私とYくんが会社へ帰り着いたのは深夜1時。勿論、鈴木里美もとっくに作業を終了し、帰ってしまっただろうと2人で話をしていたのだが… 「おい、まだ事務所の電気点い…
ど素人が書くグダグダな小説モドキですが、どうぞ読んで笑ってやって下さい (´;ω;`)ウゥゥ
私とYくんが会社へ帰り着いたのは深夜1時。勿論、鈴木里美もとっくに作業を終了し、帰ってしまっただろうと2人で話をしていたのだが… 「おい、まだ事務所の電気点い…
映像は先週日曜日、カメラを設置した日の21時過ぎから始まっている。当然に部屋の中で私とYくん、内田さんが工事を終えた後に、部屋を片付けている様子が映り込んでい…
「おはようございます! 」 鈴木里美は今日も変わらず元気のいい声で出勤してくる。 昨晩、私はYくんと晩飯を食べた後、まさか他の現場が動き出すとは思ってもみなか…
話を終えた川北氏と一緒に再び部屋の中へと入ると、すっかり脚立を撤去した内田氏が、ホウキで部屋を掃いている最中だった。私と川北氏が話している時間は僅か5分にも満…
内田氏は、脚立を点検口の真下に座らせると身軽に登っていき、作業を開始する。しかし、またも予想外の事が起こってしまったのだ… 今日に限って、どういう訳か川北氏が…
病院の室内にカメラを設置してから、早いもので1週間が過ぎた。私とYくんは約束の時間に間に合う様、北條病院へ向かって車を走らせている。 「ちゃんと撮れてるっすか…
「ほぅ…御社の技術はそんなに進んでいるのですか… 」 行きがかり上嘘をついてしまったとはいえ、何だか心が痛い。しかし、狩野弁護士からの特命を果たすにはそれしか…
「マズい!誰か来たぞ!! 」「!! 」 今まで静まり返っていた廊下に靴の音が響いてくる。私とYくんは、慌てて部屋の中で右往左往してしまう。内田氏だけが何事も無…
こうなってしまった以上、もう1台カメラを設置する案を中止する事も頭に過りはしたが、狩野弁護士の指示はまた別の話だ。とは言え、2台カメラがあれば事足りるこの2つ…
「あの…それと梅木さん」「はい? 」 川北氏はカメラを手に取って眺めながら不意にそう呟いた。 「これで撮影した映像なのですが… 」「はい」「先日御社に頂いた見…
「毎度お世話になります…梅木電業です」「どうぞ、お入り下さい… 」 通用口に備え付けられているインターフォン越しに私とYくん、内田さんは、各々脚立や工具箱、配…
「そんな盲点って言ったって… 」 あまりの無茶振りを聞いて困惑してしまう私に先生はまた、いつもの温厚な声に戻ってヒントを出した。 「もし、横領の犯人が複数いた…
「実はね。院側にも伝えずに、もうひとつ監視カメラを仕掛けられないか? 」「は!? 」 あまりに突拍子もない狩野省吾弁護士の言葉に思わず「?」が頭の中で何度も過…
誰もいない事務所へ帰り、現場の状況を聞く為にYくんへと電話を掛ける。 「っす! 」「お疲れ様。どうだ? 」「結果、今夜は空振りっすね… 」「そうか…分かった。…
「あの…事務長、撮影終わりました」「如何ですか?設置出来そうですか? 」 ひと通り見終えた後、私は再び川北氏を呼び出し調査の詳しい説明をしている。手前のデスク…
持ってきた脚立を抱え、再び部屋に向かう途中、川北氏は溜息交じりに呟いた。 「まぁ、それは仕方ないでしょう。焦って悟られても何の意味もありませんから」「確かに仰…
「どうして食材も含めて横領していると分かったのですか? 」 スマホで室内の構造を撮影しながら、私は川北氏に尋ねた。 「最初は受付の職員から聞いた噂話でした。仕…
医療法人北条会、北條病院は、県南に所在している総合病院だ。主に内科と皮膚科、そして糖尿病の治療を専門で行っていて、診療時間中は年配の患者でごった返しているらし…
狩野省吾弁護士と話をした2日後の昼に、知らない番号からの着信に気付く。 「はい、梅木です」「あの…狩野先生から御紹介を受けました。私、北條病院の川北と申します…
「隠しカメラって…何だか穏やかではないですね… 」「うん…そうなんだよ… 」 私は狩野省吾弁護士と2人で、煙草の煙を燻らせながらビルの非常階段で会話を交わして…
いつも弊社のブログをご覧頂き誠にありがとうございます。 GWに入ったと言っても良いのでしょうが、皆様は楽しんでいらっしゃるでしょうか?私は楽しんでいる人の車が…
コーヒーカップを握って視線はそこへ落としたまま、狩野省吾弁護士は口角を上げ、無言の笑みを浮かべている。どんな仕事が待っているのか分からないが、私は次の言葉を待…
何度ここへ来ても、やはり私は緊張してしまう。勿論、それは狩野省吾弁護士事務所の事だ。 広い駐車場の中で「狩野省吾弁護士事務所」とプレートの張られたスペースへ車…
「っす! 」 そんな私の心配を他所に、ヤツは能天気な顔をして事務所の中へと入ってくる。その表情を見た瞬間、一瞬イラっともしたが、すぐに私の頭の中に住んでいる悪…
「鈴木さん、ちょっといいですか? 」「はい? 」「私もYくんも、鈴木さんからしてみれば見知った人間には違いないでしょうが、どちらかと言えばYくんとコンビを組ん…
「結局、狩野先生は何だったすか? 」 帰る道すがら、車の中で助手席から不意にYくんは私へそう尋ねてくる。 「分かんないよ。先生は電話で内容を話す事は無いからな…
本日の「新緑の頃」は訳あってお休みしま―――――す!読んで頂いている皆様にはご迷惑をおかけします 明日お会いしましょう (ごめんなさい…
狩野省吾弁護士との電話を切ると、鈴木里美が目を輝かせて私に尋ねた。 「ね!ね!社長!新しい依頼ですか? 」 張り切る気持ちは分かるが、採用の返事はこれからだし…
「なるほど…鈴木さんの熱意は私にも伝わりました。後は住まいの件ですが… 」 私が一番気になっていたのは、彼女がどうやって出勤するかの問題だった。まさか阿蘇の一…
鈴木里美を面接する当日、彼女の家に上がらせてもらうと、そこには何故だか真田先生も来ていのがすぐに分かった。少々驚いたが前回、柿原さんの件では大変世話になったの…
「Yくん、マジな話だが…彼女は本気で働きたいって言ってたのか? 」 再びヤツにそう尋ねる。すると、Yくんは私の方を向いて答えた。 「結構マジっすよ。だって、わ…
今年はいつもより開花の遅かった桜も、4月の10日を過ぎた頃には、すっかり葉桜となってしまっている。 毎年の事なのだが、運転中、通り過ぎる道すがらに見る桜はあ…
いつも弊社のブログにお越し頂き誠にありがとうございます。 早速今日から新しいお話を…と意気込んでおりましたが急な現場で書けずタイトル決まらずで本日はお休みさせ…
いつも弊社の拙い書き物を読んで頂いている皆様には心から感謝申し上げます やっと「春は未だ遠く」が終わりました。最近テレビやネットの記事でも「昭和100年」とい…
「恵子さん、御無沙汰してしまって申し訳ありませんでした… 」 私が頭を下げてそう言うと、彼女はいつもの様に柔らかい笑みで答える。 「みよちゃんを探して下さった…
「…… 」「はい。非常に残念な事ですが、阿蘇で米軍の兵士が乗るB29が不時着する事故がありまして」「あ、はい、すみません。そうだったんですね… 」「パニックに…
事務所の前で、現場へ向かうYくんと別れた後、私は1人パソコンとにらめっこしていた。真田先生に撮影させて貰った新聞記事を写したものを次々Wordに張り付けたはい…
「それではまたお会いしましょう」「真田先生、鈴木さん、本当にありがとうございました」「里美さん、僕はまた遊びに来るっすよ! 」「Yくん絶対よ!それにちゃんと約…
国道212号線を南下して、再び一の宮町へと鈴木里美と真田先生を送る道中、ずっと皆沈黙が続いている。もっとも、私は井口実代子の行方がこんな形で幕を閉じてしまった…
「兵隊さんが自害した後、皆は恐る恐る近くに寄って行ったばってん、もう自分の頭をブチ抜いとらしたけん、すぐにダメて分かったったい。何人かは、すぐにそん(その)女…
「…… 」 私はひとつ、小さな深呼吸をした。 「菅原さん、今日はこの時のお話を伺いたくてここへ参りました… 」 私がそう言うと、真田先生もそれに応じる様にスク…
「どうぞ…おあがんなっせ(上がって下さい) 」 菅原氏は身長160㎝くらいの小柄な老人で、私の勝手なイメージとは、真逆の男性だった。しかし、小柄な分に身軽なの…
「あの道を左に曲がって3軒目のお宅の様です」「分かりました… 」 真田先生の指示通り、通りを入ってみたが、熊本市内での3軒目と南小国での3軒目は随分感覚的に違…
真田先生から連絡が来たのは、あれから2日後の事だった。次の日曜日であれば先方の菅原さんもゆっくり話せるとの返事だったらしい。当然、私に断る理由は無く、すぐに快…
「恵子さんの話は本当だったんだ… 」 私は井口実代子の手掛かりを探す事を忘れ、その記事に目を奪われていた。新聞での扱いこそ小さかったが、これもリアルに当時を映…
「まぁどうぞ…お座り下さい」 真田先生は座布団を敷いてある場所に私を招く。私も「失礼します」と、断って座布団の上に座らせて貰う事にした。 「凄い事が分かったっ…
「何だよ、どうした…? 」「いいから早くこっちに来て欲しいっす! 」 つい数時間前、事務所に2人でいた時とは明らかに違うYくんの様子にただならぬ気配を感じた私…
「お疲れ… 」「っす!早かったっすね」「あぁ、柿原さんとは会えなかった」「何すか?調子でも悪かったっすか? 」「いや、単に眠っていらしただけだ」 ついさっき、…
「みよちゃん… 」 柿原恵子はみよちゃんの名前を譫言で数回呼んだ後、再び静かに眠ってしまう。ハッキリとは聞こえなかったが、確かに何かを井口実代子に謝罪している…
岡山行きが決まった事で、私は柿原恵子さんにその事を報告する為に今日も彼女が暮らす「ありあけ荘」に向かっている。 井口実代子の郷里がある程度判明した事で、恵子さ…
「それでは先生、里美さん、今日はありがとうございました。私はこれで失礼致します」「どうか行方が分かるよう、頑張って下さいね」「また阿蘇にも寄って下さいね」「お…
その後私達4人は、鈴木里美が淹れてくれた珈琲を啜りながら、井口実代子の行方について様々な予想と終戦当時の状況を話し合っていた。話し合ったとは言っても、博学な真…
「あった… 」 喜びで身体が震えてしまう程だった。柿原恵子と同級生、クラスも一緒だった事がこの名簿を見れば一目瞭然だからだ。井口みよこは井口実代子が正しい漢字…
「これからどうするっすか? 」 Yくんが私に尋ねた。 「あぁ、柿原恵子さんや息子さん夫婦に聞いてみないと何とも言えないけど、場合によっては岡山まで行くつもりだ…
「何の資料ですか… 」 鈴木里美に尋ねながら私は膝を折りテーブルの前に正座した。 「あ、足は楽にして下さいね」「っす! 」「何でお前が言うんだよ… 」 目の…
「悪いが、とにかく結論を話してくれ」 盛り上がっているYくんと鈴木里美には申し訳ないとも思ったが、私は結論を急いだ。 「社長は今、どこっすか? 」「あぁ…実は…
帰る車の中で悠月氏に言われた言葉を思い出していた。 「懸命に…悔いなく生きている… 」 勿論、私達だってそうだ。何も毎日をいい加減に生きている訳じゃない。しか…
「ごめんなさい… 」 柿原恵子はそう呟いた。思わず時計を見たが、ここを訪れてまだ30分くらいの時間が経過しただけだ。これ以上無理はさせられないと思い、声を掛け…
「へぇ…恵子さんのお父様は先生でいらしたのですか? 」「そう、教師だったし、私にはとても厳しかったのよ! 」 柿原恵子は眉根を顰めて私にそう語った。 「へぇ……
いつも弊社のブログをお読み下さり誠にありがとうございます。 訳あって、隣県に出張する事になりました。本日アップするつもりで書いていた「春は未だ遠く」なのですが…
「お加減は如何ですか? 」「えぇ…大丈夫よ。あなたが来るのを待ってたわ」 柿原恵子は私の言葉に合わせる様に、そう言って微笑んだ。もっとも、私の名前を今日まで覚…
「マジっすか!? 」「あぁ…マジだ。だから何度も言うけど、彼女はあくまで情報を提供してくれる大切な協力者だ。絶対余計な真似すんじゃねーぞ! 」「うわぁ…バツイ…
「え~梅木さんもう阿蘇へは来ないんですか? 」「いえ、来ないって事は無いですけど、とりあえずは依頼者である山下さんの施設に通って、彼女に出来るだけ当時の事を思…
「はい、実は先程申し上げました『井口みよこ』という方を探しているのです」「井口みよこさん… 」「恐らくは、山下恵子さんと同じ昭和10年頃お生まれの方だと思いま…
いつも弊社のブログをご覧頂き誠にありがとうございます。 早速で恐縮ですが、本日は調査のスケジュール上、どうしてもしっかり書く事が出来ず、お休みさせていただく事…
自宅は目と鼻の先にあって、尚且つ学生時代の恩師ともなれば、鈴木さんの立ち振る舞いも理解出来なくは無いのだが、彼女がどんどん庭先へと入っていく姿に、私は戸惑い、…
思わぬ方向で、女性が私の仕事に興味を持ってくれた事もあり、話はほんの少しだけ盛り上がりを見せた。話の流れとはいえ、幸運にも私は彼女とLINEを交換してもらう事…
「すみません…ご近所に真田さんってお宅はご存知ありませんか? 」「真田さん… 」 女性は洗い物でもしていたのか、布巾で両手を拭いながら店へと降りてくる。そして…
「だけん(だから)私ゃ思たったい(思ったのよ)。山下さんに聞くが(聞くのが)1番よかて思たったい!(いいと思ったの) 」 しかし、そんな清家さんの推測に反し、…
「なーんね!(何よ!)そればはよ言わんね(早く言えばよかったのに) 」 山田さんは少し頬を赤らめて笑いながらそう言った。私がここを尋ねた意図を理解してくれたの…
婦人方から頂いた貴重な情報がどんな方向へ向かうのか、皆目見当もつかなったが、それを頼りに私はまず同じ集落の中にある山田さんと清家さんの自宅を訪ねる事にした。ご…
「昭和10年の生まれって言ったら…この辺にはおらん(いない)のじゃない? 」「うん…確か田丸さんとこのお婆さんだって終戦の年って言うてたなぁ… 」 私にも感覚…
阿蘇市に入ったのは15時を少し過ぎた頃だった。途中、思ったよりも車が多く、予定していた時間を30分以上も過ぎていた。 私も阿蘇という土地は個人的にゆかりのある…
「へぇ…そんな事があったんすか… 」「あぁ、たまたまの偶然だったがな」 私はYくんに、柿原さんとの顛末を細かに話してみたのだが、珍しくヘッポコYくんも私の話に…
「えぇ、間違い無かったわ、確か…2つか3つ違いくらいのお兄さんだった。間違いない」「…… 」 わざわざ覚束ない足取りで、それを伝えにきた恵子さんに私も少し驚い…
「あ…あぁ、すみません。話に引き込まれてしまって…うっかりしていました」「私なんかの昔話を真剣に聞いてくれたのはあなたが初めてよ」 恵子さんはそう言って、また…
井口みよこ。 実際に恵子さんが幼少期を共に過ごした親友である事が現実味を帯びてきた事で、俄然私も彼女が話してくれる「戦争」の話を聞き漏らさない様、スマホで音声…
「上の姉がそこまで苦労しているのに、それでも幼かった私にしてみれば他人事だわ。可笑しいでしょ」「しかし…それは当時の恵子さんのご年齢を考えたら仕方ない事ですよ…
「そうそう…確かにそうだった… 」「…… 」 恵子さんは当時を懐かしむように噛み締めながら懸命に思い出しているようだ。みよちゃんが転校生だったと知り、彼女が存…
「彼女のフルネームはね… 」「…… 」「私も思い出せそうで今ひとつハッキリしないの。普段『みよちゃん』としか呼んでいなかったから」「そうですか… 」 期待して…
「まいったなぁ… 」 私は今までどんな依頼であっても「出来ない」と言った事は無い。しかし、さすがに実在したかどうかすら分からない「尋ね人」の依頼を引き受けたの…
実在するかどうかすら分かりもしない「みよちゃん」を探す仕事を引き受けた私は、その後暫くの間、時折、眠っている柿原さんに視線を送りながら、息子夫婦と他愛も無い会…
「構いませんが…梅木社長はわざわざその様な事をして、ご面倒をおかけするのではありませんか? 」 息子はそう聞いてきたのだが、私にしてみれば今回の調査は柿原さん…
「勿論仕事としてお引き受けしたい気持ちはありますが… 」 私がそう告げると、夫婦の表情もパッと明るくなった気がした。しかし、それを正式に引き受ける上では言い難…
「本当に探偵さんなのですね… 」 息子夫婦は私の名刺を覗き込みながら好奇心満々に呟いている。柿原さんを保護した時に、悠月氏と職員さんも同じようなリアクションだ…
「柿原様…悠月です。失礼します… 」 悠月氏はドアを3回ノックすると、そう言いながらドアを開けた。ドアの奥には廊下がまっすぐ走っていて、見た目には普通のマンシ…
自宅を出た私は、直接「ありあけ荘」へと向かっている。時刻は午前10時を少し回ったところだ。 強烈な寒波が列島を覆っているせいか、大きな道路こそ何事も無かった様…
「柿原さんのご家族が…ですか? 」「はい、どうしても梅木社長に御相談したい事があるらしくて。如何でしょうか? 」 私はひーのぶさいくな可愛らしい顔に視線を送り…
「それより…あのお母さんがずっと『みよちゃん』に会いたいと仰っていましたが… 」「あぁ…みよちゃんですか…柿原さんの口癖なんです。気にしないで下さい」 男性は…
やがて30分近く待っているが、未だに警察は到着していない。座り込む老女に車から毛布を取り出して掛けてあげる処置が精一杯の私達。ひーも歯をカチカチ言わせて凍えて…
「みよちゃんの家に行きたい… 」 彼女は頑なにそう言ってその場を動こうとはしない。だからといって私もこんな夜中に老女をここへ置いてはいけない。 「お母さん、分…
今年の冬は事前の月間予報を見事に外し、何度も強烈な寒波が列島を覆っては全国各地に甚大な被害を齎している。私の住む熊本は、他の県に比べればまだマシだと言えるのか…
いつも弊社の馬鹿話をお読み下さり誠にありがとうございます。 今日も業務に追われ…やっと事務所に寄れたので、速攻何か書こうとしています。 スマホでも更新は出来る…
いつも弊社の書き物をご覧頂きありがとうございます。 「無題」ですが…特に大きな理由は無く、ただタイトルが思いつきませんでした。お話の内容は最初からある程度考え…
「うぇ――――――――ん。・゚・(ノД`)・゚・。 」「……あんたばかじゃないの? 」 帰りの車中。私はずっと声を上げ泣いていた。運転席ではひーがハンドルを握…
【23:00】 ひと通りの訳を聞いた私は、今まで自身が調査を通じてやり取りしたスパナ男や親分、はたまた闇金の事をひと通り彼らに話そうかとも考えたが、未だに少し…
【22:40】 緊張した面持ちの2人と私は、ドームから少し離れたファミレスの中で向かい合って座っている。ひーはこんな修羅場と言われても仕方のない空気がたまらな…
【21;20】 コンサートの余韻を楽しむ様に楽し気に歩く2人に、私は少しずつ近付いていく。ひーは基本臆病なので私のずっと後方で様子を見守っていた。 私と2人の…
【20:15】 「ありがとうございましたぁ! 」「御馳走様でした… 」 店員の明るい声に押し出され、私達は店を出た。今からゆっくりドームへ戻っても充分間に合う…
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私とYくんが会社へ帰り着いたのは深夜1時。勿論、鈴木里美もとっくに作業を終了し、帰ってしまっただろうと2人で話をしていたのだが… 「おい、まだ事務所の電気点い…
映像は先週日曜日、カメラを設置した日の21時過ぎから始まっている。当然に部屋の中で私とYくん、内田さんが工事を終えた後に、部屋を片付けている様子が映り込んでい…
「おはようございます! 」 鈴木里美は今日も変わらず元気のいい声で出勤してくる。 昨晩、私はYくんと晩飯を食べた後、まさか他の現場が動き出すとは思ってもみなか…
話を終えた川北氏と一緒に再び部屋の中へと入ると、すっかり脚立を撤去した内田氏が、ホウキで部屋を掃いている最中だった。私と川北氏が話している時間は僅か5分にも満…
内田氏は、脚立を点検口の真下に座らせると身軽に登っていき、作業を開始する。しかし、またも予想外の事が起こってしまったのだ… 今日に限って、どういう訳か川北氏が…
病院の室内にカメラを設置してから、早いもので1週間が過ぎた。私とYくんは約束の時間に間に合う様、北條病院へ向かって車を走らせている。 「ちゃんと撮れてるっすか…
「ほぅ…御社の技術はそんなに進んでいるのですか… 」 行きがかり上嘘をついてしまったとはいえ、何だか心が痛い。しかし、狩野弁護士からの特命を果たすにはそれしか…
「マズい!誰か来たぞ!! 」「!! 」 今まで静まり返っていた廊下に靴の音が響いてくる。私とYくんは、慌てて部屋の中で右往左往してしまう。内田氏だけが何事も無…
こうなってしまった以上、もう1台カメラを設置する案を中止する事も頭に過りはしたが、狩野弁護士の指示はまた別の話だ。とは言え、2台カメラがあれば事足りるこの2つ…
「あの…それと梅木さん」「はい? 」 川北氏はカメラを手に取って眺めながら不意にそう呟いた。 「これで撮影した映像なのですが… 」「はい」「先日御社に頂いた見…
「毎度お世話になります…梅木電業です」「どうぞ、お入り下さい… 」 通用口に備え付けられているインターフォン越しに私とYくん、内田さんは、各々脚立や工具箱、配…
「そんな盲点って言ったって… 」 あまりの無茶振りを聞いて困惑してしまう私に先生はまた、いつもの温厚な声に戻ってヒントを出した。 「もし、横領の犯人が複数いた…
「実はね。院側にも伝えずに、もうひとつ監視カメラを仕掛けられないか? 」「は!? 」 あまりに突拍子もない狩野省吾弁護士の言葉に思わず「?」が頭の中で何度も過…
誰もいない事務所へ帰り、現場の状況を聞く為にYくんへと電話を掛ける。 「っす! 」「お疲れ様。どうだ? 」「結果、今夜は空振りっすね… 」「そうか…分かった。…
「あの…事務長、撮影終わりました」「如何ですか?設置出来そうですか? 」 ひと通り見終えた後、私は再び川北氏を呼び出し調査の詳しい説明をしている。手前のデスク…
持ってきた脚立を抱え、再び部屋に向かう途中、川北氏は溜息交じりに呟いた。 「まぁ、それは仕方ないでしょう。焦って悟られても何の意味もありませんから」「確かに仰…
「どうして食材も含めて横領していると分かったのですか? 」 スマホで室内の構造を撮影しながら、私は川北氏に尋ねた。 「最初は受付の職員から聞いた噂話でした。仕…
医療法人北条会、北條病院は、県南に所在している総合病院だ。主に内科と皮膚科、そして糖尿病の治療を専門で行っていて、診療時間中は年配の患者でごった返しているらし…
狩野省吾弁護士と話をした2日後の昼に、知らない番号からの着信に気付く。 「はい、梅木です」「あの…狩野先生から御紹介を受けました。私、北條病院の川北と申します…
「隠しカメラって…何だか穏やかではないですね… 」「うん…そうなんだよ… 」 私は狩野省吾弁護士と2人で、煙草の煙を燻らせながらビルの非常階段で会話を交わして…
【12時50分】 やがて30分近く待たされただろうか。未だYくんの姿は見えず、私は車内に悶々とした気持ちで取り残されたままだ。 店内で一体どうなっているのか今…
【12時05分】 「どうだったっすか? 」「当たりも当たり、大当たりだよ! 」「マジすか? 」「あぁ、この調子なら奴ら、閉店を待たずにどこかに出掛けるかも知れ…
【10時00分】 店員が一礼した後に自動ドアを開くと、いつの間にか長い列を作っていたパチンコファン達が一斉に店内へ入っていく。別に打つ気の無い私は柏原幸広と女…
【09時35分】 仕方なくYくんに小銭入れを渡して車から降りた。自業自得を認めたくない私は、誤魔化すように細かい指示をYくんに出す。 「いいかYくん!もしかし…
翌日、無言で車に乗っている2人。私の表情はどこか綻んでいて、ニヤついている。一方、Yくんはどこかしらイラついていて、私が何か一言余計な事を喋ってしまえば、今に…
毎度弊社の書き物をご覧頂きありがとうございます 新しい1週間が始まりましたが、実際毎日調査やってると今日が何曜日か何日か分からなくなってしまう事があります。 …
【23時45分】 ある程度予測はしていたが、2人は女性が車を停めていたパーキングの方向に向かって歩いていく。思い出せばパーキングには他の車もあった。 私の予測…
【23時30分】 店舗と倉庫のに挟まれた、細い路地の奥に2階建ての建物。暗くてハッキリとは見えないが、凡そ周囲とは似合わない小さなアパートか若しくは少し大きめ…
【23時10分】 「んふふ…♡ 」 Yくんの顔はキャンバスだ!芸術は爆発だ!多分。なんて思いながら、思いきり溜まったストレスを落書きで発散する私。まずは時間も…
【23時00分】 うっすらと汗をかいているYくんに「もう死ん…いや、寝ててもいいよ」と声を掛け、私は尾行に集中する事にした。女性の乗った車は、国道から県道へ抜…
【22時45分】 柏原幸広の姿と、一緒だった女性がアパートの階段を降りてくる姿が見える。Yくんは既に助手席でイビキをかきながら●んでしまっているが、私は慌てて…
【20時50分】 「やっぱ入ったっすか? 」「あぁ、入ったよ…入りやがったよ! 」 柏原幸広が何を考えているのか、私にはさっぱり分からないまま、吐き捨てる様に…
いつも弊社の書き物をお読み下さり誠にありがとうございます 本日の「職場の影」ですが、気が付いたら書いてた原稿が終わっていたのでお休みさせて頂きます( TДT)…
【20時31分】 「嘘っっ!! 」 Yくんは無関心を装いすれ違ったが、確かに柏原幸広だ。そして、その後ろには最初の見立て通り、年齢は30歳くらいの少し落ち着い…
【20時10分】 こちらの思惑通り、柏原幸広は自宅へ向かって進んでいる。ここまで来れば帰宅はもはや確実なものとなりつつあった。 「思ったよりここまで時間かかっ…
【19時50分】 「おいぃぃぃぃぃ!まだか!!まだ出てこんのかいぃぃぃ!! 」「ぐぅぅぅぅぅ…←(Yくんのイビキ) 」 Yくん同様、私も眠気で意識を失いかけて…
【14時15分】 少し待っていると、店を出る2人が見えた。女性は少し大きめのバッグを抱えている。入る時にはハンディカムを構えていて気付かなかったのだが、きっと…
【13時40分】 「ふー…喰ったな」「うん、美味しかった。じゃあ私、店に行って着替え取ってくる! 」 女性がそう言って席を立った音が聞こえたので、顔を隠すべく…
いつも弊社の拙いブログをお読み下さり誠にありがとうございます久々に今日は「職場の影」をお休みさせて頂きます( TДT)ゴメンヨーさて、世間では既に「ゴールデ…
思いきり甘いものに飢えていた私は、出されたメニューを見てテンションが上がりそうになったのだが、Yくんが目配せで「何やってるっすか!? 」と、言いたそうだったの…