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2020/08/07

  • 114回目「パルタイ」(倉橋由美子:新潮文庫)

    映画『関心領域』の感想を書こうと思ったが、やめる。すでに多くの人が、ブログや動画でこの映画の感想を述べ解説している。幾つか拝見したが、そのどれもが非常に得心のいくもので、今更自分如きが、このブログで言及しても意味がないと思ったからだ。 ただ、沢山の人に観て欲しい映画である。そして、観た人と語り合いたい映画である。自分は、映画館で2回観た。同じ映画を映画館で日を開けずに二度観るのは久しぶりの経験だった。「面白いから2回観た」という訳ではない。一回目の鑑賞で、不明な点が幾つかあり、普段ならスルーするのだが、この映画に関しては、不明なままにしておく事がどうにも心の居心地が悪く、数日後に2回目の鑑賞し…

  • 113回目「ヴィーガンズ・ハム」( ファブリス・エブエ監督)

    以下の粗筋は、ウィキペディアからの抜粋。 「ソフィアとヴァンサン夫妻は肉屋を営んでいるが、経営が思わしくない。2人の結婚生活もうまくいっておらず、友人で商売敵でもあるステファニーとマルク夫妻の嫌味な言動にも苦しめられている。 そんなある日、過激派のヴィーガンらによって店を荒らされる。後日、実行犯のうちの1人を誤って轢き殺してしまい、死体を処理するため遺体を解体し”イラン豚”として店で売ったところ町で評判となる」 ウィキペディアに紹介されている粗筋はここまでなので、もう少し続きを説明すると、 人肉販売で、店が繁盛した事に味をしめた夫婦は、街に繰りだして次々とヴィーガンを殺害し、人肉を売り続ける。…

  • 112回目「海辺のカフカ:村上春樹(新潮文庫)」

    村上春樹は中学生かそこらくらいに『ノルウェイの森』を読んで、ナルシスティックな世界観がどうにも自分には合わないと思い、それ以降、読むのを敬遠していた。どうせ、ちょっと影がある感じのミステリアスなイケメンが生の喪失感に悩むような話なんでしょ、と高を括っていた。と、同時にハルキストと言われる村上春樹大好きな感じの人達が、どうにも苦手であった。ジャズ聴きながらウイスキーのウンチクを垂れる人種だと思っていた。 ところが、2年くらい前に、何かのきっかけで『蛍・納屋を焼く』という短編集を読み、なんやけっこうおもろいやんけ、と思い直し、やはり読まず嫌いはダメだと考えを改め、この度、長編の代表作のひとつ『海辺…

  • 111回目「灯台へ」(ヴァージニア・ウルフ:岩波文庫)

    めっちゃ久しぶりのブログ投稿です。 ヴァージニア・ウルフの『灯台へ』は、自分的にはカフカの『城』よりも難しかった。 家父長制への批判みたいなものがテーマになっているのは分かる。 が、そんなことより登場人物たちの会話が面白い。 第一部のラスト近くに家族・客人を集めての晩餐シーンがある。 このシーンがすごい。会話というのはつまるところ駆け引きである。お互いが心の内部で思っていることを交互に口に出すだけが会話ではない。事実は徹底的にその逆である。如何に本心を隠すか。隠しながら、如何に相手を自分の思い通りの場所へ誘導できるか。ラムジー夫人が、その事のみに腐心しながら相手と交わす晩餐のシーンは、言葉の格…

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