絶賛上映中のヨルゴス・ランティモスの新作。新作が公開される度に毎回映画館で観るのは、ランティモスとアルモドバルです。なんとなく、好きなんです。 それぞれ独立した3つの物語。 はっきり言うと、3つの物語ともストーリーを思いつくままに書いたような手触りがあり、かなり荒唐無稽だ。いや、それぞれ粗筋はあるのだけれど、登場人物のバックボーンとか、行動に至る理由などが意図的に省略されてる感じがする。 例えば、1話目。 ある男に絶対的に服従して、生活を管理されてる男の話。普通なら、なぜ彼らは支配・被支配の関係になったのか、その理由というか、そのような関係に至った過去の背景なんかを描いたりしそうだが、そういう…