ひとりで見上げるそっと舌を出し舐め上げる千夜一夜の話は作り話におとぎ話朝に見たお月様はひとりだったアラビアンナイトは話す人に聞く人せめて泣く人嫌々する人が...
なだめすかして覗き込んでちくっと痛みを涙にしまうとどかないのは あなたの意地悪いえいえ手に取れないのは触れないのはまだ準備が整わないから幾たびかの夜の星を...
疲れた花びらは そぉっとお休みくちづけさえも厭い 眠りこける痛みは指から指へと 平穏を妨げる明日はきっと 幸せな日だ祈りは遠く近くへとはしゃぎまわる天使は...
あちらこちらへとさんざめくひとりよがりのいろあいはかなしいまでのつきぬけかたでおろかもののまねすらうけつけないいきおいあまっていきすぎていすわってそれでも...
のぼりつめ吐く息は春を恋う繰り返しの波に掻き散らかされてどこの冬に漂っているのだろうか包み隠して重なる花びらは春を待つ見えない余韻の蘂は春をうそぶくそうし...
渇いた心に忍び寄るつまずきあなたと過去をひとくくりにしてどこへ放り投げようか怖いほどの飢えた優しさは止めようもなくあちこちへと駆け出しザラザラと萎びたくち...
雨降りの日のどんよりした空の下。ガザガザした気持ちはどうにもこうにも落ち着きもなく飛び跳ねている。不敵な一粒のしずくは青空を映し出しはせずに無敵なはずの恋...
冬に咲くチューリップをアイスチューリップというそうな。促成栽培のために冷蔵庫で球根を冷やすらしい。小さな芽が出た球根が届いてやっとつぼみが大きくなってきた...
あなたのいない道に探し回る滑稽さ加減を追い立て振り返る過去は飛んでいく行く先は誰も彼もがあなたを既知で未来の入る隙はこれっぽちもない寒さに凍えて丸くなりう...
霜が降りる前に交わした約束はどうなったのでしょうかあなたの右手から私の肩へと放り投げられた花びら越しの誓いこのままいつまでもという幻想は山を越え川を下り葉...
空には空の言い分がありあなたにはあなたの口実があるエピソードにエビデンスにエンジェルどれもこれもあなたとのストーリーには終わりがないいくらダメと喚いても証...
空っぽの音の音階をうるさく色があれこれと邪魔をする。やるせないふらつきは細かく振動するさなか。止めてよ。昼ひなたの影法師を追いかけている人に優しく止めてよ...
飛び立つ前に 思い出す飛び方を羽ばたくさまを一人の頃から数えている去った人たちへの哀歌を出会わなかった人の手を理解する日が来るだろう手放す時が訪れるだろう...
花の流れる音に忘れてあなたを置き去りにする月日の足音は回り回って戻ってくるこうしていましょうねという口裏合わせを埋めて踏みつけて無かったことにしたのは嘘が...
かおりにのがれてためいきにうもれてひさしくうなづくはなびらはおいかけはのうらにかくれて約束をたがえないようにとおくにとおくへかねのねをならしてまいるのはあ...
感情を輪切りにしても誰も探そうともしないひとりの漢字を思い出せないのは独りの感じを必死に守りたいからあなたの腕に絡んで噛みついて嘘をつかないようにと唇を塞...
つかまえて。飛び上がって追いかけて。パチンパチンと叩き落として。密やかに隠した想いはひとつ残らず晒してしまおう。爪を立て声を荒げて涙をあふれさせつま先立ち...
思い出をありがとう。そうね。あなたと出かけたあの場所へはまだ一人で行くことができないけど。でもね。スマホの中のあなたを撮った写真は眺めている。指でなぞりな...
おめでとうの言葉が歩み寄る歩いた道は長くまっすぐこれからの道はまだ見えないどこかで曲がるだろうか手を繋いであちらこちらへと寄り道して微笑んで夜に駆けないあ...
ひとりふたりと慈しむ今日の憧れを抱きしめる助かることは誰も知らぬ間に着地についている不幸せなことはそれに気がつきたくないだけ。ハローハローと声をかける誰彼...
あなたの声に羽ばたくでもどこへと記憶も無く見るからに広く深く溺れそううつつを抜かして目のやり場に四苦八苦してそれでもすがりつくのは羽ばたきたいから飛んで逃...
道しるべは別れる迷いは深く落ちる祈りは泣き喚く助けるには長く悲しく救うには怒鳴り合うしかなくあがなうには幸せを同時に差し出すしかないのだろうか幸せを背中に...
繰り返しのつながりはいつもの反落へと和解を探す落ちていくのはあなたでもなくわたしでもなく行き場所を見失った日常の足音繰り返しの朝の光は一直線の明るさをひけ...
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ひとりで見上げるそっと舌を出し舐め上げる千夜一夜の話は作り話におとぎ話朝に見たお月様はひとりだったアラビアンナイトは話す人に聞く人せめて泣く人嫌々する人が...
吐き出そう知らぬが仏開けば ドボドボと失っていく勢いよくよそ見をしていても流れ続けていくからわがままを誤って見失っても南の風は許さないからあっという間に花...
そんなときにはホウキを探す空を飛べるのなら猫と一緒にドゥブロヴニクの海岸線を飛んでみるのもいいそんなときには帽子をかぶってトンガリ靴を履いて精一杯の皮肉の...
燃える花弁の逢瀬をくぐり抜けてわたしを預けにまいりましょうひとつふたつと言葉を書き分けて細くしべに紛れ込みましょうたなごころの文字ひとひら咥えたまま天空へ...
白い柔らかな橋を渡りましょう。あなたの手の平に指を重ねて一緒に渡りましょう。落ちないように落とさないように見つめあいながら昔からそうしていたように白い長い...
刺さるような裏切りチクッと刺さる あなたのこれ見よがしチクチクと刺さる 不義理の応酬抜けるような桃色のため息スゥッと抜けるなら 噛み砕こうススッと抜けるな...
雨降りの日には船をこぎ出し旅立ちましょう幾千夜の星をわたり雲の流れを乗り越えあなたとわたし夢の橋をくぐり抜け昨日の瞳をじっと見つめあい明日には一つの雨粒を...
心地よい戯れをあなたに一つわたしに二つ拭えない涙をあなたに幾千万わたしに一粒ふたりの世界は行き止まり逃げる細道は迷い道あちらこちらへと彷徨い漂い疲れ果て眠...
開ける前微笑みと期待値が同居する不安が隠れていることは見ない振り空ける前あなたにゆずるわたしがワープする居所も時も譲った真似事明ける前あなたの心を開けて紛...
ひらひらパラパラ人生が落ちてくるあなたに一つ差し出してあなたにも差し上げて私は残りもので十分ポトポトそろりそろり笑顔が飛んでくるあちらに放り上げそちらにも...
ポチポチと言葉を撃つ夜明け前の指切りなんて 針千本飲~ますたわむれに始まるなれそめかりそめ一夜限りの修羅の群れ大人ぶった小さなまるごとの並びは精一杯の約束...
雨降りあとに忍んで来るあなたは扉を閉めると月を探す。月なんて。どこにも浮かんではいない。朝には帰るあなたは太陽しか見ることがない。優しい明るさの中で約束を...
ひかりをそぉっとくちびるで転がす。あっちを向いたあなたに移すために。嫌々するあなたにため息越しに渡す。ひかりはきっとあなたと私の渡し船。夜まで行き着くと誰...
そろりそろり手を伸ばしあちらへとこちらへと逃げ惑う明るさに付いていくのは陰に見つかるから止めようかと助かる手はずの雨粒一つ裏切りの揺らめくひかりとなり...
負けてしまう泣いてしまう爪を噛んで下を見てとぐろを巻く不安をなかったことにする知らんふりをする触らないことにするイライラチクチクしんしんと心の下がりかたで...
いくつかのいつかははた迷惑な月日でありあなたとあなたとわたしと私はどうも出会えない二人きりの秘めたる蜜月をどんでん返しに自信たっぷりにぶち壊す...
泣き明かした朝に日が昇るひとり選ぶのは難しくふたりかかえるのは骨が折れるきっとさんにんめが良かったのだ慈しむのは難しくなだめるのは簡単で恋い焦がれるのはた...
幾つかのまなざしをかき集めてあちら側へと駆ける背中を見せて嫌を表示するのに疲れ果てて座りこむ飛べるんだとわかったときにこちら側は捨てるだから。止めるなら噛...
喚いていた。わかっていた。忘れていた。笑っていた。わくわくと遊んでみる。わしわしとかき抱く。わらわらと戸惑う。わんわんと泣く。煩わしかったのは詫び状のひと...
チクチクと食むながれる感情は抑えどころもなくチクチクと食む背中の痛みはあなたが喰らうからなめらかに激しく喰らうからいつかの約束は反故にされチクチクとしくし...
チクチクと食むながれる感情は抑えどころもなくチクチクと食む背中の痛みはあなたが喰らうからなめらかに激しく喰らうからいつかの約束は反故にされチクチクとしくし...
眠りの谷間に浮かぶ手のひら表に返し裏を眺めつつ光と戯れひとときの眠りに果てしなく泣くそうだ花びらの先を間違えたのだ捕まえたのではなく離したのだ泡のようなき...
それは寄りそうに。カタカタとさんざめく空の悲しみのように。開くのは物覚えの悪い男には難しく幼子の泣き声に紛れてほとほとと眠り込むあなたにはたやすいのだけど...
溺れるままに任せてみる壊れたまなざしでみつめたまま手を差し出すこともせずひらひらと泡になった過去が詰め寄るグズグズと斜線のような未来は落ちていくとがめもせ...
騒ごうか。紅色の空洞の中を。鼓動をひとつかかげて。名残を積み上げて。花びら三つ四つ。潜り込めたのに入口はどこなのか。騒ごうか。真っさらな一歩は紅色の空洞の...
その時を待っていたのだろうか。いやいや。具にもつかぬ戯れを厭うぐらいの覇気は左手に。重ね合わせる言の葉を拒むような気骨は右手に。このまま男の胸に倒れ込んで...