座っている姿勢、立っている姿勢などの姿勢… 立があがる動作、歩く動作、走る動作、物を持つ動作などの動作… 自分なりの理想像をもっていますか? こうして聞いた理由は、 この質問に答えられる実習生や新人理学療法士は 少ない現状だからです。 中堅理学療法士でも答えられないことは多々あります。 だけども、考えてみてください。 我々は患者を相手にするわけです。 患者の姿勢や動作を改善させるわけです。 一つ一つの姿勢や動作への自分なりの理想像、目標がないのに どこを目指してアプローチしていくのでしょうか? 適当ですか? なんとなくですか? 良くなればいいですか? 理想像・目標なき介入は 理学療法士の力では…
もっと、もっと どんどん、どんどん 人間の動き方・感じ方・反応 を経験しよう!! 絶対に臨床につながるものは大きいよ!! ここまで読んで下さり、ありがとうございました。 私がいつも思っていることを簡単にまとめさせていただきました。 少しでも考え方の参考になればと幸いです。
コロナウイルスがパンデミックになり、 1年半が経過しました。 我が国、日本では感染拡大は全国に蔓延してきています。 しかも、様々な変異型のコロナウイルスがです。 感染は止まりそうもないので、 できる感染対策を引き続き、行っていくしかありません。 行動制限を含め、感染対策が大変ですけど、 みんなで乗り越えましょう。 近況として、 コロナウイルスワクチンの接種が 医療従事者、高齢者と進んでいます。 7月末までに、医療従事者および高齢者は完了するとの報告もあります。 その後、ようやく一般成人の方も接種が始まっていく予定みたいです。 早く打ちたいと期待している方が多いのではないかと思います。 そんな気…
”端坐位で体幹右側屈位” 臨床場面において、普段の生活において、 いろんな場面で遭遇します。 理学療法士ですから、すぐに姿勢や動作に目がいってしまうのです。 臨床場面では、 脳血管障害の患者さん、整形の患者さん、内部の患者さん、 フレイル・サルコペニアの患者さん… 色んな患者さんにこの非対称性な姿勢は見られます 特に脳血管障害の場合は、片麻痺で左右のどちらかに麻痺がでることにより、 筋肉のコントロールがきかなくなるために 非対称性の端坐位姿勢は出やすくなります また、この非対称性の端坐位姿勢は、 臨床場面だけでなく、健常な方でも若年者でも多く見られます では、なぜ、このような端坐位姿勢をとって…
コロナウイルスがパンデミックになり、 1年半が経過しようとしています。 まだまだ、感染は止まりそうもないので、 できる感染対策を引き続き、行っていくしかありません。 行動制限を含め、感染対策が大変ですけど、 みんなで乗り越えましょう。 近況として、 コロナウイルスワクチンの接種が 医療従事者、高齢者と進んでいます。 まだまだ、行き渡っていませんが、 着々と進んでいく予定と報告されています。 私自身は理学療法士であり、 医療従事者にあたりますので、 1回目のワクチン接種を一足早くさせていただきました。 皆様には、感謝申し上げます。 今回は先行接種した経験を踏まえ、 接種後の疼痛について 理学療法…
子供の頃、しゃっくりが止まらなくなった経験はありませんか? 子供に限らず、大人になり、泣くことがあり、しゃっくりが止まらなくなった経験はありませんか? そんなしゃっくりを止める方法について考えていこうと思います。 私は理学療法士であり、普段、臨床で呼吸器の障害の患者さんを担当しています。 この呼吸器への知識・技術を日常生活(普段)で使わなければ、損だと思います。 理学療法士によくあるのが、病院から出たら、普通の人。 私はこれが、すごく嫌でした。 病院で入院した患者さんしか相手できない弱さ。 医師がいないと患者さんを相手できない弱さ。 家族や身の回りで起こる、腰痛、膝痛、靭帯損傷、姿勢の悪さ、歩…
皆様、ボレーシュートをしたことありますか? あると答えた方は思い出してみてください。 ないと答えた方はイメージしてみてください。 ボレーシュートは、 ボールの重心を感知し、自分の重心を整える必要があります。 バッティングは、 ボールの重心を感知し、自分の重心を整える必要があります。 また、バットの重さ、重心を感知し、利用する必要もあります。 さて、 ”ボール重心を感知し、自分の重心を整える”と、 簡単に言いましたが、 これは簡単なものではありません。 頭で考えてできるものではありません。 頭で考えないで、感覚的に何回も練習すると、 身体が覚えてくれるものです。 ボディイメージ、ボディスキーマを…
さて、今回はなんだかんだ大事な機能である、バランスについてです。 現在、私はクリニックに勤めているのですが、 整形疾患でリハビリテーションの対象となった患者さんのほとんどが バランスが悪いのです。 逆に言うのならば、 バランスが悪いから整形疾患になりやすいと言っても過言ではないくらい多いのです。 これは大人、高齢者だけの話ではありません。 ロコモ・フレイルだけの話でもありません。 子供もです。 で、そのバランスを向上させるのは、 簡単ではありません。 なぜなら、前回お伝えしたように、 様々な情報を頭頂葉で統合して行う機能だからです。 kenkoupt.hatenadiary.jp そして、統合…
運動…動作…日常生活は、 ほとんど無意識的に行われていることが多いです。 いわゆるボディスキーマ。 ボディスキーマについては過去の記事をご覧ください。⇩ kenkoupt.hatenadiary.jp なるほど! 無意識で行っていることは分かりました。 けど、どのようにして無意識で動作をとっているのでしょうか? 頭の中をみてみましょう。(下のスライドをご参照下さい) 頭の家には脳(大脳)があります。 いわゆる脳みそです。 脳みそには”しわ”があります。 その”しわ”には境界があります。 頭の前の方には”前頭葉” 頭の外側には”側頭葉” 頭の後ろには”後頭葉” 頭のてっぺんには”頭頂葉” この4…
皆様、上のスライドのように 相手のあくびを見ていたら、自分もしてしまったことありませんか? ほとんどの方が”ある”と答えると思います。 これはミラーニューロンが働くからです 相手を自分に移してしまう、置き換えてしまうニューロンです つまり、相手のことを、よく見ることで 自分に置き換えることができるのです だから、 スポーツでいうのならば、 できる人のプレーをみることは脳を活性化することになりますし、 勉強でいうのならば、 できる人の勉強のやり方をみることでも脳の活性化ができます 一番、ミラーニューロンが働いているいるな…と感じる場面は、 子供です 子供は親の事をしっかりと映し出してくれます 親…
最近、つくづく思います。 数値目標をクリアするかの評価は楽だなって!! 理学療法士の臨床場面をのぞいてみましょう。 評価内容をみてみると、 MMT 膝伸展2 屈曲4 膝ROM 屈曲100度 伸展-15度 TUG(Timed up & Go test) 16秒24 10m歩行 21秒23 こんな風に記載されています。 これって客観的で一見、良いように思います。 だけど、大事なことは数値ではないと思いませんか? 大事なことは数値ではなくて、 なんでその数値になっているか!!です。 どうして筋力がMMT2なんだろう? どうしてROMが膝屈曲100度なんだろう? どうしてTUGが16秒なんだろう? →…
痛みは冷やすとなぜ消えるを簡単にスライドにまとめました。 1枚のスライドです。 痛みは情報伝達が遅い神経線維を介し、脳へ伝わります。 冷たさは情報伝達が速い神経線維を介し、脳へ伝わります。 だから、痛みよりも冷たさの方が感じる!! スポーツやっている人 とにかく急性の痛みにはアイシングですよ 炎症所見がある時はアイシング これ覚えておいてください!! 短いですが、 意外に知らない人が多いので、まとまておきました!!
皆様、自分の生活を考えてみて下さい。 意識して行っている動作ってどれくらいありますか? 朝目覚めて→どうやって起きようとか、左右どうちらに起きようとか… 歩く→どっちの脚から出そうとか、カーペットを跨ぐために脚を挙げようとか… 御飯食べる→どっちの手で食べようとか、口元にどうやって運ぼうとか… 靴を履く→左右どちらから履こうとか、指は曲げて足首は曲げてとか… 全部、無意識で行ってますよね。 これらを意識して行っているならば、生活が、動きが一杯一杯なんだと思います。 そこで重要なのが、 ボディイメージとボディースキマです。 ボディイメージ まず、ボディイメージは自分の身体について、 学習(経験)…
皆様、ペリパーソナルスペースという言葉を聞いたことがありますか? 我々、理学療法士にとって、ペリパーソナルスペースが大変重要になってきます。 ご存じない方は、お付き合い下さい。 下のスライドをご覧下さい。 ペリパーソナルスペース peripersonal space ペリパーソナルスペース (上図の青のスペース)は、 身体を取り巻く、腕が届く範囲のこの目に見えない空間体積であります。 また、バットや車、帽子などを身に着けた時は、 それが身体の一部となるため、その先までがペリパーソナルスペースとなります。 日常で歩いている時、無意識に足の下の石をまたいだり、よけたりしています。 脳は常に空間をモ…
皆様、ペリパーソナルスペースという言葉を聞いたことがありますか? 我々、理学療法士にとって、ペリパーソナルスペースが大変重要になってきます。 ご存じない方は、お付き合い下さい。 下のスライドをご覧下さい。 ペリパーソナルスペース peripersonal space ペリパーソナルスペース (上図の青のスペース)は、 身体を取り巻く、腕が届く範囲のこの目に見えない空間体積であります。 また、バットや車、帽子などを身に着けた時は、 それが身体の一部となるため、その先までがペリパーソナルスペースとなります。 日常で歩いている時、無意識に足の下の石をまたいだり、よけたりしています。 脳は常に空間をモ…
私は普段の臨床で、 ロコモ・フレイルだったり、 疼痛性の運動器疾患、 若年の頚椎症、腰椎関節症…などなど 様々な疾患をみさせていただいています。 動きがおかしくなった 痛みが出た なんか変 しびれが出た 重だるい… 様々な症状がありますが、 診ていくと、ほとんどの方に筋スパズムがみられます 筋スパズム 筋スパズムとは、 筋の持続的な攣縮により筋内圧が上昇して 同時に血管のスパズムも生じて 虚血が生じていることです。 つまり、なんらかのことがきっかけで、 筋緊張が高く、いわゆる力が抜けきれなくなった状態が続き、 筋内の血管を圧迫して、 虚血状態(血が通わない)となってしまうというわけです メカニ…
今回は姿勢保持筋を鍛えるには?というお話をしていきたいと思います。 こちらも理学療法士でなくてもわかるようにしていきます。 立つために姿勢を保持するためには、 簡単にいうと背部側の筋を働かせ、直立に保つ必要があります。 その際、腹部側の筋肉は伸びています(張力を保っている) これらの姿勢保持筋の筋の収縮の仕方(筋の長さは変わらない)を 等尺性収縮といいます。 では、この姿勢保持筋を鍛えるには、どうすればいいのでしょうか? 最近では色々な方法が報告されていたり、紹介されていますが、 なかなか気軽にどこでもできる運動が紹介されていない現状です。 みなさん、難しく考えないで下さい。 ただ、毎日一度は…
最近、臨床において振り返ることがある。 さて、筋の収縮とは…? そう聞かれてなんと答えるか。 みなさんも、答えてみてほしい。(1分以内に端的に) 今回はそんな筋収縮について書いてみることにした。 理学療法士でない方でもわかるようにしていく。 単収縮(攣縮) 筋は神経に電気信号が流れることにより、収縮する。 神経による1回の刺激で1回収縮することを単収縮(攣縮)という。 この単収縮は、日常において腱反射や、しゃっくり、心筋の動きに使われている。 だから、運動には使われていない収縮である。 強縮 単収縮が終わらないうちに、2つ目の収縮…3つ目…4つ目が起こる。 これを強縮と言い、運動時の筋収縮は強…
理学療法士の指導者(バイザー)、 実習生の方はすでに知っているとは思いますが、 最新の臨床実習指導の重要事項をこのブログにてお伝えしていきます。 聞いたことない、見たことないよ…とか まだ詳しくは知らないよ…とか あまり興味がない…とか 自分には関係ない…とか 思っている人ほど必ず、最後まで目を通してほしいです。 近年、実習指導規則が改訂されたのですが、 きっかけは指導者側の行き過ぎた指導方法により、 実習生を追い込んでしまったことによるものです。(ご存じかと思いますが…大変重要) きっかけを詳しく知らない方は、まず調べましょう。 それでもわからない場合は、職場の先輩、学校の先生にお尋ねくださ…
ついに100記事達成‼ 1ヶ月に15記事を目標に書いてきました。 通常の仕事をして記事も書くことは決して楽なことではありませんでした。 だけども、書くということは、最大の自己研鑽になることを発見しました。 すごく楽しくブログを続けられることができました。 つぎは200記事を目標とし、書いていこうと思います。 こんな私のブログを読んで下さった皆様、 はてなブログの運営者に感謝を申し上げます。 阿武良
前回まで持久力について3記事を書いてきました。 まだ読んでいない方は一読下さい。 kenkoupt.hatenadiary.jp kenkoupt.hatenadiary.jp kenkoupt.hatenadiary.jp 今回はなぜ持久力が改善したのか? を書いていきます。 心機能の適応 まず1つ目が心機能の適応です。 持久力トレーニングを継続したことにより、 最大酸素摂取量が増大するからです。 3か月継続で15%、1年間継続で30%増大すると言われています。 なかなか厳しいですよね。 生活力である持久力をつけるには継続しないとつかないのが明確です‼ 継続できてようやく心臓が適応してくるの…
至適運動強度 皆様、たくさんアクセスいただきまして、ありがとうございます。 このブログでは、私の臨床経験を踏まえて、 知ってそうで知っていない知識、 実際に使っている知識を伝えています。 運動に関わる方、運動に興味ある方は是非参考にていただけると幸いです。 上のスライドをご覧下さい。 今回は持久力についてです。 持久力には全身持久力と筋持久力があります。 ① 全身持久力をつける至適運動強度は、 最大心拍数の70~90%もしくは最大酸素摂取量50~85%で トレーニングをすると改善すると言われています。 最大心拍数が180回の方だと、 126回の心拍数の強度で、20~30分 162回の心拍数の強…
全身持久力に影響する因子 さて、今回は全身持久力に影響する因子についてです。 市橋先生の運動療法学を参考にしています。 運動療法を学ぶ理学療法士・学生・実習生、 また運動に携わる方には必読書になっています。 まだ、お手にとっていない方は、必ず読んでみて下さいね。 むちゃくちゃ勉強になります。 運動療法学第2版 障害別アプローチの理論と実際 [ 市橋則明 ]価格:7700円(税込、送料無料) (2021/1/14時点) 楽天で購入 全身持久力に影響する因子には、 ①運動習慣のあり、なしが影響します 運動習慣がない方は開始すれば、最大酸素摂取量が50%は改善されるとしています →まぁ、そうですよね…
今回は、”臨床で持久性へのアプローチは少なすぎない”という話をします。 日常生活の中で、必要なのは、次の2択だったら、どちらでしょうか? 筋力ですか?持久力ですか? 私は、断然に持久力だと思っています。 移動のこと、歩行のことを考えると、 筋力はさほど必要としません。 むしろ、筋力は要所、要所で発揮して、弛緩してができることが望ましいので、 がんがんに筋力をつけることがマイナスの効果になることは多々あるのです。 過去記事(⇩3つの記事)をご覧ください。 kenkoupt.hatenadiary.jp kenkoupt.hatenadiary.jp kenkoupt.hatenadiary.jp…
まずは、筋力増強運動の原則についてです。 筋力増強① 普段、臨床において、 目的ごとに、運動の強度を考える必要があります。 神経因子へなのか、 筋肥大させたいのか、 持久性をつけたいのか… また、運動の頻度も考える必要があります。 365日(1日9単位)のリハビリが主流になってきている世の中ですが、 本当に365日(1日9単位)をやることは 患者さんにとって大切なことなのでしょうか?これは疑問です。 とうのは、結局コストのことが一番上に来ているとつくづく感じます。 2つの病院で管理部の立場になりましたが、 どちらも言葉では、患者が主のように言うけど、コストが一番上でした。 患者さんのことや エ…
前回までは、 筋力について2つの記事にまとめてきました。 まずは、こちらをご覧下さい。⇩ kenkoupt.hatenadiary.jp kenkoupt.hatenadiary.jp その上で、 今回は、術後の筋力低下はなぜ起こるかを考えていきたいと思います。 余談ですが、私、阿武は病院14年、クリニック2年目の臨床経験をしています。 臨床において、術後の患者さんを相手にする機会が多く、 やはり、筋力低下しています。 では、術後の筋力低下はなぜ起こるのでしょうか? 疼痛によるもの?→ もちろん、疼痛により筋力が発揮されないことは大きく影響すると思います。 では痛み止めを飲んで、痛みがなくなれ…
前回の記事では、 筋力は気持ち一つで一瞬で変わるよって話をしました。⇩ kenkoupt.hatenadiary.jp 今回は、筋力の機能的(質的)・形態的(量的)変化について書いていきます。 まずは、下のスライドをご覧下さい。 筋力の機能的・形態的変化 この図は、 縦軸が最大筋力に対する貢献度、 横軸がトレーニング期間です。 グラフの太い線が筋肥大、細い線が神経性要因です。 この図からわかることは、 トレーニング初期には機能的側面(質的)である神経性要因が発揮し、筋肥大はまだ起こりません。 トレーニング8週目くらいから形態的側面(量的)である筋肥大が起こっていきます。 だから、 普段の臨床・…
我々は臨床の評価で頻繁に筋力測定をします。 測定方法は、徒手で行える簡便なMMTや、 全身の筋力を反映するとされている握力計があります。 そして最近では、 HHD(ハンドヘルドダイナモメータ)で客観的に行う方法が主流になってきています。 でも、この筋力の測定結果って どんな数値なのでしょうか? 筋力測定結果は? 臨床上、測定結果がすぐに変わってしまった経験がある方はいませんか? そうです。 これらの測定方法で出た結果は、 測定時に”筋”を収縮させて発揮された結果であり、 ”筋そのもの”を評価しているものではないからです。 瞬間で変わります。 瞬間で変わる 例えば、 筋力測定をした時から1時間の…
皆様、自分の動作を思い出してみて下さい。 普段、動きに関して何を教わったわけでもないけど、動いていることがほとんどです。 自分の動きやすいように、動いています。 慣れの動きしかしません。 その動きは、無意識で行っていることばかりです。 例えば、 寝る姿勢…仰向け、うつ伏せ、横向き・下肢屈曲位… 起き上がる向き…右、左、真っすぐ、下向き… 座る姿勢… 立ち上がり方… 歩き始め…右足から、左足から… 階段手前の踏切…ギリギリ、少し手前、少し超す… 階段の昇り…右足から、左足から、手すりに摑まる… 階段の下り…右足から、左足から、手すりに摑まる… 靴を履くのは…右から、左から … 言い出したら切りが…
前回、順応するパフォーマンスは内旋・脱力型であるという記事を書きました。 これはイチロー選手のバッティングの動作分析から分かります。 詳細は前回記事をご覧ください。⇩ kenkoupt.hatenadiary.jp で、今回は”力のパフォーマンスは外旋・筋力型”をお伝えしていきます。 こちらのバッティング動作をご覧ください。 ボンズ スライドの写真は、 ボンズ選手です。 ⇩Wikipediaの情報です。 バリー・ラマー・ボンズ(Barry Lamar Bonds, 1964年7月24日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州リバーサイド出身の元プロ野球選手(外野手)・コーチ。左投左打。 ML…
前回まで、歩行は脱力から始まり、力強さは必要ないとお伝えしてきました。 で、本日からはパフォーマンスについて書いていきます。 上のスライドをご覧ください。 スライドの写真は、 今や知らない人はいない、 世界的に偉大な野球選手である イチロー選手のバッティング動作です。(オリックス時代) 振り子打法です。 ここで、 イチロー選手の振り子打法を思い出して下さい。 上肢も下肢も内旋でしっかりとためて重心を後方下肢へもっていき、(内側に絞って) あとはタイミングに合わせて、脱力してボールをとらえます。 ポイントは力強さがなくてもいいわけです。 これが内旋・脱力型なのです。 イチロー選手は様々な球にも対…
前回の記事では、 歩行困難は筋力低下が最もな原因なのかを書きました。 ⇩ご参照下さい。 kenkoupt.hatenadiary.jp 確かに筋力は必要だが、意識的な力強さの筋力ではなく、 無意識的に使える柔らかく、柔軟な対応ができる筋力は必要です。 では、本日は歩行の動きについて書いていこうと思います。 こちらのスライドをご覧ください。 歩行は脱力から始まる まずは、 骨盤前傾・腰椎前彎をキープし、 下肢の支持力(床反力)が無意識的に働くことが大切です。 その上で、立位保持で静止している身体を、 前方へ動かすには力が、ガチガチに入っていては動けません。 静止している身体を動かすには、 床に接…
唐突ですが、 一般的に歩行困難の問題は何か…との問いに対し、 最も多く原因として挙げられるものに、筋力低下があります。 日常でも、 ふらふらしてるとか、転んだとか、骨折したと聞くと、 自分の力がなくなったからかな… こうやって思い込むことがほとんどです! また、医師の診察でも、 だいたい、力がないんだね。 力をつけましょうと言われることがほとんどです。 けど、考えてみて下さい。 本当に筋力低下が最もな原因なのでしょうか? まず歩行って、それほど筋力はいるのでしょうか? 考えてみてください。 我々は、生命が誕生してから、 1年足らずで自然に歩き出します。 乳幼児のころは骨も不完全で、 筋力なんて…
過去2記事では、 二足直立歩行をするには、 腰椎前彎・骨盤前傾が最重要であり、 そのためには腸腰筋(大腰筋)と多裂筋が大切ですよというお話をしてきました。 詳細は過去記事をご覧ください。⇩ kenkoupt.hatenadiary.jp kenkoupt.hatenadiary.jp さて、本日は腸腰筋(大腰筋)を鍛えるためには、 腸腰筋(大腰筋)を活性化するためには、 どうすれば良いかを書いていきたいと思います。 四股のすすめ 上の写真はご存じの通り大横綱の白鵬関です。 すごくきれいで、迫力がありますね。 やはり強い力士は、格好から違います。 この四股が腸腰筋の強化に有効なのです。 写真の中…
今回は、前回の記事を続きです。(前回記事⇩) kenkoupt.hatenadiary.jp 二足直立歩行は直立(支持)していないといけません。 だけど、直立(支持)できて歩行できている方はあまりいないように思います。 なにかしら、前傾している方や円背の方が多い気がします。 では、直立(支持)するには、どうしたら良かったでしょうか? 上のスライドのように、 骨盤前傾・腰椎前彎を保てることが最重要 となります そのために大腰筋と多裂筋を強化する 強化するだけではなく、 日常生活で使える筋肉にすることが大切であります だから、生活の中で姿勢・動作に注意する必要があります ところで、骨盤前傾・腰椎前…
我々、人間は、移動手段として歩行を獲得しました。 歩行と言っても、二足直立歩行です。 二本の足で直立(支持)して歩くのです。 これができるのは人間だけです。 器用なサルだったり、練習したクマなどは、できることがあります。 しかし、直立(支持)はしていません。 また、人間でも前傾姿勢になっていて、 直立(支持)していないことが多くみられます。 これは、重力に耐えきれなくなっている現象だと思っています。(物は下に落ちる) その原因は、 ①歩行は前方に進むことや、座位での前方作業の機会が多いこと ②単に、脊椎や骨盤・股関節の運動自体が、屈曲(前方)可動域の方が大きく、伸展(後方)可動域は小さいこと …
ゆらゆら 人間の身体のほとんどが水です。 目安ですが、成人では体重の60~70%が水分となっています。 (胎児は90%、新生児は85%、高齢者は50%) 思ったよりも水分は多くないですか? 身体の中は水分が多いということは、 身体はゆらゆらと柔らかくないといけません。 そう思いませんか? 逆に言ってみれば、身体が固い人は、 身体の水分の量が減っているのかもしれません。 身体の水分の量が減ると、 肌、目、口の感想、骨や関節の弱化 内臓機能の低下、脳の機能退化が見られたりすると言われています。 また、血液中の水分が減ると、 心筋梗塞と脳梗塞へもひろがると言われています。 ところで、身体の水分はどこ…
見ようとしてはダメ!視覚野で感覚的に入れると身体が勝手に動く!
技術も、知識も、運動も 見ようとしてはスキルは上がらない というお話しをします。 自分の経験を思い出してみてください。 一つ目の例です。 学校の授業のことですが、 先生が書いた字を、見て、ノートに写す作業をしたとします。 これって、頭に入っていますか? 見よう見ようとしても、頭には入りませんよね。 一方、先生の話を聞き、思ったことをノートに書き移してみて下さい。 結構、頭に入ってくるものです。 二つ目の例です。 カフェで本を読み、勉強をしているとします。 隣の人が話している場合、そちらに気を取られて集中できないことがあります。 また、音楽を聴きながら勉強していると、 音楽ばかりを覚えてしまい、…
実際に体験しないとわからない 理学療法士は解剖学を学習し、 臨床上は解剖学を武器とし理学療法を行っています。 理学療法士にとって、解剖学を知ることは必須となります。 解剖学はご遺体の解剖であり、場所や形は走行は分かります。 また、運動解剖学では筋や骨、神経、靭帯を触診でき、 運動時の変化をとらえることができます。 しかし、解剖学、解剖運動学では分かり得ないことがあります。 それは、 動かす感じ方。動かされた感じ方、触られた感じ方、…感じ方は、 一人一人違うということ。 まともな体の使い方、正常な体の使い方は誰一人と知らないこと。 誰一人と統一性はないこと。 ということです。 感じ方は人それぞれ…
動作改善には、統計でなく、一人のための気づきを大切にしよう!
統計 統計は凄く便利であり、 正当性、信頼性には欠かすことのできないツールです。 しかし、我々、理学療法士が動作の改善や、痛みの改善をさせたい場面では、 例え、研究報告、論文により正当化されていたとしても、 当てはまらないことが多々みられます。 それは、そこに行き着くまでの、 その人の生き方、動き方、個性はみんな全く違うからです。 同じ場所の痛みでも、動き方が違うので、アプローチは変わってきます。 だから、統計も大事だけども、 一人の気づきを最も大事にして、 臨床に入りましょう! 気づかせるツール、実践するツールを良いところで、使えるかが最も大切‼
私自身は昨年は4つの学会発表をさせていただきました。 科学ってなんだ?って話を本当に簡単にしていきます 科学scienceはギリシャ文明の哲学から生まれました 日々の生活での疑問、質問、思うこと…謎、 日々の臨床での疑問、質問、思うこと…謎 が、本当にこうであるかを考え、統計を用い、結論付けることで 本当にこうだと言えるようにします つまり、日々のことや臨床が先を走っていることが大部分なわけです だから、 誰しもが、暮らしている中で、 何で?こうなるんだろう。 何で?こうなることが多いんだろう。 研究でこう言われているけど、臨床では当てはまらないな。 こういうことがわかったら、根拠あるアプロー…
理学療法士、介護福祉士、看護師… 介助・介護の現場で、よく使用するのが”てこの原理”であるが、 我々が学習した”てこの原理”は実際に使えるのか?を考えてみよう。 我々の教育課程で習った”てこの原理”は、 下のスライドだ。 無知 てこ 図のように、 腕木に厚みなし たわない 支点は点 G1、G"の物体の高さは同じ 体積0 と定義した”てこの原理”である こんな状況は現実にはありえないのである‼ 実際には、下のスライドである。 無知 てこ② 腕木に厚みがあり、同じ厚みではない しかも、腕木はたわむ可能性もある 支点は点ではない 腕木が動くと、支点もどんどん動く 体積は0ではない このように現実の”…
まず前回の記事をご覧下さい。 kenkoupt.hatenadiary.jp その上で、 今回は、理学療法士は患者に気づかせるアプローチをしてほしいというお話をしていきます。 まずこちらのスライドをご覧ください。 患者自身が感じることが大事 我々、人間は無知であります。 というのも、動きのことで言うと、 産まれてから、寝返り、四つ這い、立位、立ち上がり、歩行… 何一つ、やり方を教わることなく、知ることなく、成長していきます 結論、動きの事なんて、誰も知らないのです 自分自身のこともわからないのです 確かになぁーと思いました なのに理学療法士は、その人のことを分かっているかのように、 正常歩行と…
実習生や新人の担当をさせていただく機会が増えました。 近年、実習のあり方も改訂されるようになり、 レポートやデイリーの廃止、 自宅での学習は1週間で5時間まで(つまり1日1時間まで) と大幅に変わりました。 これはこれで良いとは思います。 ただ、これ以前に私が思うことは、 自分なりの考察力が低下するのと同時に 臨床力は極端に落ちてきているなと思います。 最近は私の学生時代、新人時代と比べ、 書籍・文献の数が膨大に増加しており、 それらの質も上がっています。 ただ、その反面、書籍・文献に頼りすぎていて、 まず、自分で覚えようとしなかったり、 どうしてもその枠組みから変化させることが できなくなっ…
まずは、下の2つの記事をご覧下さい。 kenkoupt.hatenadiary.jp kenkoupt.hatenadiary.jp 術後には疼痛が出現します 安静時疼痛、体動時疼痛、支持時疼痛… 疼痛の原因は、 炎症によるもの 術創部によるもの 組織の修復によるもの… で、その疼痛は強いと、離床が遅れます 離床が遅れると、いいことはありません(上記事参照下さい) だから、疼痛を抑えるために オピオイドを用い、疼痛管理を行います 疼痛は個人差が大きいので、 PCAにて自己調整を行います 徐々にオピオイドにより、疼痛は弱まって、 リハビリが開始できるようになります よし、 ようやく積極的にリハビ…
画像はPTAです。 今回の記事では全く関係ありません(笑) 今回はPCAについて書いていきます。 PCAと聞いて、答えられる方いますか? 意外の意外に、答えられない方が多いのではないでしょうか? まずは前回書いた記事を見てから、今回の記事を読んで下さい。 kenkoupt.hatenadiary.jp ここの最後で、 臨床上思うことは、 術後の疼痛は個人差が大きいため、 鎮痛薬の必要量には個人差がある!!ということです。 では、どっやってその個人差を埋めているでしょうか? そこで出てきたのが、 PCAです!! 自己調整鎮痛法です。 痛みは患者自身しかわからないため、 患者が必要時に操作し、投与…
手術後の疼痛について簡単に書いていこうと思います。 大腿骨頸部骨折術後、腰部脊柱管狭窄症術後、変形性膝関節症術後… 今回は整形疾患の術後について書いていきます。 手術後には疼痛があります。 どんな疼痛なのでしょうか? こちらをご覧下さい。 術後の疼痛① 手術日を0病日とします 0病日~5病日までには、 安静時痛:組織損傷、炎症によるものの痛みが続きます また、 体動時痛:勝負が動くことによる痛みが続きます いずれも組織の修復のための痛みと考えていただければ良いでしょう そして、 5病日~数日は、 体動時痛が安静時痛消失後も数日間続きます この疼痛が強く、長く続くと離床遅延し、活動量も減少するた…
前々回までは 脊柱管狭窄症の治療と検査について書きました。 触り程度で、わかりやすいように書いたので、 物足りなさもあるかもしれませんが、 臨床ではこの程度知っていれば良いと思います。 では、本日は、 腰部脊柱管狭窄症の鑑別 および理学療法についてのエビデンスについて 書いていこうと思います。 脊柱管狭窄症はどんな症状があるのが特徴でしょうか? 鑑別するのはどうすれば良いでしょうか? そうです。 脊柱管狭窄症① 座っていれば痛みを感じません。 腰をかがめると痛みは改善します。 そして、歩行時に開始痛が増強します。 これが主です。 歩行時に下肢痛が増強しなければ、腰部脊柱管狭窄症の可能性は低いと…
ちょっと一休み。 ここで記憶力・学習効果を高めるには…という話しをします。 こちらのスライドをご覧ください。 エビングハウスの忘却曲線 これは、有名な研究結果です。 エビングハウスの忘却曲線といいます。 すごく興味深くて、おもしろいグラフだと思いますので、 皆様もご参考にしていただければと思います。 縦軸を覚えている%パーセンテージで、 横軸を学習後の日数としています。 学習してから20分後には、42%忘れており、 1時間後には56%忘れています。 これすごくないですか? 1時間で半分は忘れているのです。 自分のことを振り返ってみると、確かに、忘れているな… 半分も身になっていないな… 1日後…
今回の記事をみる前に、こちらの①②をご覧ください。 kenkoupt.hatenadiary.jp kenkoupt.hatenadiary.jp ①ではプリンクという治療法について ②ではミエログラフィ―という検査について そして、今回は、ミエログラフィーで特定できた狭窄部位への 神経ブロック注射について書いていきます。 整形外科で働いていると、 よく神経ブロック注射という言葉を聞くかと思います。 これが適当に打っても効果は少ないのですが、 ちゃんと特定できていれば、一定の効果はみられている現状です。 私のクリニックでは疼痛が激減することもあります。 神経ブロックについて スライドのように、…
前回の記事ではプリンクという点滴について書きました。 こちらをご覧ください。 kenkoupt.hatenadiary.jp プリンクで改善しない場合、 血管・血流由来のしびれ・疼痛ではないことが分かりました。 神経由来のしびれ・疼痛と分かったら、 部位を特定してしていくミエログラフィーという検査を行っていきます。 聞いたことありますか? ミエログラフィーについて書いていきます。 ミエロこと、ミエログラフィーってなんでしょう? 施行後、患者さんから、よく聞く言葉。 痛いの? どんな検査なのよ。 脊髄の形状・交通性を診断するための臨床検査で、 脊髄、馬尾神経の圧迫病変の有無を評価します。 方法と…
腰痛というと、 ぎっくり腰、慢性腰痛症 腰椎椎間板ヘルニア、腰椎分離症、腰椎すべり症 腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群…などがあります。 今回は腰部脊柱管狭窄症について書いていきます。 高齢者だけでなく、今はスマホ病・PC病の世の中で、 若年者でも増えているので、若いうちから気をつけていきましょう。 私の知識・臨床経験を基に書いていくので、 皆様と違う所もでてくるとは思いますが、ご了承下さい。 さて、 腰部脊柱管狭窄症ってどんな疾患かを答えられますか? 若手理学療法士・中堅理学療法士に質問すると、 えーっと、 腰からの神経が圧迫されてしびれが出る疾患… 間欠性跛行がでる疾患… と答える方が多いで…
ウロバック、ウロカテーテル 本日はウロバック、ウロカテーテルの管理について書いていきます。 病院、施設で働かれている方は必ず見たことがあり、扱ったことがあると思います。 クリニックでは、あまり見ないかもしれませんが、目にしたことはあると思います。 ところで、このウロバック、ウロカテーテルってなんでつけているんでしょうか? ・尿路の閉鎖がある場合 ・神経因性の尿閉がある場合 ・尿量を測定した場合 ・術後の場合 これらが考えられます。 今回は、大腿骨頸部骨折術後という想定にします。 まず、看護師としては、どうしたいでしょうか? ”早く尿道留置カテーテルを抜きたい” これです。 ちゃんと根拠がありま…
さて、本日は大腿骨頸部骨折後に人工骨頭置換術のアプローチ方法について みていきましょう。 学生だったり、若い理学療法士、 急性期の病院に行ったことがない理学療法士、 が想像できるように書いていきたいと思います。 ただ、私の考えなので、鵜呑みにしすぎないように、 職場の先輩、医師に聞いたり、自分で調べたりしてみて下さいね。 私が学生の時(15年前くらい)の主流は後方アプローチでした。 そして、術後の脱臼肢位は股関節屈曲・内転・内旋!! これは嫌という程、徹底して関節操作や、ADL練習を行っていました。 が、今の主流は前側方アプローチが多くなってきています。 なぜかというと一言で言ってしまえば、 …
エビデンスについて さて、本日は疾患の理学療法から少し離れたお話しをします。 皆様は研究をし、発表もしくは論文にまとめたことはありますか? まず、発表、論文を書くには様々な先行文献を読み、 ガイドラインなども読み、今どんなことがわかっていて、 まだどんなことが分かっていないのかを知る必要があります。 その上で、研究テーマが出来上がり、 対象、方法を決め、 その研究の仮説を立てることになります。 そして研究が始まるわけです。 データを収集して、統計にかけて有意差があるか、ないかを検定していきます。 根拠は統計検定で決まります。 有意水準5%や1%で有意差ありとします。 対象の95%の方が変化して…
BKP BKPです。 聞いたことありますか? 潰れた椎体が安静でも固まらない場合に固める手術です。 どのように行われるかというと、 BKP このように行います。 椎体の中にセメントを流し込みます。 それで固めます。 こういう方の場合、近くの椎体自体も脆いことが多いので、 脊椎の筋力増強運動には十分の注意を払いましょう。 また、脊椎動作は極力避け、 股関節動作への移行を目標とし、練習していくべきだと思います。 高齢化はさらに増加していきますので、 症例数もどんどん増えていきますから、 覚えておきましょうね。 かつ、臨床で知識を活用しましょうね。
臨床において、脊椎圧迫骨折は大変多くみます。 さらには、再骨折で入院してくる方も大変多く感じます。 では、どのくらいのリスクなのでしょうか? 上のスライドをご覧ください。 1つ椎体を骨折すると3.2倍、2つ椎体骨折すると9.8倍が、新たな椎体骨折につながる とされています。 また、椎体骨折が2個になると2倍、3個になると3倍も死亡率が高くなるとされています。 だから、初発の脊椎圧迫骨折を起こさないようにすることが最も大事であり、 起きたとしても、1個目の時の治癒をきちんと行うべきということが分かる。 理学療法士として、転倒防止・再発防止のための理学療法を実施していくことは必須である!! 意外に…
脊椎圧迫骨折の患者さんにみられる弱化筋についてです。 臨床において、よくみられるのは、 脊柱起立筋、多裂筋、大殿筋、腸腰筋の働きが弱いと感じています。 脊柱起立筋は前回お伝えしてきましたので、 そちらをご参照下さい。 本日は腸腰筋と多裂筋のエクササイズについて記事を書いていきます。 腸腰筋エクササイズ はい、腸腰筋です。 これはむちゃくちゃ大事な筋です。 だけど、使えていない方が多いです。 まず、骨盤後傾位や腰椎後彎で座っているような方は普段使えていません。 MMTの肢位では端座位で股関節屈曲を行うのですが、 ほぼ代償で行っている状態が大部分です。 なぜなら骨盤は立てて、腰椎前彎を保ち、 股関…
圧迫骨折 離床開始なにやる? 本日は、医師より離床開始の指示が出た場合、どうする?という話しをします。 もちろん、基本的な理学療法として、 筋力増強運動 関節可動域運動 ストレッチ 持久性運動 バランス練習 … は必要となります。 だけど、私として一番大事な事は 身体の使い方だと思っています。 身体の使い方というのは、 骨折している部位である椎間関節での動作は卒業すべきということです。 そして、 これからの身体の使い方は、 股関節での動作の学習が必要です。 なぜかというと、圧迫骨折が起きた場合は、 大部分で脊椎の後彎変形が進行して起こっている場合が多いです。 後彎変形している脊椎で、動作をする…
前回までお伝えしてきことは、 脊椎に対しての変形防止のための理学療法でした。 本日は、 急性期の疼痛が強く臥床状態、 もしくは医師からの安静度がコルセット着用するまでは離床不可との指示がある場合、 理学療法士は何をするかということを考えていきましょう。 皆様は何をしますか? 下肢の筋力増強? ストレッチ? 関節可動域運動? 私ならば、一番始めに丸太様寝返り動作の練習を行います。 丸太様寝返り動作 聞いたことありますか? 行っていますか? 臥床状態の際は、除圧も兼ねて、体位変換が大変重要となります。 だけど、体幹前屈させたり、ブリッジ運動させたりすると 疼痛が強く出現する場合が多いです。 また、…
前回までのブログでは、 脊椎圧迫骨折の理学療法は、 椎体の楔状変形による脊椎後彎変形の防止が 最大目的であるとお伝えしました。 その脊椎後彎変形を防ぐために 脊柱起立筋を日常から使って行かなければいけません。 では、脊椎圧迫骨折の後彎変形改善・予防のための脊柱起立筋はどのような肢位で 働かせれば良いでしょうか? 背臥位や腹臥位は、 骨折部に重力による圧縮力がかかりづらく不安定になります。 そして脊柱起立筋の収縮で離開しやすくなります。 結果的に治癒遅延を招いてしまいます。 一方、座位や立位は、 骨折部に重力による圧縮力がかかり安定しています。 だから脊柱起立筋が働いたとしても、離開はしにくいと…
前回は脊椎圧迫骨折の前方支柱が折れている患者様への理学療法の 最大目的をお伝えしてきました。⇩ kenkoupt.hatenadiary.jp さて、本日は、後彎変形を防ぐためのターゲットマッスルについて お伝えしていきます。 脊椎圧迫骨折のターゲットマッスル 筋収縮を入れたいNO. 1ターゲットマッスルは、 脊柱起立筋と考えます。 左の脊椎の写真をご覧ください。 前方支柱が折れたことを想像して下さい。 前方が折れたなら、それを起こさないといけませんよね(黒矢印) そのためには脊椎起立筋の収縮が必要となります(赤矢印) 右図の洗濯挟みで例えるとわかりやすくなります では、脊柱起立筋はどのように…
前回までは脊椎圧迫骨折の種類や好発部位についてお伝えしてきました。 本日からは、その脊椎圧迫骨折に対する理学療法について書いていこうと思います。 あくまで私の考え方であるので、皆様も自分なりの考えを構築していきましょう。 現代は様々な情報が発信されていますが、 情報が多すぎて、結局、何に頼ればいいのか、何を信じれば良いのか、 迷うことは多々あります。 皆様はありませんか? 私が思うことは、一番は臨床において、自分がリアルで経験したこと 臨床においての経験からの予測が最も大事です。 それでかつ、同じような思いや経験をしている人が文献発信していれば それが自分の中の考えとなっていきます どんなに文…
脊椎圧迫骨折好発部位 前回までで脊椎圧迫骨折①②をお伝えしてきました。 皆様、どうでしたか?知っていましたか? 意外になんとなくレベルで通過してしまっていることが多いようです。 また、私なりの考えも含まれますので、 皆様も皆様なりの勉強を行い、意見交換できたらと、思います。 さて、本日は脊椎圧迫骨折の好発部位となります。 知っていましたか? 始めのスライドをご覧ください。 好発部位は、 胸腰椎移行部である第11-12胸椎および腰椎1-2腰椎 です。 なんでか?ということが大事なんです。 ここからは私見です。 おそらく、 ・第2-10胸椎までは、肋骨胸郭のため、可動性が少ない ・腰椎は前彎し可動…
脊椎圧迫骨折 3パート 脊椎を3パートに分けて考えてみましょう ①Anterior column :前縦靭帯と椎体および線維輪の前方1/2 →椎体の前方支柱が潰れる おそらく屈曲外力が強く潰れる ②middle column:椎体および線維輪の後方1/2と後縦靭帯 →椎体の真ん中が潰れる ③Posterior column:椎弓根より後方の骨性要素と棘間・棘上・関節包・黄色靭帯 →椎体の後方支柱が潰れる おそらく伸展外力で強く潰れる 1columnの損傷→安定 2columnの損傷→神経症状と不安定性と密接な関係あり 3columnの損傷→最も不安定 脊椎圧迫骨折でも安定性は非常に大事になりま…
脊椎圧迫骨折はご存知ですか? 理学療法士なら毎日のように聞く骨折だと思います。 ということは、骨折の中で多いということです。 高齢者の骨折の3本の指に入る骨折です。 ところで、脊椎圧迫骨折った何?と聞かれたら、答えられるでしょうか? ”えっ、、尻餅ついて背骨の骨がつぶれる骨折でしょ。” 本当でしょうか?それでいいでしょうか? 先輩も結構答えられないこともあるのでないでしょうか? ここでしっかりと覚えて下さい。 圧迫骨折の種類 上のスライドをご覧ください。 脊椎の骨折には3種類あります。 ①圧迫骨折 ②破裂骨折 ③脱臼骨折 の3種類です。 ①圧迫骨折: 屈曲外力により、前方支柱の損傷 脊髄損傷は…
理学療法士を目指す人に役立つブログ5選 に紹介されました。 キャリアガーデン様、本当にありがとうございました。 careergarden.jp これを励みとして、どんどん更新していきますね。 私の最大目的は健康寿命の延伸です!! 健康寿命を延伸…中年、高齢者になってからも健康な方が増えるように… 予防できるところは予防していこうよということを中心に書いていきたいと思っています 特に予防できるところは生活習慣病からくる運動器障害!! ここはキーポイントです。 どうぞよろしくお願い致します。 キャリアガーデン様、ありがとうございました。
骨粗鬆症治療薬 骨密度検査を行ったことはありますか? 行い、説明を受けたことがある方はおわかりかと思いますが、 見たことがない方のために、ここで表していきます。 まず、大まかに測定部位ですが、 大腿骨頸部と腰椎2~4(L2~4)が主流となっています。 これを若い子の平均と比べた時のパーセンテージと比べていきます。 Young Aduli Mean (YAM) 若年・成人平均値 が、70%未満の場合、 骨粗鬆症であると言えます 近年の治療薬として、副甲状腺ホルモン(PTH)である フォルテオを投与します 作用は、 代謝回転増加 骨吸収の促し 血中のCa増加 骨芽細胞の増加 があり、骨形成を促す …
骨質を高めるためには kenkoupt.hatenadiary.jp 前回の記事でお伝えしました 骨強度=骨密度+骨質からなります 骨密度検査は骨密度は診ているけど、 骨質は診ていません 鉄筋コンクリートの住宅でいうと 骨密度はコンクリート(カルシウム)部分で、 骨質は鉄筋(コラーゲン)部分となります 鉄筋が脆いと、コンクリートも脆くなることがわかりました 今回の記事では、 だったら、骨質はどうしたら高まるのか?ということを書いていこうと思います スライドをみていただくと、 骨質は燐酸カルシウムや燐酸マグネシウム+コラーゲンから形成されています だから、コラーゲン・カルシウム・ミネラルが多いも…
骨密度検査は骨質を診ていない kenkoupt.hatenadiary.jp 骨粗鬆症①のブログでお伝えしましたが、 骨強度=骨密度+骨質 で決まります 一般の診療で骨粗鬆症の検査と言えば 骨密度検査ですよね 私のクリニックでも骨密度検査を行っています だけど、ここで 上のスライドをご覧ください 鉄筋コンクリートの住宅を想像して下さい 左側の健康な骨は鉄筋もコンクリートもしっかりとしています しかし、 右側の骨粗鬆症の骨をみてみると コンクリートと鉄筋ともに崩れています 詳しくみてみると、 骨密度検査で分かるのはコンクリート(カルシウム)の部分だけです 鉄筋(コラーゲン)・梁となる骨質はわかり…
骨密度に影響を与える因子の1つ こんな記事を発見しましたので、ご参考程度に。 骨粗鬆症が悪化するにつれて、 梁を構成している悪玉架橋が増加するとのことです。 AGE(Advanced Glycation End Products) 最終糖化産物 が増加します 体内で血糖値が高くなると、 糖と体内のタンパク質(筋、骨、皮膚、髪などのタンパク質)が加熱され、 AGEができあがります これを糖化といいます これの何がいけないかというと、 AGEは強い毒性を持ち、 老化を進める原因物質であるからです 想像してみて下さい ホットケーキを タンパク質(卵)と糖が加熱されると 焦げが出来上がりますよね あれ…
骨粗鬆症④ エストロゲン エストロゲンってきいたことありますか? エストロゲンは女性ホルモンです。 様々な働きがありますが、 骨粗鬆症の話しですので、ここでは骨への働きをお伝えします。 エストロゲンは骨吸収を緩やかにして、 骨からカルシウムが溶け出すのを抑制する働きをしています。 つまり、エストロゲンが減少した場合は、 骨吸収の抑制が効かなくなると言えます。 だから、エストロゲンが減少すると、 破骨細胞(骨吸収)にて骨を壊すだけ、壊してしまうのです。 さらには骨吸収に骨形成が追い付いてこないため、 骨粗鬆症が出来上がってしまうというわけです。 女性の場合、閉経後、 エストロゲンの分泌は減少する…
リモデリング① 骨粗鬆症…骨粗鬆症ってよく聞くけど じゃあ、説明してって言われると 答えられないことが多々あると思います 最近だとネット検索すれば、すぐに出てくるから、頭で覚えておこうなんてこと 思わなくなっているような気がします 臨床において、高齢者や中年の方と話していると、 自分の仕事や知識、技術について言語化することが、すごく上手な気がします 若い子は言語化が苦手で、答えられないことが多い気がします…私もですが… 本日は骨粗鬆症②をお伝えしていきます。 リモデリングって言葉を聞いたことがありますか? 実は 骨は新陳代謝を絶えることなく繰り返しているのです 1年間のうちに約30%も新しい骨…
骨粗鬆症① フレイル、ロコモ、サルコペニアとともに重要となってくる骨の問題である 骨粗鬆症について書いていこうと思います。 骨粗鬆症って言葉を聞いたことない方は、もはやいないと思われます。 しかし、なにって質問すると、 骨がすかすかなんでしょう?と返ってきて、 正しく覚えていない方はいないような気がします。 何事も正しく覚えていきましょう。 まず、WHOの定義ですが、 ○定義(WHO) 低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴とし、骨の脆弱性が増大し、骨折の危険性が増大する疾患 とされています。 「骨折は骨粗鬆症の結果として生じる合併症の一つ」 とも言えます。 ところで、骨の強さ(骨強度)って、 …
理学療法士の評価・教育で大切なこと よく臨床ではTUGが何秒でしたとか 10m歩行が何秒でしたとか だから日常生活が送れます だから転ばずに生活が送れます という理由付けをすることがあります たしかにカットオフ値としては、そうなのかもしれません 研究のエビデンスとしては、どうなのかもしれません エビデンスは数値で表さないとわかりませんから、数値であらわすことは大切です 誰にでも伝わりやすいです けど、本当に生活が送れる強い根拠になるでしょうか? 結構、退院した方が、家に帰り再骨折で入院してくる場合が多いような気がします 言いたいことは、歩くのが速かろうが、遅かろうが量的な評価では根拠が弱い気が…
脳血管障害サルコペニアの特徴 つまり、脳血管障害になると 速筋比率が高まるため、 軽い力で素早い動きしか行いづらくなるということ‼ 力強く、ゆっくりと安定感のある動作ができなくなる。 だから、勢いで歩くことはできても 勢いで立つことはできても 勢いで御飯は食べられても どことなく安定感がない ゆっくりと安定感のある動作ができない 持久性に欠けるため 持続した活動量も行えなくなる 確かにそうですよね 納得しませんか? だから、臨床では勢いに頼る運動はやらせてはダメです これで、理学療法士が”いい歩き方”ですねと言ってしまったら 患者さんは”これがいい歩き方”なんだと覚えてしまう てことは、ずっと…
日本の運動教育 日本の運動教育について、 私が非常に共感した著書をご紹介します。 平尾剛先生の”身体修行論”という本です。 是非、読んでみて下さい。 あなたは運動は好きですか? この問いに「好きです」と即答できる方はいいと思います。 ただ、即答できなかったり、 「好きではないです」とか、「嫌いです」と答える方も多数いると思います。 この後者は、小学校の頃に運動に関しての、いい思い出がなかったり、 苦手意識が形成されたり、そもそも運動をやってこなかったことが 影響しているのではないでしょうか? この著書には日本の運動教育について記されています。 日本の運動教育は幼少期から記録にこだわることが多い…
サルコペニア肥満 なに? 痩せない痩せなさいというのは嘘なの? これ中年では痩せたほうがいいのですが、(脳血管、心血管障害へ移行しやすい) 高齢者になると、 やや太っていたほうがいいということが分かっています。 低体重はサルコペニアの可能性高く、予後は悪いです 肥満者でも筋肉量が低く、サルコペニアの方は、予後が悪いです 最も予後が良いのは、やや肥満で、筋肉量は保たれている高齢者であります BMI18.5以上25㎏/m2 確かに病院勤務の時、 痩せている患者さんは予備能力が低く、回復は遅く、 お亡くなりになる方が多かったと思います 逆に肥満の方のほうが、予備能力が高く、回復が早く、 無事に退院さ…
我々の細胞は全てがたんぱく質(アミノ酸)からできています その細胞は毎日、合成と分解を繰り返しています なのでたんぱく質摂取不足により、合成が追い付かなくなると、 細胞は機能が不十分になったりします 筋の場合は筋委縮や筋の伸張性性低下、収縮不全などマイナスへ 骨の場合は骨粗鬆症や骨折などマイナスへ 内臓の場合は内臓の障害になりやすくなっていきます 高齢者では毎食良質なたんぱく質を25~30ℊ程度摂取しなければ 骨格筋で有効なたんぱく合成が一日を通して維持できない可能性があると言われています。 1日のたんぱく質摂取量の推奨例は成人男性で60ℊ、成人女性で50ℊです。 牛肉なら300ℊ、卵だけなら…
次の項目のチェックをしてみて下さい。 □6か月間で2~3㎏の体重減少がありましたか? □以前に比べて歩く速度が遅くなってきたと思いますか? □ウォーキング等の運動を週に1回以上していますか? □5分前の事が思い出せますか? □(ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがしますか? 3つ以上該当でフレイル、1~2つ該当でプレフレイル これは簡易フレイル・インデックスというものです。 詳細はフレイル診療ガイド2018年版をご参照下さい。 ぜひ、このチェック項目に当てはまる方が身近にいるのならば、 早めにサルコペニアフレイル指導士がいるクリニック、病院を受診しましょう。 いない場合でも、リハビリを行え…
身体機能と死亡の関係 こちらの文献をご紹介します。 この文献を読んでの私の理解でしかなく、一部分となりますので、 必ず、原著をご覧くださいね。 原著はこちらです。pabumedです。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20829298/ 2019年に改訂されたサルコペニアの診断基準となる 握力、歩行速度、立ち上がり時間と死亡の関係を表した文献となります。 大変興味深いものです この文献によると、 握力が低い群は、高い群よりも1.5倍死亡している 歩行速度が遅い群は、速い群よりも2.9倍死亡している 立ち上がり時間が遅い群は、速い群よりも2.0倍死亡している との報告…
フレイル健診開始 これまで、 ロコモティブシンドローム サルコペニア フレイル についてお伝えしてきましたが、 ついに厚生労働省が動き出しました すでに始まっていますが、 2020年4月から、 75歳以上の健康診断にフレイルチェック項目を追加されました 上記の簡単なアンケートでスクリーニングで抽出します このアンケートはエビデンスの基づくもので ほとんどが基本チェックリストを基にして作成されています 詳細はこちらの厚生労働省のPDFをご覧下さい https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000557576.pdf#search='%E3%83%95%E3%…
これまでのクリニックの対象患者は、 疼痛、しびれ、転倒、骨折、交通事故、労働災害が大半を占めています。 前回の記事でお伝えしたように、 健康寿命を延伸させるという観点から考えると、 起きてからクリニックを受診するのは遅いと言えます。 現にクリニックで働いている身からすると、 疼痛、しびれ、骨折が起きてから介入しても、 緩和することはあっても、完治することは難しい場合が多いです。 加えて、入院まで行ってしまうと、 さらに健康まで戻るには難しい場合が多くなります。 だから、これからは、 +なんかふらふら歩き +なんか力が弱った +なんか痩せた +なんか元気が出ない +なんか歩くのが遅くなった +な…
フレイル④ 似たような概念で、 わかりづらいと思いますが、 図に表すと、こんな感じです ロコモ、サルコペニアは筋骨格系の運動器障害 運動器障害は移動に制限が出ます 転倒につながります 痛みがでてきます そんなこんなで 移動範囲が狭小化してしまいます 何をするにも億劫となり、 負のスパイラルに陥てしまいます 認知障害、抑うつ状態 閉じこもり 外出減少など この負のスパイラルから抜け出すには 適切な運動と栄養、そして薬剤の介入しかない 身体の動きばかりは薬ではなんともなりません 自分がやるかやらんか 理学療法士がしっかりと個人ごとへの 適切な運動を指導できるか 痛みの改善を測れるか これが重要です…
フレイル③ みなさんをご存じかと思いますが、 加齢に伴う身体機能の変化を表した図です 健康(ロバスト)→フレイル(虚弱)→要支援・介護 このように加齢していきます しかし、 最近の研究では、 健康(ロバスト)⇔フレイル(虚弱)⇔要支援・介護 のように、可逆性があるとの報告が多くみられます つまり、年をとろうが、 フレイルは健康に戻れる 要支援、要介護はフレイルに戻れる 筋力はもとに戻せる 柔軟性は維持・改善できる 持久性は向上できる バランスは改善できる… ということです 健康寿命と生物学的寿命には10年の開きがあります つまり、大体の人は 疾患にかかり、10年間苦しんだ後に死を迎えるというこ…
最近、なんだかなぁ。 フレイル…フレイルと言いますが、 フレイルってなんやねん?? ということで、 分かりやすいスライドをご紹介します。 フレイル① このスライドにあるように 加齢とともに、 身体組成の変化:筋肉量の減少、脂肪量の増加、骨密度の低下 エネルギー産生・消費の不均衡:活動量低下、食事摂取量の低下 恒常性の調整異常:ホルモンの変化、サイトカインの増加 神経変性:神経細胞の減少 が起こってきます。 そして、 フレイル② フレイルに陥ります。 フレイルなると、 歩行障害、転倒 罹病性/併存症 褥瘡 せん妄、食欲不振、栄養失調 身体障害 尿失禁 睡眠障害 認知障害… 様々な疾患へと拡がって…
これからの理学療法士の見せ所は、 医学的知識を用いた予防の分野だと思います。 だけど、私としては予防という言葉はあまり好きではありません。 人は生まれ、欲により、自然と動きを獲得していきます。 その中で、誰一人と言って、理論づいて動きを獲得していく人なんていません。 どんな風に寝返ろうか? どんな風に立とうか? どんな風に歩こうか? どんな風に走ろうか? そんなことを考えながら、動きを獲得した人なんていないはずです。 だから、難しいのです。 一度何らかの出来事が加わり、 動けなくなった場合、動けないのです。 ぎこちないのです。 違和感がとれないのです。 そもそも誰からも動き方を教わっていないの…
日本の高齢化率の推移 これは日本の高齢化率の推移です 現状で30%で、3~4人に1人は65歳以上となっています。 20年後は37%で、2~3人に1人は65歳以上となってくる予想です。 これを見て、どう思います? 様々な意見があると思いますが、 長年、病院で勤務していた理学療法士である私の意見ですが、 命のことは、はっきりいって誰にも分りません。 とにかく、与えられた命がある限り、 人生を楽しみましょう。これにつきます。 そのためには必ず、運動は切っても切れません。 簡単に言うのはできます。 ただ、その人の身体、運動機能を見て、 適切な運動を指導しなければなりません。 ほとんどの場合はストレッチ…
前回お伝えしました 2019年に改訂したサルコペニア診断基準の 身体機能に含まれているSPPBについて記事を書いていこうと思います。 SPPB英語 原著の評価表はこれです。 訳して使用して下さい。 … とは言いません。 SPPB(short physical performance battery)は、 National Institute on Aging(NIA)によって開発され、 1994 年に発表された高齢者の下肢機能の評価バッテリーです。1) ほとんど器具を必要としないで、 短時間でバランス、歩行、筋力が評価できるメリットがあります。 論文にもたくさん使われている評価方法ですので、 …
サルコペニア診断基準2019 (日本サルコペニア・フレイル学会) これまでの診断基準は2014年版であった。 5年ごとの見直しのため改訂した。 新たな基準では、骨格筋量の測定ができないかかりつけ医や地域の医療現場での診断を可能にするため、簡便なアルゴリズムを作成したとのこと。 今回の記事では骨格筋量の測定装置がある医療現場でのサルコペニア診断のアルゴリズムをご紹介していく。 サルコペニアアルゴリズム(骨格筋量測定の設備あり) このアルゴリズムに沿って、サルコペニアと診断し、運動療法や栄養療法の介入を始める。 2014年版からの変更点は、男性の握力のカットオフ値を26㎏未満から28㎏未満へ引き上…
サルコペニア診断基準2019 (日本サルコペニア・フレイル学会) これまでの診断基準は2014年版であった。 5年ごとの見直しのため改訂した。 新たな基準では、骨格筋量の測定ができないかかりつけ医や地域の医療現場での診断を可能にするため、簡便なアルゴリズムを作成したとのこと。 今回の記事では骨格筋量の測定装置がない診療所でのサルコペニア診断のアルゴリズムをご紹介していく。(専門病院のアルゴリズムは後日、ご紹介する) 測定装置がない診療所での診断方法 このアルゴリズムに沿って、サルコペニア(可能性あり)と診断し、運動療法や栄養療法の介入を始める。 近くに専門施設がある場合は紹介し、確定診断を受け…
指輪っかテストはご存じでしょうか? 大変、簡単で有用なスクリーニングです。 やり方は検索してみましょう。 まず、こちらの文献をご紹介します。 必ず、原著を読んで下さいね。 <文献> Tanaka T et al.: Geriatr Gerontol Int 2018; 18(2): 224-232 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28898523/ 対象は65歳以上の地域在住高齢者1904名(男性950名、女性954名) 平均年齢72.8±5.4歳 指輪っかテストをして、 隙間ができた方は、サルコペニアのリスク6.6倍(34/274名)との報告です。 サルコペニ…
サルコペニア Sarco(筋肉)+Penia(減少)は老年症候群の1つで 「筋量と筋力の進行性かつ全身性の減少に特徴づけられる症候群で、 身体機能障害、QOL低下、死のリスクを伴うもの」と定義されている1)。 EWGSOP(ヨーロッパ)とAWGS(アジア)によるサルコペニア判定の定義では、 地域在住の65歳以上の高齢者の1~29%がサルコペニアに該当し、 施設入所者の14~33%が該当した2)。 <文献> 1)Cru-Jentoft.AJ.et al:AG Ageing 39(4),412-423,2020 2)サルコペニア診療ガイドライン2017年版,12‐13,2017 サルコペニアになる…
これは他人事ではありません 事実です 生理機能、身体組成、認知機能… 大部分の機能が加齢に伴い、低下します 年だから仕方ないと言ってしまえば、それまででです けども若くても、予備能力がない方が急増していると感じます 中年ころには痛みを感じ、やりたいこともやれないところを 目の当たりにしている現状です 楽しみもなくなり、医療費ばかりを払って生活していくところをたくさん観ています 命ばかりは、はっきり言って誰もがわかりません 医師だって、その人の寿命というものは分かりかねるものです だから、命がある限りは”生涯を楽しみたい” いや楽しみましょう!! 私は理学療法士として、そんな関わりができたらと思…
フレイル 日本老年医学会、日本サルコペニアフレイル学会( http://jssf.umin.jp/guidance_officer.html)でいう 「加齢に伴う予備能力低下のため、ストレスに対する回復力が 低下した状態」 自立↔フレイル↔要介護→死 自立と要介護状態の間にはフレイルがある… このフレイルを見つけ出し、 フレイルを改善させれば、 要介護を回避できる可能性が高い ロコモと同じように介護予防、健康寿命を高める概念です このフレイルに入り込むことができる職種は 理学療法士でしょ!! Friedらは身体的フレイルの定義として、 ①体重減少 ②筋力低下 ③疲労感 ④歩行速度低下 ⑤身体活…
ロコモティブシンドローム 2007年に日本整形外科学会でが提唱した概念・言葉である 骨や関節、筋肉など運動器の衰えが原因で、「立つ」「歩く」といった機能(移動機能)が低下している状態である 進行すると介護が必要となるリスクが高まるもの とされている 介護予防、健康寿命の延伸を目指している概念である 詳細は(ロコモチャレンジ推進協議会 公式HP「ロコモON LINE」 https://locomo-joa.jp/locomo/)をご覧いただければと思います。 で、 ここからですが、 このロコモティブシンドロームという素晴らしい概念を 理学療法士としてどうするか、どう活動すべきかが大切なわけですよ…
ロコモ・フレイルの評価に Timed up & go test(TUG) があります これは動的バランスを評価すると言われています 前回お伝えした片脚立ちは静的バランスを評価しています 何事も動き方を改善させるためには、 まずは自分の運動機能を知ることが大切になります TUGは 椅子座位から⇒起立⇒3m先のカラーコーンまで歩行⇒カラーコーンを回って ⇒椅子に戻り着座します これをできるだけ早く行います 口頭指示は、「今から私がはいと言ったら、椅子から立ち上がり、3m先のカラーコーンを回り、戻ってきて、この椅子に座って下さい。できるだけ早く行って下さい。この時間を測ります。わかりましたか?では行…
前回、”ロコモ・フレイルをなるべく早く改善させるべき”をお伝えしました。 kenkoupt.hatenadiary.jp さて、この中の運動機能評価で、片脚立ちがでてきます。 片脚立ちって簡単にいいますが、どうやってやります? こんなこと考えたことないですよね。 やってみると意外にできなくなっていることです。 この片脚立ちができないと、 立って靴下が履けなかったり、 歩くときに不安定になったり、 色々と動きがぎこちなくなってきます。 だから、この片脚立ちができるかが大変重要になってきます!! では、この片脚立ちはどうやってやっているのでしょうか? 被検者側と検査者側の注意点をご紹介します。 <…
新型コロナウイルスの感染拡大により、 高齢者のみならず、若者、子供までも外出自粛がちになっている 買い物やデイサービスなどを控える方 外食、余暇活動などを控える方 外で遊ぶこと、友達と遊ぶことなどを控える方… 明らかに暮らしの中の人々が減っている 何を楽しみにして、過ごせばいいのかと思うこともある 終わりが見えないコロナウイルス 一番恐れているのが、冬に近づくとインフルエンザと混じり合ってくること 今後も自粛が続く… そんな中、今 動かないことで、廃用症候群が増えている 街のリハビリクリニックにはこんな方が急増している 動かなくなったから、足腰が弱っちゃって 動かなくなったから、色んな所に痛み…
”生涯を楽しむためにの動き方”と題してブログを書いています 生涯とは、「生きている間」のこと。 生きている間…つまり命があるうちはということ 命…これははっきりいってわからない。 長く医療現場で理学療法士として働いていますが、 みればみるほど命はわからない。 元気そうに見えても、突然ってことも多々あったり、 だいぶ弱っている感じの方も、回復したりする。 その人の生き方、全身の状態、環境など様々なものが 複合的に影響してくるのであろう… その人の中身のことは、はっきり言ってわからない 全体像なんて、そんな簡単にわかるわけがない… わかるという人は、わかったつもりでいるだけだと思う ただ私たちに言…
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