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通りすがりの〇〇なホラーブログ https://kowai.tourisugari.jp/

完全オリジナルの怪談のブログとなります。 怪談と名を打ってますが、不思議な話なども掲載しております。 なお、当ブログの掲載内容には著作権が発生しますので、無断での転載・引用・複製は禁止とさせていただきます。

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2024/06/26

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  • 【通りすがりの怪談】怪其之七十一 ~正座する男~

    怪談 ~正座する男~ 夕闇が迫る11月、冷たい雨が降りしきる中、優里は駅に降り立った。時刻はすでに21時を過ぎている。どうも昼間から少し熱っぽく感じられ、体調が優れない。家路の途中に川があり、いつもなら遠回りになってでも街灯があり明るい大橋を選ぶところだが、一刻も早く家に着きたい一心で、優里は暗くて人通りの少ない近くの歩行者専用の橋へ向かった。 駅を出て土手沿いの道を少し歩くと、眼下にひっそりと佇む歩行者専用の橋が見えてくる。そこへ続く下り坂は土手の上からは死角になり、橋の街灯も球切れ点いていないものもあり心許ない。普段なら夜中に一人で渡ることをためらう場所だが、急ぐ気持ちが優里の警戒心を鈍ら…

  • 【通りすがりの怪談】怪其之七十 ~鉛筆占い~

    怪談 ~鉛筆占い~ 宵闇が教室を包み込む頃、慎太の鉛筆占いは始まった。それは最初はただの遊びだったはずだ。六つの面に「大吉」「吉」「中吉」「小吉」「凶」「大凶」と書かれた鉛筆をサイコロのように転がす。慎太は涼しい顔で言う。「これ、よく当たるんだぜ。この前、大吉が出たやつは、親が宝くじに当たったってさ」俺は冗談半分に尋ねた。「じゃあ、大凶が出たらどうなるんだ」慎太は表情一つ変えず、ごく当たり前のように呟いた。「大凶が出たら、死ぬよ」その言葉に、背筋が凍りついた。まさか、そんな馬鹿なことがあるはずがない。「今まで大凶が出たやつなんて、いるのか」慎太は頷いた。「ああ、いるよ」「誰だ」と聞くと、慎太は…

  • 【通りすがりの怪談】怪其之六十九 ~寿命~

    怪談 ~寿命~ カウンター席しかないバーでオカルトが好きな常連客の3人がインテリジェンスデザインの真偽について話をしていたが、議論が尽きたのか、みな次第に口数が少なくなってきた。そんな時、常連客の一人、40代くらいで身なりの良いスーツ姿、皆から”先生”と呼ばれる男が、知り合いの男性から不思議な力の話を聞いた、と話を始めた。 その男性の名前は宮下といいます。彼には、人の寿命の残り日数が見えるという不思議な力がありました。相手の顔をじっと見つめると、頭の中に数字が浮かんでくるのです。それが、その人の命が尽きるまでの日数でした。幼い頃、宮下さんはその数字の意味を理解していませんでした。しかし、数字の…

  • 【通りすがりの怪談】怪其之六十八 ~再生~

    怪談 ~再生~ 熱気を孕んだ八月の風が窓から吹き込み、一翔の部屋に散らばる漫画雑誌のページをめくった。高校の夏休み、同級生の一翔、勝、壮真、そして守は、惰性のように一翔の家に集まっていた。蝉時雨が容赦なく降り注ぐ昼下がり、どこか倦怠感を覚える時間を破ったのは、勝の一言だった。「なあ、夜になったらさ、肝試し行かない?」その提案に、一翔と壮真の目が光る。勝はニヤリと笑い、皆の視線が守に集まった。守は、普段から物静かで、刺激を求めるようなタイプではなかった。「肝試し…どこに?」一翔が尋ねた。勝は少し声を潜めた。「この町の外れにあるだろ? あの刑場跡地。」その言葉に、部屋の空気が一瞬にして冷えた気がし…

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