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仲右衛門
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2022/04/20

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  • ブログサービスを統一します

    漢養舎ブログをご覧いただいている方へ インターネット上に記事を載せる手段・方法として、ここ一年ほどは、ホームページをワードプレスで作成し、ブログをはてなブログで書くという方法をとってきましたが、管理および記事の編集の都合上、はてなブログをいったん休止し、ワードプレスで作成しているホームページにはてなブログの内容を組み入れることにいたしました。 ワードプレスへの記事の移行がほぼ終わりましたので、混乱を避けるため、5月末日を以て、「漢養舎ブログ」にある記事を削除いたします。悪しからずご了承ください。 なお、これまで書いてきた記事は、ホームページ「漢養舎」でご覧いただけます。 https://kan…

  • 尉・熨・慰

    尉 音読みは「イ、ウツ」で、訓読みは「じょう」。「じょう」はてっきり音読みだと思っていた。 次に意味を、と思ったが、成り立ちが興味深かったので、成り立ちから。 この「尉」という漢字、 尸+二+小+寸 と分けられるが、 最初の「尸+二」は、「ひのし」と言って、今でいう「アイロン」の象形。古い時代に行われた文字の統一のさいに、死体を意味する「尸(しかばね)」の古い字形が「ひのし」の象形と似ていたこともあって代用されたのだと思う。漢数字の「二」は『字統』の解説から類推すると、「布」を表しているのかもしれない。 そして、「小」は、実は「火」。そして、「寸」も元は「又」だった。寸と又はいずれも手を表す漢…

  • 轍:漢検準1級

    轍 四字熟語「前車覆轍」について調べているとき、この漢字の成り立ちに疑問が残ったため、このブログで思案してみたいと思う。 まず、いくつかの辞典の解説(字源・解字)に共通しているのは、 轍=車+徹の省略形 とし、「徹の省略形」を音符としている。 では、「徹」についてはどうなのか? 共通しているのは、 徹=彳+育+攴 なのだが、『新漢語林』と『字統』では、甲骨文字まで溯(さかのぼ)り、 鬲󠄀 ⇒ 育 又(手) ⇒ 攴(攵) というように置き換わったとしている。 「攴」は、「卜(ボク)+又」で、『字統』によると、「卜」は木の枝の形で、木の枝でものを撃(う)つこと。他の辞典によると、「軽く、そっと、ぽ…

  • ベトナムのコーヒー

    近くのスーパーにエスニックコーナーというのがあって、そこにはベトナムやタイの食料品が並んでいる。 数年前、初めて見たときは、「島原でも買えるようになったんだ~!」と、懐かしいやら嬉しいやら・・・。 インスタントのフォーやラーメン、緑豆のお菓子やココナッツミルクなどが並ぶ中、買い物かごに入るのは、これ。 かなり甘めのコーヒーなので、カロリーが気になるところ。そのため、ブレンディのカロリーハーフと交互に飲むようにしていて、今はこのコーヒーの番。 そろそろ残り少なくなっていて、予定通りに次はカロリーハーフにするか、続けて飲むか、悩ましいところ・・・<笑> このスーパーに行ったときは必ず在庫確認。まだ…

  • ベトナムのコーヒー

    近くのスーパーにエスニックコーナーというのがあって、そこにはベトナムやタイの食料品が並んでいる。 数年前、初めて見たときは、「島原でも買えるようになったんだ~!」と、懐かしいやら嬉しいやら・・・。 インスタントのフォーやラーメン、緑豆のお菓子やココナッツミルクなどが並ぶ中、買い物かごに入るのは、これ。 かなり甘めのコーヒーなので、カロリーが気になるところ。そのため、ブレンディのカロリーハーフと交互に飲むようにしていて、今はこのコーヒーの番。 そろそろ残り少なくなっていて、予定通りに次はカロリーハーフにするか、続けて飲むか、悩ましいところ・・・<笑> このスーパーに行ったときは必ず在庫確認。まだ…

  • 維:常用漢字、漢検4級

    維 この漢字の音読みは「イ」、訓読みは「つなぐ、これ」。 そしてこの漢字の構成は「糸」+「隹」。 「糸」は、訓読みで「いと」、そして音読みでは一般的に「シ」と読む。意味は、 「綿(わた)・繭(まゆ)・麻(あさ)・毛(け)などの繊維(せんい)を細く引き伸ばして撚(よ)り合わせたもの。」『チャレンジ小学国語辞典』 成り立ちについては、次のような理解でいいかと思う。 ・蚕(かいこ)が吐き出す一本を最小単位とし、それを忽(コツ)と言う。・その一本の忽を五本合わせたものを「糸(ベキ)」。・その「ベキ」を二本合わせたもの(「コツ」を十本合わせたもの)を「絲󠄀(シ)」。 そして、「絲󠄀(シ)」を略した「糸(…

  • 違:常用漢字、漢検4級

    違 この漢字は、 「辶(しんにゅう、しんにょう)」+「韋」 という構成。 「韋」については、 韋:漢検1級 - 漢養舎ブログ に書いたので、ここでは、その意味を復習。 ①なめしがわ。毛を取り去って柔らかくした動物のかわ。②なめしがわのように柔らかい。しなやか。③そむ―く。行き違いになる。④取り囲む。めぐらす。まわりにめぐらした囲い。 それから、「辶」について。 これは、「辵(チャク)」という漢字が偏(へん)として用いられるときの形。 「辵」は、「彳󠄀(テキ)*行の右側」+「止*」で、 ・道を行く といった、足で行う動作を表すとのこと。 *「止」はここでは「止まる、止める」という意味ではなく、「…

  • 葦・蘆・葭

    葦・蘆・葭 この3つの漢字は、どれも、「あし、よし」というイネ科の植物のこと。 *「あし」という名前は「悪(あ)し」に通じることから、それをきらって、「善(よ)し」と言い換えたもの。 この「あし、よし」という植物には、成長の段階で異なる漢字が当てられている。 葭:春、芽吹いて、これから大きくなろうとしている若いとき。 蘆:夏、勢いよく伸び、大きく育ったとき。 葦:秋、蘆に穂ができたとき。 まず、「葭」について。 「叚(カ)」は、『新漢語林』によると、左側の部分は「厂+二」で、「厂」は崖(がけ)を表し、「二」は未加工の玉(*宝石の原石)を表す、としている。そして、右側の部分は両手の象形。 岩石で…

  • 韋:漢検1級

    韋 音読みは、「イ」。訓読みは、「なめしがわ、そむーく」。 意味は『漢字源』を参考。 ①なめしがわ。毛を取り去って柔らかくした動物のかわ。②なめしがわのように柔らかい。しなやか。③そむ―く。行き違いになる。④取り囲む。めぐらす。まわりにめぐらした囲い。 成り立ちについては、諸説あるため、どれが正しいのか判断に迷うが、古い字形を元にした解釈は、 真ん中に、ある場所を示す四角い字形があり、その上下に、左右の足が反対を向いて描かれている。 というのが、共通点のように思える。 ”ある場所”というのは、お城のある町で、四角い線は城壁あるいは、その町の区域を示しているとのこと。『角川新辞源』によると、この…

  • 意:教育&常用漢字、漢検8級

    意 この漢字を単純に分解すると、 立+日+心 しかし、これだと、「意」の意味が正しく理解できない。 「意」は、二つに分ける。 音+心 音は人の言葉とならない「おと」の意味。言葉になる前の「おもい」の意味を表す。『新漢語林』 では、「音」はというと、 辛+口=言 ⇒ 言+一=音 という成り立ち。 「辛」は、「辛(から)い」という意味もあるが、元は、 ・罪を犯した人に、刑罰として入れ墨をするための針の形 で、針で刺されたときに感じる痛みを表す。 「言」は、その「辛」と「口」。 口は、身体の口(くち)ではなく、誓(ちか)いの文書、あるいは文書を入れた器。もしその誓いに背(そむ)くようなことがあれば、…

  • 「良」と「艮」

    前回、「畏」について調べている時に気付いた点を整理してみたい。 「畏」の下の部分は、「長」と同じように人の体の部分を表しているということから、「良」も同じだと考えていたら、古い字形は違うことがわかった。 「良」の古い字形は、 辞書によって解釈に違いはあるものの、共通点を整理してみると、 「なんらかの器具のような物を使って、穀物を選別している形」 で、真ん中の四角い箱のようなものが「なんらかの器具」。上下の波線のようなものは穀物で、その穀物が器具の中を通っている形。そうして、良いものを選ぶことから、「良い」という意味に用いられる、ということだと思う。 しかし、この古い字形が、なぜ、「良」という字…

  • 畏:常用漢字、漢検2級

    畏 音読みは、「イ」。訓読みは、「おそーれる、かしこーい、かしこーまる」。 この漢字の上部は、稲(いね)を育てる土地の「田」のように見えるが、そうではなく、鬼(おに)の頭らしい。 そこで、確認のため、「鬼」の古い字形をみてみると、 確かに頭を「田」のように書いてあって、鬼が跪(ひざまず)いているような姿。 一方、「畏」は、 と描かれていて、鬼が手に何か持っているように見える。 辞書によって解釈は異なるが、共通しているのは、鬼が手に何か棒状の物を持っている形である、ということ。その棒状のものは、鞭(むち)や何らかの武器、『字統』では、古い時代の聖職者が持つ杖(つえ)のような形をしたもの、としてい…

  • 為:常用漢字、漢検4級

    為 この漢字、いったいなぜ、こんな字形なのか? 調べていくうちに面白いことがわかってきた。 まず、この漢字の古い字形は、 「手(爪)」と、動物の「象」との組み合わせ。 ちなみに、象の古い字形は、 ・・・と、こんな感じ。 「象」は、向きが反対にはなっているが、古い字形をそのまま今の字形に自然に変化させていったように思える。 一方、「為」はかなりデザイン化されているが、よく見てみると、2画目の長い「ノ」は象の鼻のようにも思えるし、最後の4つの点は足。そして、段々に積み重ねられたような形は象の大きさを表そうとしたのかもしれない。 いずれにしても、「象」は象形文字で、「為」は「手」と「象」の会意文字で…

  • 威:常用漢字、漢検4級

    威 音読みは、「イ」。訓読みは、「おどーす(し)、たけーし」。 意味は、①おどす。おびやかす。「威圧」②いかめしい(立派で重々しい感じがあり近寄りにくい)。おごそかな。「威厳」③いきおい。人を恐れさせる力。「威勢」「権威」*『角川新辞源』に、「しゅうとめ(姑)」という意味もあった<笑>。 この「威」に含まれる漢字、関連性があると思った漢字は、 ・「弋」:ヨク、いぐるみ、くい ・「戈」:カ、ほこ(柄と垂直に取り付けたもの。水平のものは「矛」)。 ・「戊」:ボ・ボウ、ほこ・*つちのえ(本来の意味とは関係がない)。 *十干(じっかん)の5番目(甲乙丙丁戊・・・)。 ・「戉」:エツ、まさかり(普通は、…

  • 委:教育&常用漢字、漢検8級

    委 音読みは、「イ」で特に問題なし。一方、訓読みは、「ゆだーねる、まかーせる、くわーしい、おーく、すーてる」などと、読み方が多く、成り立ちから意味を紐解くのに、かなりの時間が・・・。 まず、この漢字の構成は、「禾(カ、いね、のぎ)+女」。 「禾」は、粟(あわ)や稲などの穀物の穂先が垂れている形で、穀物の総称。カタカナの「ノ」と漢字の「木」から「ノ木偏(のぎへん)」という部首名があり、このほうがわかりやすいかもしれない。 『字統』によると、委は、穀物の霊を象(かたど)った禾形のものを頭に被(かぶ)って舞う女性の姿で、農耕の儀礼を示しているとのこと。男性の場合は「年」、子供の場合は「季」、らしい。…

  • 依:常用漢字、漢検4級

    依 音読みは、「イ、エ」。訓読みは、「よ-る」。 『漢検漢字辞典』では、この漢字の意味を ①よる。たよる。よりかかる。「依存(イソン・イゾン)」「依頼(イライ)」②そのまま。もとのまま。「依然(イゼン)」③はっきりしない。ぼんやりしている。 の三つに分類しているが、よくわからなかったのは、③。 この疑問を頭に入れて、成り立ちを調べてみた。 依は、「人」+「衣」。どちらも象形文字で、衣は、衣服の襟元(えりもと)の部分を表したもの。 『字統』によると、「依は、衣を身にかけて、霊を寄り添わせる意」とのこと。古い字形は、衣服で人を包(くる)んでいるような形なので、なるほどと思う。 亡くなった人の霊ある…

  • 医:教育&常用漢字、漢検8級

    医 音読みは、「イ」。訓読みは「い-やす」「くすし」。訓読みからはそれぞれ、「癒やす」「薬師(くすりし→くすし)」が連想される。 意味は訓読みにもあるように、 ①病気を治す。いやす。②病気を治す人。医者。くすし。 その他、 ③甘酒。梅酢 なんてものもあった。確かにどちらも体に良さそう<笑>。 熟語には類義語として出題されそうなものがあった。 医伯(イハク)=国手(コクシュ) どちらも、「すぐれた医者。名医。」のことで、尊敬を込めた言い方。 医伯の「伯」は、年長の男性を尊敬して言う言葉であるから、理解できる。一方、なぜ国手というのかがわからないため、調べてみた。 出典の詳細はわからなかったが、中…

  • 夷:漢検準1級

    夷 音読みは、「イ」。訓読みは、「えびす、たい-らか、ころ-す」など。 蝦夷(えぞ、えみし)、征夷(せいい)大将軍、尊皇攘夷(そんのうじょうい)、焼夷(しょうい)弾など、歴史にふれるさいに目にする程度で、あまり馴染みがない。熟語には、漢検1級に出題されたものや、出題されそうなものもあるため、まず、成り立ちから調べてみた。 そもそも、なぜ「夷」という漢字ができたのか? それは、自分たちと異なる人たち(民族?)の存在を表すためだったと思われる。 では、「夷」という人たちとは、どんな人たちなのか?。諸説あって、その真偽はよくわからないが、共通して言えることは、 ・古代中国の、東の方に住んでいた人たち…

  • 以:教育&常用漢字、漢検7級

    以 音読みは、「イ」。訓読みは、「もっ-て、もち-いる」 「以上、以下、以内、以外」に「以心伝心」、「本日を以て、閉店します」「和を以て貴しとなす」など、よく目にする漢字ではあるが、成り立ちについては、奥が深い。字体も、日本語を学ぶ外国の人たちにとっては覚えにくいという話を聞いたことがある。 漢検1級対策として特に気をつける熟語などはなかったが、成り立ちを調べているうちに面白いことがわかったきたので、それを整理してみたい。 「以」の古い字形は、田畑を耕す農具の「鋤(すき)」、あるいはその「鋤」を人が手に持っている形らしい。 この「すき」と呼ばれる農具だが、年代や用途の違いによって、形もいろいろ…

  • 暗:教育&常用漢字、漢検8級

    暗この漢字は、明るい/暗い、の「くらーい」を基本義として覚え、派生的に、「そらーんじる」(書いたものを見ないですむようにすっかり覚える)という意味と読みを覚えておけば、熟語の意味はだいたい想像できる。 ただ、やはり、「?」という熟語もあるので、整理しておきたい。 ・暗渠(あんきょ):水面が見えないようにふたをしたり地下に作ったりした水路。 ・暗合(あんごう):思いがけなく一致すること。偶然の一致。 *暗号と間違えないように! ・暗澹(あんたん):①将来の見通しが立たず、絶望的なさま。 ②くらくて恐ろしげなさま。「ーたる海の色」 ・暗涙(あんるい):誰にもわからないようにこっそりと流す涙。 また…

  • 案:教育&常用漢字、漢検7級

    案案内、提案、立案、などと、音読みの熟語は思い浮かぶが、訓読みが出てこない。 訓読みはというと、 ・案える→かんがえる・案→つくえ 答案は答えを考えることだから、確かに「かんがえる」かあ、と、納得。一方、つくえというのがわからない。 『字統』によると、「つくえ」と言っても、学習机のことではなく、食べ物や料理をのせるもののことで、足のあるものを「案」、ないものを「槃(ハン)」と言うそうである。 のちに、いわゆる、「机(つくえ)」のことを意味するようになり、そこから「かんがえる」という意味も表すようになったのだろう。 では、なぜ、「案」が「つくえ」なのか? まず、3つの辞書をみてみた。 ・『漢字源…

  • 按:漢検準1級

    按「手+安」という、簡単な漢字の組み合わせだが、意外と難しい。 まず、訓読み。 ・按える→おさえる・按べる→しらべる・按える→かんがえる 音読みの熟語で気になったのは、 ・按針→あんじん 改めて、「安」の成り立ちを調べてみた。 「安」は、家の屋根をあらわす「宀(ベン)」と女性。女性が家の中にいることから、・落ち着く・やすらぐという意味を表している。 その「安」に手を添えたのが「按」。元々は「安」と同じような意味だったと思うが、手を付け加えることによって、・落ち着かせるという意味合いをもたせたのではないかと思う。そのため、・なでるという意味もあるようだ。 「落ち着かせる、なでる」→「おさえる」と…

  • 宛:常用漢字、漢検2級

    宛宛先、宛名、~宛、というふうにはよく使うが、それ以外はけっこう難しい。それで、まずは成り立ちから調べてみた。 「宀」は、漢字の部首のひとつ「うかんむり」。音読みは「ベン」。家の屋根や、覆う、といった意味を表す象形文字。 問題なのは、宀の下にある「夗(エン)」。右側は、「卩(セツ)」で、人が膝をついて座っている形。二画目が曲がっているが「卩」と同じとしている。左側は、朝夕の「夕」のように見え、辞書によっては、夕方あるいは夜の意味としているものもあるが、古い字形をみていると、右側の「卩」と同じように、人が膝を曲げているような姿にみえる。 なので、「宛」は、「人が体を曲げて、家にいる状態」というの…

  • 扱:常用漢字、漢検4級

    扱簡単そうに思える漢字だが、なかなか難しい。 まず、訓読み。 ・「こきおろす」→「扱き下ろす」: ①悪いところを取り上げて、ひどく悪く言う。 ②しごき落とす。 ・「しごく」→「扱く」: ①厳しく鍛える。また、暴力をふるって痛めつける。 ②長いものなどを片方の手で持ち、もう一方の手ではさんで強く引く。 両方とも、①の使い方はよくわかるが、②がよくわからない。調べてみると、「扱き下ろす」は、「煙筒からは風に―・された煙の中にまじって火花が飛び散っていた」〈有島・カインの末裔〉、のように使うらしい。また、「扱(こ)く」は、「稲・籾(もみ)をこく」というふうに使い、殻をこすり落とすような動作を表してい…

  • 斡:漢検準1級

    斡この漢字だけみると、?、だけど、 斡旋(あっせん)、と書くと、「あ~、そうか」となる。 音読みは、「アツ」と読む場合が多いが、意味の違いによって、「カン」と読む場合もある。・「アツ」:巡(めぐ)る。めぐらす。回(まわ)る。まわす。・「カン」:司(つかさど)る。管理する。 それで、 斡維は、「カンイ」と読んで、車輪などのぐるぐるまわる物を止める中軸。というような意味になるらしい『角川新字源 改訂新版』。 漢検での出題予想としては、音読みと訓読みの組み合わせで出題されそうな感じがする。 成り立ちについて調べていたら、いろいろと興味深いことがわかってきた。 まず、この「斡」という漢字は、 「倝(カ…

  • 圧:教育&常用漢字、漢検6級

    圧小学5年で習う漢字なので、簡単に考えていたら、けっこう難しい。 普通、音読みは「あつ」だが、 「圧状」は「おうじょう」と読む。意味は、・強制して書かせた文書。人に圧力をかけて書かせた書状。『漢検漢字辞典』 ネットで調べると、「あつじょう、えんじょう、おさえじょう」とも読むようなので、読みの問題としては出ないかもしれないが、「おうじょう」を漢字で書く問題は出るかもしれないので、要注意。 また、意味が派生し、・無理におしつけて、承知させること。また、無理に承知させられること。 『精選版 日本国語大辞典』となると、当て字で「往生」と書くこともあるようだ。いずれにしても、この2つの意味を覚えておくこ…

  • 渥:漢検準1級

    渥右側の「屋」につられて、「オク」と読んでしまいそうだが、音読みは「アク」。訓読みは、「あつーい」「うるおーい」。 意味は、①厚(あつ)い。手厚い。 ②うるおう(霑(テン)・濡(ジュ))。濡(ぬ)れる。うるおす。浸(ひた)す。 漬(つ)ける。 ③うるおい。艶(つや)。光沢。美しい。つやがあって美しい。 ④濃(こ)い。 ⑤恵( めぐ)み。恩恵。 *『新漢語林 第二版』より抜粋。 熟語は、・渥然(あくぜん):つやつやと光沢のあるさま。・渥丹(あくたん):濃い赤色。・優渥(ゆうあく):天子の恵が手厚いこと。など。 渥は、「水+屋」。ここで問題となるのは、「屋」。 屋は、「尸+至」。 「尸」は、亡くな…

  • 愛:教育&常用漢字、漢検7級

    愛愛が含まれる熟語に、「愛日(あいじつ)」というのがある。意味は、 ①愛すべき太陽(日光)。冬の日の別称。夏の強烈な日光に対して、冬のやわらかく 暖かい日光をいう。②日を惜しむ。時間を大切にする。 ③時日を惜しんで父母に孝養をつくすこと。『新漢語林第二版』 とあり、単に①の意味だけでなく、意味深い熟語だなあと、心に残った。 愛という漢字の成り立ちを考えたとき、字形が似ている漢字として思い浮かんだのは「受」。しかし、それぞれ成り立ちが違っていて、思考の日々。 まず、「愛」は、「旡(キ)+心+夊(スイ)」。 「旡」は「既(すで)に」という漢字の右側にある漢字で象形文字。・座ってる人が後ろ向きになっ…

  • 挨拶:常用漢字・漢検2級*両字共

    挨・拶 音読みは、日常よく使われ耳にする、「あい・さつ」。問題なのは、訓読み。 「挨」は、「挨す、挨く、挨る」→「おす、ひらく、せまる」「拶」は、「拶る」→「せまる」。 挨の意味は、①うつ。背をうつ。②おす。おしすすめる。おしのけて進む。③せまる。たがいに近づく。 拶の意味は、①せまる。②指を五本の棒でしめる刑罰。指つめ。③せめる。 ・・・ということで、改めて、挨拶の意味を調べてみると、①大勢の人が押しのけ合って進む。②禅宗で、僧が問答をくり返すことをいう。③【日本】人と会うときや別れるときなどに行う、礼にかなったことば・動作。・・・という意味で、『字統』によると、「挨拶とは素性のよい語ではな…

  • 蛙:漢検準1級

    蛙 旁の「圭」につられて、ケイと読んでしまいそうだが、音読みは「ア」。「ワ」と読むときもあるようだが、「ワ」と読む熟語は見つけられなかった。 訓読みは、「かえる」。「かわず」とも読むが、この場合は、「カジカガエル」を指すようだ。 その他、訓読みでは、「みだ-ら」と漢検辞典にはある。漢字源には、「さわが-しい」という訓読みもあった。そのため、 「蛙声(アセイ)」という熟語は、①かえるの鳴く声、という意味のほか、②みだらな音楽、という意味もある。 みだらな音楽というのがどんな音楽なのか、具体的にはわからなかったが、おそらく、当時の世の中の乱れを反映した音楽ということだと思われる。 さて、この「蛙」…

  • 唖:漢検準1級

    唖 「唖然」という漢字を見てもすぐにはその表現が思い浮かばないかもしれないが、・あぜんとする、あぜんとした・あぜんとして言葉も出ないと聞くと、よく使う表現。 意味は、「驚きあきれて口もきけないさま」。 唖は「口+亜」。亜(亞)は、古代の墓を上からみた象形文字であることから、お墓の前で驚き悲しんで声も出ない、という意味合いではないかと思う。 カラスの鳴き声という意味もあって、それは、古来、カラスが騒いだり異様な声で鳴いたりすると、その近くに亡くなった人がいると信じられていたことによるのかもしれない。 いずれにしても、良い意味に使うのは不適切であることから、・あまりの美しさにあぜんとした。というふ…

  • 母の日に・・・

    母が亡くなって6年と半年あまり。今年に入って、ようやく父が古い写真の整理を始めたので、自分も参加して欲しい写真をピックアップ。 この写真は自分が1才の誕生日のとき それから約半年後の、5月5日子どもの日のとき 母の、そのまなざしは、亡くなるまで変わらなかったように思います。 そして、今も天から見守ってくれているような、そんな気がします。 この写真が、亡き母への、母の日のプレゼント。 喜んでくれてるかなあ~。

  • 阿:漢検準1級

    阿 熟語ではよく見る漢字だけど、改めて「阿」だけ見ると、はて?どんな意味なのか・・・。 主な意味としては、①川や山などの曲がったところ。隈(くま)。②人の機嫌をとって気に入られようとする。おもねる。へつらう。③寄りかかる。④軒(のき)。ひさし。⑤親しみを込めて呼ぶときにつける接頭語。⑥梵語(ぼんご)や外国語の音訳に用いる。 訓読みは、意味に対応して、①くま。②おもねる(阿る)。*へつらうは、「諂う」。と読む他、文脈によっては、③よる(阿る)と読んだり、④ひさし、と読むこともあるようだ。 漢検1級対策として注意しておきたい熟語は、・阿嬌(アキョウ):美しい女性。美人。・阿僧祇(アソウギ):数えき…

  • 亜:常用漢字、漢検準2級

    亜 象形。古代の墓のへやを上から見た形にかたどる。先祖の墓を造って祭る次の世代の意味からか、つぎのものの意味を表す『新漢語林 第二版』。 旧字は「亞」。 訓読みは、亜(つ)ぐ。準じる、第2番目、という意味の他、一説には、背の曲がった人にかたどる、というのもあり、醜い、という意味にとる辞書もある。 熟語に、「亜流(ありゅう)」というのがあり、①一流をまねるだけで独創性のないもの。また、そのような人。②同じ流派に属する人。という意味で、①の場合、マイナスイメージが強い。これが逆になって、「流亜(りゅうあ)」となると、②の意味に使われる他、肩を並べるほどの人物、であったり、実力・能力が同じ程度にすぐ…

  • そらいろ男爵

    文:ジル・ボム絵:ティエリー・デデュー訳:中島さおり発行所:主婦の友社発行年月:2015(平成27)年8月 出版社からの内容紹介:お手製の青い複葉機にのり、バードウォッチングを楽しんでいた「そらいろ男爵」ですが、戦争が起こり、お気に入りの飛行機を迷彩色にぬりかえて、戦いに参加せざるをえなくなります。最初は、爆弾のかわりに打撃力のある12巻の百科事典を使い、一個大隊を撃破。でも、戦争はつづきます。旅行記や料理書、哲学書、天文書に歴史小説、男爵は大好きな『本』をどんどん投下します。本を拾った将軍や兵士たちは、それぞれ本に夢中になり、戦いへの意欲がなくなってしまいます。そして、男爵が戦争を終わらせる…

  • ことりのぴーと

    ディック・ブルーナ ぶん/えまつおか きょうこ やく発行所:福音館書店発行年月:2021年5月 出版社からの内容紹介:羽のない小鳥が、友達の親切に触れる物語。小鳥のぴーとは、羽を一枚ももっていません。ぴーとは、他の小鳥たちのように、きれいな羽があったらなあと思っていました。そんなぴーとを見かねた友達の小鳥たちは、それぞれ一枚ずつ、自分の羽をあげることにします。皆から黄色い羽、赤い羽、青い羽、緑の羽をもらったぴーとは、カラフルな羽をもつ小鳥になりました。ぴーとの嬉しそうなこと!

  • どうぞのいす

    作/香山美子絵/柿本幸造発行所:ひさかたチャイルド発行年月:1981年11月第1刷 2010年12月第96刷 出版社からの内容紹介:うさぎさんが作った椅子をめぐって次々に繰りひろげられる取りかえっこ。「どうぞ」にこめられたやさしさが伝わってくるロングセラー絵本。

  • そらまめくんのベッド

    なかや みわ 作・絵発行所:福音館書店発行年月:1997年5月(こどものとも発行<年中向き>) 1999年9月(こどものとも傑作集第1刷) 出版社からの内容紹介:そらまめくんの宝物は、雲のようにふわふわで、綿のようにやわらかいベッド。だからだれにも貸してあげません。ある日、そのだいじなベッドが突然無くなってしまったからさあ大変! そらまめくんは必死でベッドをさがしますが、どこにもありません。ところが、やっと見つけたベッドには、うずらがたまごを生んで温めていたのです。さて、そらまめくんは……。子どもたちに大人気の愉快なそらまめくんが大活躍する絵本です。

  • ルピナスさんーちいさなおばあさんのお話ー

    作/バーバラ・クーニー訳/掛川恭子発行所:ほるぷ出版発行年:1987年10月(第1刷) 出版社からの内容紹介:ルピナスさんはおじいさんと約束したとおり世界中を旅行して、海辺の小さな家に住み、3つめの約束「世の中を美しくする」ためにすてきな魔法を思いつきました。

  • かえるのピータン

    作:どい かや発行所:ブロンズ新社発行年:2008年4月 出版社からの内容紹介:かえるのピータンのくらす池に、わたり鳥のパーチクがやってきます。パーチクは旅のすてきなけいけんを、ピータンは池の美しいしきとくらしを語りあいます。それぞれの生き方が、それぞれにすばらしいことを教えてくれる、どいかやのハートウォーミング絵本。

  • エイモスさんがかぜをひくと

    フィリップ・C・ステッド 文エリン・E・ステッド 絵青山 南 訳発行所:光村教育図書株式会社発行年月:2010年7月(第1刷) 出版社からの内容紹介:動物園で働くエイモスさん。毎日忙しい仕事の合間をぬって、お友だちの動物と過ごす時間を大切にしています。ところがある日、風邪をひいて仕事をお休みしてしまいました。動物たちはみんな心配でしかたありません。そこで……。

  • せかいでいちばんつよい国

    デビッド・マッキー:作なかがわ ちひろ:訳発行所:光村教育図書株式会社発行年月:2005年4月(第1刷) 出版社からの内容紹介:「せかいじゅうの 人びとを しあわせにするため」に世界中を征服した、ある大きな国の大統領のおはなし。強者のゆがんだ論理を明るいユーモアで皮肉たっぷりに描いた寓話絵本。

  • ちいさいおうち

    バージニア・リー・バートン/文・絵石井桃子/訳発行所:岩波書店発行年:1965年12月(第1刷)、1998年11月(第43刷)、2019年11月(改版) 出版社からの内容紹介:しずかないなかに、ちいさいおうちがたっていました。やがてどうろができ、高いビルがたち、まわりがにぎやかな町になるにつれて、ちいさいおうちは、ひなぎくの花がさく丘をなつかしく思うのでした――。時の流れとともに移りゆく風景を詩情ゆたかな文章と美しい絵でみごとに描きだしたバートンの傑作絵本。(2019.11改版) 随感随筆: 田舎には田舎の、そして、都会には都会の良さがありますが、若いときはどうしても都会に憧れます。自分自身も…

  • どんなかんじかなあ?

    中山千夏・文和田 誠・絵発行所:自由国民社発行年:2006年4月(第4刷) 出版社からの内容紹介:友達のまりちゃんは目がみえない。それで考えたんだ。「みえない」って どんなかんじかなあって。第11回日本絵本賞受賞、第52回青少年読書感想文全国コンクール課題図書(小学校低学年の部)、長崎県読書感想文コンクール・テーマブック(小学校中学年の部) 随感随筆: この絵本の主人公は「ひろくん」。体が段々と動かなくなる病気のため、電動車いすに乗っています。そんなひろくんが、相手の立場に立って相手を思うことの大切さを教えてくれます。そして更には、相手のマイナス面ではなく、プラスの面を見つけ出す視点を持つこと…

  • としょかんライオン

    ミシェル・ヌードセン/さくケビン・ホークス/え福本友美子/やく発行所:岩崎書店発行年:2007年4月出版社の内容紹介ページ:ここをクリックしてください。 随感随筆: 決まり事や約束は本来ならば、守らなければならないことです。理由があるからと言って、簡単にそれを破っていい訳はありません。でも、時と場合によっては、例外もありうる。大事なことは、決まり事や約束を破ったさい、そのことを頭ごなしに叱ったり怒ったりするんじゃなく、なぜ守れなかったのかをよく聞いてあげること、そして、その理由をちゃんと聞いてあげた上で、判断をするということが大事なんだということを教えてくれる絵本だと思います。

  • カールはなにをしているの?

    作/デボラ・フリードマン訳/よしい かずみ発行所:BL出版発行年:2020年8月出版社の内容紹介ページ:ここをクリックしてください。 随感随筆: この絵本は、ミミズの生態に着目し、生物学や科学の絵本として読める一方、わたしたちが社会の中で果たす役割を考えるきっかけにもなる絵本であると感じました。 主人公のミミズのカールは、休むことなく土を掘り、枯れ葉を食べ、食べては出してを繰り返していることに、ある日疑問を抱きます。「どうしてぼくは土を掘っているの? 誰のため、何のため?」と。そしてカールは、その行為をやめたことによって、答えを見つけます。 小さいお子さんでしたら、「ミミズってすごいんだね」と…

  • ナイチンゲール「看護」はここからはじまった

    村岡花子/文丹地陽子/絵発行所:株式会社講談社 青い鳥文庫発行年:2020年8月出版社の内容紹介ページ:ここをクリックしてください。 随感随筆: ナイチンゲール。名前はよく知ってるが、はて? どんな人だったか。看護師さんで、貧しい人たちのために尽力されたのかなあ、なんてことを思いつつ、この本を手に取りました。 まず最初に驚いたのは、上流階級の人で、裕福な家庭で育ったこと。何不自由なく育てられたにもかかわらず、6才の頃になると、「わたしは幸福ではない」と思うようになったそうです。 上流階級での華やかさに一時期は惹かれながらも、一方で、それは自分が真に求めているものではないという思いの中で、葛藤し…

  • キタリス・ウーと森のお医者さん

    竹田津 実/文・写真瀬川尚志/絵発行所:PHP研究所発行年:2018年11月(第1版第1刷)出版社の内容紹介ページ:ここをクリックしてください。 随感随筆: 竹田津先生に命を救われた動物たち。その背景には、傷ついた動物たちを目の前にして、そのままにはしておけない心優しい人たちがいます。 ある日、飛べないトビを先生のところに持ってきた小学生の兄弟。翼を支える大切な骨の一部がないため、安楽死させるしか選択肢がないことを告げると、兄弟たちは大泣き。そこで、先生の奥さんが「子どもを泣かせてはいけません」と言われたそうです。素敵なご夫婦ですね。 人に助けられ育てられた動物はそのままでは野生に戻れないため…

  • ゆきのひのおくりもの

    著者 ポール・フランソワ/作 ゲルダ・ミューラー/絵訳者 ふしみ みさを発行所:パロル舎(*現在はありません)発行年:2003年12月(初版第1刷)絵本ナビによる内容紹介ページ:ここをクリックしてください。 随感随筆: 相手を思いやる気持ちがニンジンになって、友だちに渡っていくお話ですが、この一見単調に思える繰り返しが単調に思えないところはやはり絵の力でしょうか。 わたしたちはおなかがいっぱいになっても余計に食べたり、独り占めにしたりしがちです。でもこの絵本では、おなかがいっぱいになると、食べ物はもう余分です。そして他者を思いやり、気遣い、食べ物を分け与えます。 わたしたちにも、「お裾分け」と…

  • 皇帝にもらった花のたね

    デミ/作・絵武本佳奈絵/訳発行所:徳間書店発行年:2009年4月(初版)出版社の内容紹介ページ:ここをクリックしてください。 随感随筆: 自分も植物を育てるのが好きで、主人公のピンという子の気持ちがよくわかります。種を蒔いたあと、いつ芽が出るのか毎日ワクワク。初めて芽が出たときは思わずニンマリです。ですから、ピンが、芽の出ない種を一年間辛抱強く世話をしている姿に共感を覚えました。 結局、芽は出ませんでしたが、たとえその努力が報われなくても、嘘をつかないこと、正直であること、勇気を持つこと、を教えてくれる絵本だと思います。 そして、主人公の子どもの父親こそ、立派です。こういう大人でありたいと思い…

  • もぐらくんのねがいごと

    キム・サングン/作・絵猪川なと/訳発行所:岩崎書店発行年:2020年11月出版社の内容紹介ページ:ここをクリックしてください。 随感随筆: もぐらの子どもが、ゆきだまを友だちにするという純粋な心にジーンときます。そして、その心に応えるおばあさんのやさしさ、孫を思う気持ちに胸を打たれます。 雪景色の夜空に光る流れ星、バスの中の動物たちのユーモラスな描写など、一枚一枚の絵が繊細に、そして幻想的に描かれていて、絵を眺めているだけでも癒やされます。 冬の季節にコタツやストーブで暖を取りながら、読みたい絵本です。

  • はしのうえのおおかみ

    作・奈街三郎絵・花之内雅吉発行所:鈴木出版発行年:1991年11月(初版第1刷)*2020年11月に新装版発行出版社の内容紹介ページ:ここをクリックしてください。 随感随筆: 谷川にかかる一本の木の橋。その橋の通行を巡るお話です。 乱暴者のおおかみは他の動物たちの通行を妨げることを愉しく感じていましたが、自分よりも強いクマに親切にされたことで、他者にやさしくすることの愉しみを知ります。 他者に対する思いやりというのは、自らの経験によって生まれるものだと思いますが、それをこの絵本では疑似体験させてくれます。そして、そのおおかみのやさしさが森の平和につながっていくという物語は、子どもたちの心を豊か…

  • その手に1本の苗木を マータイさんのものがたり

    作:クレア・A・ニヴォラ訳:柳田 邦男出版社:評論社出版年:2009年10月出版社の内容紹介ページへのリンク:ここをクリックしてください。 随感随筆: この絵本ではケニアという国の環境問題がテーマとなっていますが、そういった問題が日本にも起こっていることを子どもたちと共有できたらいいなと思います。今の日本は、モノが溢れ、近代的な建物や先進的な技術に囲まれて生活をしていて、それが当たり前だと思っている子どもたちが多いと思います。そして子どもたちだけではなくわたしたち大人でさえも、それが平和であり、豊かさだと信じて疑わない人が多いんじゃないかと思います。しかし、本当にそうでしょうか。 昔のことを知…

  • はだかの王さま

    アンデルセン/作バージニア・リー・バートン/絵乾 侑美子/訳発行所:岩波書店出版年月:2004年9月 出版社からの内容紹介:『ちいさいおうち』の作者バートンによる,有名なアンデルセン童話の絵本.すらりとした王さまや,ミュージカルを思わせる美しい展開はバートン流.ほんとうのことをいえない大人たちの姿を滑稽に描きます.

  • やくそく

    作・絵/成田雅子発行所:講談社発行年:2004年4月出版社の内容紹介ページ:ここをクリックしてください。 随感随筆: 猫の名前は”よも”。”ゆうじ”さんと二人で暮らしています。一緒に釣りをしたり、歌を歌ったりして楽しく暮らしていましたが、新しい仕事に就いてからのゆうじさんはとっても忙しくなり、段々と家の様子が変わっていきます。 お気に入りのコートも着る暇がなく、ピアノを弾くのもやめてしまいます。家でご飯を食べることもなくなり、テーブルや椅子はほこりをかぶり・・・。そして、コートもピアノも、テーブルや椅子、そのものまでもなくなってしまいますが、ゆうじさんはなくなったことにも気づかない様子。よもは…

  • モグラのねがいごと

    作/ブリッタ・テッケントラップ訳/三原 泉発行所:BL出版発行年:2019年2月出版社の内容紹介ページ:ここをクリックしてください。 随感随筆: モグラは土の中で暮らしています。たくさんの部屋をトンネルでつなげた家は住み心地満点なんですが、暗い土の中にいると、寂しくなることもあります。それで、流れ星に、「世界中の星が僕のものになりますように!」と願います。 願いが叶ったモグラは、星たちで明るくなった部屋がますます好きになるんですが、何日かたつと、いつものお気に入りの石にこしかけたくなり、外に出ました。すると、空は真っ暗で何も見えません。キツネやクマ、野ネズミやシカたちは、星がなくなって悲しんで…

  • まざっちゃおう!

    アリー・チャン/作・絵小栗左多里/訳発行所:フレーベル館発行年:2020年2月出版社の内容紹介ページ:ここをクリックしてください。 随感随筆: 赤、黄色、青、それぞれ性格の違う三つの色たちが仲良く暮らしていたんですが、ある日突然、赤が「赤が最高!」と言い出します。すると、黄色は言い返し、青は知らん顔。そのため、三つの色たちは別々に住むことになります。 でも、ある日、一人の黄色と一人の青が出会って仲良くなり、いつも一緒にいるようになります。そして、二人のあいだに緑の赤ちゃんが生まれます。それまで黄色と青が仲良くすることに反対していた三つの色たちは、緑の赤ちゃんがかわいくてしかたありません。そして…

  • おおゆき

    最上一平/作加藤休ミ/絵発行所:鈴木出版(すずき出版)発行年:2019年10月(初版)出版社の内容紹介ページ:ここをクリックしてください。 随感随筆: 男の子の兄弟がお父さんと一緒に雪かきをしている場面で、お父さんが降る雪を仰ぎ見ながら、「明日は大晦日だっていうのに、こりゃあ、正月に帰ってくる人も大変だ」と他者を気遣います。また、翌朝一番に起きたおじいさんは、渋滞でトイレに行けない女の人が駆け込んでくると、他にも同じように困っている人たちがいることを知り、寝ている家族を起こします。そして、男の子たちに、「トイレあります」という看板を作るように言います。 公民館では村の人が集まって、おにぎりや芋…

  • もったいないばあさん

    作・絵:真珠まりこ発行所:講談社発行年:2004年10月出版社の内容紹介ページ:ここをクリックしてください。 随感随筆: 24時間営業しているお店が日常にある中で、「暗くなったら、寝る」ということを言うと滑稽に思えるかもしれませんが、それが当たり前だったのは、そんなに遠い過去のことではないように思います。それが本来の生き方なのかもしれません。 今の世の中はもったいないことであふれかえっているように思います。そして、それが当たり前になってしまっていて、もったいないことをしていることに気づかないことも多々あります。 あるとき、コンビニにお弁当を買いに行きました。店員さんがバーコードをなぞるとエラー…

  • 母ぐま子ぐま

    作:椋 鳩十絵:村上 康成発行所:理論社発行年:2018年2月出版社の内容紹介ページ:ここをクリックしてください。 随感随筆: この絵本は、母親の子供にたいする愛情がどのぐらい深いものなのかが描かれています。この絵本を手にしたお子さんたちが、自分の身に置き換えて、おかあさんの愛情を感じ取ってもらえたらと思います。今の世の中でも愛情深いお母さんがほとんどだとは思うんですが、一方で親が子供を虐待したり、はては殺したりするといったニュースが後を絶ちません。この絵本を手にした子どもたちが大人になったとき、そんな殺伐とした社会にならないような世界を作ってもらえたらと願います。 このお話は、母親の子供に対…

  • 3つのなぞ

    作:ジョン・J・ミュース訳:三木 卓発行所:株式会社フレーベル館発行年:2012年8月出版社の内容紹介ページ:ここをクリックしてください。 随感随筆: 自分自身を振り返ってみると、ニコライと同じように漠然と、「自分は何がやりたいんだろう、何ができるんだろう」と考えていた時期がありました。そして、その答えが見つからないまま、「今」を大事にしてこなかったように思います。 レオが最後に、「自分たちがこうして生きているのは、3つのなぞの答えを知るためなんですよ」と諭すんですが、これは、「答えはあとになってわかる」「だから、生きている今、その時々を一生懸命生きなさい」と教えてくれているように感じました。…

  • くろくんとちいさいしろくん

    なかや みわ/さく・え発行所:童心社発行年:2017年9月出版社の内容紹介ページ:ここをクリックしてください。 随感随筆: くろくんとちいさいしろくんにはそれぞれ仲間がいるんですが、まいごになったしろくんをくろくんたちは仲間として気持ちよく受け入れます。そして、仲間探しに疲れて休むときなんかには、くろくんは自分が休む場所をしろくんに譲って自分は箱の外で寝るんですね。そのやさしさがじ~んときます。そして、なかなか仲間が見つからないしろくんをくろくんたちは自分たちの仲間に入れてあげることにして、しろくんの居場所を作ってあげたりもします。結局、しろくんの仲間がしろくんを見つけて、しろくんは仲間のとこ…

  • そらはあおくて

    シャーロット・ゾロトウ/文なかがわ ちひろ/訳杉浦 さやか/絵出版社:あすなろ書房発行年:2018年10月出版社の内容紹介ページ:ここをクリックしてください。 随感随筆: お母さんが女の子に、お母さんやおばあちゃんが小さかったときの写真を見せるんですが、女の子はそのアルバムの頃の時代と今とを比べて、違いを見つけていきます。でも、お母さんはその写真を見せながら、時代は変わっても変わらないものがあることを優しく繰り返して話します。たぶん女の子は、その時点ではわかったようなわからないような感じなんだろうと思います。 アルバムを見終わったときに女の子が「おわっちゃった・・・」と言うんですが、お母さんは…

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