118回目「96時間」(ピエール・モレル監督)
『96時間』というタイトルだが、実際の上映時間は93分。93分間全く無駄がない。 ストーリーをざっくり説明すると、リーアム・ニーソン扮する元CIA工作員がフランス旅行中に誘拐された実娘を96時間以内に救い出す、というもの。それだけの映画。深さも奥行きもないけど、スピード感がある。それがいい。王道の娯楽映画である。 少なすぎる手掛かりから、犯人を追い詰めていく過程がとてもスリリングで手に汗握る。悪役は分かり易く悪者で、ヒーローは分かり易くかっこいい。悪者がやっつけられるのでカタルシスがある。ラストのあっさりとしたオチも良い感じ。観客が楽しむポイントを熟知しており、それを忠実になぞった映画である。…
2024/07/24 15:43