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  • うの華3 164

    呆れたね。こんな大事な話を、あれが嫁であるお前さんに何も話してないとは。「あれがそんな手抜かりをする者だったとはなぁ。」舅はいかにも呆れ果てたと言う様子で、息子の嫁の目の前で嘆息してみせた。嫁はそんな大仰な舅に常とは違う気配を感じた。胸騒ぎを感じて、彼女は改めて舅の顔を見詰め直した。すると彼の目が笑っている。ドキン!とした彼女は、その彼の笑いの理由は何だろうか怪しく思った。そこで今迄の、舅が往来の方の入り口から入って来てから今迄の、彼の言動を思い出してみた。当然、この店の店主の言った言葉も脳裏には浮かんで来る。まさか…。と、彼女は思った。『否、そんな筈は…無いだろう。』彼女は自分の胸に湧いた黒い不安を打ち消した。結婚してからこの十何年か、彼女は舅一家の惣領息子の嫁として落ち度なく勤め上げて来た筈だ。そうだと内心...うの華3164

  • 今日の思い出を振り返ってみる

    マルのじれんま36「おかえりなさい。」マルと紫苑さんの2人が寺の門を潜ると、本堂脇に在る庫裡(付属の家屋)の入り口でこう言って若い女性が出迎えてくれました。勿論この女性はシルです。「伯父様、こち......>続きを読む昨日の思い出なのですが、今日アップしました。今日は曇り空です。日曜日ですね。今日の思い出を振り返ってみる

  • 今日の思い出を振り返ってみる

    マルのじれんま35ばらばらばら…。大粒の雨粒です。雲行きが怪しいと思ったら、とうとう雨が降り出しました。「生暖かい風が吹くと思った。」やはりねと紫苑さん。雨が降ってきましたな、避難しましょうとお隣......>続きを読む今日はこの後は曇りの予報です。昨年2作品書いたようなので、今週末はこれらをアップして、のんびりします。😊今日の思い出を振り返ってみる

  • うの華3 163

    それなぁに?、子供達が不思議そうな顔付きをすると、彼女の手元を見詰めて訊いた。子供等の母で有る彼女は、暫く子供達に答える事なく黙った儘逡巡していた。手切金?、全く思いも掛け無い話だ。店主の勘違いだと思うと、彼女は内心彼の事を侮蔑してしまう。さっき迄は良い腕前だと思い、彼に対して上流階級の雰囲気を感じていたのに、やはりこんな所で食堂を開く様な男では、本当に、こんな場面ではそんな事しか思いつかないのだろうさ。と彼女は思った。彼女は子供達の質問を他所に、今手に持った小切手帳をこのまま受け取って仕舞って良いものかどうかと迷っていた。こんな時夫なら如何するだろうか?、とも彼女は考えてみた。『夫に断り無く自分がこれを受け取って仕舞ってよいのだろうか?。』容易に答えの出せ無い彼女だった。「お義父さん、困ります。」彼女は舅に声...うの華3163

  • 今日の思い出を振り返ってみる

    大分よいです!朝は清々しいですね。空気が新鮮な香りです。朝食も美味しくいただきました。もうだいぶ良いのですが、もう1日お休みしようと思います。...>続きを読む昨年も結構お休みしましたね。今年も、もう大分よいです。今日の思い出を振り返ってみる

  • うの華3 163

    それなぁに?、子供達が不思議そうな顔付きをすると、彼女の手元を見詰めて訊いた。子供等の母で有る彼女は、暫く子供達に答える事なく黙った儘逡巡していた。彼女は子供達の質問を他所に、今手に持った小切手帳をこのまま受け取って仕舞って良いものかどうかと迷っていた。こんな時夫なら如何するだろうか?、とも彼女は考えてみた。『夫に断り無く自分がこれを受け取って仕舞ってよいのだろうか?。』容易に答えの出せ無い彼女だった。「お義父さん、困ります。」彼女は舅に声を掛けた。「あの人に断り無くこんな大事な物を、」彼女は口から出す言葉に迷っていた。「自分の方で受け取って仕舞って良いのかどうか。」彼女はそう言うと、再び困りますと言って言葉を結んだ。それに対して舅は「いいんだよ。」と答えた。あれもそうしてくれと言っていたんでね。彼は嫁にそう打...うの華3163

  • うの華3 162

    しかし敢えて彼女は内心の怒りを言葉に出すと言う事をしなかった。あくまで理性的にと思う彼女は、ひたすら自分の気持ちを沈めに掛かった。彼女は唇をきっと結んだ。そうやって自分の気持ちを引き締めると、彼女は物事に集中する様にキリリとした端正な顔付きになった。自分は分を弁えている、だからこうやって口を閉ざしているのだ。彼女は口を閉ざす事で舅にその事を無言で示していたが、それでもと、自分は起きている事の全てはちゃんと把握しているのだと、その事は周囲に示して置こうと思うのだった。彼女は眉間に皺だけを寄せると、舅と店主、彼等の顔に彼女の不愉快に思う面を確りと合わせて置くのだった。「嫁姑、あんた達は良く似ているなぁ。」そんな彼女の顔を認めた舅が徐に言葉を発した。「事に対してする事が同じだよ、あんた達2人は。」彼はそれから、その表...うの華3162

  • うの華3 161

    彼女は実は義弟の事で悩んでいたのだ。先程彼女は夫の実家の裏で義弟の激昂する声を聞いた。その時、彼女はそんな興奮状態の義弟と、自分や自分の子供達が顔を合わせる事を酷く厭ったのだった。世の中に、尋常で無い人に相対するのを憂く思わない人はい無いだろう。ましてやその人物が自分の身内であり、血の繋がる人間であれば尚更にその憂鬱度は増すという物だ。『義理の繋がりの自分より、』と彼女はここで、義弟と血の繋がりのある彼女の娘達の事を考えた。彼女達が興奮状態の叔父と顔を合わせたならば、きっと子等は嫌な思いをする事だろう。それは陰鬱な感情だ。そんな子供達の心中の負担を想像し、彼女達の母で有る彼女は咄嗟に身を翻したのだ。横道に出て、半ばおろおろと茫然自失の体で子等の先を歩く彼女だったが、次に如何と考えると、彼女は自分は子の母親だと思...うの華3161

  • 今日の思い出を振り返ってみる

    お休みのお知らせ風邪を引いたようです。2、3日お休みします。...>続きを読む今日は黄砂も収まるのでしょうか、先日洗車してきたのに、また洗いに行かないといけないのかなと、一寸うんざりです。洗車したら傷が目立っていたので、傷の理由が分からず、原因不明なのが嫌ですね。ところで、昨年もこの時期風邪だったのかと驚き、体調が悪くなる時期なのだと感じました。(言い訳のよう😅)皆様も気を付けてくださいね。よく聞くように季節の変わり目が堪える歳なんでしょうか、梅雨前です、こちらはね。今日の思い出を振り返ってみる

  • 今日の思い出を振り返ってみる

    マルのじれんま34マルはミルから紫苑さんの事を頼まれた時、細君を失くした彼の寂寥感漂わせる悲壮な状態について、何とかならないだろうかと相談されていました。それ以外でも、彼は直接紫苑さんから彼等夫妻......>続きを読む今日のお天気は、ぱっとしませんね。雨も降るのでしょうか。風邪の具合は大部良くなりました。今日は予定が有りましたが、既にキャンセルしました。具合の悪い時は、こちらも出掛けないようにしないと、向こうでも迷惑ですよね。こちらのコロナも拡大傾向ですしね。😌今日の思い出を振り返ってみる

  • 今日の思い出を振り返ってみる

    マルのじれんま33「私は僧侶の身ですから…、」マルは内心緊張しながら表面澄まして答えました。「女人の事については私の口からは何とも。」こう言ってから、彼はここで漸く上手く答えられたと、ほっと胸を撫......>続きを読む今日は早起きでした。昨日ゆっくり寝たせいでしょう。体調も少し楽になりました。思い出を振り返ってみる、今日の分が既に来ていたので、今朝早々とアップです。今年の本編、うの華3の続きの方は、やはり今週はこれでお休みの予定でいます。😌今日の思い出を振り返ってみる

  • 今日の思い出を振り返ってみる 2

    マルのじれんま32大体…、紫苑さんは言いました。「あなたと魚との遭遇の件は大体分かりました。」そして彼は、にゃっとマルに悪戯っぽい笑顔を向けると、ところでと続けます。「円萬さん、人間の女生との遭遇......>続きを読む午後から一眠りしていました。体調に余り変化が有りません。やはり今日は外出を控えて良かったです。今週末はゆっくり養生しています。今日の思い出を振り返ってみる2

  • 今日の思い出を振り返ってみる

    マルのじれんま31異生物との遭遇か。紫苑さんは心の内で呟きました。紫苑さんの脳裏には異生物の「異生」の漢字が直ぐに「異性」の漢字へとへと変換されました。そして出会った頃の初々しい妻の笑顔が浮かんで......>続きを読む今日は曇り。風邪を引いてしまいました。今年はよく体調が悪くなります。今週はくしゃみ鼻水が続き、体調が整いませんでした。微熱もあるので、多分2、3日お休みします。昨年は2作品書いた日でした。後から32をアップするかもしれません。今日の思い出を振り返ってみる

  • うの華3 160

    「若奥さん、大旦那さんがおいでですよ。」大丈夫でさぁ、大旦那さんが何とかなさいますよ。彼女の声に気付いた店主が慰める様に彼女に声を掛けた。そこへ、ジリリリ…と、電話が入った。店主は電話の置かれた通路へと向かうと、呼び出し音の鳴り響いていた電話から受話器を取った。もしもし…、彼は話し出した。彼女は夫の実家に行く頃合いを読む事に迷っていた。惨事があったと聞いていた義弟四郎の子供も元気だと言う事だ、いっそこの儘何事もなかった様に自分達の家に帰ろうかとも思う。だが、あの子に言った手前、やはり夫の実家には顔を出すべきだろう。彼女はそう考えるとあれこれと思い惑っていた。すると、思い余ってふと往来に目を遣った彼女の瞳に、ひょいっと黒っぽい影が映った。影は直ぐに人の形になり、色付いたと彼女が感じる内にも早々に、往来に面した正面...うの華3160

  • うの華3 159

    ドン!勢いのままに走って、姉を追い越した彼女は通路を戻ってくる自分の母に打つかった。目の前一杯に母の着物の柄が広がっている。彼女は目をパチクリとした。「何です。」姉妹の母が不機嫌そうに言う声が彼女の頭の上から降りかかって来た。大体、あなたは大雑把な性格で困りものね。と、母は自分の次女を咎める様な口調で窘めた。そうして置いて、さっ、戻りますよ、と、母はこの時迄に皆の後になっていた自分の長女に言った。通路から、それよりは広い横道に母娘は戻って来た。仔細の分から無かった姉妹はここで、母から彼女達の従弟が未だ来ていない様子だったと告げられた。続いて、お前達喉が乾かないかと母からの尋ねられた。怪訝そうな子等の返事を待たずに、母はさっさと元来た道を引き返して行く。歩き出した母は食堂へ戻る気配だと、彼女達の内の姉娘は思った。...うの華3159

  • 今日の思い出を振り返ってみる

    マルのじれんま30ざっーと、2人の頭上の木立が騒ぎました。空にも雲が延びて来たので地表に届く日差しは薄日になって来ました。辺りの景色が鮮明さを失い、風も生暖かい空気の流れに変わりました。釣り竿を前......>続きを読む朝夕雨の予報、空模様は暗いです。変化があると、落ち着く迄に時間が掛かるものですが、昨年、今年と、コロナがあったせいでしょうか、依然腑に落ちない出来事が起こって来るものです。昨年に引き続き、屋内の時間が多く取れるので、慣れた今年は昨年以上、より家の整理に勤しみたいです。その為にも、早く「うの華3」を終えたいです。焦ります。今日の思い出を振り返ってみる

  • うの華3 158

    早々と、店内では男性のテーブルを囲んで、彼の嫁と孫はテーブルの上の大皿に盛られたモダンな西洋料理に嬉々とした視線を注いで手を拱いていた。食堂の厨房ではしゅんしゅんと丸薬缶が湯の沸いた音を立てている。長女は小さく紅茶と声に出すと、厨房に期待を込めた視線を遠慮がちにちらりと送ると、はにかんだ様子でその瞳を輝かせていた。唯、この時、店主の用意していたのはコーヒーであったので、彼は子供の客の事を内心気の毒に思うと、黙って臍を噛む表情を浮かべているのみだった。母娘は食堂を出て歩き出した。あんなサンドイッチもあるのね。そんな事を姉妹は話し合っている。パテ等挟んだ如何にも本格的なサンドイッチは、残念な事に子供の口に合わなかったのだ。でもと、ジャムやチョコレート等、甘味な物も有り、そこは子供の事、物珍しく喜んでいた。「ハムサン...うの華3158

  • 今日の思い出を振り返ってみる

    マルのじれんま29「遊び?。」「魚釣りは遊びなんですか?、これはまた何とあなたは剛毅な人ですね。」ツンと、一瞬紫苑さんの目の先が尖りました。何しろ彼にとって釣りの目的はほぼ食べる為であり、食料を得......>続きを読む今日は雨。この様子ではこちらも梅雨入りするのでしょうか。高齢者の、ワクチン接種が取り沙汰される候。地方ではそうです。私も母の事が気になります。私自身は未だ未だ先なのでそれでどうという変化も無いのですが、今後の生活の方には、何か変化が出て来るのでしょうか。今日の思い出を振り返ってみる

  • 今日の思い出を振り返ってみる

    マルのじれんま28ああ、マルは答えました。いえ、一寸…、風邪気が有るのでしょう。「ここが木陰で涼しいので、急に冷えを感じたようです。」背筋にぞくっと来まして。マルはそんな事を口にして無理に笑いまし......>続きを読む今日は曇り。雨の予報ですが、未だ空は持っています。実はこれは、昨日の思い出になります。今日のが未だ来ないので、載せました。今日の思い出を振り返ってみる

  • うの華3 157

    あら、まぁ。嫁が舅の示す料理の意外さに、はっとばかりに驚いた。その顔の下から「あ、お祖父ちゃん、元気?。」等、二言三言言葉を掛けて、彼女の長女も遠慮がちにその顔を見せた。そうしてその2人の顔の隙間を貫く様に、母姉2人からやや離れた後方に立って、次女が小さく顔を見せると、自分の場所から遥か遠くの店内へと目を向けた。好奇心に駆られる様に、次女は食堂内をチロチロと覗き込んでいた。と、彼女の目がはっと見開かれた。彼女は何かに気付いたのだ。そうでしょうと、彼女は自分の母に耳打ちした。そこで母も彼女の方へ顔を向けて何やら話し始めたが、その内、未だそれと気付か無いで祖父の顔付きばかりを窺う姉娘に、その肩を彼女の母が合図する様に軽く小突いた。彼女が母へと振り向くと、それは店内に入ろうという母からの合図なのだと分かった。様子に気...うの華3157

  • 今日の思い出を振り返ってみる

    マルのじれんま27魚釣りが殺生?。マルは心の内で呟きました。そしてすぐにぴん!と来るものが有り、笑い顔を自分に向ける紫苑さんに問い掛けました。「釣った魚を殺すんですか?。」この世界の魚釣りはそうな......>続きを読む今日は良いお天気です。窓を開けようと思ったのですが、この時期は毎年近所の何処かしらで、トントンカンカン工事の音がするので、開けた窓を閉めてしまいました。花粉や黄砂も収まって来たと思ったのに。明日からは、もう雨混じりの天気予報です。今年の梅雨入りは早いとか、そんな年は梅雨明けが遅い傾向なのだとか。しっとりと、じわじわした気候が続く今年なんでしょうか。湿気はコロナには如何影響するのかしら、気になります。今日の思い出を振り返ってみる

  • うの華3 156

    食堂の店主が電話を掛けようとしている所へ、ばたばたばた…、この店の広い往来に向けた方の入り口、この食堂の正面入口の暖簾を勢いよく分けて、急ぎ店内に駆け込んで来た人間がいる。「どうなさったんで、旦那さん。」入って来た人物の顔を確認して、主はその人にこう声を掛けた。それは、今し方店を出て行ったばかりの初老の紳士だった。「戻って来たんだよ、家の嫁と孫が。」慌てた口調で男性はこの店の店主に言葉を返した。そうして、あたふたと先程迄彼が腰掛けていた椅子の側に走り寄ると、また元の通りにその椅子に座り込んだ。「何でもいいから、ここへ、早く、何か料理を、並べておくれ。」息を弾ませて、喘ぎ喘ぎ、男性はこう店主に依頼した。へいへいと、店主も客に合わせると手早く手拭いで手を拭き、調理台の上に置かれていた皿に手を伸ばした。もう既に、皿に...うの華3156

  • 今日の思い出を振り返ってみる

    マルのじれんま26気候は清々しい初夏の気候、既に濃い影を水面に落とし始めたお堀端の緑陰。ほり沿いに続く小道を吹き抜けていく風はあくまで薫風然として心地良い事この上ないのでした。濠端に腰かけ、思い思......>続きを読む今日のお天気は晴れ。よい天気です。昨日は驚き慌てた日でしたが、それも過ぎ去った日になりました。あれこれと考えてみると、以前は熊は勿論、猪の出没情報までスマホに通知されて来ていました。しかも市内でも可なり遠い地域の物まで来ていました。いつの間にか通知が来なくなり、必要になるこんな近くの情報に限って通知され無かったなんて、と、怪しくも思い憤慨していました。「どうしたのかしら?。」と、口では穏やかに子供に話していましたが、内心は地域情報の、スマホ通知の曖昧さに憤慨。特に自分で何かのアプリを停止した覚え...今日の思い出を振り返ってみる

  • 今日の思い出を振り返ってみる 2

    マルのじれんま252人はこの地域に古くからある濠を湛えた城跡の公園へと和やかにやって来ました。「いゃあ、」「ははははは…」と、お互い話も尽きず。彼等は如何にもご満悦な様子で終始笑顔のまま和気藹々......>続きを読む今日は話題が有ったので、本編を休み、昨年の思いで…2を載せました。さて、その話題です。こちらの市の中心部で、朝から熊が出没していたそうです。えー!、でした。熊は家から2キロ程離れた高校敷地内にいたそうです。ビックリでした。しかも、私はその事を午後3時のニュースで知りました。朝、私が玄関先に出ていた時は、どこら辺にいたんでしょうか?山に近いと言えば、家より高校の方が近いかな。それでも、朝から市の中心部で熊の目撃情報が多数寄せられていたそうです。コロナで市中に人が出歩いてい無いからでしょね。この様な話...今日の思い出を振り返ってみる2

  • 今日の思い出を振り返ってみる

    マルのじれんま24「変ですかな?。」マルは答えた。船内のコンピューターに用意してもらった衣装だから完璧な筈なのに、何処にミスがあったのだろうかと訝ってしまいます。今身に着けている衣類は資料で見た僧......>続きを読む良いお天気です。半袖でいます。今日のメールにも、作品が2回分有り困りました。迷いましたが、数字の早い回をアップしました。さて、私は朝から鉢植の木の選定をしていました。木は桜です。桜を鉢植にしたのが元々の間違いだったのですが、植える程に家の庭は大きくないし、でも桜を育てたい、花を家でゆっくり見たいという誘惑に勝てず、2年生の苗を買い、つい鉢植にしてしまったんです。最初に剪定した時には恐る恐る、かなりどきどきしたものです。枯れるかと心配でした。結果は、枝が枯れ込みました。確かに。枝が萎縮、老化した感...今日の思い出を振り返ってみる

  • うの華3 155

    道を行く母の背を見ながら、歩く娘逹2人は互いに見合った。2人共食堂で元気の無い様子だった祖父の事が気に掛かるのだ。「お祖父ちゃん如何かしたのかしら。」そうねとぽそぽそ小声で話し合っていると、先を歩く彼女達の母が振り返った。「何だか妙ね。」あなた達何か隠している事でもあるのと、母は娘達に問いかけた。そこで2人は口々に食堂で祖父が元気無い様子でいた事を彼女に話した。何だか心配で、お祖父ちゃんの方が先にあの世へ行ってしまいそうだ。「あの子よりね。」と、妹の言葉に姉が付け足した。祖父と同居している幼い子より、祖父の方が今しも他界するのではないか、そんな風に感じられる2人なのだ。病気なのかも知れないと、子等が母に訴えれば、母はまさか、お元気でしたよと彼女達の言葉を否定した。母はその儘、自分の娘達を促して元の様に歩き掛けた...うの華3155

  • うの華3 154

    お幾つにお成りです、向こうさんは。店主の問い掛けに、客はにやりと曖昧な笑みを浮かべた。「そうさなぁ、あの子とは4つ違いの筈だから…、9つか10だな。」客はそうと答えた。「しかしそれより」と、客は店主に別の話を持ち掛けた。「ここへ来たのは、本とは食事に来た訳じゃ無いんだよ。」何時もの様に世間話でも無いんだ。そう悠長な事もしていられなくてね。ほれ、と、客の男性は主要な用件を話し出した。以前あんたと戦時中の話をしていただろう。覚えているかい。2月か、もっと前の事だったかも知れない。空襲の後の話だよ。その時、爆撃の後に生き残っていても、翌日か、数日後に具合が悪くなり、結局は亡くなった人もいたという話をしただろう。そこであっちでもこっちでも似た様な事があったと、その時店にいた皆で互いに語り合ったじゃないか。…客の話は続い...うの華3154

  • 今日の思い出を振り返ってみる

    マルのじれんま23ドクター・マルは、親しくなった地球人男性と約束した、何時もの落ち合う場所へとやって来ました。既に地球人男性、紫苑さんという苗字を持つ人間ですが、は、来ていました。Tシャツにジーン......>続きを読む今日は夕方から雨の予報通り、空模様が暗くなってきました。午前中買い物に出かけ、午後はそれなりにするこ事が有り、忙しいと言えば忙しい1日です。今日の思い出を振り返ってみる

  • 今日の思い出を振り返ってみる

    マルのじれんま22ドクター・マルの話は続きます。シルは落ち着いた眼差しで優しく彼を見詰めていました。彼の心の葛藤を感じつつ、彼の故郷の星での過去の出来事、弟エンやその妻ウーとの関わり合いについて読......>続きを読む今朝は一時風雨が酷かったのですが、現在は晴れています。風は相変わらず、時折強く吹く時があります。母の日の今日、私は毎年、母の日にプレゼントを贈って来ました。カーネーション等の花は勿論、エプロンやブラウス等の衣料品の時もありました。今年は食品を送りました。喜んでいるかしら。今日の思い出を振り返ってみる

  • 今日の思い出を振り返ってみる

    マルのじれんま21それでも、マルの家の近隣の地域で育った子供達には、そういう事が全く無かったのです。また、マルが弟の前以ての不安に対して言ったように、反対の立場で彼の傍らには何時も弟のエンがいまし......>続きを読む今日は黄砂が多いそうです。PM.2.5も多そうですね。外出せずに過ごす予定です。連休は昨年ものんびり、ブログは休んでいたようです。今年はポツポツ、今日は書けるでしょうか、自分でも分かりません。😊今日の思い出を振り返ってみる

  • うの華3 153

    それですよ、それ。お義父さん、この機会にとっちめてやりましょうよ、あの子。嫁は息巻いた。「この儘では下の子が不憫で。」そうね、可哀想に。気の毒だったわ、あの子。嫁と彼女の娘逹は、口々に舅で有り祖父で有る彼に訴えた。「あの子はあの話を未だ聞いていないんでしょう。」嫁が口にすると、舅はそうだと言う様に黙った儘でコクリと頷いた。「何時迄も自分ばかりが男の子、この一家の惣領息子のつもりでいて。そんなあの子の大きな態度も、この辺で大概にしてもらわないと。」よろしいでしょう、お義父さん、もうあの子があの事を知っても。嫁は続けた。世間は勿論、この子達だってもう疾うに知っているという事実ですよ。「よろしいですね。」そう彼女は念を押すように繰り返すと、舅に事の確認をする為に彼の目の奥をじいっと覗き込んだ。舅はやや逡巡した。その気...うの華3153

  • うの華3 152

    舅は嫁に勧められるままに椅子に腰かけると、にこにことした笑顔で彼の2人の孫の顔を交互に見比べていた。が、ふっと目前に視線を落とした。そんな彼は寂しそうな表情を浮かべると物思いに沈み、続いて嘆息した。一緒にテーブルにいた姉妹はお互いに見詰め合うと目配せした。2人はそんな祖父を気遣う様にそれと無くちらちらと彼に視線を注いだ。彼はそれと気付くと、自分の孫2人に向けて元気な笑顔を作りニコニコと交互に見返して見せるのだった。孫達の母は、そろそろ時計の時刻が気になりだしていた。彼女の目は店内の柱にある振り子時計に釘付けとなり、これからの段取りを考えるのに余念が無い風情であり、周囲の事は殆ど上の空の体だった。そんな彼女の時計に注ぐ視線に気付いた舅は、何かあるのかいと小声で彼女の姉娘に尋ねた。こくりと頷いた姉娘は深刻そうな瞳で...うの華3152

  • 今日の思い出を振り返ってみる

    マルのじれんま20『何故ミルが?。』何故今ドクターの胸の内にミルの顔が浮かんだのかしら?。と、シルは不思議に思いました。それに、彼の心の内にはシルが見た事もない地球人で、年配らしい男性の顔がもう1......>続きを読む今日は雨模様の日でした、私の祖父の命日です。祖父は今から49年前の早朝、布団で亡くなっているのを母に発見され、朝8時頃になるのを待ってから呼んだお医者様に、その臨終を確認されました。老衰ということでした。最後は苦しかった様子です。我家では、数年前の祖母の50回忌に、祖父母共に回忌を済ませたので、今は思い出した時に祖父母の好物を備える程度です。しかし、言う程には私は、祖父母、特に祖父の好物を知りません。昔から有る物や、昔の貴重品である砂糖系の甘い物を買い、祖父に繋がる私や子だからと、自分や子の好物...今日の思い出を振り返ってみる

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