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2021/01/30

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  • この世で一番カタいのは…?

    最近はおもむろに金属の各種データを眺めていたわけですが、以前、温度と湿度とか圧力とかその辺の話を書いていた時に、「あ、硬さってのもそういえば温度とどういう関係があるのか気になるな」と思って、メモ帳に予定ネタとして残していたものの、そのまま触れずじまいで保留となっていました。 で、金属の結晶構造データを見ていたことから脱線して、ちょうどそのネタを消化するいい機会だと思えたため、今回は硬度の話に逸れてみるといたしましょう。 まず温度うんぬんの前に、そもそもの金属の硬度についてですが、一般的に金属ってのは硬いってのが常識ですけど、とはいえ前回の記事で最軽金属として名を馳せていたリチウムとか、僕が実際…

  • この世で一番重いのは…?

    今回またちょっとあまりにも時間がなかったもので、前回の記事で紹介していた金属の結晶構造と密度の表、せっかくまとめたこともあり、あれを使って適当にもうちょい話を広げさせていただくチョイ回とさせていただこうかと思います。 前回はアルファベット順の表を最初に示し、密度順にソートしたものは冗長に感じたため一部のみピックアップしていたのですが、まぁせっかくなので密度順ソートの完全版を今回貼る所から始めさせていただきましょう。 金属の結晶構造と密度の表(密度の昇順ソート) 金属 結晶構造 密度 (kg/m3) Lithium (Li) リチウム bcc 530 Potassium (K) カリウム bcc…

  • 金属には3種類ある!

    いやぁ~、タンパク質の結晶って、本当に美しいですね!(嘘だよ、記事を水増ししたいだけで、本当はそんなに大したことないと思ってるよ)…みたいな話をしていたわけですが、まぁそんな書く必要ない本音はともかく(笑)、前回見ていたJAXAの記事で、タンパク質の結晶の概説記事のサワリとして、食塩の結晶構造が例として載っていました。 https://humans-in-space.jaxa.jp/protein/public/about/structural_analysis.htmlより このように、低分子(まぁ食塩はイオン性結晶なので「分子」ですらないですけど、ナトリウム原子と塩素原子1つずつが最小単位…

  • 宇宙空間で結晶を…

    ここ何回かの記事では、美しい分子・結晶について、いくつか目ぼしいものを取り上げていました。 元はタンパク質分子のX線結晶構造から始まり、結局は雪の結晶のような、「結晶」と言いつつ、「原子、分子、またはイオンが、規則正しく配列している固体である」(Wikipediaの結晶記事より)という定義に照らして考えてみると、実は雪の場合、一つとして同じ形のものは存在しないとも言えますし(まぁそのことが「規則正しく配列」という定義に外れるわけではないとはいえ)、いわゆる結晶というより単なる「氷晶」とでも言いますか、それもあって前回見ていたウィ記事のタイトルは「雪片」だったんだと思いますけど、まぁでも日常用語…

  • 美しい分子その5・フラーレン他

    前回の記事ではApo AIという螺旋リング構造(「リング」と「らせん」って、まさに貞子の登場するホラーシリーズのタイトルズバリですが(笑))を紹介し、「結晶構造の花形といえばタンパク質ですが、他には特に目ぼしいものもありませんでした」と、幕を閉じる所でした。 まぁ実際特にこれといった結晶タンパク質はもうないのですが、せっかくなのでもうちょい大学の生命科学系の講義で耳にする話に触れておくと、「αヘリックスから成る構造モチーフ」といえば、何気に「ロイシンジッパー」という特徴あるものが知られていまして…… ja.wikipedia.org …上記ウィ記事のトップ画像はおもんない模式図だったので、3D…

  • 美しい分子その4・Apo!

    美しい…というかお見事な結晶構造を取るタンパク質をいくつか見ていた形ですが、せっかくなのでもう1つ、大変特徴的な構造のタンパク質結晶を紹介してシリーズに幕を閉じるといたしましょう。 今回は、参考にさせていただいているQuora記事(↓)より、また別の方、Himanshu Mishraさんによる回答から… www.quora.com …というか、正確には、前回のHalderさんが「ソース」として挙げられていた通り、何気にどちらもこちらのブログ記事(↓)が出典だと思われます。 beautifulproteins.blogspot.com 「beautiful proteins」というそのまんまのU…

  • 美しい分子その3・キモトリプシンインヒビター!

    脱線・数増しネタとして、タンパク質の美しい結晶構造を紹介するシリーズが続いています。 …といってもよく考えたらまだニューロトロフィンしか出していませんでしたが、前々回・前回と見ていたそのニュートロさんはバリエーションも豊富で(何度か書いていた通り、生物種によって同じ機能のタンパク質でも微妙に配列は違いますし、結晶化条件でもまた構造は変わってくる形ですね)、機能的にも見所がある、なかなかナイスな分子でした。 ちなみに最初の文で「タンパク質の」という但し書きをつけましたが、もちろん分子の結晶構造はタンパク質に限らず、他の高分子でも、もちろん低分子でも解明されています。 特にタンパク質と並んで生体に…

  • 美しい分子その2・共結晶で進化型

    かなり中途半端な形になってしまっていましたが、前回の記事(↓)では「美しい結晶構造を見てみよう」ということで、Quoraの記事で見かけた「ニューロトロフィン」という、中々に名前も美しいタンパク質を紹介していました。 con-cats.hatenablog.com 元のQuora記事にあった黒背景の画像がちょっと見辛かったので白黒反転させたものを載せていましたが、色合いが白バックには合わなかった気もしたので、さらに画像処理としてRGB変換(光の三原色=赤・緑・青の数字を入れ替える)を施してみたものも掲載してみるといたしましょう。 https://www.quora.com/What-are-so…

  • 美しい分子その1・Neurotrophin

    前回の記事(↓)では、タンパク質の結晶構造モデルに登場するリボンと矢印、それぞれαヘリックスとβシートというモチーフについて、ほぼ名前だけ出す程度の浅さで紹介していました。 con-cats.hatenablog.com こういった構造モチーフは、単独ではそこまでハッキリした意味を持つものでもないことが多い訳ですが(もちろん単独で重要なこともありますが)、複数のモチーフが絡んでより特徴的な構造を形成することもありまして… …例えば前回最後に見ていた、↑のサムネイルで表示されている「βバレル」なんて呼ばれるタル型のものは見た目も印象的で、もちろん構造というか機能としてもほとんどの場合特別なものを…

  • αヘリックスとβシート

    もはや何から逸れてったのかすら定かではない一連の酵素シリーズ(そもそもそんなシリーズなのかも謎(笑))ですが、消化酵素の分子レベルの話、それから筋肉なんかも分子レベルでの駆動の仕組みなんかを紹介し、概ね脱線しようと思っていたネタは触れ終えた感じですね。 確か圧力や温度・湿度のネタからこの辺に逸れていったのでまたそちらに戻っていこうと思っているのですが、もう1つ触れておこうかな、と思っていた点を思い出しました。 それがズバリ、何度も紹介していたにも関わらずほぼ何の説明も加えてこなかった、タンパク質結晶構造の、モデル図について…! こちら、一連の記事シリーズで初出だった、大腸菌のRNase Hのリ…

  • 筋肉はどうやって動くのか?(ミクロの動き編)

    消化酵素の分子メカニズムの一端を垣間見ていた話から脱線して、より身近な筋肉の方も、分子的なメカニズムをちょろっと紹介してみようと思い立った前回でしたが、筋肉の構成要素の1つである超絶重要分子・アクチンがいかに時を経て保存されているかについて見ていたら時間切れとなってしまっていました。 (ちなみに、進化的にDNAやタンパク質の配列がより単純な生物で使われているものがそのまま残っていることを、「保存されている」という感じで専門用語の一種ですね。 ja.wikipedia.org …英語ではConserved sequence(そのまま「保存・配列」)で、前回見ていた種間の配列比較表とともに語られる…

  • 筋肉はどうやって動くのか?(種の比較編)

    消化酵素の話から唐突にアメちゃんの話をしていました。 特に他にネタも浮かばなかったので、いそいそと以前のネタに戻っていこうと思いますが、一つだけ……前回の記事では書き忘れてましたが、「浅田飴はおいしい」ということもやっぱこれ触れておきたいっすね(笑)。 シュガーレスで、寝ながら舐めても安心!とか言ってましたが、シュガーレスとは思えないぐらい、上品な甘みがあり、あんまりスースーしすぎないのも、案外アンチの多いハッカ・ミント系が目立つノド飴界にあって、流石の実力者といえましょう。 っていうか浅田飴、親に「ホレ」ってぽんと渡されたことしかなく、買ったことがなかったのでおいくら万円なのか知らず、ちょっ…

  • このアメも好き

    一連の消化酵素ネタから、胃薬から更には全く関係ないノド薬にまで話が広がっていましたけど、概ね書こうと思ったことは触れ終えた感じなので、少しずつまた途中状態だったネタに戻っていこうと思います。 …と思ったものの、一応せっかく話に出してたんで、前回触れていた「京都なんちゃら」というノドシロップにも最後悪あがきのように触れてみますと… (そもそもなぜ「京都」なのか謎過ぎますが、検索して出てきた情報によると、台湾の製品(元々は香港で生まれた)らしいですね。 アジアンショップに買いに行って、何て聞けばいいか分からなかったので、画像のスクショを見せて「これある?」と聞いたら、めちゃくちゃ若いバイトのお姉ち…

  • 最強のノド薬

    前回は一度も使ったことのない胃薬の成分なんかをネタに、キャッキャしていました(キャッキャはしていませんが(笑))。 その「胃薬を飲んだことがない」という話から少し脱線してみようと思うのですが、まず「胃薬を飲んだことがない」とともに「胃腸が丈夫なのです」という自慢も最近の消化酵素記事で何度かしていましたが、基本的に量はめちゃくちゃ食べられますし、「今日は何だか胃腸の調子がよくないなぁ…食欲も湧かないや……」なんて感じたことは生まれてからただの一度たりもないのですが、実を言いますと、ちょっと苦手なものと言いますか、消化の弱点といえる部分も存在するのです。 ズバリ、生魚、つまり刺身やお寿司が、全く食…

  • 胃薬とか

    ここ最近の記事では、消化酵素、特にタンパク質分解酵素について、主なものやそのnomenclature(命名ルール)なんかを軸に、軽く小話的に紹介していました。 関連ネタの最後に、消化酵素と現実世界で触れ合うことがあるとすれば何かと考えてみたときに、これはやっぱり胃薬であろう、ということで、胃薬をちょっと垣間見てみようかと思います。 といっても僕は生まれてこの方胃薬を飲んだことがないのですが、まぁ前回は食べたこともないベジマイトを紹介していましたし、未経験のものでも積極的にネタにして記事を水増しせずにはおれない状況って感じですね(笑)。 (ちなみにさも当たり前のように出したベジマイトでしたが、こ…

  • 内と外

    前回は「protease(プロテアーゼ)」と「proteinase(プロテイナーゼ)」の違いについて、1986年、ちょうどペプチダーゼという概念が生まれたときにまとめられた論文に触れることで、タンパク質分解酵素のnomenclatureを垣間見ていました。 まぁ論文の本文の方は前回の記事をご覧いただくとして、まとめると結局簡単な図でまとめられる、論文中で示されていた以下のスキームの通りだ、って話ですね。 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1147080/より 結局、「プロテアーゼ」というのはより広い概念の言葉であり、タンパク質を分解する酵…

  • プロテアーゼ、プロテイナーゼ、ぺプチダーゼの違いは?

    前回の記事では、Proteinase Kという、めちゃくちゃタンパク質をバラバラにできる破壊力の強い酵素について触れていました。 (といっても、何気に想像していたより完璧に分解するほどでもなく、ちょうど半分、10種類のアミノ酸の結合をスパッと切断する機能をもつ酵素ということでした。 …もちろん、1つの酵素が10種類ものアミノ酸を認識して分解できるってのは、実際かなり強力には違いないですけどね。) …と、そこからまたちょっと別の話に脱線しようと思っていたのですが、今回もうちょい気になるかもしれない部分に目が付いたので、まずそちらから触れていこうと思います。 それがズバリ名前についてで、タンパク質…

  • さらに強力な破壊者

    三大タンパク質消化酵素である、ペプシン・トリプシン・キモトリプシンについて、ごく簡単にその特徴や構造なんかを垣間見ていました。 ペプシンの認識配列はほぼ完全にキモトリプシンにカバーされているものの、一応、ヒスチジンの後で切れるという特徴がありますがこれはまぁ「DまたはE」「H」という2連のアミノ酸が実際の切断対象になるためごく低確率になりますけど、トリプシンの「KまたはR」そしてキモトリプシンの「L、F、Y、W」という認識部位であるため、これだけで6(ペプシンを加えると7)つのアミノ酸で切断されることになりますから、まぁ結構細かく分解(消化)できる形ですね。 例の、こないだ見ていたアミノ酸出現…

  • もう1つのキモいやつ

    消化酵素の話をしているついでに前回は消化の話に脱線していましたが、長々と書いていた割に、結局、 「言ってることバラバラすぎて、結局どういうことなのか、自分の中で上手く消化できかねますわいHAHAHA」 とか適当抜かして、日常生活でいう「消化にいい」がどういうことなのか、放っぽり出して終っていました(笑)。 まぁ結局、脂分より水分が多めで、いわゆる「重くない」ものが消化にいいんだろうな、ってのは推測が立つわけですが、それにしてはマヨネーズとかバターとかが消化に良かったり、パイナップルは消化に悪いってのもちょっと理解に苦しむ感じではありますけど、胃腸が弱っているときは自分の体感で食べたくなるものを…

  • 消化にいいもの・悪いもの

    前回の記事では、これがなければせっかく食べたタンパク質を細かく分解できず、デカすぎて上手いこと栄養として吸収・利用できない、大変偉大な酵素なのです……という感じでトリプシンを取り上げていました。 まぁ別にどの消化酵素も健康な生活を送る上ではなくてはならないものなので、取り立ててこいつだけが偉大ってわけじゃないんですけど(笑)、まぁ消化する上では特に主役級の力を発揮するこれは大変重要だといえましょう。 というか僕は昔から…というか子供の頃、「『消化』ってなんだよ、具体的に何のことなのか、一度も教えてもらったことねーぞ」とか思ってたんですけど、結局消化ってのは、タンパク質も糖も脂肪も、食べて得られ…

  • 偉大な消化酵素トリプシン

    ここ何回かの記事で各生物の合成するタンパク質に、どのアミノ酸がどれぐらいの割合で含まれているかについて見ていました。 「続きます」とか書いていたんですけど、実は特に続きもなかったので(笑)、また少し戻っていきましょう。 そもそものネタとしては、タンパク質分解酵素について見ていた話から脱線した形だったため、そこに戻っていく形ですね。 具体的には、ペプシンに続いて、トリプシンという腸で働く酵素を紹介しており、こちらは「塩基性アミノ酸」(具体的にはリシンとアルギニン)のお尻側でタンパク質を分解する(切断する)という話でした。 あぁせっかくなので、そのトリプシン認識配列のより正確な出現確率を見ておきま…

  • 他のモデル生物はどうかな~?

    それでは早速、人間以外の生物が作るタンパク質は一体どういうアミノ酸構成になっているのか、改めて非常に便利な表を提供してくれていたGenescript社のページの表を参考に、まとめて参りましょう。 本来はアミノ酸の登場頻度というよりも、コドンの利用頻度についてまとめられている表であるため、むしろコドンについて着目するものなわけですが、今回はアミノ酸の使われ方にフォーカスを当てている形になります。 なので、表そのものはリンク先のデータそのものをお借りしたということであえて表自体の引用はせず、アミノ酸の登場頻度(千分率)を計算してグラフにまとめたものを並べていこうと思います。 まずは比較対象となる、…

  • 大豆はどうかな~?

    前回の記事では、当初見ていた古~いデータをきっかけに、何気にコドンレベルで出現頻度がまとめられている表がGenescript社のページで見つかっていたため、それを用いて我らが人間様のもつ全タンパク質に登場するアミノ酸の頻度をチェックしていました。 表のデータをグラフにまとめたものを掲示し、そこで時間切れとなり力尽きていたため、グラフの再掲から参りましょう。 縦軸は千分率であり、全部の数字を合計すると1000になっているわけですが、ロイシンが約100、つまりヒトの全タンパク質のおよそ1/10ほどはロイシンでできているということで、まあまあ中々、BCAAの一員であるロイシンはやはり結構目立つ形です…

  • 多いアミノ酸・少ないアミノ酸

    アミノ酸の出現頻度についてのお話、前回は散布図グラフを見て完全途中状態で終わっていました。 早速続きに参りましょう。 まずそのグラフの再掲からですが、情報を見かけたのがNIMBioSというテネシー大学所在の国立数学・生物学総合研究所の記事で…… www.nimbios.org …記事中の記述はやや説明不足だったので、画像自体は元ネタである1969年のScience誌から直接お借りした感じですね。 https://www.science.org/doi/epdf/10.1126/science.164.3881.788より こちら、縦軸が「実際のアミノ酸の出現頻度」であり、横軸は「理論上の想定出…

  • コドン表再び…

    それでは引き続きアミノ酸ネタから、個人的にちょっと気になっていた、「アミノ酸は20種類あるけど、それぞれどんな割合で使われているんだろう?」というポイントに入っていくといたしましょう。 そもそもその話は、消化酵素ペプシンの認識配列は、[DE]-[FWHY](ついに一文字表記を当たり前のように使い始めましたが、思い出していただけると幸いです)という2連続のアミノ酸だったわけですけど、これを、 「2/20と4/20なので、1/50の確率でペプシンが切断する配列が登場することになるわけですね」 …などと書いていた点に関して…… 「正確には、各アミノ酸の出現頻度は同じではないので、そう単純にはならない…

  • 栄養要求でセレクション!

    ここ最近、「保留中の分子生物学入門シリーズ記事にいつか戻ったらまた追って見ていきたいです」とか言っていたアミノ酸の話に何だかんだで触れている形になっている状況でしたが、前回の記事では脱線ネタとして必須/非必須アミノ酸のグループ分けを見ていたところで、脱線元のネタへと戻っていこうと思います。 …とその前にせっかくなのでまた少し補足から入ってみると、「必須アミノ酸9+1種類」というのはあくまで人間の話であって、生物種によって持っている酵素は全然違うという話であったことを思い出せば明らかな通り(ちょうどこないだ見ていた、パパイヤの持つパパインは、人間は持っていないなど)、違う生物だと必須アミノ酸の数…

  • 必須アミノ酸!

    アミノ酸を大まかな性質ごとに分けて紹介していたのが前回の記事でしたが、前回の話はあくまで化学的な性質に着目したものにすぎず、より日常生活的に身近だと思われる栄養学的にはまた全然、丸っきり違う話にもなるのです……ということにまずは触れていくといたしましょう。 例えば、側鎖部分に炭素と水素しかない、正直化学的には何の特徴もないつまらんクソ雑魚分子と書いていた脂肪族アミノ酸……こいつらは、栄養学や健康食品に興味がある方ならどこかで目にしたことであるであろう、BCAAと呼ばれるやつらもいて、以下の大塚製薬の特集記事なんかにもある通り…… www.otsuka.co.jp 筋肉のエネルギー源・運動パフォ…

  • アミノ酸20種のまとめ

    前回記事では、アミノ酸の3文字/1文字表記の覚え方なんぞをおもむろにまとめ始めた結果、20個触れるのは思いのほか時間とスペースを食ってそれだけで終わっていました。 まぁ覚え方なんて人それぞれで、あの覚え方がスマートってわけでは決してなかったんですけど、僕は最初(高校生物・化学では覚える必要がないので、大学で)覚えたときに、あんな感じで覚えて今に至るという感じのお話でした。 というか、略式表記よりもそもそもの20種類のアミノ酸自体が全く「なんそれ」なんやが……だったかもしれないんですが、これはまぁ、専門外の方は覚える必要なんて1ミリもない話で、逆に専門であればあまりにもよく目にする話すぎるのでい…

  • アミノ酸略式表記の覚え方

    消化酵素ペプシンと胃の関係について見た後、おもむろにもう一つの代表的な消化酵素であるトリプシンについて、話に出すだけ出して時間切れにつき中途終了していたのが前回でした。 せっかくなのでそのトリプシンについてちょろっと触れてみようと思うのですが、まず、こちらは十二指腸~小腸で働くものだということで、強酸の胃とは打って変わって、これらの臓器はアルカリ性の腸液で満たされていることから、トリプシンが機能するpHもアルカリ性になっています。 したがって、例の自己分解の話ではあまり触れませんでしたが、これら消化酵素の純品を保存する際は、自己分解をより防ぐべく、胃で働くペプシンはアルカリ性の溶液に、腸で働く…

  • 胃に穴があかないのはなぜ?

    前回は消化酵素ペプシンが、タンパク質をどのように切断(分解・消化)しているのかを、分子レベルでちょろっと垣間見ていました。 ペプシンは375アミノ酸から成るタンパク質ですけど、実際はたった2つのアミノ酸(どちらも「アスパラギン酸」というアミノ酸)がアミノ酸同士の結合=ペプチド結合を分解するのに直接関わっているということで、例えば遺伝子DNAでそのアスパラギン酸を指定する配列(復習:1アミノ酸はDNAのヌクレオチド3つで指定されるという話でした。具体的にはGATまたはGACがアスパラギン酸を指定するコードです)が変わったら、ペプシンのタンパク質分解能は完全に失われるため、非常に困ったことになり(…

  • 具体的にどうやって切れるのか?

    酵素の話からタンパク質分解の話になり、代表的なタンパク質分解酵素であるペプシンと、生体内に最も豊富に存在するタンパク質の1つであるアクチンを例に、分子レベルでの構造の話をここ何回かの記事で見ていました。 そういえばあんまり意識していませんでしたが、「分子」といえば「酸素原子と水素原子2つがくっついて水分子」みたいな、そのレベルのもの(=原子が複数個で分子)を思い浮かべるかもしれませんが、基本的にある機能をもった一つながりの物質は「分子」と呼ばれるので、炭素・酸素・水素・窒素が組み合わさったアミノ酸も分子ですし… (生体を構成するアミノ酸は20種類あり、一番小さくて簡単なグリシンは炭素2・酸素2…

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