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東国剣記 https://tougoku-kenki.hatenablog.com/

東国の剣豪、武芸、中世軍記、そのほか日本の合戦諸々について扱うブログです。

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2022/05/07

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  • 【義経の指示した水夫への攻撃が壇ノ浦合戦の勝因とする幻想①】序論:否定された幻想

    日本史や歴史小説に興味のある方は、以下のように描かれる源義経のイメージや壇ノ浦合戦の展開を何がしかの形でご覧になったことがあるのではないでしょうか。 ■小説 司馬遼太郎・著 『義経』(※1) 1968年単行本刊行 該当回の雑誌掲載は『オール讀物』67年10月号 ・戦いの初動期において敵船の船頭や梶取に矢を集中してかれらを殺してしまえばどうか。かれらさえ殺せば敵船は進退をうしなう。進退をうしなったところでゆるゆると名ある者を狙撃する。卑怯だろうか。「どうであろう」 と、義経は水軍通の船所正利にきいた。正利はおどろいた。「それは水軍の作法ではありませぬ」 はげしくかぶりをふった。陸上の騎射戦におい…

  • 【塚原卜伝 補①】神道流「奥秘の一刀」で多人数を斬り殺した尾張の武芸者 及び 改良されたかもしれない「一つの太刀」

    旧ブログでも反応の多かった神道流系統の奥義「一つの太刀」についての小記事です。そちらでは以下のように「一つの太刀」が松本備前守や塚原卜伝らを開発者とするものだけでなく、神道流の開祖である飯篠長威斎を起源とする説が江戸時代前期の地誌『古今類聚常陸国誌』にあることも紹介してありました。 ■『古今類聚常陸国誌』(※1)「飯篠長意」・長意、下総国香取郡人也、夙(つとに:早くから)好撃剣、未得妙、祈於香取明神、夜夢明神来授一巻書、曰、汝後為天下剣客師、矣、長意夢裡受読・長意晩得奥術、秘而不傳名為一刀、有一弟子能窮其術、長意奇而授之、授受三世、得塚原卜傳、 飯篠長意(長威斎)は会得した奥義の術を誰にも伝え…

  • 【みね打ち①】『平家物語』『義経記』のみね打ち

    刀の刃ではなく、その裏側の峰で殴ることで命を奪わずに済ませる「みね打ち(棟打ち)」という攻撃手段ですが、これは近年の芝居や時代劇ドラマなどの都合から生まれたものではなく、中世・近世の文献を調べてみると意外と古い時代から見られるものであることがわかります。今回は源平合戦の時代を舞台とする『平家物語』や『義経記』から紹介しましょう。 まずは後白河院の御所である法住寺殿において文覚上人が狼藉に及んで取り抑えられる場面です。 ■『覚一本平家物語』 巻第五 (※1)・信濃国の住人安藤武者右宗、其比当職の武者所でありけるが、「何事ぞ」とて太刀をぬいてはしりいでたり。文覚よろこ(ン)でかかる所を、き(ッ)て…

  • 【『平家物語』の二刀流①】『延慶本平家物語』源行家の二刀流剣術(前)

    二刀流剣術と言えば一般的にはその代名詞とされる宮本武蔵の例など戦国時代以降の技術とイメージされることが多そうですが、『平家物語』諸本を見る限り、鎌倉時代に遡り得るか、遅くとも室町前期には発想の存在した戦闘方法であることもわかります。その戦国以前の二刀を使用した例としては『太平記』の新田義貞のものも知られていますが、 ■『太平記』巻十六(※1)・ただ十方より矢衾を作って射ける間、その矢雨の如くなりにけり。されども義貞は薄金といふ鎧に、鬼切・鬼丸とて源家累代の重宝を二振帯かれたりけるを抜き持つて、降る矢をば飛び越え、揚る矢をば指しうつぶき、真中に中る矢をば切つて落とされける間、その身は恙もなかりけ…

  • 【武芸用語で読む文献史料①】新当流「薙の太刀」の戦場使用を記した毛利家臣 及び鎧武者に対する足への攻撃について

    戦国時代後期毛利家に仕えた武士・玉木土佐守吉保の自叙伝である『身自鏡』という覚書があります。成立は元和3(1617)年でこの種の覚書の中では比較的早く、また以下のように内容の点でも評価の高い文献史料です。 みのかがみ【身自鏡】毛利家の家臣玉木土佐守吉保(1552‐1633)の自叙伝。1617年(元和3)に作られた。吉保の先祖および自身の誕生から老年に至る事跡を年代順に叙述。年月日付には若干の記憶違いがみられるが,戦国時代を生きぬいた地方武士の生活が生き生きと記されている好史料。とくに,著者の体験に基づく,当時の寺院教育の教授法,教科書などが詳しく記されており,教育史料としても貴重である。【勝俣…

  • 再開のごあいさつ

    以前はyaplogの方で「東国の剣豪たちや日本刀について」というテーマでブログをやっておりましたが、こちらで再開することにしました。 神道流系を中心にした東国の剣豪、剣術、そして日本刀に関しての調査や再検証という元々扱っていたテーマだけでなく、『平家物語』『太平記』等の中世軍記物や古代~近世の日本の戦闘技術・兵器、そしてそれに関連した感状や戦傷など他の話題も扱うことにします。東国も剣も関係ない記事も増えてくるかと思いますがご容赦ください。 以前と同様にできるだけ孫引き情報を頼りにせず史料から直接情報を当たり、出典も明確にするスタイルでやっていきます。なお、記事を読む時の注意点ですが、文中の(※…

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