115回目「マッチ工場の少女」(アキ・カウリスマキ監督)
最近では『枯れ葉』で監督に復帰したフィンランドの巨匠、アキ・カウリスマキが1990年に撮った映画。 アキ・カウリスマキの映画は初期の作品を除いて殆ど観ている。『マッチ工場の少女』も10代の頃に一度観た。70分弱と短く、あまり印象に残っていなかったのだが、この度、アマプラで無料で配信されていたので15年ぶりくらいに再見した。 マッチ工場で働く少女、というには成熟しすぎている女性が主人公。アキ・カウリスマキの殆どの映画の登場人物がそうであるように、この女性も地味で貧しい不器用な労働者である。恐らく、恋愛とは無縁の境遇で日々を慎ましく暮らしていた、というのが推測される。そんな彼女が、ダンスホール(?…
2024/06/24 23:52