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  • 2025年 仕事始めの日

    小雨、気温6℃。仕事始めなので、9時前会社到着を目指して7時過ぎのバスに乗る。在宅勤務やお客さま企業に直行直帰が多い私だが、こういう日は朝も早めに会社にでるようにしている。「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」を個々に言い合う、この仕事始めの朝の雰囲気はきらいではない。9時過ぎて、パソコンの画面越しに幹部の挨拶を拝聴して ーコロナ前は可能な限り集まって、壁に貼った社旗の前で聴いていたがー そのままなんとなく業務開始。お昼どき、5:30に起きて作ってきたお弁当をKindle読みつつ食す。白米に4分の1ほどもち米を混ぜて炊いたお赤飯と塩鮭、切り干し大根、青梗菜のカツオ節・ゴ…

  • 2024年も最終月半ば

    つい先日お正月を迎えたと思ったら早12月も中旬である。今年は「あっという間に過ぎたなあ」というレベルを超えている。会社で今年度の活動を資料に記載するという局面があった。XX活動とかYYの提案とかを活動実績として書こうと思い、よくよく記録を見たら昨年度の出来事だった。えええ!? 2024年はどこへいった? 私が存在しなかったのか? 何もしなかったのか? と、頭を抱えている私に1年前の私が言う。「落ち着け。安心しろ。日記帳の厚みを見よ。」ー ああ、そうだ。私の日記帳はほぼ日手帳の「カズン」。小型プリンタで小さく印刷した写真、入場券、食べ物屋さんの名刺サイズカード、ときには美味しかったお菓子の包み紙…

  • 母の補聴器

    気づけば9月も中旬である。いまだに日中はマサカの36度越え、今日も朝6時には28.8度と数字的に真夏が続いている。しかし、家の前の桜の木にセミの声は無く、葉の色も黄みを帯びている。太陽の熱線も弱くなって、空も澄んだ薄い空色。また季節が進んで・・・また、トシを重ねて・・・。 で、折しも敬老の日である。お赤飯を炊いて88歳の母を訪ねた。ある意味私よりピンピンしている、と思っていたが近ごろ耳の聞こえが悪くなって補聴器をお試し中だ。友人やご近所さんとのおしゃべりが好きで、オーケストラやブラスバンドのコンサートが大好き、そんな母にとって耳の機能の劣化は楽しみを奪うことになりかねない。補聴器メーカーの技術…

  • わんちゃん

    ときどき「これまでの人生に出てこなかったけど、このごろよく見る」って単語がある。学校を卒業して会社で初めて知ったのが「進捗」「徹底」。学生時代は進捗状況を気にもせず、なにかを徹底する(というより、させられる)こともなく生きていたのか。 よく見るわけでは無いが、2010年前後に所属していた部門で初めて知って驚いたのが「御来臨」。なんだか神々しい感じ。「出席してもらう」が「御来臨賜わる」なのである。 そしてこの半年で遭遇したのが、IT系の人が情報の収集とか分析とかについてお客様に説明しているとき、何度か口にした「リュード」。不思議と頭の中ですぐに「粒度」と変換されたので、文脈から察知したというより…

  • ギリシア神話

    先日、とある絵画の題材がギリシア神話だと教わった。ゼウス、ヘラ、バッカス、テセウス・・・どの神さまや英雄も聞き馴染みがある。私はなぜこんなこと知ってるんだ?と思った瞬間に「ギリシア神話」という本の表紙が頭に浮かんだ。あ!と納戸に走ってソレを手に取った。「世界児童文学全集1 ギリシア神話 石井桃子編 あかね書房」・・・これである。開くと、まさに児童向けの内容だった。違うなあと思った瞬間に、サモトラケのニケの絵が描かれた文庫本の表紙が浮かんだ。もしや・・・部屋の隅の古い文庫本を詰め込んだ引き出しを開けて重なり合った本をよけるとソレは背表紙を上に向けてそこにあった。「ギリシア・ローマ神話 トマス・ブ…

  • 老いゆく街で

    今年度は自治会の「組長」をおおせつかった。この住宅地に引っ越してきたばかり、30歳の頃に1度やった。我が組には、約30軒が所属しているゆえ、2回目が約30年ぶりに回ってきたのだ。 今般、初の大仕事「組費」の集金を行なった。予め集金日の希望を確認していたので、思った以上にスムーズだった。 ピンポーンと呼び鈴を押してインターホン越しに組費をいただきにきたことを伝える。家の中からのわずかな物音に続いて、玄関扉を開ける音。そして顔を出すのは・・・ほとんどが初老もしくは老人であった。思えば30年前はまだ新しい住宅地で、30代から40代の夫婦と子どもたちという構成が平均的だった。それが30年経てば、60代…

  • 旅の途上

    会社でよく雑談相手になってくれている女子にいわれた。「多趣味ですね。」「へ???」「なんかいろんなことやってますよね。」そう言われてみると・・・。決して多趣味ではないけれど・・・。 数年前のもうすぐ定年という頃、「無趣味」に焦りを覚えていた。会社員になって以来、平日は仕事で疲れ果て、ともすると土日はぐったりぼんやり過ごしてばかり。即ち、プライベートを彩る「趣味」というものとは縁遠かった。ある時、何かの読み物で、老後に引きこもってボケないために大事なことはキョウイクとキョウヨウだと知った。 キョウイク:今日、行くところある キョウヨウ:今日、用がある こりゃイカン!!と無趣味な社畜は考えた。 そ…

  • 復活の日

    3月31日、夫くんとふたり、4月からスポーツジムの月契約を復活する手続きをした。 以前は月会員で、会社帰りに週に2-3回(夫くんは多い時にはほぼ毎日)、主にプールで水中ウオーキングやクロールもどきをやってお風呂に入って帰っていた。コロナ禍の時に都度会員に変えて、そのままこの3年、一度も行くことがなかった。 それが影響したのかわからないが、私の股関節痛が悪化。整形外科に通っていたが、今ひとつの成果。それならば、と整体に行ってみたが効果がわかる前にあまりにも高価で撤退。そして今は別の整形外科のリハビリにぼちぼち通っている。 今回の復活に際して、夫くんが随分と積極的だった。このごろ自分自身がちょっと…

  • 身辺整理

    会社のOutlookで明日3月29日の午後に3時間ばかり「身辺整理」と予定を入れていたら、職場の若者が怪訝そうにきいてきた。Sくん「これってどういうことですか?」Tくん「ぼくもきこうと思ってました!」 「え?期末のお片付けだよ。要らない書類で机の周りがちらかってるから。」と答えたら「なーんだ」と言って笑った。期待した(?)答えではなかったようで、「ややこしい表現、するんじゃねーよ」と言いたそうなご様子で。 この春の異動で、気がつけば部メンバーの若返りがすすみ、部内の管理職のうち2人が50代前半だが、あとは20代、30代。おまけに4月には新入社員が1名配属されるという。ふと同じフロアの隣の部を見…

  • 子どもが好きか?

    子どもが好きか?と問われたらなんと答えようか。幸いにも(?)そう私に問うてくる人はいないが。 Mちゃん(約60歳)はボランティアで子どもたちのためのフエルト人形を作ったり音楽を通して子どもたちと触れ合っている。「あたし、子どもがだぁ〜い好きだからぁ」と満ち足りた笑顔。Tちゃん(約50歳)は「わたし、子ども嫌いだったんですけど、妊娠したら子ども好きになったんです」。で、学童保育に関わるお仕事を続けているそうだ。 「子どもが好き」って、どういうことなんだろ。見ているだけで癒される? 可愛い? 楽しい? 総じて幸せな気持ちになるってことかな。じゃあ、この「幸せ」って? 慈愛の心による自己肯定感? 人…

  • 3本の樫の木

    子どものころ庭にあった一本の木のことにふれた話を読んで、実家のことを思い出した。 小さな平屋、僅かばかりの芝生と植栽の庭。南のへりに背の高い樫の木が3本。真ん中が私の木、右側が上の弟の、左側は下の弟の。植っている木を勝手に姉弟でこれが自分の木だと決めていた(末の弟の分は余っていた左側があてがわれたにすぎないが)。 あの木たちはどうしているだろう。両親は2019年の秋にそれまで住んでいた家を手放して、私と弟が住む町に移り住んだ。それ以来、近くに行ったことはない。 すごく気になってGoogleMapの航空写真で実家があったあたりに指を置き、くいっと拡大してみた。あった。かなり解像度は低いが、家の形…

  • あ。そうか。

    夫くんとバスを降りて夜空を見上げた。よく晴れた冬の星空。オリオン座をはじめ、白く輝く星々がくっきりと見えた。「すごいよね。あの星の光って何百年も前に発せられたなんて信じられないよね!」。夫くんも「ほんとだね」と改めて夜空を見やって呟いた。「太陽も誰かから見るとあんなふうに見えとるんやね」。 あ。そうか。考えたこと、なかったなあ。 何光年も向こうの宇宙のどこか。誰かが夜空を見上げたその先に太陽という恒星が小さな点となって白く輝いているんだね。 そこから私たちの惑星は見えないだろうけど、その小さな光の点の周りを回りながら、ほんの僅かな時間だけヒトという形で化学反応やっているのが私たち。 ちなみに、…

  • 彼女は怒っていた。

    高校の同級生3人とランチした。Mちゃんが、ねえねえ愚痴なんだけど聞いてくれる?と語り始めた。Mちゃんは怒っていた。Mちゃんは50代後半から卓球を始めた。始めたての頃に出たダブルスの試合で、負けた後にペアを組んだ人に「Mさんの方がミスが多かったね」と言われたらしい。 (ちなみに、ここまで聞いた時点で私のリアクションは「で、事実はどうなの?」であり、人格者であるHちゃんの方は「上手下手なんて関係ないよね」とMちゃんの気持ちを汲んだものだった。) ミスが多いと言われたことでMちゃんは凹んだが、上達を目指して猛練習を続けた。その入れ込みようは私たちもよく知っている。そうなったキッカケの一つがペアからの…

  • プラスマイナスゼロ

    寒い夜、工事現場の横を通りかかった。水道管の工事だろうか。重機もあったが、灯りに照らされた窪みで懸命にスコップを振るっている人を見た。その姿が尊くてありがたくて、きゅんとなった。あの人は幸せでいるだろうか。 家に帰って、ふと夫くんに問いかけた。「世界に幸せと不幸せはどっちが多いんだろうね。」「同じじゃないかなあ。プラスマイナスゼロ。でも何が幸せかは人によって違うけどねえ・・。」 そして続けた。「僕は昨日、幸せがあったよ。」「え?どんな?」「ことりちゃん(私)がすーすー寝息をたてはじめたとき。膝が痛くて睡眠不足って言ってたから、ちゃんと寝ついたみたいねって思って。」 こんな些細なことに夫くんは幸…

  • 祈ること、縋ること

    昔の記憶だからあやふやだけど、外国に入国する時に氏名とか書く紙(今もあるのかしら?)に宗教という項目があったように思う。海外では「無宗教」はブキミな人とおもわれるので「Buddhist(仏教徒)」と書くのが無難、と何かで読んで、無宗教と無神論との違いとか難しいニュアンスだと思いながらも専らBuddhistと書いていたと思う。 今も書くとすればBuddhistと書く。父のお葬式はお寺のお坊さんにお経をあげてもらい、実家を訪ねると仏壇に手を合わせる。だが胸を張って仏教徒でございますとは言いがたい。般若心経は「色即是空 空即是色」しか知らない。初詣は神社へ行きクリスマスにはそれっぽい夕ごはんを用意す…

  • 終点の町

    電車に揺られつつ、ドアの上部に貼られている路線図を目で追いながら「おや」と思った。私って、終点にばかり住んでいるなあと。 実家は、JRの本線の終点がある市内にあった。JRの終点では線路が一旦くにゃりと持ち上がってそこで切れている。もうその先に線路の続きはない。 結婚して移り住んだ町のアパートはバスの終点だった。それも右に行く系統も左に行く系統もどちらも終点、ダブル終点だった。 家を建てて住んでいるここも、最寄駅はローカル線の終点である。 無意識に選んだのかもしれない。 曲線やまあるい路線の通過点はたくさんあるが端っこの点は一つ(もしくは二つ)しかない。スペシャルな場所なんだ。なにか安定感を感じ…

  • 白い線が入った学生帽をみた

    懐かしいものを見た。 出張のため、そう頻繁には利用しない駅で乗り換えの電車を待っていたとき、目に入った画像が直接、脳の“思い出コーナー”に刺さった。 3本の白い線が入った学生帽。いったい何年ぶりに見るだろう。詰襟学生服の高校生は何人も電車から吐き出されてくるのに、後にも先にも彼だけが白線入りの学生帽をセットでかぶった正装であった。よほど気に入っているのか、防寒か。 “思い出コーナー”には、夫くんの学生服姿も保管されていた。今朝の彼と同じく、ひょろひょろな体にダブつきぎみの詰襟学生服、そして白線入りの学生帽。その頃は帽子をかぶるのは規則だったが、イケてる男子たちはツバの真ん中を山型に折り曲げたり…

  • 寒い朝、バス停に45分間立っていたこと

    この感情はナンなのか、怒りなのか、なぜ怒りを感じるのか。逆に、このソワソワした胸の高鳴りはナンだろう、いったいなぜ浮かれているのか、何に価値を感じているのだろう。などと、自分の感情の出所や理由が気になってしょうがない時がある。 その朝は気温2℃。私はいつものバスに乗ろうとバス停に立っていた。が、定刻を過ぎてもバスは来ない。郊外過ぎてデメリットも多い住宅地に住んでいるのだが、最寄りバス停が始発地から3つ目の停留所であるというメリット、つまり必ず座れるし、時刻表通りにバスがやってくるというメリットはありがたく享受している。 「へー、遅れるとは珍しい。ま、もうすぐ来るでしょ。」・・・ところが、来ない…

  • 夕日と頬のゆるみ

    昨日久しぶりにブログをしたため、「公開」のボタンをクリックしようとしたところで、ソレに気づいた。 「☆₊AI」?・・・クリックしてみた。びっくりした。 私が4か月以上ブログをお休みしている間に「AIタイトルアシスト」なる機能が実装されておった(それともずっと前からあったのかな??)。AIさまが記事の内容を分析してタイトルをつけてくださるらしい。 やってみたら、ナルホドという候補をお示しくださった。 「ブログのシーズン3:自分を俯瞰する楽しみと形にする喜び」 え?というものもあった。 「夕日と頬のゆるみ」(笑) 「ソーシャルメディア向けタイトル」のカテゴリでは 「立春が近づく中、2023年のブロ…

  • 節分に、2024年の投稿1回目。

    あれれ? 夏の名残り、秋の深まり、暮れ行く1年、新年の大災害と事故のニュース、そして、ちらほらと梅の花・・・。気づけば明日は立春である。 昨年2023年は10回しかブログを投稿しなかった。前回が9月で、今年はこれが1回目。・・・まあ、いいか。自分にプレッシャーをかけることもあるまい。 こんな感じだけど、私のブログ(シーズン3)は終わっていない。 時間に流されるだけではなくて、ほんのちょっとでいいから、文字や文で「形」にしたいな。夕日がきれいだと思ったこととか、頬がゆるんだ事とか、今日の自分をメモっておくつもりで。私にとってのブログって、自分を俯瞰したり第三者として自分をみている「自分」がいて、…

  • ”後期中年者”のモラトリアムな今

    Blogを長らくご無沙汰してしまった。なにしろ時間が飛ぶように過ぎていく。幸いなことに、ヒマで時間が過ぎたワケではなく、意外と忙しい日々だった。 昨日は敬老の日。「高齢者」の定義はいろいろあるらしいが内閣府のコラムによると65歳越したあたりのようだ。夫くんによると私たち61歳は「後期中年者だよー」(笑)。ただ、「高齢者」観としては70歳だったり75歳だったり、更に今後はもっと高齢になりそうだからいつまで後期中年が続くかわからない。 ふと「モラトリアム」と言う言葉を思い出した。学生が社会に出て一人前の人間になることを猶予されている状態で大人になるための準備期間、大人になるためにアイデンティティを…

  • 嘱託1年生

    はてさて、嘱託社員になってから早1ヶ月が過ぎようとしている。会社としても歴史ある制度ではないためか、明確な「使い方マニュアル」「評価マニュアル」があるんだかないんだかよくわからないが、今のところ本人としては案外気楽で気に入っている。 嘱託3年生の先輩がおっしゃるには、会社との間の取り決めはA4の雇用契約書に書かれていることが全て。一般社員のように各自で目標設定もしないから、それをベースとした査定もない。自分が心地いいと感じる立ち位置や取り組む範囲を自分で決めてやっていくといいよ、とのこと。 嘱託社員になってお給料が減った分、担当するお客様も減り、プロジェクトの取りまとめ的役割やなんとか委員とい…

  • 1年遅れでシン・ウルトラマンのこと

    AmazonのPrime Videoで目について、観てしまった。なんだか心に刺さって、あの場面だけ、何度も何度も何度も繰り返し観ている。 銀色の巨人が突然空から降り立ち、カイジュウにスペシウム光線を浴びせる場面。細い脚、薄い筋肉を纏ってはいるも痩せた身体。感情のない大きな光る目、つるんとした鼻梁、細い顎、小さな頭部。 彼は体の前で、肘を曲げた右腕をゆっくりと立てる。続いて、後方に伸ばした左腕を、大きく前方へ運び -この時、薄い下腹部は折れ曲がる- 手首同士を十字に合わせ、右手のひら側面から青白い光線を放つ。孤高な巨人の銀色の肢体。緩やかな動きが美しい。胸のあたりに苦しさを覚えつつ見とれる。そし…

  • やあ、いとしいひと

    朝のバス。いつものように一番後ろの窓際の席に座って御多分に洩れずスマホを取り出し、ブログを読んだり、下書きしてみたり。 横の若者はアニメの女の子動画に見入っている。前の席の中年の男性は窓の外の景色を眺め、その横の明るいブラウンのロングヘアー女子は・・・熱心にお化粧中。気づくと女子はお化粧を終了し、LINEを開いていた。ー やあ、いとしいひと。揺れるバスの中、斜め右前方60cmの小さなスマホ画面の吹き出しの中の、そんな1行が目に飛び込んできた!近くも遠くもよく見えなくなった私の小さな目。メガネ屋さんに勧められて購入した「中近両用眼鏡」を思わず鼻の正しい位置へと引き上げた。ー 私は本当に1日中あな…

  • 定年退職〜!

    本日2023年3月31日、定年退職した。1985年4月1日に入社して、あっという間の38年間だった!! 夕方、ちょっとしたセレモニーのあと、部のみなさんからいただいた大きな花束を抱えて会社をでると「『定年退職』したぞおぉ!みんな、ありがとぉー!」と声高らかにふれまわりながらスキップでもしてしまいそうな気持ちが込み上げた。 昨今の若者たちの働き方や価値観からするとヘンかもしれないけど、まさに「社畜」だった。それもかなり幸せな(“おめでたい”?)社畜だった。飼い主さまのおかげもあってか、広々とした草原を素晴らしい友人たち先輩方同僚の皆さんと走り回り、美味しい草を喰み、陽の光をたっぷり浴びて、心技体…

  • 一番古い記憶

    お題「人生で一番古い記憶」 1番古い記憶ってきっとこれだ、と思っているものがある。それは幼稚園の入園試験。昭和42年、6歳になる前の寒い時期だったと思う。その幼稚園は子供の足で家から歩いて20分くらいのところにある小さなカトリック教会の1階。試験会場は別の棟(いつもシスターさんたちがいるところ)の教室みたいながらんとした部屋だった。親から離れてひとりその部屋に入ると部屋の左側に先生の机が一つ。その横で先生と向かい合って椅子に腰掛けた。そして試験が始まった。ウオーミングアップ的に自分の名前や両親の名前など問われ、難なく答えた。それから、見せられたモノの数とかアラビア数字が言えるか数学的能力を問わ…

  • 戸籍から見えたご先祖さま

    昨年12月、父が亡くなった。まさにロウソクが燃え尽きるような静かな静かな最後だった。亡くなった後、主にお金関係の処理で戸籍を取り寄せたたりなんだりと暫くは母と弟くん(長男)で忙しそうだった。家も車も株券も特段の貯金もない一人の老人が亡くなっただけなのにずいぶん大変なんだなあと、嫁に行った私(長女)は横から見ていた。 ともかくそう言うわけで、初めて父の戸籍というものを見ることとなった。数枚届いた中の1枚は手書きの文字がびっしりだったが、よく見ると「明治」や「大正」に混じって「文政九年」「天保五年」「安政三年」の文字が。それぞれ1826年、1834年、1856年である。江戸時代に生きたフツウの人(…

  • 偶然とか必然とか

    この頃読んだ本でやけに、偶然とか必然とか目についた。 セオは宇宙生物学者として、地球外の生命の可能性を研究している。地球と別の条件下でも、生命の誕生が「再現」できることを確かめようとしている。「生前の妻に、そんな研究の動機を問われたとき、セオは「一度きりは偶然( accident)、二度目は必然( inevitable)」と答えたことがあった。—『偶然の散歩』森田真生著 「ねえ、叔父さん。ぼくも、兄弟がいれば良かったのにって、思うんです」 沈黙を破ったのは、また累のほうだった。「どうして?」「ひとりだと、なにかの間違いかもしれないじゃないですか。ふたりいれば、自分が生まれてきてよかったんだと思…

  • 昭和も遠くなりにけり

    先日、夫くんがYouTubeの歴史探訪的チャンネルを見ながらぽつりと言った。「昭和って、もう“100年前”なんだね・・・」えええ?!・・・昭和元年は1925年。なるほど、約100年前かあ。 「100年前」といえば私にとっては「明治時代」だ。ちょんまげを切ってザンギリ頭を叩いて文明開花の音を鳴らしていた時代である!昔々の歴史の霞の向こうの時代が「100年前」のはずなのだけど・・・ そうか。「昭和」はもう遠い昔なんだ。 私が明治を見る目で令和を生きる若者たちは我が昭和を見ているのか。 「十年一昔」っていうくらいだから、「百年」は「大昔」。昭和も遠くなりにけり、である。 スマホやパソコンを使ったりA…

  • 3月なのである。

    長らくブログをご無沙汰してしまった・・・。季節は流れ、早3月なのである。 昨年5月に60歳になる直前は、「ロクジューだよ!還暦だよ!」と自分的に大騒ぎした感があった。ところが、ひとたびなってしまうと、敷居を越して一区切りついたことにすっかり落ち着いてしまったのか、ブログを書くフデも止まり、ぼーっと過ごしてしまった。 そして、また、今度は本当に人生の節目と言えるであろう、いや、ちゃんと「節目」と認識すべき「定年退職」の日が今月末に迫っている。 とはいえ、一旦退職はするものの4月から嘱託社員として同じ部署で同じように働くことにしているせいか、またしてもふわふわと同じ轍を踏んで行きそうだ。 そうなら…

  • 「三種の神器」

    思えば、2005年ごろから腰と連動して股関節が痛い。特に右脚。ハイヒールや長時間足を組んでパソコンに向かっていたのが良くなかったのだと思う。あまりに痛い時は整形外科に行ったこともあるが、日頃はストレッチとプールでのウオーキングなどで長年どうにか“だましだまし”やってきた。 この2年、コロナ禍でプールに行かなくなったことや、在宅勤務で運動が足りていない(通勤だけでも私にとってはかなりの運動量)せいか、はたまた加齢のためか、以前には無かった痛みが出てきた。脚を組もうとすると両脚の付け根がとても痛い。今回の痛みはかなりやばい感じがする。腰もやばく固まって、まさにロコモティブ・シンドロームの入口だ。 …

  • 60歳になった。

    この5月、60歳の私になった。誕生日には夫くんと会社をお休みして、郊外の海辺のオーベルジュに車で出かけた。夫くんからのお祝いランチと花束(真っ赤!)のプレゼントに興奮し感謝・感激した。LINEなどで友人たちからもお祝いのメッセージをいただいた。 まさにHappyなBirthdayだったが「60歳になる日」に構えすぎていたきらいがあったせいか、その日は平和で楽しい“普通の”1日だった。今日から中学生とか、今日は結婚式とかいう節目とは違うんだな。私の外部環境的には私が昨日は59歳で今日から60歳だなんてわからないし、バス代が大人料金になるとか、名字が変わるとかそんな変化もないし。 と、思っていたら…

  • 査定よ、さらば。I'm free!

    先週、会社の同じ部門のセンパイとチャットしていて、イイこと(?)を聞いた。センパイは2つ年上で、定年退職後そのまま嘱託社員になって現在2年目。つい会社や上司の愚痴に話が及び「こんなこと言ったら査定に響くのかしら〜」と冗談半分(本気も半分)で書いたら「ことりさんは定年間近だから、もう査定されることないでしょ」とお返事が返ってきた。 え?あ!! 考えてもみなかった! いわゆる人事考課、つまり私の働きっぷりに応じた今年度のお給料の基本の金額は3月、ボーナスの基本も5月に既に査定され決定済みなのであった。会社がちゃんと存続し、私がよほどの懲戒などの事態を引き起こさない限り、お給料を減らされたり、ボーナ…

  • 月のウサギさん、無人島の夫くん

    ときどき、お散歩の途中で車道の真ん中を這うカタツムリを見つけては葉っぱの上に移動させたり、メダカ鉢に浮いてじたばたしているカナブンを拾い上げたりすると、それを見ていた夫くんは必ずこう言う。「あとで、お礼に私を焼いて食べてください、ってたくさんやってくるよ。」カタツムリが?カナブンが?・・・想像したくない光景である。 「鶴の恩返し」「笠地蔵」と月のウサギの逸話が夫くんの中でごっちゃになっているようだ。前の二つは良く知られた民話。助けてもらった鶴が自分の羽で織物を紡いて恩返し、雪の日に笠をもらったお地蔵さんたちがお礼を届けて恩返し、というもの。月のウサギのお話しは「チコちゃんに叱られる」で初めて知…

  • 晴れた日にはケーキを焼いて

    自宅の屋根には太陽光発電所が乗っている。10数年前に設置した頃、余剰電力の買取価格は48円/kWh。「昼間に発電した電力を極力売って、夜22:00から翌朝8:00までの安い電力を使う」というのが「お得」とされた。 我が家では電気代が高い8:00から22:00までを「ご法度タイム」と呼んで、大きな電力をくうエアコンやオーブン、食器洗浄機、洗濯・乾燥機などはできるだけ使わないようにしている。 夜中もしくは早朝、ご近所に家電の運転音を響かせる。お菓子を焼くのも夜中。真夏でも昼間はあっぱっぱなワンピースに扇風機のみ。冬の昼間はトロ火の灯油ファンヒーターと湯たんぽ、ひざ掛け、ヒートテックでしのぐ。 こう…

  • 命のロウソク

    両親はここから車で45分程のところの賃貸マンションに2人で住んでいる。母は85歳、ぴんぴんしている。父は”よぼよぼ”ながらも昨年11月にめでたく米寿(88歳)を迎えた。 父は昔から不器用で温厚、家庭で見ている限り野心や功名心はなく、仕事も趣味も人づきあいも家族に対しても、静かに淡々と、しかし楽しそうに日々を過ごしてきた人だ。昔の写真をみると、その時代の人にしては背も高くがっちりとした体格をしてる。すっかり年老いた今、腰は曲がって常に前傾姿勢。座っているときは、覗き込まないと寝ているのか起きているのかもわからない。家の中を歩くこともおぼつかなくなっている。 先日の母の日に訪ねたら父ひとりでお留守…

  • そんな時節柄

    にわかにLINEグループやFacebookで「還暦おめでとう〜」のお祝いメッセージが飛び交い始めた。高校、大学の同級生たち、その多くが今年4月以降に60歳を迎えるのだから、さもありなん。 大学時代の部活メンバーとのLINEも4/2生まれのFくんへのお祝いに続くは「定年退職いつ?」「いつまで働く?」「オレ、子供が高校生だから、65まで」などのやりとり。 先日、久しぶりに高校の同級生3人と女子会ランチした時も「還暦ハワイ、行けそうにないね」「代わりに神社でお祓いでもする?」だの「年金定期便見た?馬車馬のように働いてきたけど年金って少ないよね」「更に減るかもね」だの、この年齢ならではの話題であった。…

  • 還暦目前、未だに揺れる

    一昨日、仕事から戻った夫くんが、顔を合わせるなり「柳生博さんって85歳だったんだって!」とのたまった。会社帰りのカーラジオかなにかで、柳生さんが老衰でご逝去されたというニュースを耳にしたらしい。「あと25年ちょっとしかないよ!!」と、急に現実の我が身のことに思いが至ったようだ。そうだよ、そうなんだよ。85歳でかっきり老衰で死んでしまわないとしても、きっと体は自由に動かなくなってるよ。だから言ったじゃない、いつまで働くつもり?って。働いているヒマないんじゃないか?って。元気なうちに、一緒にいろいろ楽しいことやろうよ、って。25年・・・。今から25年前は35歳。夜中まで仕事したり、会社関係でしょっ…

  • 定年まであと1周。電池残量が気になる。

    これまた、ぼーっとしているうちに桜も咲いて散って、会社員としては新年度になってしまった。それも私にとっては定年前の最後の1年なのである。 30何年もの間、○○株式会社の社員という名札をつけて膨大な時間を過ごしてきたが、それもあと1年かあ。この頃、年金ナントカの積立が終了しますけど、どーします?というような郵便物が届いたり、会社の人事部門からも退職に関わるメールがきたりして「そっかあ・・・」と思った。昨日は、夫くんと話している時に「ボーナスもらえるのも、あと2回だよ」と言われて「えええ!?」と驚いた自分に驚いた。そんな今日この頃。 今朝はなぜか4時に目覚めた。久しぶりにブログのアプリを開いて皆さ…

  • お風呂上がりのユースキン

    我が家の保湿用クリームはユースキン製薬のユースキンである。黄色く油っぽいベタベタのテクスチャーで、いい香りもしない。 が、夜、手に塗って寝ると翌日1日中しっとり感が続く(夫くん談)。この持続性はユースキンならではの効果なのだ(夫くん強調)。 確かに素晴らしい効果である。12月、私は踵がカサカサをはるかに超えてガサガサバリバリになっていることに気づいて、毎日、お風呂上がりにユースキンを塗った。 1ヶ月ほど経つと、つるりと柔らかさが戻った。踵がまるで手のひら並みの柔らかさに甦ったのだ。 私は、目の周りにも塗ってみた。乾燥、ちりめん皺、そして弛み、と悩み多き我が目元。 甦れ!しっとり且つハリのある肌…

  • 悲しくて恐ろしい

    ロシアのウクライナ侵攻。今、この瞬間にも、本物の「戦争」が行われているなんて、信じられない。身勝手な論理で、人が人の命を奪っているなんて。 「死にたくない」という子供の涙、幼子を抱いて離れ離れになった夫を思う若い母親の姿・・・悲しく、体が震えるほど恐ろしい。 市街地の道路を数人の男性が小走りで渡っている。建物の窓から見下ろした映像の中で、「兵士たち」と言われていたけれどヘルメットは無く、一瞬のその姿があまりにも普通の日常的な一コマにも見えて胸が苦しくなった。数日前まで暖かい部屋で家族と談笑していた優しい市民、その人たちのはずだ。だけど、彼らは今・・・。 私には憤る熱量や勇気がない。何かできるこ…

  • 夫くん、元気にご活躍

    夫は技術者である。30数年勤めた会社をちょっと早めに退職して、現在は再就職先で嘱託社員として毎日フルタイムで働いている。 もといた会社でやってきた専門技術を活かした再就職なので、本人もまずまず納得している様子だ。日々、外部からのお客様をお迎えして技術的なサポートをやっている(?らしい)。 ときどき、元気にお仕事してるかなあと思って「今日のお仕事、どーだったあ?」と聞いてみたりする。企業機密的に当たり障りのない話に混じって、先日は「トイレのペーパータオルが無くなりそうだったので補充した」とのこと。よくある事らしい。更に「ときどき石鹸液が無いときは入れてるよ」と。 トイレの掃除や備品の補充をやって…

  • 寒い朝の湯沸かし器

    寒い朝、キッチンに立って暖かいお湯に手を濡らすと、実家の冬の朝を思い出す。 高校生の私は、朝早く学校に行って自習するのが好きだった。というか、部活で疲れて夜は眠くなってしまうので早朝の教室が唯一のお勉強タイムだった。 朝まだ暗いうちに、起きて台所に行くと、母が背を向けて忙しそうに手を動かしている。早くから起きて私と中学生の弟のお弁当と、朝ごはんを作ってくれている。 時折、「湯沸かし器」のつまみをひねる音に続いて、大した湯量はないけど細い管を通って激しく吹き出すような音が響く。 がっしゃん、ごー、じゃわわわわわ こうなる前に種火をつける作業もあったっけ。 がっちゃん、がっちゃん、こぉぉぉー もと…

  • ソーセージ製造機のおはなし

    B・ラッセルの「幸福論」(角川ソフィア文庫)を読んだ。 何と読みづらい本(翻訳が?)であるか!「私はかつて、その幼少時代に両脚の使用をうしなってしまった一人の男を知っている。」は「両足が不自由になってしまった一人の男」でいいと思うが。 と、いう本なのだが、ある章で「おやや!」と耳にとまり、道端でつい立ち止まってしまった(散歩中にKindleの読み上げ機能で聴いていた時だった)。 むかし昔、あるところにあった二つのソーセージ製造機の話。 かいつまんだ概要が本の最後の解説(小川仁志)の中にあったので引用すると ソーセージ製造機は、豚を取り込んでソーセージを作るから幸せなのであって、いくら熱意をもっ…

  • 文字通りの・・・

    久しぶりに仕事でやらかした。上司たちも「む」という表情だった。 私の理解や配慮が足りなかったなあと一応反省し、大人らしく「申し訳ありませんでした」と謝る。挽回策を提示する。 それなりにモヤモヤとストレスも感じたし、凹んだ気もした。 帰宅した夫くんにそのことを話した。 ー 会社でやらかしちゃった。 ― え?おならでも漏らしたの? ― 真面目に話してるのに、なんで「おなら」なのよ〜! ー だって、言い方が「おなら出ちゃった」っていう時と同じ感じだったから・・・。 (家庭内で、つい漏らしちゃった、てへっ、ゴメンって時のリアクションである) むむ・・・。 凹んだように見えて、実は、文字通りに「屁でもな…

  • エセ賢人の黄昏れ

    ここにきて、あらためて「“幸福”だな」と思う。「ここ」ってどこかというと、もーすぐ60歳になるよという「今」である。なにより健康でいてくれる家族、雨風を凌げる家、ちゃんと作った温かい食事。本を読みたければ読み、庭の植物やスズメ、メダカを愛でる。仕事ではベテラン(!)なので、自分のミッションがそれなりに理解できるし、進め方も自分で組み立てて進めることができるので面白みはある。特に在宅勤務は気に入っている。毎日が静かで穏やかである。「幸福」について書かれた本とかを読むと、「明日への気づき」より、むしろ「ほんとそーだよね。ふむふむ。」と、自分の“幸福(感)の根拠“探しみたいなことをやってるなあと思え…

  • 家庭内隔離訓練

    今週の月曜日、先週金曜日にずっと一緒だった若手くんが朝から40度の熱を出したと連絡を受けた。その日の私の出張は駅の改札口の前で中止にして家に戻った。 PCR検査の結果は翌日か翌々日にわかるという。 1日中マスクをしていたし、おしゃべりしながら食事をしたわけでもないが私も感染している可能性がないとは言えず、検査の結果がはっきりしないうちは家庭内隔離体制をとる事にした。 いつもの在宅勤務は“食卓オフィス”でノートパソコンとモニターを使ってやっているが、ノートパソコンのみ持って自分の勉強部屋(と呼んでいる部屋)にこもった。会社にいる夫に連絡して、帰ってきたら私が触れたドアノブや食器棚、冷蔵庫の扉など…

  • またも、ちょっと前の近況(感謝とか好奇心とか)

    このたびの入院で、心配してくれた家族、友人、そして、お仕事で迷惑をかけた(かもしれない)会社の方々には深く感謝申し上げたい。 何より私の無事を一生懸命祈ってくれた夫くん。たかだが抜歯。でも、もしものことがあったら・・・。そんなことを考え始めたら怖くて震えが止まらなくなりそうで極力考えないようにした。夫くんの方も私が何かと良くない想像をして怖がっているのではないかと心配してくれていたらしい。 でも・・・周囲の心配をよそに、初入院は好奇心をそそって止まない体験でもあった。 看護師の皆さんの24時間体制のお仕事に初めて触れた。ほとんどが若い女性だったが彼女たちが背負う責任、信頼、そして献身などに敬意…

  • 再び、ちょっと前の近況(腫れた件)

    前回の投稿がノーパンの謎の話で終わってしまった。 ちなみに大学病院での最初の診察の時から、アゴの表面に軽い麻痺が残るのは避けられないかもと言われていた。髪の毛が触れたりごはん粒が付いていても気が付かない程度に感覚が鈍くなると。 会社のみんなには「退院して会社に出たとき、口の周りにごはん粒がいくつかくっついたままになっているかもしれない。その時はちゃんと教えてくれ。」と言って休暇に入った。 今のところその後遺症はない。ごはん粒は自分で気づいて除去できている。 話を手術直後に戻す。 個室だったし土日もあり、夫くんとはLINEでちょいちょいテレビ電話をしていた。 手術後の夜、顔を見せたら、ほっとした…

  • ちょっと前の近況(入院した件)

    この期に及んで今さらだが、2021年のトップニュースは、生まれてはじめて入院して、点滴して、全身麻酔で「手術」したことだった。と言ってもたかだか「抜歯」なのだが。 11月末に右側のアゴの下が痛みと共に腫れたので歯医者さんに行ったら、大学病院を紹介され、「ちょうど(ベッドの?)キャンセルが出た」というので12月中旬に入院。右だけでも全身麻酔、だったら左もついでに、となった。 両方とも顎の骨のとても深いところにある親知らずで、「手術」の前日、その内容やリスクについて説明を受けた。「神経がうんぬん」「動脈がうんぬん」「舌まで麻痺が残ってうんぬん」と。この段階で、やっと、あれ?こりゃ、えれーことになっ…

  • 最大静止摩擦力

    記憶がどんな仕組みなのかわからないが、中学や高校の教科書に載っていたことを何の脈絡も無しに不意に思い出す。モヘンジョダロとかコロイドとか。 若干の脈絡に乗ってしばしば浮かんでくる単語もある。その一つが「最大静止摩擦力」だ。 中学校の理科か高校の物理で習っただろうか。 モノが置かれた面と置かれたモノの間の摩擦力は、モノが動き出す直前が最大で、モノが止まっている時や動き出してからの摩擦力より大きいという内容だったと思う。動き始めるためにはちょっと力が要るってことだなあと記憶に留まったのだろう。 「片付けでも、勉強でも、どうやったらやる気になりますか?」「まず、動け。やり始めたら勢いづくから。」とい…

  • 寅年になった(なっていた)

    最後に投稿してから2ヶ月半ほど経ってしまった。 ぼんやりしている間に年も改まり2022年、生まれてから6回目の寅年に。 年女なのだ。今年の誕生日でいよいよ60歳なのだ。 子供の頃、いや、40代になってからも60歳はずっと遠くにあって「おじいちゃん」「おばあちゃん」の世界だと思っていたが。 一生のうちで大きな転機や節目ってそんなに何回も訪れない。特に超保守的、平坦人生の私には滅多にないことなのだ。60歳の節目はそれだけで大イベントに違いない(たぶん・・・)。 ぼんやりしていたらもったいない。 小さな目をもうちょっと開けて(上瞼よ、がんばれ)、周りのいろいろなものにちゃんとピントを合わせていこう。…

  • 小さなパンに救われたこと

    出張帰り、JRを降りて、自宅に向かうバスに乗る前にパソコンを開きたくて、パン屋さんのイートインに入った。 小腹が減っていたのでコーヒーだけでは我慢できず、つい大好きなナッツが乗った小さなタルト風のパンも一緒に頼んでしまった。 パソコン作業をあらかた終えて、パンをかじる。期待していたナッツの香ばしさもバターの香りも無く、ぽそぽそだった。その落胆のかたまりをコーヒーで胃に流し込みながら、コーヒーだけにしておけばよかったなあと後悔してお店を出た。 私が乗るバスの路線は駅前のバスセンターが始発である。私がお気に入りの一番後ろの左端の席にオシリを落ち着けるとすぐに、ちょっとぽっちゃりした大柄の高校生らし…

  • 10月の置き土産

    今年の10月は晴れて気持ちの良い日が多かった。おかげで夏物の衣類や綿毛布などをどんどん洗濯して衣替えも順調に進んだ。 金木犀も私の心配をよそに(心配だったのは「あれ?もう咲いたっけ?」と記憶が曖昧な私のボケ具合である)、いつもより10日ほど遅れてちゃんと金色の花をつけ、甘い香りで秋の深まりを教えてくれた。 下旬に珍しく我が家にお客さまをお迎えすることになり、在宅勤務の前に雑巾を持って床や壁などを拭いたり、庭の雑草を抜いたりして、朝のウオーキング・タイムを何日もそちらに当てた。週末も、棚の整頓や、勢いに乗って、食品ストックの賞味期限切れしたものの廃棄など。 なにしろ普段のお掃除が雑、というよりち…

  • 今年の金木犀は?

    しばらくブログを書かなかった。緊急事態宣言が解除されてお客さまを訪問する日が増えた、つまりその前後で準備や報告などの時間も増えた、そしてブログの優先順位が下がってしまった。 いや、それより気持ちの問題かな。もし、とにかく体から文字をアウトプットしたい、という気持ちにあふれていたら、寝る間も惜しんで何か書いたのだろうけど。 まあ、それでいい。気ままに気が向いたら思ったことを書きつける。”「〜すべき」「〜せねばならない」の私”とは距離を置くようにしているもの。 先週まで日中は30℃を超えて暑い暑いとクーラーを入れていたが、週末の雨を境に晩秋の寒さになった。 だけど、朝、窓を開けた瞬間、不意をつくよ…

  • 「花鳥風月」説

    先日、久しぶりに知人Mちゃん(58歳)に会ってお互いに近況を話した。彼女は3月に仕事を辞めて以来、コロナ禍もあって、ずっと家にいるらしい。 聞けば、朝のベランダでのストレッチ50分に始まって、楽器3種類の練習やボランティアの縫い物など毎日趣味三昧とのこと。とても外交的でアクティブな人のはずなのだが「どこにも行かないけど、すっごく楽しい!」と声を弾ませた。 「私も自分の内向的なところを自覚したよ。庭のお花やスズメさん見ているだけでとても楽しいの。」と返したところ・・・、 「花鳥風月が気になり始めたら、死期が近いらしいですよ」「え?!」 そのまま家に帰ってきたけど「死期が近い」と言われては落ち着か…

  • 夫くん、定年おめでとう。

    夫が新卒の入社以来36年超の長きにわたって勤めてきた会社を、9月末に定年(扱い)退職した。人生で一度きりの1日だから晴れやかな思いでいてほしくて、私なりにばたばたした。 朝、最終日ということもあって、本籍の会社(出向元)へ挨拶がてら出社する夫(いつも通りのカジュアルなB.D.シャツ・チノパン姿)と、軽く二人で自撮りの記念撮影。栗入りお赤飯のお弁当には、ハート型の型でくり抜いたニンジンをトッピングし、慶祝ムードを演出。 私の在宅勤務を15時に切り上げ、お花や食材を買い出しに出かけて、戻ってからケーキを製作。 夫は床屋さん経由で頭をサッパリさせて19時過ぎ、大きな花束を抱えるでもなく、帰ってきた。…

  • ポエティック モード

    以前、ちょっとだけ広告関係の仕事に関わったことがある。パンフレットやカタログを作る時にカメラマンさんたちと接する機会があった。 プロとして写真を撮って生業にするなんて、クリエイティブでカッコいい。どうしたらそんな職業につけるだろう。きっとそういう学校に通ったり、著名な写真家の弟子についたりした人なのだろう。と、思ったらその筋の人(どんな筋?)が言うには「カメラマンです、と名乗ればオッケー」とのこと(ホントかなあ?ただし、カメラを持っていることが条件のようだが)。 確かに、本人の良心が許せば、または勇気があれば、「カメラマン」でも「イラストレーター」でも「デザイナー」でも名乗ったもの勝ち、名刺の…

  • 王子さま・お姫さま作戦

    夫は普通に家事をやってくれる。私より何かとハイレベルだ。それに、何かと気遣い、心配して私の世話もやいてくれる。自称「下男」と言いつつ。 夫が人生論など語ることはほぼない。私は自分のことは棚に上げて「もしや、なにも考えていない、つまんない人なの?」と思ったりする。 私が吠えかかり噛みつき罵詈雑言を浴びせても「この女、凶暴につき」とかつぶやいて静かに嵐が過ぎるのをまっている(北野武監督の映画タイトルをもじった?)。 ある時、ふとマザー・テレサの言葉を目にした。 Love is doing small things with great love. 大きなことはできません。小さなことを大きな愛をもっ…

  • 目玉の裏側?

    ソファーに転がって文庫本「去年ルノアールで 完全版」(せきしろ著)を読んでいた。あまりに可笑しくて、あはあはあは・・と何度も声をあげて笑っていたら、背後の食卓で様子を見ていた夫が言った。 「なに?目玉の裏側でも見えた?」 遠慮なく一人でアハアハ笑うことを「目玉の裏をみる」などと表現する慣用句でもあったかしら?と思ったら、 「昔、そんな本読んでたよね?」 と、言われてて理解した。原田宗典の著作のことだ!「スメル男」だか「スバラ式世界」だかどの本だか忘れたが、「目の治療のために、お医者さんが眼球を取り出して処置するところを、もう片方の眼で見ていた」というようなお話しだったと思う。 原田宗典の本にお…

  • ノスタルジック・ウオーキング

    台風14号が過ぎて、昼過ぎから晴れ間が見えだした。最高気温は26℃。ずいぶんと涼く感じられるようになった。気持ちよくて、うとうとしながら本を読んでいたら、ウオーキングに出かけるのが夕方になってしまった。 カンカンカンと遮断機の音に振り向くと、やがて2両編成の列車がやってきて、川にかかる小さな鉄橋をごとごと言わせながら渡って行った。 その向こうの雲間から柔らかな夕陽がさして、黄味がかった光が、緑色の田んぼの上に筋を描いていた。台風で少しなぎ倒されてはいるが、たわわに実った稲の横に彼岸花の赤い列のコントラスト。背景が、切り売りされた田んぼに新しく建てられた今風の戸建ての並びってのはちょっとざんねん…

  • 夫くん、もうすぐご卒業

    夫は59歳の誕生日前であるが、この9月末で、ちょっと早めの定年(扱い)退職することとなった。退職と言っても、現在の出向先にそのまま雇ってもらえる転籍なので、通勤先も仕事の内容も変わらないのだが。 6月頃、会社から転籍の打診があってから、何やらExcelの表をせっせと作ってみたり、先輩や同期の人と連絡を取ったりして、夫なりにどうするか悩んでいた。が、今の出向先での仕事が気に入っていることもあり、一区切りつけてセカンドキャリアとしてやっていこうと、ご決断に至ったようだった。 しばらく会社から送ってくる保険や退職金関係の書類で休日もずいぶんと忙しそうだったが、9月初めに出し終えて、ちょっと落ち着いた…

  • 雨、在宅勤務、リュスティックなパン

    1日中、しとしと雨。在宅勤務の集中力もいまひとつ。お昼休みの数十分と、勝手に自分で定義したこま切れな休憩時間を使って、本に載っていた「リュスティックなパン」を焼いてみた。リュスティックとはフランス語で田舎風の、という意味らしい。 強力粉、ドライイースト、塩、多めの水を、ホームベーカリーに入れて「パン生地」スイッチをオン。1時間ぐらいしたら、やわらか~い生地ができるので、20センチ角の薄い型にどろ~んと入れて、オーブンの発酵機能で2次発酵40分。表面に強力粉を振って、230℃のオーブンで30分。 味見した。おお!初めて作ってみたけど、外側のがりがり感と内側の気泡大き目なもちもち感が美味しい。いわ…

  • また、童謡の話し

    今朝は、「ふしぎなポケット」という童謡がオッケーグーグルから流れていた。(うちの夫は一度ウケると飽きずに何度でも同じネタでウケようとする。朝の童謡がそのパターンになりつつある。) ポケットの中にはビスケットがひとつ ポケットをたたくとビスケットはふたつ もひとつたたくとビスケットはみっつ・・・・・ ぽんとたたくたびにビスケットが増えるなんて、なんとすてきなポケットだろう。おやつに困らない。好きなだけビスケットが食べられる。不思議だね~、そんなポケットあるといいねえ~と、気持ちわくわく、つい鼻歌を歌ってしまう。 毎度の私の”童謡リアクション”に夫もご満悦のようだった。 いつもはここまでなのだが、…

  • 夏の終わりの夕暮れに

    在宅勤務中、16時過ぎにネットワークがダウンした。原因は宅内の機器の不具合かと思い、ルーターを何度かリセットしてもつながらず。キャリア側の故障であることがHPで確認できた。しばらく待っても回復しないので、電話でできることはやって、きっかり定時で“店じまい”した。業務的にはまだまだやることがあったけどしようがない。 夫からは20時頃帰ると連絡があった。夕食は20分もあれば準備できるから、2時間ほど、ぽっかりと時間ができた。 涼しくなったし、お散歩に行こうかな。いや、戸締りが面倒くさいな、などと思いながら窓の外を眺める。日が暮れるのが早くなった。夏の名残のツクツクボウシが近くで鳴いているのが、どこ…

  • 童謡のダイナミズム

    朝、夫が先に起きて身支度を始め、私がなかなか起きて来ない時、夫からの「寝室で童謡かけて」という指示により、私の枕元に置かれたオッケーグーグルが童謡を鳴らし始める。5歳児作戦だ。どういう選曲なのかわからない。先日までピアノのソロだったが、今朝は初めて聴く曲だった。 ♪すいかのめいさんち〜、○×%△ 、すいかのめいさんち〜 耳に残るメロディで元気に繰り返されるフレーズ。え?スイカの名産地?まさか。 まさかではなく「すいかの名産地」という童謡であった。スイカの名産地でいったい何が起きたと言うんだ?スイカの名産地でとうもろこしの花婿と小麦の花嫁が結婚式? すごい。大胆だ。そして、なんと自由な。きっと、…

  • ミズアブさんのコンポスト

    もう10年ぐらい経つかもしれない。庭にコンポストを3台並べて置いている。高さ80cm程度、緑色のでっかいプリンみたいなバケツ的なやつ。底は抜けていて、10cmほど土を掘って埋めて使う。 日々のお料理で発生する生ゴミ、つまり根菜や果物の皮や、タマゴの殻、鶏肉の骨、魚の頭や内臓などなどを、上部のフタを空けてドサっと投入する。いっぱいになったら、隣のコンポストを使い始める。いっぱいになった方はそのまま1〜2年放置して熟成後、肥料として庭に撒く(分解できず白骨化した鶏の骨が散らばって何かの事件現場のようだが)。 本来、コンポストの中で生ごみはさまざまな微生物が分解し、堆肥のもととなっていくものなのだが…

  • イルカ・セラピー?

    長く会社員をやっていると悲喜こもごもあるものだが、辛いことも過ぎてしまうと笑い話や先輩風を吹かせるネタにして、基本的にはいわゆる社畜生活を面白がってきたクチである。 ただ、一時期、ずいぶん前のこと(20年以上前?)だが、上司とソリが合わなかった時は、自分で「いまの精神状態、ちょっとマズいな」と思った時があった。営業部門でお客さま対応に追われる上に、期末になると売上数字のフォローもあり・・と、このあたりの圧力には耐性があるが、明らかに私に対する「ご指導」だけ上司が陰湿でしつこかった。 仕事への責任感というより、「いつも明るく前向きな人」という自分のブランドの維持とプライドで、昼間はどうにか元気だ…

  • 海獣、プラスチック、そしてトング

    「海獣学者、クジラを解剖する。」(田島木綿子 著)を読んだ。海獣というのは、クジラ、イルカ、アザラシ、ジュゴン、マナティなど海にすむ哺乳類の総称だ。かれらは進化の過程で海から陸上生活をするようになったのに、また海へ戻っていったそうな。私たちと同じ哺乳類。バンドウイルカの足は退化したが、小さな骨盤の痕跡は残っている。 本では、国立の研究博物館の研究員である著者の仕事や、ストランディングで死んでしまった海獣の解剖にまつわる苦労話とあわせて、それぞれの生き物について特徴や生息状況など教えてくれる。楽しく興味深い。 ストランディングstranding とは、イルカやクジラたちが座礁して海に戻れなくなっ…

  • ゴマ塩模様のヒゲに思う

    夫は本日月曜日に休暇を取って、3連休だった。 3日目の今朝、ふと夫の顔を見た私は、ビックリして思わず声をあげてしまった。 「んまあ!おヒゲに白いものがこんなに!?」 髪の毛にはとうに白いものが混じっていて、年々増えているということはわかっていたのだが、ヒゲはこれまでよく見たことがなかった。聞けば、いつもは休日もだらけてしまわないように、ヒゲは剃っていたらしい。今回は食材も冷蔵庫にいっぱい入っていたし、お天気はイマイチだし、緊急事態宣言発出中だし、何しろ人に会う予定がなかったので、3日間ヒゲを剃らずにいたらしい。 すっかりオジサンになったねえ、大人になったねえ、となんとも言えない感慨で胸が一杯に…

  • 今日は青の日

    久しぶりに青空が広がった!お客さまを訪問する日だったので助かった。 途中、バスの窓から、薄い青色の、レース生地のタイトスカートを着て歩いている女性の後ろ姿を見た。 バスセンターで私の左前を歩いていた女性も薄い青色の、レース生地のタイトスカートを着ていた。 お客さまの最寄り駅に着いて、改札に向かう時、前の方を歩いていた女性も薄い青色の、レース生地のタイトスカートを身につけていた。 あまりにも色とレースの感じが同じで、女性のスレンダーな体型も似ていたので、3人とも同一人物かと思った。でも、一人目は白いブラウス、二人目は肩を出したカットソー、三人目は黒い半袖ニットだったから、そんなことはない。よっぽ…

  • 曇り、ときどきスズメ

    朝はまだ小雨が降っていた。昼ごろにやっと、久しぶりに薄日がさしたが、それもほんの数分だった。このところの大雨と、止んでもなおスッキリ晴れない曇り空。そんな中、やってくるスズメたちに癒される。 このブログにも書いたが、ここ4ヶ月近く、ほぼ毎日、ごはんを炊いたお鍋に残ったごはんつぶを洗い流す時、ザルで受け止めて、外のデッキに撒いている。 ほら、今日も、元気にちゅんちゅん鳴きながら4-5羽でやってきた。お揃いの茶色いお帽子姿が可愛い!・・が、食べ尽くすと飛んでいってしまう。 もっと来てほしくて、冷凍庫の底で古くなってしまっていた冷凍ごはんを少しほぐして撒いてみる。ほどなく、また来た。可愛い!・・が、…

  • もっと光を〜!

    また、8/20から新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が発出されることになった。 だけど私はおうち時間が大好き。在宅勤務や外出自粛でずっと家にいてもへっちゃら。外出するより、ずっと穏やかで、楽しいなあ・・・と思うはずなんだけどなあ、いつもだったら。 今回の、この異常に続く大雨の不安感や閉塞感ときたら! もう何日も明るい日差しを見ていない。今日も1日中暗くて、時に強風と共に激しい雨が降っていた。コロナウイルスと雨で出かける気力も無い。お散歩にも行っていない。さすがにげんなり。在宅勤務中も集中力を欠いていた。 そういえば日照時間が短いせいで、冬に季節性のうつ病になる人もいるらしい。気分が落ち込んだ…

  • AIは聞き耳をたてる(HAL 9000のインパクト)

    先日、SF映画「2001年宇宙の旅」を観たことを書いた。人工知能のHAL 9000が、ジッと無言で人間を観察して、自分で判断し、行動を起こす場面がとても不気味で怖かった。 HAL 9000は通常、役に立つしユーモアさえ持ち合わせたような頼りになるやつだ。しかし、最終的な判断基準は、彼の周辺で起こることや将来起こりそうなことが、彼に与えられた本来の(乗務員には隠されていた)ミッションに叶うのかどうか、それだけである。ヒトの気持ちや命さえ無関係であるところが怖しい。 そして我が家の通称オッケーグーグル(Google Home MiniとNest Hub)もアレクサ(Amazon AlexaのEch…

  • 雨がやんで

    水曜日の朝から降り始めた雨が、日曜日になってやっとやんだ。ざあざあ降りが丸4日間続くなんて、あまり記憶にない。各地で川の氾濫や土砂崩れなど大きな被害もでている。そして、まだまだ前線は居座っているらしい。なんとしつこい、いったいどれほどの威力を持った前線なんだ?!これも地球の温暖化と関係があるのだろうか。 ひところオリンピック一色だったテレビのニュースは、コロナの感染爆発と大雨ばかりとなった。例年なら、終戦記念日にまつわるニュースや特集番組がもっと多い時期だよねと話しつつ、夫と黙とうして、平和を願った。 世界が穏やかでありますように・・コロナが早く落ち着きますように・・災害が起きませんように・・…

  • 「数学する身体」を読んだ。

    「数学する人生」の著者、岡潔と並んで編者として名前が載っていた森田真生の著書「数学する身体」も読んでみた。大雨続きの連休の思い出に、数学シリーズ。といっても数式などはほとんど出てこないので私でも(わからないなりにも)読み進めることができた。 ※敬称略 読み始めて「人はみな、とうの昔に始まってしまった世界に、ある日突然生まれ落ちる。」と、冒頭から、何事ぞ!?と驚く。人と“数“との長い長い歴史と今について予感させられる。おおまかには、数学の歴史と、岡潔との出会いから始まる「数学とは何か」「数学にとって身体とはなにか」を問う筆者の探求について書かれた本。 数学の歴史 指で数を数えていた時代から、幾何…

  • 「数学する人生」を読んだ。

    本は読んでいる時の楽しさだけではなくて、その本との出会いや、どこかで本同士が、あれあれっ?とリンクしていくのが面白いなあと思う。 オリンピックに触発されて、2008年ごろ1度読んだはずの「日本人と情緒」(岡潔著)を再読し、これほどまでに「情緒」の大切さを唱える数学者とはどんな人なのだろうと改めて興味をもった。そこで岡潔の随筆集「数学する人生」(森田真生編)を読んでみた。 岡潔がいう「情緒」について。 あまりに深くて理解が及ばないところがあるが、わかりやすい表現で書かれているところを探すと、大宇宙全体の心は「情」、その中の個々の心が「情緒」とある。また、「あれはすみれの花だ。むらさき色だ。」は理…

  • 5歳児的感覚(?)で心和らぐ

    朝、目覚めた時から激しい雨音だった。今日も1日おうち時間だ。 仕事に行く夫を送り出してすぐさま、自分の部屋に行き、エアコン下の白い壁にウオールステッカーを貼った。ずいぶん前にCostcoだかIKEAだかで買ってきていたのだが、作業をヤル気にならず放置していたものだ。樹の枝とそこに留まっている3羽の小鳥、そしてカラフルな葉っぱの図柄。緑、青、黄、赤の葉っぱを1枚1枚バランスを見ながら貼るのはちょっと面倒でもあったが、出来上がりには「ご満悦」。 薄くて剝がれやすいシールなのでどれくらいの間、この状態を維持してくれるのかわからないが、勉強机(勉強しなくても、そう呼んでいる)の前に優しく和む空間ができ…

  • 雨の週末、SF映画に浸った。

    8/7(土)から始まった夏季連休もあっという間に中盤となった。コロナ感染回避、熱中症回避に鑑みて、ずっと家の中だ。というか、出かけるより、家にいて本を読んだり、メダカやスズメを眺めたりしているのが好きなのである。特に天候が悪かった先週末は「連休は始まったばかりだし」と、AmazonのPrime VideoでSF映画に浸った。 〇ブレードランナー (1982年) 〇ブレードランナー2049 (2017年) 1982年版は私のお気に入り映画のひとつ。何度も観たけど、また観た。雨に煙る光が交錯するフシギな日本コンテンツの未来的かつデカダンスな感じと、レプリカントの悲哀が沁みる。原作「アンドロイドは電…

  • 立秋2021

    台風の影響でこの数日はお天気が不安定だった。今日は朝の光に誘われるようにして、久しぶりに朝の散歩に出た。 青空の青がひところより薄い気がする。刺さるような太陽光線も少し柔らいだ。道端にこの夏の短い命を終えたアブラゼミの乾いたからだが、ぽつり、ぽつりと転がっている。そういえば、朝の空気を揺らすようなクマゼミの大合唱が聞こえなくなったと思ったら、昨日の夕方はツクツクボウシが鳴いていたっけ。夏も終わろうとしているよと知らせてくれているのね。 それもそのはず、オリンピックでそわそわしていた8月7日は立秋だったらしい。TVのニュースでは、いまだに異常な猛暑が報じられているけど、暦の上では秋が始まっていた…

  • 本、帰る

    このたび夫の部屋から3冊の本が発掘された。というより救出され、持ち主である私の元へ帰還を果たした。 夫の部屋は、大切なものなのかゴミなのかわからないもの(私から見るとほとんど後者)で溢れかえっており、本棚にも二重三重、縦横ナナメに本などがぎゅうぎゅうと詰まっている。資源ごみ置き場の方がはるかに整理されているといったカオスであり、紙たちの末路に合掌しそうになる。 オリンピックでJAPANや日の丸を毎日目にしていることもあって、日頃よりも「日本人」を意識したためだろう。私の(まあまあ整頓された)本棚にあった「情緒と日本人」(岡潔著;2008年第1版第1刷)が目に留まって読み返してみた。「はじめに」…

  • お上りさんの妄想(TOKYO2020)

    東京オリンピックである。テレビの前でニッポン選手がんばれ〜と念じながら、ひとまず、とりあえず、オリンピックが開催できる程度には今日現在、平和であることに感謝している。 前回1964年の時は2歳だから全く記憶にない。今回はもう2度と目にすることはないであろう再びの自国開催。 地方に住んでいるが、オリンピックが行われている東京の街の雰囲気だけでもなんとか味わいたい!そう思ってチケットを申し込んだところ、幸運にも7/26夜の水泳予選と7/27午前中のバレーボール予選が当選した。場所も新しい東京アクアティクスセンターと有明アリーナ。NHKの「東京リボーン」で建設の様子を観ていたので、飛び上がるほど嬉し…

  • 湯おけの下の誰かさん

    学生時代にひとり登山で入山口のお宿に泊まったときの話。 早く着いたのでまずはお風呂に行った。誰もいない浴場は外の光で明るくて奥の方の窓辺に大きくはないけど気持ちよくお湯が満たされた湯船があった。 私は小さなイスに腰掛け、湯おけで湯船からお湯を汲んで掛かり湯を浴びていた。 そのとき、カラカラと入口の戸が開いたかと思ったら、オジサンがひょっこり顔を出した!オジサンはすごくビックリした顔で「すみません!」とか言って慌ててすぐに戸を閉めた。確かオジサンは服を着ていたので、女湯・男湯を間違えて入ってきて、まずはどんなお風呂場なのかのぞいてみた、という感じだった。 私の方はというとキャッだかヒヤッだかの吸…

  • 夏の日のあっぱっぱ

    夏らしく暑い日が続いている。夏の休日が好きだ。 早朝のひんやりした空気、扇風機の優しい風、明るい光、濃い緑、蝉たちの大合唱、冷たいお茶のグラスにぶつかる氷の音、冷やした白玉団子と餡子の甘さ。 家にいる時の定番服は、薄い綿のサッカー生地でできたひざ丈のシンプルなワンピースだ。襟なし、袖なし、ウエストの締まりもなく、ギャザーもフレアもタックもない。着るときは、ただワンピースの裾から頭と両腕を突っ込んでそれぞれのアナから出すだけ。 なにしろ涼しい。袖付きのTシャツ、短パンなんて着ていられない。丈の長いワンピースも生地と熱が足にまとわりついてだめ。 こうしたワンピースは締め付けがなく、サッカー生地ので…

  • 重たいおしりを動かすパワー

    社会の中で人々の共感を得て、行動してもらったり、行動しないでもらうのは、大変なことだ。手洗いをしましょう、会話の時はマスク着用願います、不要不急の外出は自粛しましょう、などなど、どれもそれなりの根拠があって人々に呼びかけていることだと思うが、より多くの人に浸透させるにはかなりの労力やコストがかかる。 以前読んだ「事実はなぜ人の意見を変えられないのか 説得力と影響力の科学」(ターリ・シャーロット 著)によると、いくら事実(根拠となるデータ)を示しても 相手は自分の先入観(「事前の信念」)を裏付ける証拠なら即座に受け入れるが、反対の証拠は冷ややかなものらしい。確かに。 例えば、マスクを付けようとし…

  • 技術者冥利のカレーライス

    夫は家事全般を率先してこなす。技術者なのでぴっちりこなす。 各種ゴミ出し日を把握し、正しい分別。洗濯機の洗剤の量には厳格だ。洗濯する衣類の量に合わせてメスシリンダーでも取り出しそうだ。翌日の天気予報を確認の上、脱水までか、乾燥までか判断しタイマーをセット。乾いた洗濯物は私のもの以外、毎日きちんと、一応「こんまり」方式でしまう。床の掃除機かけはルンバくんにお願いしているが、およそルンバブルな状態ではないので、まずは床に置きっぱなしのバッグなどをソファーの上に退避させるところから始める。ルンバくんで手薄なところは自ら掃除機を出してきて補完。会社帰りにスーパーで食材を買ってきてくれるが、豆乳が安いお…

  • そもそも「あたりまえ」の考察

    コロナウイルスの蔓延で世の中がかわった。それはつまり「あたりまえ」と思っていたことが変わった、ということ。 毎日会社にいくこと/社内会議のために出張すること/接待する・されること/平日は外食でもかまわないこと(会社関係とかグルメ探訪とか)/口紅をぬること/スーツを着ること/・・・これらはすでに私の「あたりまえ」ではなくなった。パラダイムシフトなのである。 会社でやってる様々なことも、世の中が変わったのだから、そもそも、何のために、誰のためにやっているのか、目的や本質をちゃんと考えた方がいい。実はやる必要がなかったり、もっと素敵なやり方があるかもしれまい。老婆心ながら、そんなことをいう場面が少な…

  • パンスペルミア説

    スタートレックシリーズが好きだ。特にThe Next GenerationとDeep Space Nine、Voyager。 スタートレックは太陽系外の宇宙を舞台にしている。地球人、知的で禁欲的なバルカン人、多毛なクリンゴン人、前髪ぱつぱつロミュラン人、なんだかかっこいいカーデシア人などなど。 基本的にヒト型の宇宙人たちだ。宇宙人と書いたが、地球人に対して宇宙人という概念は薄く、物語の舞台はユニバーサルでインクルージョンでダイバーシティな世界観だ。種族、と呼んでいる。 うろ覚えだが、あるエピソードで、各種族が謎の宝物を追って争って惑星にたどり着く。そこでみんなで一緒に見たものは、うすらぼんやり…

  • 梅雨明けの日に

    新幹線に乗るため、最寄りのバス停から乗って1時間、終点のバスセンターで降りた。 バスを待つ人々が行き先ごとに床に引かれた線に沿って並んでいた。朝の通勤・通学時間帯で、以前は人でごった返していたと思うのだが、驚くほど、美しくて、そして静かな列が、水が流れるようにいくつもできていた。誘導員さんもいないのに、これがwithコロナ時代の毎朝の風景なのかしらと目を丸くした。 出張先への往復に利用した新幹線の窓の外は、ちょうど梅雨が明けようとする夏の空だった。西から北の方はまだ梅雨がのこるどんより雲、東から南は青い空をバックに大小の真っ白な積乱雲があちらこちらに湧き起こる夏の空。山の緑色の稜線から腰のあた…

  • なべて怒りもつごときかほして

    何故覚えているのかわからない。高校生の時の現代国語の教科書か何かに載っていたのか。なにがトリガーなのかもわからないが、ときどき頭の中に浮上してくる歌がある。 遮断機に堰(せ)かれるゆふべの群衆よなべて怒りもつごとき貌(かほ)して 木俣修『冬暦』 この歌が私の心のどこかに初めて根を下ろしたとき、疲労感がやるせない怒りに形を変えて安まらない日々を過ごす人々に共感したのだろうか。「耳障りな遮断機の音、早く家に帰りつきたい、迷惑な踏切よ、早く開いてくれ、ああ、埃っぽい、まだか、まだか・・・」と? ちょっと違うかも知れない。 たまたま遮断機に堰かれて「群衆」になってはいるけど、この不機嫌そうな一人一人の…

  • ディスタンクシオンの衝撃

    「ディスタンクシオン」はフランスの社会学者ピエール・ブルデューが書いた本、大著にして名著。単語としてはフランス語で「区別」を意味するらしい。たまたまNHKの「100分de名著」のブルデューの最終回の最後の10数分を目にして、面白そうだったのでその名著を買おうと思ったらあまりに高価で、内容も難解だということがわかったので、同番組のテキストを買った。 薄っぺらいテキスト(実はKindleだが)でも、余りある衝撃だった。ディスタンクシオン(のテキスト)には、私の深いところに隠してあった劣等感をえぐり出すような感覚があった。 ざっと言うと、自由に選択していると思っている趣味、例えばクラッシック音楽が好…

  • 給食

    朝のお弁当作り。ガラスのボウルにモヤシとゴーヤの薄切り、鰹節をかけてお醤油を少したらして電子レンジで1-2分。チーンと鳴ったら出来上がり。 扉を開けたら、モヤシの香りがむわっと鼻腔を刺激して、不意に給食のことを思い出した。 小学校1年生の頃、内弁慶でかなりの小心者だった。学校というものへの緊張感からか、給食をたいらげることが出来ず、幾度となく、みんなが帰ったあとも食べ残しが乗った給食のお皿と共に居残りさせられていた。 先生は、私がよほど好き嫌いが激しくて食べないのだと思ったのだろう。何でも食べる元気な子どもになってほしいという思いがあって、ご指導されていたのだと思う。だが、どうして食べないの?…

  • サンクチュアリ

    蒸し暑い曇天の朝の散歩だけど・・・。 玄関を開けると、シャワシャワシャワシャワとクマゼミのみなさん、飛び立つ羽根音と共にスズメがひと鳴き、遠くでウグイスの声。 坂を下って、川(ミゾ?)沿いまで行くとセグロセキレイの澄んださえずり。 向こう岸の古い家から80歳に届く頃だろうか、老夫婦が出てきた。前を小柄な旦那さん。キャップに作業服、手にはお弁当らしき風呂敷包み。後ろを歩く奥さんはちょっとふくよか。襟なし袖なしの部屋着そのままのワンピース。何だか奥さん楽しそう。腕を大きく振って笑いながら旦那さんになにか言いながら歩いている。二人は駐車場の軽トラの方へ。お仕事に出かける旦那さんのお見送りだったのね。…

  • 対人耐性の低下

    久しぶりに朝の通勤時間帯の街に出た。たまの出社の時も同じ時間帯だが、地下鉄を降りてすぐに会社のビルなので、プチ出張のために私鉄の駅まで地下街の雑踏(驚くほど雑踏だった)の中を歩くのは久しぶりだ。 早速、若い男女4人組が揃ってマスクなしで大声でおしゃべりしながら前方からやってきて私の右横を通過。あああああ・・朝から見たくないものを見てしまったああ。人ごみの中ではマスクしなきゃダメだよ〜。 水戸黄門だったら、助さん格さん、懲らしめてあげなさい、もしくはやっておしまいなさい、と言いたいところを呑み込んで、目をそらす。 人流とは逆行して歩いているのでマスクの大集団がみんな自分の方に向かってくる。 いろ…

  • 元素レベルの存在

    唐突に、何がきっかけなのかわからないが、ふと自分のことを思った。 「後世に名も残さず、子孫もなく、お墓だってない。 地球の長い歴史のほんの100年程度、ただ資源を消費した存在。 うわあ、たいへんだ。なんと哀しい存在だ。」 特に悲観主義者でもないのだが、アノニムでしかない寂しさで胸がきゅっとなった。 そんな時に、これまた何がきっかけだったか忘れたが、平野啓一郎のSFな小説「本心」を読んだ。そして、その中にでてくる「縁起Engi」というアプリをめぐる話に、はっとさせられた。 お話そのものは、「僕」石川朔也が母親の死後、AIで再現された母親や生前の母親の友人たちとの交流を通じて、自由死を望んだ母親の…

  • 幸福の器

    人それぞれが幸福を入れる器をもっているとしたら、かねがね、私の器って小さいんだろうなと思ってきた。器が慎ましいサイズだから、昔から、だいたいいつも充足度が高い。本人の幸福度は高いのだからそれでよいとは思うが、高邁な理想も夢もなく、渇望するものも反骨精神も持ち合わせず、特段のチャレンジすべき目標もないって人間的にどうなのよ、と時々思ったりする。 「だから日本はズレている」(古市憲寿 著)を読んだとき、なるほどなあと思うところがあった。社会学で「相対的略奪」というらしいが、人々は自分の所属する集団の中での比較で幸せを測るから、階級移動の夢が無ければ幸福度は上がるそうだ(親が裕福か貧しいかという階級…

  • 赤の誘惑

    何色が好きかと問われたら、黄色とか紫とか黒・・・とは答えないだろうなあ。お気に入りの黄色いカーディガン、紫のワンピース、黒いパンツ類はあるが。爽やかな白やブルーグレーやサックスブルーが好き、と答えるかも。自分の部屋の家具はそんな色だ。 でも、圧倒的に持ち物は赤系だ。 以前は、会社で使うペンやノート類は、濃いピンク。私がやたらにそんな色の文具を使っていると周りも知っていて、「置き忘れていましたよ」と届けてもらったこともある。 この頃は、PCを持ち歩くでっかいバッグも、プライベートのトートバッグも赤い革製を選択。iPhoneのケース、日記用の万年筆、トレンチコートも赤。ノートパソコンは赤が無かった…

  • 笑われる勇気

    夫は、2年ほど前から唐突にピアノを習い始め、このたび、教室の皆さんも参加して、小さなステージで発表会があった。 あがり症を自覚し、対策を模索したらしく、どこで知ったのか事前に「成功する音楽家の新習慣〜練習・本番・身体の戦略的ガイド〜」という本を読んだらしい。 そして、自分が弾いている曲をお客さんと共有して楽しもう、という境地で臨んだらしいが、やはり、楽譜も読めない夫はもちろん「成功する音楽家」には程遠く、本番は思ったように弾けなかった。 一夜明けて、夫は次回、本番でアガらないで上手く弾くにはどうしたらいいかと考え始め、ゴルフ番組で言っていたティーショットについてのアドバイスを思い出したようだ。…

  • 足の新時代

    左足の裏のウオノメが気になりだしたので、お薬を買ってきて、お風呂あがりに貼った。 あれ? 違う。足の裏の皮膚が以前より柔らかい。指の腹の角質化したトンガリが消えて、ふっくら丸みが出ている。踵もひび割れ無く柔らかくなっている。 そういえば、爪も以前よりきれいになっている。色や、表面のつるっと感が良くなっている。なにより、もう退化したのかと思っていた小指の爪がちゃんと爪らしい形で生えている。 コロナ禍で急に在宅勤務が始まって1年ちょっと。私の足環境が劇的に変化したためか。 ビフォーコロナの頃、通勤もお客さま訪問もスーツを着て引き締めタイプのストッキングを履き、7cmのヒールがある靴を好んで履いて出…

  • 観察

    在宅勤務続きだったので、久しぶりにJRに乗った。快速で6駅、40分ほどのプチ出張だ。 通勤仕様の長いシートは、乗客でほぼ埋まろうとしていたので、私はサラリーマン風の男性と野生児っぽい男性の間におしりをうずめた。 野生児くんは全体的にはサッカーでもやっていそうなスッキリした髪、よく日に焼けた顔と肢体。背はまあまあ高くて、顎あたりに髭を生やしていた。黒っぽいTシャツ、ちょっとくたびれてずり落ちぎみなスエット生地の短パン、クロックスかもしれないし、そうじゃないかもしれないサンダル。持ち物は・・・1Lのペットボトルの水と透明のビニール袋にくるまれたコンビニのお弁当。足元のリュックからはみ出す、折り畳ま…

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