらえなかったゴミ袋をゴミ箱の前に放置していったり、衛生上問題のあるゴミを入れられたり、充分に火を消していないタバコの吸い殻や熱を持った状態の灰皿の中身を捨てられて火事になるのを防ぐ為でもある。 そのコンビニも最初はゴミ箱を店の外に置いていたそうだが、レジカウンター周辺の改装を期に店内へと移設した。やはり家庭ゴミの放置等が問題になっていたのと、立地的に店舗のすぐ裏の山に稲荷神社があ…
日々の恐怖 11月16日 国有鉄道宿舎(3) とりあえず何とかなってるからいいか、と思っていたのも束の間、ある日、夜8時過ぎに電話がかかって来た。障子の向こうから、とうに亡くなったはずの自身の祖母から語りかけがあった、という電話だった。今現在、襖が開かないので外に出られない。どうしよう、というものだった。 内容が内容だけに、合鍵を持って今から宿舎に行くことになり、中学生の私も同行することになった。ただでは行けないので、知り合いのお寺でお札と御守りを貰って行くことにして、さっそくお寺に電話すると、「 すぐ来なさい。」とのこと。お寺でお経をあげてもらい、お札と御守りを持って父のいる宿舎へと向かった…
日々の恐怖 11月10日 国有鉄道宿舎(2) 日は山に沈もうとしている。私は、” 一見してのどかでいい街だなぁ・・・。転校してこの街に来たら、どんな毎日だったかなぁ・・・。”と考えながら、玄関を出て通りまで歩いて自販機のジュースを買って戻ると、縁側に座った母が驚いて声をかけて来た。「 今までお前がトイレから風呂場にかけて掃除をしていたのではないか?下から登って来たから驚いた。今の今まで音がしていた。」という。 私は縁側から駆け上がってトイレから風呂場、台所、寝室と見て回ったが、何の姿も無かった。私がさっきトイレから出たら人の気配がしたと母に告げると、とりあえず戸締りをきちんとして暗くならないう…
日々の恐怖 11月2日 国有鉄道宿舎(1) かつての国有鉄道には宿舎があった。アパートみたいなところから一軒家のようなものまで様々で、家族が住んでいる、管理局のある街とは離れたところへ転勤命令が出た場合、単身で赴任先の街に行く事がしばしばあった。 父も、とある街へ首席助役として赴くことになったが、機関区の近くの宿舎ではなく、300mほど離れた小さな山の中腹にある一軒屋、いわゆる高級宿舎に入ることになった。最も、山と言ってもその街の駅前にある繁華街の傍なのだが、山のふもとにある専用の駐車場に車を止め、斜面を歩いて20mも登るかどうかの距離でその宿舎の玄関まで行くことができた。 昭和の終わり頃の当…
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