沖縄で暮らしていると聞いたら、私は何も考えず、それは素敵なところに住んでいるんですねと言うだろう。その笑顔の裏側に、深い悲しみや、やり場のない怒り、あるいは諦めがあることに気づかないまま。 著者が沖縄で暮らしていて感じて… 全文を読む
記憶を失くした少女がたどり着いたのは小さな島だった。そこで話される複数の言葉は、理解できる言葉と、理解できない言葉があったが、ノロと呼ばれる歴史と責任を背負う女性のみが使うことを許される言葉を、彼女は理解することができる… 全文を読む
五十を過ぎた男と、その妻が、互いの性生活や性欲のことを日記に綴っていく「鍵」。互いに読まれることを意識した日記だが、互いに相手の日記は読むことがないと主張しながら、実際のところはわからないまま物語は進んでいく。 一見する… 全文を読む
本の奥付には、出版社のほかに、印刷会社や製本会社、あるいはデザイン会社ほか、いろいろな情報が記載されている。映画で関係者の名前がずらりと出てくるあのエンドロールにあたる部分である。そして、奥付には直接は書かれていないもの… 全文を読む
また凄い本に巡り合ってしまった。信仰というものがどのように形成されていくのか、日本における宗教というものはどういう位置づけなのか、風習はどのように変化してくのかなどが、しっかりとした資料と共に示されていて、小説を読む楽し… 全文を読む
事故で障碍者となった妻と、その介護をして暮らす夫。それから、CP(脳性麻痺)の男性と、ネットで知り合った女性のこと。彼らから見えるのは、障碍者が同情される者ではなく、同じ一人の人間として、共に社会に生きる人間として見たと… 全文を読む
読み終えてなお、この作品の世界にしばらく浸っていたかった。自分自身が年齢を経て過去を顧みたとき、どのような感慨を抱くのだろうかと、そんな想像をしたくなる読後感があった。 子供のころ、ある事件から栄光の五人組と言われるよう… 全文を読む
ロースクルールの生徒たちによる無辜ゲームと呼ばれる模擬法廷。審判者、告訴者、犯人、証人、そして傍聴人、それぞれが校内で発生した事件をもとに審判を仰ぐのだが、何気ない遊びにさえ見えたこのゲームは、やがて実際の法定と繋がって… 全文を読む
江戸から明治にかけて活躍した絵師・河鍋暁斎。絵に対するその姿勢を自ら画鬼と称し、人生のすべてを絵に捧げ、自らの息子や娘にも絵師となることを求めた。娘のとよと暁斎の関係は、親と子ではなく、絵を通した師匠と弟子の関係であった… 全文を読む
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