日本史上随一の「リスクマネジメント」を誇る徳川家康。大名、朝廷、宗教など各方面で「分断統治」を行い、戦乱を遠ざける、磐石な幕藩体制を築くに至った。
ミステリーを始めとして、私の趣味で勝手にジャンルをくくって作品20を選びました。書評のブログがたくさんあるので、私独自の感想を書くことを目標にしています。当面は毎週月曜・水曜・金曜と定期刊行(?)を目指します。
現在歴史小説を「くくってい」ますが、それまではミステリー、経済小説、そして雑記なども投稿していたもの。そこで年末年始を利用して、過去を振り返ります。
12代将軍義晴の子に生れるが、次男のために僧侶となった義昭。しかし兄義輝が殺害され、苦労の末に将軍宣下を受けるが、そこには織田信長が待ち構えていた。
今年の大河ドラマ「どうする家康」。最初はごめんなさいでしたが、中盤からは所々でツボに入ってきました。不真面目な視聴者でしたが、今さらながらの感想です。
3 金ケ崎の四人 信長,秀吉,光秀,家康 鈴木 輝一郎(2012)
浅井長政の裏切りより、信長軍は金ヶ崎城で危機に陥る。苦労性の家康は信長、秀吉、光秀に振り回されながらも、脱出しようとする。
2 死して残せよ虎の皮(浅井長政) 鈴木 輝一郎(2000)
浅井長政の祖父から受け継がれた虎の皮の上で愛し合う長政と織田信長。しかしこの後敵同士となり、長政は最後まで抵抗し、信長は以降人格が変わってしまう。
今川義元は上洛を視野に入れた。その頃城下では不穏な騒動が起きて目付はその捜査の途中に殺害される。義弟である多賀宗十郎は後を引き継ぎ捜査を進める。
貧乏郷士に生まれた中村半次郎は、学はないが大らかで陰のない性格。敵には容赦ないが味方には感情が溢れる性根は西郷隆盛から愛され、陸軍少将まで出世する。
近藤勇は平凡に見えたが、時に器量を見せて周囲は心服していく。清河八郎が率いた浪士隊に参加すると、勇は将軍護衛の任務にこだわり、隊と離れて新選組を結成する。
大盗賊の片腕で活躍する雲津の弥平次は、湯治先で記憶喪失の男の世話をする。弥平次が江戸に戻ると、記憶喪失の男は腕を見込まれて、仕掛人になったことを知る。
鍼師の藤枝梅安が助けた男は、記憶喪失に陥っていた。その時以前の元締から「仕掛」の依頼が入る。配下の十五郎の行く末も含め、徐々に物事が収斂されていく。
堀真琴は16歳の時に浪人に襲われ、供の金吾が殺されてしまう。仇討ちを決意した真琴は剣術の修行に明け暮れ、婿も自分を打ち負かす男でないと認めないという。
かつて高名な剣客だった秋山小兵衛。偶然に出会った波川周蔵が、自分の子供で剣豪の大治郎を襲う情報を得る。しかしなぜ息子が襲われるのかが、わからない。
雲霧仁左衛門は大きな盗みを働くが手口が鮮やかでかつ周到。火付盗賊改方も捕まえることができない。雲霧は配下の七化けのお千代を忍ばせ、新たな盗みを企てる。
火付盗賊改の長谷川平蔵、通称「鬼平」。噂に聞く酒屋に寄ると、侍上がりの無愛想な主人が営んでいるが、店は見張られている。すると店に曲者が侵入する。
月森十兵衛は「将軍に落ち度あるときはこれを正す」密命を受けた家系。5代将軍綱吉は生類憐れみの令を出して勝手放題。そうした中松の廊下で刃傷事件が起きる。
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日本史上随一の「リスクマネジメント」を誇る徳川家康。大名、朝廷、宗教など各方面で「分断統治」を行い、戦乱を遠ざける、磐石な幕藩体制を築くに至った。
本多正純の影響で蟄居の身になった主君の命で、越ヶ谷謙作は間諜として正純の情報を得ようとする。ところがそこで聞く清廉潔白な正純の姿に、次第に惹かれていく。
京都の両替商手代の庄三郎は、秀吉の家臣だった徳川家康の誘いで江戸に下向する。そこで貨幣の流通や資金調達で才覚を表わし、江戸幕府の財政を担うことになる。
一攫千金を夢見て新航路を目指す船に乗ったイギリス人のィリアム・アダムスは、命からがら日本に流れ着く。そこは母国とは違う不思議な国で、将軍、徳川家康の知遇を得る。
没落した名門一色家に生まれた崇伝は、学問で身を立てる決意をする。知恵でのし上がり師を踏み台として、秀吉そして家康の幕僚となり、「僧侶大名」と呼ばれた。
徳川秀忠は関ヶ原の決戦に間に合わない失態を犯すが、それを気に病む様子もない。軍監の本玉正信は、家康との秘密の作戦を察していたのではないかと疑いを持つ。
イエズス会や大久保長安の思惑に巻き込まれるが、忠輝は自らの道を歩む。そんな忠輝を二代将軍秀忠は追い落としを求め、父の家康は、忠輝を危惧して計略を図る。
魁偉な容貌で生まれた忠輝は、父の家康から疎まれるも、母から受け継いだ「異能」で周囲を魅了していく。そんな家康の子に対して、周囲は様々な思惑が入り乱れる。
側室の子に生まれた於義伊は、父の家康からは対面も叶わない。長男信康が切腹しても嫡子は弟となり、秀吉の人質とされる。更に小大名の結城家に養子に出される。
1980年代のサッカーW杯は、「名作」をも言える試合が数多く誕生しました。その中心にいたマラドーナ、ジーコ、プラティニ、ルンメニゲを中心に語ります。
名門の山名家は、応仁の乱ののち衰退の一途を辿っていた。後を継いだ山名豊国は、梟雄が争い、その後織田家が侵攻する因幡で、難しい舵取りを迫られていた。
尊敬する主君豊臣秀長の死により一旦は牢人したが、秀吉そして家康に接近する。戦働きだけでなく、防諜や築城などの特技によって、家康から絶大な信用を受ける。
浅井の家来だった藤堂高虎は、巨漢を生かして戦で活躍するも、主君には恵まれない。そこに羽柴秀長の誘いを受け、槍働きだけではない仕事の重要性を教えられる。
森家は兄たちが全て若くして亡くなり、六男の忠政が後を継ぐ。兄長可の無念を旧領で圧政を引く。しかし信濃から美作に転封となると、新たに国作りを行った。
本多正信の次男として生まれた本多政重は、兄正純とは違った武勇者。ひょんなことから徳川家を出奔し、福島、宇喜多、上杉、そして前田と外様大名を渡り歩く。
大友家の忠臣高橋紹運の嫡子ながら、猛将立花道雪に強いられて養子となった立花宗茂。家風が合わず妻の誾千代からは蔑まれる中、自らを鍛え勇将に成長していく。
平将門を祖とする相馬家。当主義胤は伊達政宗との対立、秀吉への臣従、関ヶ原で徳川と敵対など、幾多の滅亡の危機を乗り越えたが、大津波が領地を呑み込んでしまう。
島津家は九州の覇業、対秀吉戦、朝鮮の役、そして内乱が続き国力が疲弊する。兄義久の後を継いだ島津義弘は、そんな中で秀吉亡き後の行く末を定める必要があった。
元就の後を継いだ毛利輝元は、関ヶ原で西軍の旗頭でありながら家康にも誼を通じて戦いに敗れ、大減封を命じられる。輝元の本当の戦いは、ここから始まった。
秀吉が薨去すると、天下の趨勢は徳川家康に移るが、石田三成はその流れを食い止めようとする。家康は天下人になるために知恵を絞るが、最後は決断に迫られる。
江戸中期、高田屋嘉兵衛は奉公先から水主、船頭へと出世して遂に独立を果たす。蝦夷地を往復して急成長を遂げるが、そこでロシアの南下政策に巻き込まれる。
関ヶ原の戦いで勝利した徳川家康だが、まだ豊臣家が残っている。天下を磐石にするためにも家康は知恵を絞って大坂城を攻め、豊臣家を滅亡させようと試みる。
豊臣秀吉が薨去すると、徳川家康が天下を狙うが、秀吉子飼の石田三成がその野望を食い止める。戦いに至るまで2人の虚々実々の駆け引きが繰り広げられる。
貧乏だが実直な山内一豊に嫁いだ千代は、夫を操縦しながら出世する道を歩む。話題作りをして主君から目が留まるように工夫し、やがて一国一城の大名に出世する。
黒田官兵衛は、その知謀から主君小寺家を差配し、新興の織田家に家運を託す。しかし古老からの疑念に会い、説得に行った有岡城に閉じ込められてしまう。
貧農の子に生れた「猿」は、才覚に恵まれ元手を増やそうとして、織田家で出世と遂げる。藤吉郎から筑前守となった秀吉は、本能寺の変後、天下を継承していく。
長曾我部元親はまだ新興の織田家家臣から嫁を貰い誼を通じて、まずは四国平定を目指す。しかし巨大になった信長が四国を狙い、元親が築いたものを奪おうとする。
斎藤道三は織田信長を一目見て信長を尋常鳴らざる人物と察知する。同じく器量を見込んだ明智光秀は道三の死後信長と邂逅し、やがて運命がぶつかり合う。
妙覚寺で学識を謳われた松波庄九郎は、国主になる夢を捨てがたく、自らの才覚を頼りにして油問屋の主人から、美濃国に取り入って、「国盗り」を進めていく。
衰亡した足利幕府に使えた北条早雲は幕府に見切りをつけ、妹が嫁いだ駿河に下る。そこで今川家の立て直しを行ない、そこから自らの勢力を伊豆に伸ばしていく。
源氏の棟梁、源義朝の子の義経は不遇の暮らしを続けていた。そして打倒平家を目指す源氏の蜂起に合流するとその軍事的才能を発揮し、平家を滅亡に陥れる。
唐から帰国した空海は、驚異的な活躍をする。密教を日本に根付かせるとともに、書を初めとする文化面でも日本で突出した存在になる。
神童として生まれた空海は、都での学問に飽き足らず、人間の普遍的真理を追究しようとして、ついに密教の存在に辿り着く。唐に渡り短期間で密教の奥義を授かる。
これからは「歴史小説」をくくります。20世紀は大御所が中心でしたが、最近は若い作家が別の角度から光を当てることで、様々な作品が登場しています。
カウンターカルチャーの時代に育ったスティーブ・ジョブズはプログラミングの天才ウォズニアックと出会い、Apple社を設立し、間もなく世界を席巻する。
在日三世として、貧しい家庭くで生れた安本(孫)正義。恵まれた頭脳と旺盛な事業欲を武器にアメリカで成功して日本に舞戻り、ソフトバンクグループを創設する。
日本のリース業界を1人で切り開いた加藤愛一郎。多角化してグループを巨大化し、政治にも介入していく姿は、「和製ハゲタカ」に他ならなかった。
14歳の時に姉の夫である松下幸之助の元で働き、松下電器成長の動力源となった井植歳男。公職追放により退社するも、三洋電機を巨大メーカーに押し上げる。
通信省に入省した石坂泰三だが、第一生命に転職し、戦後は東芝の激しい労働争議をまとめあげた。その後経団連会長となり「財界総理」と呼ばれる。
東京帝大で学業が振るわい正力松太郎は、警視庁に入省して頭角を現わすも、虎ノ門事件で懲戒免官となる。その後読売新聞を買収して野望を果たそうとする。