チクチクと食むながれる感情は抑えどころもなくチクチクと食む背中の痛みはあなたが喰らうからなめらかに激しく喰らうからいつかの約束は反故にされチクチクとしくし...
チクチクと食むながれる感情は抑えどころもなくチクチクと食む背中の痛みはあなたが喰らうからなめらかに激しく喰らうからいつかの約束は反故にされチクチクとしくし...
眠りの谷間に浮かぶ手のひら表に返し裏を眺めつつ光と戯れひとときの眠りに果てしなく泣くそうだ花びらの先を間違えたのだ捕まえたのではなく離したのだ泡のようなき...
それは寄りそうに。カタカタとさんざめく空の悲しみのように。開くのは物覚えの悪い男には難しく幼子の泣き声に紛れてほとほとと眠り込むあなたにはたやすいのだけど...
溺れるままに任せてみる壊れたまなざしでみつめたまま手を差し出すこともせずひらひらと泡になった過去が詰め寄るグズグズと斜線のような未来は落ちていくとがめもせ...
騒ごうか。紅色の空洞の中を。鼓動をひとつかかげて。名残を積み上げて。花びら三つ四つ。潜り込めたのに入口はどこなのか。騒ごうか。真っさらな一歩は紅色の空洞の...
その時を待っていたのだろうか。いやいや。具にもつかぬ戯れを厭うぐらいの覇気は左手に。重ね合わせる言の葉を拒むような気骨は右手に。このまま男の胸に倒れ込んで...
広げて待つには早すぎてひとつふたつと数えて包むには苦しくて西からの男に思いをはせる隣だったかも思い出せないというのに白くて儚くて美しくて東へとときめく彼女...
一本道などなかった。方向を示す矢印もなかった。手探り足触りでそろりそろりと進んだ。やっと気がついた。見上げてもよかった。瞳を降ろして足回りを確認してみるの...
来て欲しいという執念を染める東の空に後悔を流して不義理を忍ばせて会いに来る足音の代わりに潜めた耳で星の落ちる音を聞いていた泣かないために狂わないために時は...
つらつらと眠りこけあなたが玄関先から帰ったことさえ気がつかない。呆けて目覚めて夢の後先を追いかけてもわからない。裏返った愛情の行き先はひらひらと飛んで逃げ...
あなたの想いを見間違えてほろほろと流してしまう神宮の景色いやいやする背中に手を伸ばせば幾つもの過去を並べて叱咤するどうすれば愛してもらえたのかわからないま...
LOVE LETTERの書き方を忘れてしまった。いえいえ書き方なぞ元から知らなかった。そもそも贈る相手なんかいなかったじゃないか。そうなの。LOVE LE...
あたまはるんるんとすてっぷをふむこころはかりかりとなくからだはがさがさととまどうむしにくわれたおもいはざわざわとまいぼつするまっしろなあいことばはさらさら...
その星には儚さと同じ重さの夢の繰り越しがあったはず。引き継がず在ったことさえ彼方へと追いやる。そんなあなたを知らんふりして反対方向へと急ぐ。いつかは届く。...
光を浴びて声に埋もれて小さく小さく柔らかい産毛で羽ばたく。飛び立つのに思いやりはいらない。励ましも捨てる。空へとこぎ出す一艘の船と眠りを支える見知らぬ男の...
無い月は遠くへ遠くへと駈ける弓矢は星のあいまを巡るめぐる振り返ってもあなたの腕は姿を変え私を抱こうとはしないまま転がり落ちてく私を支えようと錯覚の溝のあい...
もう少し。あと少し。下がった足下を見つめる手のひら。宿さない光を探した瞳は彷徨う。こぼれた言葉を慌てて拾う唇。紅い色。いつか、きっと。終わってしまった宴の...
空への入り口は開かれていた。精一杯手を上げて。もう少しで届きそう。なところで戸締まりが行われた。泥棒は排除しなくては。儚い心を。切ない言葉を。やわらかな指...
そうね。夜は明けて朝がやってくる。昨日はなかったことの塊で明日は消えていく日々の泡。今日は。そうね。やはり泣くための時間でしょう。優しく抱きましょう。はか...
お手紙をもらったから。しまい忘れた心の端っこを拾ってみた。そうね。久しぶりだもの。どこかに置き去りにしてきた言の葉をかき集め夢だったのか涙だったのか。詮索...
広げて待つには早すぎてひとつふたつと数えて包むには苦しくて西からの男に思いをはせる隣だったかも思い出せないというのに白くて儚くて美しくて東へとときめく彼女...
一本道などなかった。方向を示す矢印もなかった。手探り足触りでそろりそろりと進んだ。やっと気がついた。見上げてもよかった。瞳を降ろして足回りを確認してみるの...