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独りKULT ースケボーに乗った中年、猫と暮らすー https://hitorrikult.fc2.net/

スケートボード、ハーレムアニメ、楽器を嗜みつつ、ラジオを聴いて、文庫本を読んで、猫二匹と暮らす、鼠紳士の独り言。

平林鼠男
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2020/10/20

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  • 恥ずかしくなんかないよ

    「大丈夫?怪我してない?」コンクリートの上で蹲る(うずくまる)僕に、少年は心配そうな表情を浮かべながら声を掛けてきた。僕は片膝を付いて起き上がりながら、その問い掛けに対して「落ち込んでる」と答えた。「そのスケボー乗ってみたい!」キラキラとした眩しい瞳を向けてきたのは初めて見る少年だった。年のころは10歳くらいだろうか。彼はBMXと呼ばれる競技用自転車に跨っていた。スケートボードパークで時々スケボー以外の...

  • 自分の気持ちが自分で分かっていない事を自覚する

    「自分の事なのだから、自分で決めればいいじゃない!?」ハンドルを握る友人は語気を強めてそう言った。確かにその通りである。もう自分の気持ちが自分で分からなくなった。お互いの髪型の話になった。独身の中年男性が二人でする会話ではないと思いつつも、他に提供できる話題もないのでこの会話のキャッチボールを続ける。「その髪切りたいって言ってたでしょ?切らないの?」そう言われ、僕はもうすぐ腰まで届きそうな程伸びた...

  • 憂鬱という言葉の意味をずぶ濡れで考える信号待ち

    出勤時間を知らせるアラームが鳴る。どうやら世間は祝日らしいが、会社は日曜のみ休みなので普段の月曜と同じように、適当な服を見繕い、適当に歯を磨き、適当に顔を洗って家を出る。細かな霧雨が中空を舞っている事に、スクーターに跨ってから気付いた。今更、雨合羽を羽織るのは面倒なのでそのままアクセルを回す。路地から通りへ出る最初の信号機の前で、LEDが青に変わるのを待っている間、落ちてくる雨は強さを増し、適当に選...

  • 運命について細い月に向かって祈る

    「今日、元気無いけど何かあった?」スケートボードパークからの帰路、運転席でハンドルを握る友人に思い切って聞いてみた。ハツカネズミが駆ける回し車のようにカラカラと空回りする僕のやる気とは裏腹に、余りにも元気のない友人が気になったからだ。「うん、息子の事が気になってね、俺だけがスケートボードを楽しんでいい物かと思ってさ。」友人の息子は数日前、スケートボード中に足の骨を骨折したのだ。彼自身も、息子と同じ...

  • やる気の無さは伝染するが、独りでやる気を出しても空回りする。

    ここ数日、夏がUターンして戻ってきたような陽気が続いている。頼んでもいないのにご苦労な事だ。冬特有の天井の高い空から似つかわしくない日差しが降り注ぐ、灼熱のスケートボードパークに到着したのは昼前の10時であった。一緒に行こうと約束していた友人から、「二日酔いなので今日は行けない。」と連絡があった時にはもう家を出た後だ。かれこれもう2時間程、スマートフォンでニュースサイト見たり、SNSをチェックしたりしな...

  • 元妻と会った。蜜柑をくれた。

    食事に興味が無い。こう言うと大げさかもしれないが、

  • PCR検査を受け吊り橋を渡りきる

    それはもう、壊れかけて揺れるつり橋の真ん中で、立ち往生している気分であった。荷揚げの仕事を終えたとある日の夕暮れ、今日は自分にご褒美を進呈しようと、麺や堂幻に立ち寄った。券売機にて、ここ最近のお気に入りである、塩つけ麺のボタンを連打。カウンターについて麺の湯で上がりを待っていると、珍しくスマートフォン着信があった。「実は、先日のイベントでコロナ感染者がでまして、もし体調に異変が出ていたら保健所に連...

  • 怪我自慢と合わない目の焦点

    スマートフォンが発したLINEの通知音で目が覚める。首の痛みで外を見ずとも今の天気が分かる。きっと雨だ。重い頭蓋骨を片手で支えながら起き上がり、ベッドから転がり落ちていたスマートフォンを拾い上げた。LINEのメッセージは知人からであったが、瞳のピントが全く合わないため内容が全く分からない。諦めて顔を洗いに立ち上がる。窓から覗く景色は予想通り雨に煙っていた。雨の日は、体中のあらゆる古傷が痛む。高校生の頃に断...

  • マイナンバーを写真に撮る夢

    年末調整の時期である。毎年この時期に僕を慌てさせるのは、自分のマイナンバーが分からない事である。例年は提出期限のギリギリになって、妻に通知カードの番号を確認してもらい、それをLINE等で貰って提出しているのだが、今年は勝手が違う。部屋の番をしている猫に頼むわけにもいかない。もう頼れる人は居ないのだ。配偶者の有無の

  • 猫の家出と口臭

    猫が家出をした。過去のガールフレンド達のヒステリーと同じく、定期的に起きる事件である。その原因の殆どが僕にあるという事も同じだ。駐車場にバイクを止めて帰宅。玄関を開けるといつもは玄関口で僕の脛(スネ)に頭を擦り付けてくる猫が、時々扉を開けると同時に廊下へ飛び出し、そのまま外階段を駆け下りて閑静な住宅街の中に消えていく。大体は翌日の夜に名前を呼びながら近所を歩くと、その声に答えるように鳴き声を上げなが...

  • 前世ほどの仄かな記憶

    僕は生まれつき水が苦手である。その原因を探ろうと、一度

  • 時間を食べてしまう動物はどんな声で鳴くのか

    珍しく朝早く目覚めたのは、昨夜9時過ぎに床に就いた所為だろう。友人との約束の時間は10時だ。スマートフォンに表示された時刻をみるとまだ4時間以上も時間がある。毎週日曜には猫のトイレシートを交換すると決めている。そのあと掃除機を掛けて、シンクに溜まった皿とグラスを洗って、顔と歯を適当に洗い流せば丁度良い時間だなと思ったのだが、ぼんやりとTVでバイデンとトランプの大統領選の泥仕合を眺めていたら、何一つ出来な...

  • 今度は女子サッカー選手のひき逃げ事件

    俳優の轢逃げ事件に続いて、今度は女子サッカー選手の事件についての記事がネットニュースに上がっていた。今回は怪我を負わせて逃げただけでなく、免許証の未更新による、無免許運転の疑いがあるとの事で、また違った目線からの批判が集まっているようだ。当然僕には彼女を非難する権利はない。何故なら僕の未更新の免許証で暫く運転をしていた経験があるからだ。あれは僕が普通自動車の運転免許を取る前、原付免許しか持っていな...

  • 一人称単数(村上春樹)

    保管スペースや持ち運びの利便さの為に、小説は基本的に文庫本しか買わないのだが、AMAZONのオススメに表示されたのでついつい購入してしまった、村上春樹の新作短編集「一人称単数」幸か不幸か、僕の周りに村上春樹ファンは居ない。そもそも小説を読む知人は一人も居ない。ノーベル賞発表時期にいつも取り沙汰されている、通称「ハルキスト」と呼ばれるファンの方を見ていると、本当に僕と同じ小説を読んだ上での感想なのかわから...

  • 40歳から始める正しい箸の持ち方

    全身が悲鳴を上げている。昨日の荷揚げの仕事による筋肉痛で、脳は目覚めているのにベッドから体を起こすことが出来ない。暫く手元のスマートフォンでニュースサイトを流し読みしていると、とある動画が話題になっているという記事が目に留まった。小さな子供でも動画を見るだけで

  • お父さんと呼ばれて

    僕がスケートボードパークに行くと、よく子供たちに絡まれる。比較的子供の多い野外の音楽イベントに行った時もそうだし、重い腰を上げて知人のビーチパーティーやBBQに足を運ぶ時もそうだ。身長が小さい為に目線が近くて怖くないからなのか、いい歳をしても短パンを履いているからなのか、はたまた精神年齢が恐ろしく低いことを見抜かれているのか、何処に行ってもそこに居る子供たちは僕を取り囲んでちょっかいを掛けてくる。僕...

  • 轢き逃げ事件のニュースを見て自覚する

    人気俳優が轢逃げをしたというニュースが連日報道されていた。ニュースサイトによると、その俳優が運転する車をUターンさせたところ、直進してきた二人乗りの二輪車と接触したにも関わらずそのまま走り去ったという。朝の情報番組でも取り上げられており、その俳優が出演する映画が公開直前であった事も重なり、大きな話題になっていた。怪我人を救護することなくその場から離れた俳優を非難するコメントが、夕方の赤とんぼのよう...

  • ブリトー

    珍しく友人と休みが重なった日曜日、待ち合わせをしてスケートボードパークへ行ったのだが、1回目のライディングで僕が足を負傷した。スパインでバランスを崩し、コーピングの上に残った右足と、スケートデッキと共に前方のボトムへと落ちてゆく左足とが、股裂きのような体勢で離れてゆく。其々の足首にロープを結び、二頭の馬が引き合うという処刑法が昔あったと云う。内転筋の痛みにのたうち回りなが、ら見た事のないその光景を...

  • 満月とサヤエンドウ

    ビルの谷間から差し込む月光を浴びながら、久々の繁華街を歩く。小さなミュージックバーで開催される音楽ライブを観に行く為だ。スマートフォンの地図アプリを見ながら目的の雑居ビルに入り、エレベーターで3階に上り、受付でドリンクチケットを受け取って会場に入った。久しぶりに聞く、大きなボリュームの生演奏は素晴らしい。25人限定のイベントだったのだが会場のミュージックバーがそもそもキャパ30人位の規模なので、隣の客...

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