動作改善には、統計でなく、一人のための気づきを大切にしよう!
統計 統計は凄く便利であり、 正当性、信頼性には欠かすことのできないツールです。 しかし、我々、理学療法士が動作の改善や、痛みの改善をさせたい場面では、 例え、研究報告、論文により正当化されていたとしても、 当てはまらないことが多々みられます。 それは、そこに行き着くまでの、 その人の生き方、動き方、個性はみんな全く違うからです。 同じ場所の痛みでも、動き方が違うので、アプローチは変わってきます。 だから、統計も大事だけども、 一人の気づきを最も大事にして、 臨床に入りましょう! 気づかせるツール、実践するツールを良いところで、使えるかが最も大切‼
私自身は昨年は4つの学会発表をさせていただきました。 科学ってなんだ?って話を本当に簡単にしていきます 科学scienceはギリシャ文明の哲学から生まれました 日々の生活での疑問、質問、思うこと…謎、 日々の臨床での疑問、質問、思うこと…謎 が、本当にこうであるかを考え、統計を用い、結論付けることで 本当にこうだと言えるようにします つまり、日々のことや臨床が先を走っていることが大部分なわけです だから、 誰しもが、暮らしている中で、 何で?こうなるんだろう。 何で?こうなることが多いんだろう。 研究でこう言われているけど、臨床では当てはまらないな。 こういうことがわかったら、根拠あるアプロー…
理学療法士、介護福祉士、看護師… 介助・介護の現場で、よく使用するのが”てこの原理”であるが、 我々が学習した”てこの原理”は実際に使えるのか?を考えてみよう。 我々の教育課程で習った”てこの原理”は、 下のスライドだ。 無知 てこ 図のように、 腕木に厚みなし たわない 支点は点 G1、G"の物体の高さは同じ 体積0 と定義した”てこの原理”である こんな状況は現実にはありえないのである‼ 実際には、下のスライドである。 無知 てこ② 腕木に厚みがあり、同じ厚みではない しかも、腕木はたわむ可能性もある 支点は点ではない 腕木が動くと、支点もどんどん動く 体積は0ではない このように現実の”…
まず前回の記事をご覧下さい。 kenkoupt.hatenadiary.jp その上で、 今回は、理学療法士は患者に気づかせるアプローチをしてほしいというお話をしていきます。 まずこちらのスライドをご覧ください。 患者自身が感じることが大事 我々、人間は無知であります。 というのも、動きのことで言うと、 産まれてから、寝返り、四つ這い、立位、立ち上がり、歩行… 何一つ、やり方を教わることなく、知ることなく、成長していきます 結論、動きの事なんて、誰も知らないのです 自分自身のこともわからないのです 確かになぁーと思いました なのに理学療法士は、その人のことを分かっているかのように、 正常歩行と…
実習生や新人の担当をさせていただく機会が増えました。 近年、実習のあり方も改訂されるようになり、 レポートやデイリーの廃止、 自宅での学習は1週間で5時間まで(つまり1日1時間まで) と大幅に変わりました。 これはこれで良いとは思います。 ただ、これ以前に私が思うことは、 自分なりの考察力が低下するのと同時に 臨床力は極端に落ちてきているなと思います。 最近は私の学生時代、新人時代と比べ、 書籍・文献の数が膨大に増加しており、 それらの質も上がっています。 ただ、その反面、書籍・文献に頼りすぎていて、 まず、自分で覚えようとしなかったり、 どうしてもその枠組みから変化させることが できなくなっ…
まずは、下の2つの記事をご覧下さい。 kenkoupt.hatenadiary.jp kenkoupt.hatenadiary.jp 術後には疼痛が出現します 安静時疼痛、体動時疼痛、支持時疼痛… 疼痛の原因は、 炎症によるもの 術創部によるもの 組織の修復によるもの… で、その疼痛は強いと、離床が遅れます 離床が遅れると、いいことはありません(上記事参照下さい) だから、疼痛を抑えるために オピオイドを用い、疼痛管理を行います 疼痛は個人差が大きいので、 PCAにて自己調整を行います 徐々にオピオイドにより、疼痛は弱まって、 リハビリが開始できるようになります よし、 ようやく積極的にリハビ…
画像はPTAです。 今回の記事では全く関係ありません(笑) 今回はPCAについて書いていきます。 PCAと聞いて、答えられる方いますか? 意外の意外に、答えられない方が多いのではないでしょうか? まずは前回書いた記事を見てから、今回の記事を読んで下さい。 kenkoupt.hatenadiary.jp ここの最後で、 臨床上思うことは、 術後の疼痛は個人差が大きいため、 鎮痛薬の必要量には個人差がある!!ということです。 では、どっやってその個人差を埋めているでしょうか? そこで出てきたのが、 PCAです!! 自己調整鎮痛法です。 痛みは患者自身しかわからないため、 患者が必要時に操作し、投与…
手術後の疼痛について簡単に書いていこうと思います。 大腿骨頸部骨折術後、腰部脊柱管狭窄症術後、変形性膝関節症術後… 今回は整形疾患の術後について書いていきます。 手術後には疼痛があります。 どんな疼痛なのでしょうか? こちらをご覧下さい。 術後の疼痛① 手術日を0病日とします 0病日~5病日までには、 安静時痛:組織損傷、炎症によるものの痛みが続きます また、 体動時痛:勝負が動くことによる痛みが続きます いずれも組織の修復のための痛みと考えていただければ良いでしょう そして、 5病日~数日は、 体動時痛が安静時痛消失後も数日間続きます この疼痛が強く、長く続くと離床遅延し、活動量も減少するた…
前々回までは 脊柱管狭窄症の治療と検査について書きました。 触り程度で、わかりやすいように書いたので、 物足りなさもあるかもしれませんが、 臨床ではこの程度知っていれば良いと思います。 では、本日は、 腰部脊柱管狭窄症の鑑別 および理学療法についてのエビデンスについて 書いていこうと思います。 脊柱管狭窄症はどんな症状があるのが特徴でしょうか? 鑑別するのはどうすれば良いでしょうか? そうです。 脊柱管狭窄症① 座っていれば痛みを感じません。 腰をかがめると痛みは改善します。 そして、歩行時に開始痛が増強します。 これが主です。 歩行時に下肢痛が増強しなければ、腰部脊柱管狭窄症の可能性は低いと…
ちょっと一休み。 ここで記憶力・学習効果を高めるには…という話しをします。 こちらのスライドをご覧ください。 エビングハウスの忘却曲線 これは、有名な研究結果です。 エビングハウスの忘却曲線といいます。 すごく興味深くて、おもしろいグラフだと思いますので、 皆様もご参考にしていただければと思います。 縦軸を覚えている%パーセンテージで、 横軸を学習後の日数としています。 学習してから20分後には、42%忘れており、 1時間後には56%忘れています。 これすごくないですか? 1時間で半分は忘れているのです。 自分のことを振り返ってみると、確かに、忘れているな… 半分も身になっていないな… 1日後…
今回の記事をみる前に、こちらの①②をご覧ください。 kenkoupt.hatenadiary.jp kenkoupt.hatenadiary.jp ①ではプリンクという治療法について ②ではミエログラフィ―という検査について そして、今回は、ミエログラフィーで特定できた狭窄部位への 神経ブロック注射について書いていきます。 整形外科で働いていると、 よく神経ブロック注射という言葉を聞くかと思います。 これが適当に打っても効果は少ないのですが、 ちゃんと特定できていれば、一定の効果はみられている現状です。 私のクリニックでは疼痛が激減することもあります。 神経ブロックについて スライドのように、…
前回の記事ではプリンクという点滴について書きました。 こちらをご覧ください。 kenkoupt.hatenadiary.jp プリンクで改善しない場合、 血管・血流由来のしびれ・疼痛ではないことが分かりました。 神経由来のしびれ・疼痛と分かったら、 部位を特定してしていくミエログラフィーという検査を行っていきます。 聞いたことありますか? ミエログラフィーについて書いていきます。 ミエロこと、ミエログラフィーってなんでしょう? 施行後、患者さんから、よく聞く言葉。 痛いの? どんな検査なのよ。 脊髄の形状・交通性を診断するための臨床検査で、 脊髄、馬尾神経の圧迫病変の有無を評価します。 方法と…
腰痛というと、 ぎっくり腰、慢性腰痛症 腰椎椎間板ヘルニア、腰椎分離症、腰椎すべり症 腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群…などがあります。 今回は腰部脊柱管狭窄症について書いていきます。 高齢者だけでなく、今はスマホ病・PC病の世の中で、 若年者でも増えているので、若いうちから気をつけていきましょう。 私の知識・臨床経験を基に書いていくので、 皆様と違う所もでてくるとは思いますが、ご了承下さい。 さて、 腰部脊柱管狭窄症ってどんな疾患かを答えられますか? 若手理学療法士・中堅理学療法士に質問すると、 えーっと、 腰からの神経が圧迫されてしびれが出る疾患… 間欠性跛行がでる疾患… と答える方が多いで…
ウロバック、ウロカテーテル 本日はウロバック、ウロカテーテルの管理について書いていきます。 病院、施設で働かれている方は必ず見たことがあり、扱ったことがあると思います。 クリニックでは、あまり見ないかもしれませんが、目にしたことはあると思います。 ところで、このウロバック、ウロカテーテルってなんでつけているんでしょうか? ・尿路の閉鎖がある場合 ・神経因性の尿閉がある場合 ・尿量を測定した場合 ・術後の場合 これらが考えられます。 今回は、大腿骨頸部骨折術後という想定にします。 まず、看護師としては、どうしたいでしょうか? ”早く尿道留置カテーテルを抜きたい” これです。 ちゃんと根拠がありま…
さて、本日は大腿骨頸部骨折後に人工骨頭置換術のアプローチ方法について みていきましょう。 学生だったり、若い理学療法士、 急性期の病院に行ったことがない理学療法士、 が想像できるように書いていきたいと思います。 ただ、私の考えなので、鵜呑みにしすぎないように、 職場の先輩、医師に聞いたり、自分で調べたりしてみて下さいね。 私が学生の時(15年前くらい)の主流は後方アプローチでした。 そして、術後の脱臼肢位は股関節屈曲・内転・内旋!! これは嫌という程、徹底して関節操作や、ADL練習を行っていました。 が、今の主流は前側方アプローチが多くなってきています。 なぜかというと一言で言ってしまえば、 …
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