一休禅師の長辺1.5メートルのプリントを鴨居から垂らしている。朝目が覚めギョッとするが。被写体が4、50センチほどの人物なので、それが人間大、あるいはそれ以上に拡大することにより別な世界が立ち現れる。サンディエゴ写真美術館の館長だったデボラ・クロチコさんに、写真作品というより大きくプリントした方が良い、といわれた時は理解出来なかったが。「私と同じようなアプローチをしている作家はいますか?」と聞くと、ちょっと考えて紙に書いてくれたのがシンディ・シャーマンだった。?つまり居ないということだな、と。実をいうと私には男性写真家は皆狩人のように見えて苦手意識がある。歳上の人シンディ・シャーマンはもっとも好きな写真家の一人であった。目が覚めると一休禅師