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冒険家・プロスキーヤーの三浦雄一郎、豪太によるアンチエイジング、 低酸素トレーニング、キッズキャンプ。登山ガイド・博士(体育学)の安藤真由子によるOUTDOOR塾。トレイルランナー宮﨑喜美乃による初心者向けのトレラン情報を発信。

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2021/08/19

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  • 足温める大切さ

    2017年1月28日日経新聞夕刊に掲載されたものです。 今年の春、米国最高峰、アラスカ山脈のデナリ山(6190㍍)に登るための準備を進めている。課題になっているのが足元だ。今回デナリ山の麓まで飛行機で行く。そこから長く緩やかな斜面の氷河移動にスキーを使おうと思っている。 これまでプロのスキーヤーとして滑走技術に磨きをかけてきた。しかし、スキーの用途はそれだけではない。スキーは雪山を人力で移動するとき、最も効率の良い道具でもある。 滑走面にシールと呼ばれる粘着性のある逆毛のついた生地をつけると雪面では後方面にグリップが効く。こうすれば足をそれほど上げなくても深い雪でも沈まず進

  • 親子で挑戦 深まる絆

    2017年1月21日日経新聞夕刊に掲載されたものです。 昨年末、風間深志さん、そして息子さんの風間晋之介さんが僕たちの低酸素室にトレーニングに来た。深志さんは1982年に日本人で初めて世界一過酷なモーター競技とも呼ばれる、ダカール・ラリーに参戦、クラス別6位に入賞している。さらに深志さんは南極最高峰ビンソンマッシフ登頂、バイクでのヒマラヤ最高地点到達など数々の冒険をしており、冒険家として三浦雄一郎と30年以上もの交流がある。 今回、風間親子が低酸素室に来たのは今年1月のダカール・ラリーに参戦するためだった。ダカール・ラリーは伝統的にはパリからスタートしスペインのバルセロナから

  • 父とスキー

    2017年1月14日日経新聞夕刊に掲載されたものです。 2013年、80歳でエベレストに登頂した父・雄一郎は感慨深くエベレストの対岸に見える山、チョオユー(8201㍍)を見つめていた。世界最高齢で登ったエベレストは思いのほか父の体力を奪っていた。 30時間にも及ぶ下山、命からがら下りて来たキャンプ2、精も根も尽き果てテントに入った。その翌日、さすがに次のエベレストはないだろうと思っていたその父の口から出た言葉は「85歳でチョオユーからスキーで滑り降りたい」だった。父は山頂に着く前、すでに次に登る山を考えていたのだ。次の目標は登山プラス、スキーであった。 三浦家は元々登山家で

  • 冒険支える企業の50周年

    2017年1月7日日経新聞夕刊に掲載されたものです。 2016年の年の瀬、父、三浦雄一郎と僕はアウトドアブランド、ザ・ノース・フェイス、創業50周年イベントに招待された。 ザ・ノース・フェイスには僕たちの遠征の数々をサポートしてもらっている。しかし、長い付き合いがありながらも、世界をまたにかけるこの一流ブランドの成り立ちを知る機会がなかった。今回の50周年イベントでゴールドウインの取締役専務執行役員で、ザ・ノース・フェイス事業にも深くかかわった渡辺貴生氏が冒頭の挨拶で興味深い歴史について語った。 1966年、ダグラス・トンプキンズが米サンフランシスコのコロンバスアベニューに

  • 仲間と語らい膨らむ夢

    2016年12月17日日経新聞夕刊に掲載されたものです。 8年前から神奈川・逗子市近隣の山々を歩き回り、浜でバーベキューを楽しむ「豪太会」という活動を行っている。 山を歩き、美味しいバーベキューを食べ、お酒を飲むと気持ちが大きくなり、ついついいろいろな冒険談や実際に冒険に出かける話になる。実際に「豪太会」で知り合ったメンバーとエベレストビューホテル、カラパタール等のエベレスト街道を歩いたり、アフリカの最高峰キリマンジャロ、6000㍍級のメラピークに登る計画を立て実行、2013年には父のエベレストの挑戦に応援のためにエベレストベースキャンプまで来てくれたことがあった。さらに彼らの

  • ラスコー壁画と現代人

    2016年12月10日日経新聞夕刊に掲載されたものです。 先日、国立科学博物館で「世界遺産 ラスコー展」を見てきた。ラスコーはフランス南西部のベーゼル渓谷にある洞窟の名前。そこには2万年前、後期旧石器時代に描かれたとされる壁画があった。 僕がラスコーの壁画に興味を持ったのは、これらが狩猟採取の生活様式を行ってきたクロマニョン人によって描かれていたからである。クロマニョン人は分類学上、僕たちと同じホモサピエンスである。現代人は2万年前から、それほど肉体的な特徴は変わっていない。これらは人類の長い狩猟採取の時代を得て獲得したものである。とすれば、こうしたクロマニョン人の生活様式やそ

  • スキーチームが50周年

    2016年12月3日日経新聞夕刊に記載されたものです。 先日、スノードルフィンスキーチーム(以下ドルフィンズ)の50周年を祝うパーティーが札幌パークホテルで参加者・ゲストを合わせて総勢380人集まり盛大に行われた。 父、三浦雄一郎が1963年にエバニュースキー学校の代表として始めたので、正確には昨シーズンで53シーズン目ということになる。これは同じ代表が務めるスキー学校としては最長のようである。 ドルフィンスキースクールに関してよく聞かれるのが、「雪山なのになぜ、海のイルカであるドルフィンなのか」である。これに対して雄一郎は「鳥が自由に空を飛ぶように、イルカが海を自由に泳ぐ

  • 在来種を広げる意義

    2016年11月26日日経新聞夕刊に掲載されたものです。 今年の夏の初め、スキーの友人を通じて「面白い人がいるから会ってほしい」と言われ紹介してもらったのがジョン・ムーアさんだった。 ジョンさんはアイルランド出身で、広告代理店の第一線で活躍したあと、アウトドアアパレル会社「パタゴニア」の日本支社長を務めていた。しかし、現在の活動はそれとは全く違った方向を向いている。それは種の「在来種」を広げることである。 僕たちが口にする野菜のほとんどはF1(一代雑種=ハイブリッド)と言われる種から育っている。メンデルの法則で植物の雑種交配がなされると一代目に限って両親の対立遺伝子の優性(

  • 「塩は生命の源」実感

    2016年11月19日日経新聞夕刊に掲載されたものです。 日本で2000年に公開された「キャラバン」と言う映画がある。ネパールのドルポ村を舞台にそこに住むシェルパが交易のためにヤク(高所に適応した牛)に荷を積んでネパールの厳しい山岳地帯をキャラバン(ヤクの行軍)する話だ。 彼らは命がけで数日間かけ切り立った崖を通り、雪すさぶ山を超えていく。その荷物の中身は何かというと「塩」である。ヒマラヤの山岳地帯では岩塩が取れる。危険を承知でキャラバンし、その岩塩と低所で作られる農作物とを交易するのだ。 大人の平均的な体の中には約200㌘の塩が存在しているといわれる。体内で塩はナトリウム

  • アスリートファースト

    2016年11月5日日経新聞夕刊に掲載されたものです。 今、東京五輪に向けて都政がゆれている。築地市場移転、五輪会場の見直し等、五輪開催とその後の五輪施設の有効利用について、おそらく世界で初めて具体的に開催都市と国際オリンピック委員会(IOC)がそのあり方について議論を交わしているのではないか。僕は五輪とスポーツについて考えるよい機会だと思う。 僕自身、2度の冬季五輪に出場したアスリートの経験があるが、東京五輪開催について私的な意見をこの場を借りて書いてみたい。 最近よく聞かれる「アスリートファースト」。それは選手がそのパフォーマンスを遺憾なく発揮できる環境を指す。これが保

  • 田部井さんの死を悼む

    2016年10月29日日経新聞夕刊に掲載されたものです。 田部井淳子さんと父(三浦雄一郎)は仕事柄一緒になることも多く、田部井さんの長女、長男ともにミウラ・ドルフィンズのスキースクールに通っていた。又僕の結婚式にも参列してくれた。 田部井さんの山に対する思いを小学生向けの講演会で聞いたことがある。初めて山に登った茶臼岳の思い出を生き生きと語っていた。山肌や中腹に露天風呂が突然現れて、その湯煙に驚いたことなど、面白おかしく山の魅力を語るその姿に僕もすぐにでも山に登りたくなったのを覚えている。 「山ではトイレは大事よ」と子供目線で真剣に語りかける。「なんて素朴で魅力的な人だ」と

  • 知床の将来握るマナー

    2016年10月22日日経新聞夕刊に掲載されたものです。 先月、新谷暁生さんのカヤックツアーに行った際、ウトロの赤沢歩さんの敷地をお借りした。赤沢さんは知床を中心にサービス業を営みながら、釣り人として自然豊かな知床をこよなく愛している。 夜、たき火を囲みながら赤沢さんと新谷さんが話していた。どうやら話題に上っているのは地元の幌別川で釣り人のマナーについてのことらしい。 近年、知床の斜里町と羅臼町でのヒグマの目撃数は年間900件ほど。毎日どこかで誰かがヒグマに出会っていることになる。僕たちも実際カヤックをしている時、1日数頭のヒグマに会った。 知床が世界遺産になったのは海と

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