【23時00分】 うっすらと汗をかいているYくんに「もう死ん…いや、寝ててもいいよ」と声を掛け、私は尾行に集中する事にした。女性の乗った車は、国道から県道へ抜…
ど素人が書くグダグダな小説モドキですが、どうぞ読んで笑ってやって下さい (´;ω;`)ウゥゥ
暫くすると事務所に女性陣が戻ってくる。 「お疲れ様です」「です」「あぁ…お疲れ様」 さすがにこの時ばかりは考え込んでいる私の顔を見て、イジってくるような真似は…
「卓と一緒に暮らしていた頃を思えば何ともありません」「…… 」 意外な返事に戸惑い言葉を失ってしまう。言葉尻を捉えれば「もう和解するつもりは無い」とでも言って…
その後も垣内恵美と約30分ほど話し合ってはみたのだが、どうにも要領を得ずに焦りだけが段々と大きくなってしまう私。一方、垣内恵美は相変わらず非は旦那側にあり、自…
「その件は無事に仲直り出来たのですか? 」「はい…後から帰って来た卓と話し合って夫婦間ではそれなりに仲直り出来ましたが… 」「義理のご両親とは? 」「それ以来…
そこまで話したタイミングで、ドアをノックする音がした。 「はい、どうぞ」「失礼します… 」 狩野先生からの気遣いなのか、最初に出た日本茶に続いて白いティーカッ…
「せっかくの機会です。垣内さんも普段僕と話している事、また、話せなかった事も含めて色々梅ちゃんに話してみたらいいと思う。好きなだけここを使っていいから」「………
「垣内さん」 何かを思い出したのか、少々興奮気味に話す垣内恵美に狩野先生が声を掛ける。 「垣内さんの気持ちはよく分かるけれど、その内容は互いの価値観の違いだか…
平素よりヘンテコ書き物をご覧頂き誠にありがとうございます。 本日は朝から急遽証拠撮影が入り、思わぬバタバタ劇になってしまいました。決まっていたスケジュールはほ…
「垣内さん、こちらが探偵の梅木さん」「はぁ… 」 狩野先生に言われるがまま、私は立ち上がり彼女に名刺を差し出した。 「垣内さんに説明しておくね。梅ちゃんに事前…
狩野先生が内線ボタンを押すとすぐに女性の声が聞こえてくる。 「はい。伊野です」「伊野さん、垣内恵美さんに入って貰って下さい」「かしこまりました」 そんな短いや…
「今回は、この旦那さんの行動を調べて欲しいんだよ…」「はい… 」 蓋を開けてみれば、何の事は無い、所謂「行動調査」であり、いつもの業務と大差は無い。 「それで…
相談室のドアが閉じられると、また、さっき通ってきたフロアの廊下みたいにシンとした空間に戻ってしまう。ここもまた、ビルの内部と同じように余程しっかりした防音対策…
約束の時間、10分前になった。私は最後の煙草を吸いながら、少し落ち着かない様子で灰皿を手に取る。 「さて…そろそろ行きますか… 」 煙草の火を揉み消し、灰皿の…
年が明け、1月も10日近くになってくると、世の中が動き出した感覚は確かにある。 狩野先生の事務所に続く国道は、昼間の早い時間であるにも関わらず、乗用車と商用車…
狩野先生と約束していた8日は、今年に入って初めて、朝から小雨がぱらついていた。 元旦から好天が続き、すっかり乾燥しきっていた道路のアスファルトには、それなりに…
私はかつて、これ程世の中の「不条理」というものを感じた事は無かったと思う… 何故に大事なスーツ1着を事務所でオシャカにしてしまった挙句、遠慮というものも知らな…
「どうだ!ははは!!!( ̄∇ ̄;)ハッハッハ 」「しゃちょー!! 」 私の高笑いが早いか、ひーの叫び声が早かったのか。次の瞬間だった。 「ぱ~んっっっ!!! …
「ふふん、この私を見縊るなよ… 」 私は得意げに鼻を鳴らす。今まで何度こんな修羅場を潜り抜けてきた事だろう。この仕事に下足を付けて早20年余、お前達が考える様…
3人のバカスタッフが、そんな私の陰口を叩いている事なんか知る由も無く、私は山盛りに重なったスーツの中にいた。 「ヤバい…全滅だ」 分かってはいた事だが、ここま…
「おっさん社長、遅いっすねぇ… 」 Yがそう呟きながら、口を大きく開いたまま、煙草の煙を乱暴に吐き出した。 「だってYさん、最初から分かってた事じゃないですか…
「…… 」 思わず黙り込んでしまう。自分から「キャンセル」とは言い辛い。だからと言っていつまでも裾上げしたズボンを穿いたままボーッと突っ立ている訳にもいかない…
「へ!?9日?? 」「はい…今、成人式のシーズンですので… 」 表情を曇らせ申し訳なさそうに彼女はそう言った。 「ちょ…ちょっと待って下さい。ここで待ちますん…
「うん、よくお似合いですよ」 紺色のスーツを上着だけ羽織って鏡を見る。良くお似合いもへったくれも無い。ごく普通のスーツ。お姉さんのどんなに素晴らしい方便を聞く…
車の中の私は、アクセルを踏みながら兎に角、慌てている。絶体絶命のピンチだと言っていい。 「あそこの大きな交差点に紳士服の丸山あったな!そうだ!あそこ行こう!!…
「そ…そんな事は… 」「あります!社長はいっつもそう、言い訳して誤魔化すじゃないですか!口だけは変に超1流なんだから」「くぅぅぅぅぅ… 」 Sさんがそう声を荒…
携帯電話を見ると狩野先生からの着信。私は慌てて電話を取りながら時計に目をやった。事務所に戻られる予定の午後3時にはなっていない。まだ2時を少し過ぎた時ばかりだ…
「あけおめっす! 」 最後に出社してきたのは元旦以来、1番会いたく無かったFuck!Yくんだった。 「明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします…
「やっぱり覚えちゃいなかったなぁ… 」 何度か電話でやり取りした事はあるのに…と、少々いじけつつ電話を切った。勿論、電話を掛けた私だって向こうの声を覚えちゃい…
結局、先生も昨年1年間の激務を終えて、年の初めくらいはゆっくりなさっているだろうとの思いから、この日の電話は敢えて避ける事にした。 勿論、新年早々に掛かってき…
【千里眼】 (読み) せんりがん遠方の出来事や将来の事、人心の奥底などを見通す能力のたとえ 「千里眼」などという、安易な言葉で片付けてしまえば、如何にも胡散…
いつも弊社のブログをご覧いただき誠にありがとうございます。 本日1話をアップするか否か悩みましたが、思うほど書き進んでいない事を理由に、もう1日だけご猶予を戴…
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【23時00分】 うっすらと汗をかいているYくんに「もう死ん…いや、寝ててもいいよ」と声を掛け、私は尾行に集中する事にした。女性の乗った車は、国道から県道へ抜…
【22時45分】 柏原幸広の姿と、一緒だった女性がアパートの階段を降りてくる姿が見える。Yくんは既に助手席でイビキをかきながら●んでしまっているが、私は慌てて…
【20時50分】 「やっぱ入ったっすか? 」「あぁ、入ったよ…入りやがったよ! 」 柏原幸広が何を考えているのか、私にはさっぱり分からないまま、吐き捨てる様に…
いつも弊社の書き物をお読み下さり誠にありがとうございます 本日の「職場の影」ですが、気が付いたら書いてた原稿が終わっていたのでお休みさせて頂きます( TДT)…
【20時31分】 「嘘っっ!! 」 Yくんは無関心を装いすれ違ったが、確かに柏原幸広だ。そして、その後ろには最初の見立て通り、年齢は30歳くらいの少し落ち着い…
【20時10分】 こちらの思惑通り、柏原幸広は自宅へ向かって進んでいる。ここまで来れば帰宅はもはや確実なものとなりつつあった。 「思ったよりここまで時間かかっ…
【19時50分】 「おいぃぃぃぃぃ!まだか!!まだ出てこんのかいぃぃぃ!! 」「ぐぅぅぅぅぅ…←(Yくんのイビキ) 」 Yくん同様、私も眠気で意識を失いかけて…
【14時15分】 少し待っていると、店を出る2人が見えた。女性は少し大きめのバッグを抱えている。入る時にはハンディカムを構えていて気付かなかったのだが、きっと…
【13時40分】 「ふー…喰ったな」「うん、美味しかった。じゃあ私、店に行って着替え取ってくる! 」 女性がそう言って席を立った音が聞こえたので、顔を隠すべく…
いつも弊社の拙いブログをお読み下さり誠にありがとうございます久々に今日は「職場の影」をお休みさせて頂きます( TДT)ゴメンヨーさて、世間では既に「ゴールデ…
思いきり甘いものに飢えていた私は、出されたメニューを見てテンションが上がりそうになったのだが、Yくんが目配せで「何やってるっすか!? 」と、言いたそうだったの…
【12時45分】 2人はタクシーを降りると、そのままアーケードへ入って、ブラブラ繁華街を散策し始める。Yくんにとりあえずの尾行を任せ、私は近くの駐車場へと車を…
【12時25分】 じっと張り込みを続けている私達の前に、柏原幸広達が姿を現す。どうやら、パチンコでそれなりの成果が上がったのだろう。外へ置いてある灰皿の傍で煙…
「なんすかそれ? 」 Yくんは私の意図が分からず不思議そうな顔をして尋ねる。それは当たり前のリアクションだと言えるのかも知れない。 「いやな、このまま調査を続…
「ふぅわ…眠ぃ… 」 翌日も私達は前日と同じ時間に柏原幸広の自宅前を陣取って張り込みを続けている。前日からの疲れなのか慢性的な疲労なのか、もはや区別をつける事…
【18時32分】 大通りで停車したタクシーの後方、数十メートルの場所に私達も同じように車を停車させる。 「社長…まさかっすよね? 」 Yくんが不安そうな声で言…
【18時00分】 「Yくんあれ…! 」「かあっ!!面倒くさいっすねぇ!! 」 Yくんが腹を立てる気持ちも理解出来ないではない。階段の前に1台のタクシーが停まっ…
【16時20分】 結局、店内で彼女の姿を見つける事は出来なかった。勿論「手洗い」に入っている可能性だってありはするのだが、こればかりは確かめる術も、時間も無い…
【16時00分】 「おい、まだ16時だよ… 」「っすねぇ… 」「時間だから…次はYくん見てこいよ」「へいへい… 」 パチンコ店の駐車場で車の中にじっと待つだけ…
【13時00分】 「社長!起きるっす!!もう昼っすよ!! 」「……ん!? 」 車内で泥の様に眠り込んでいた私は、Yくんから身体を思いきり揺さぶられてやっと目を…
ゴクリ…… 私とひーの喉が鳴った。2人とも無言で経緯を見守っている。私は当然にハンディカムの液晶越しだ。 何も知らない2人は当然の様に芳美さんの駐車スペースに…
「マズいな……」 何がマズいものか。普通に考えれば松本の浮気現場に奥さんと両親が乗り込んできた構図なので不謹慎ながら、斉藤さんの事を思えば本当は喜んでいいのか…
斉藤さんに芳美さんと松本の現状を話した1週間後、既に調査も終わりに近付いていた。 相変わらず地獄の様な暑さの中にあって、夕方になると秋の虫が鳴く声が聞こえてく…
斉藤さんの意向として、万一、芳美さんが妊娠していたとしてもそれはそれで仕方ないと言う。 そんな意向が飛び出してくるなんて思ってもみなかったのだが、産みたいと言…
斉藤さんを緊張させないように、最大限配慮する。そう思った時、思わず断って煙草に火を着けた。 ひと口煙を吐く。斉藤さんの不安はしっかり伝わってくる。様々考えもし…
弊社の拙いブログにお越し下さり毎度ありがとうございます。 早いものでゴールデンウィークもすっかり終盤。皆様はどんなお休みを過ごされたのでしょうか。 1年を通し…
「え、うそっっ??」 ひーの顔も引き攣ってしまう。そりゃそうだ。いきなり芳美さんに「妊娠」の可能性があるなんて言ったもんだから・・・。 島田と竹下から取材した…
「私達には守秘義務があります。勿論、ここで伺った事を無暗に他へ話したりはしません。」 私がそう言うと、竹下は呆れた様に私に言い返す。 「俺達車屋だってそうだよ…
「おたくが梅木さん?」「え・・・あ・・・はい・・・。」 正直、コイツが売人か??と疑ってしまう程、失礼にも「悪人顔」の男性だった。松本やさっきの取材者、島田の…
翌日から、芳美さんと松本の行動だけではなく、松本の身元についても少し詳しく調べる事にした。 勤め先に内偵を入れる事も検討されたが、そこで情報漏れしてしまえば相…
「そうだな・・・・・。」 私は暫くの間、ざる蕎麦の残りを平らげなら黙っていた。なかなか面白い視点だ。妖怪も人の幸せをたまには考えるのか?あくまで私見だったが、…
「うっ・・・旨っ!!」「しゃちょう、もっとゆっくりくいなよ・・・。」 この日の調査を終え、私とひーは24時間営業のうどん屋で本能の赴くままに食欲を爆発させてい…
ロワールイシハラが見えてきて、次第に眼前の駐車場の様子も視界に入ってきた頃、小さな驚きと共にさっき松本を見かけた時見た車と、芳美さんが乗るムーブが並んでいるの…
翌日も仕事を終えた芳美さんは実家から少量の荷物を運び込み、地味だが着実に転居の準備を行っている様子を確認出来た。その芳美さんを尾行する前に松本の車を確認したく…
男性の乗るワンボックスカーは国道をひたすら菊陽方面へと向かって走っていく。 「あのおじさんのすまいにいくのかな?」「さぁ・・・どうでもいいけど、お前の方が充分…
電気が消えて約1時間が経つ頃、再びリビングの窓に明かりが点灯する。あまりに生々しいその情景を見て、またひとつ、私は溜息をついた。 勿論、彼女は私の嫁さんでも無…
「早く子・・にも・・・たいわ・・・。」「そうだね。早・・・・・・ダメだよ。」「うん・・。」「それに・・・も大事だからね。」「うん」 2人のすぐ傍にある車の陰に…
いつも弊社の拙い書き物を読んで頂いている皆様には本当に感謝感激です。 早速ですが・・・今日は色々思うところありで「男は2度殺される」をお休みさせて頂く事にしま…
「や・・・やばしぃぃぃぃぃぃ!!!」 慌てて手足をバタバタさせるが、歩いているのとそう変わらない。いや、カロリー消費量はこちらが断然多い筈だが、スピードはほと…
かなり暑い思いもしたが、陽はやがて傾き、同時に秋が近付いている事を知らせる虫の鳴き声が少しずつ聞こえてくる。こんな暑さなのだが、確実に季節は少しずつだが確かに…