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たまおの星便り-星海原の航海日誌 N O W !!   https://blog.goo.ne.jp/tamao-sandayu

日毎夜毎、船橋から房総九十九里へと繰り出し、星空を駆け巡る観測日誌。時おり船橋のプラネタリウムで星のおじいさまとなって夜空話を語り継ぐ。

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2020/04/22

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  • ・2024/4/10~4/15 黄砂に煙る未明の天の川、ほうき星。

    予想よりもかなり遅れた桜の満開が過ぎた頃から移動性の高気圧が数日おきに日本を通過し、好天が続くようになった。10、11日と14、15日は気温が10℃前後と連日、春めいた夜だった。その一方で星の輝きは鈍く、頭上から南天に流れ落ちる夏の天の川が淡く霞んで見えていた。高気圧を追うように大陸の黄砂がまたやってきた。ここ数カ月追い続けていた62P紫金山第1彗星は未明には西に大きく傾き、すでに小さく暗くなっていた。C/2021S3パンスターズ彗星も天の川の中を移動しながら11等級近くまで光度を落としていた(画像上左)。この秋、大彗星になるかと注目のC/2023A3紫金山-アトラス彗星はまだ暗いながら白く丸いコマからごく短い尾を伸ばしていた(画像上右)。これまでキヤノンのデジタル一眼の露出を制御するためにipt(イプト...・2024/4/10~4/15黄砂に煙る未明の天の川、ほうき星。

  • ・2024/4/10~4/15 黄砂に煙る未明の天の川、ほうき星。

    ・2024/4/10~4/15 黄砂に煙る未明の天の川、ほうき星。

    予想よりもかなり遅れた桜の満開が過ぎた頃から移動性の高気圧が数日おきに日本を通過し、好天が続くようになった。10、11日と14、15日は気温が10℃前後と連日、春めいた夜だった。その一方で星の輝きは鈍く、頭上から南天に流れ落ちる夏の天の川が淡く霞んで見えていた。高気圧を追うように大陸の黄砂がまたやってきた。ここ数カ月追い続けていた62P紫金山第1彗星は未明には西に大きく傾き、すでに小さく暗くなっていた。C/2021S3パンスターズ彗星も天の川の中を移動しながら11等級近くまで光度を落としていた(画像上左)。この秋、大彗星になるかと注目のC/2023A3紫金山-アトラス彗星はまだ暗いながら白く丸いコマからごく短い尾を伸ばしていた(画像上右)。これまでキヤノンのデジタル一眼の露出を制御するためにipt(イプト...・2024/4/10~4/15黄砂に煙る未明の天の川、ほうき星。

  • ・2024/3/9~3/16 冬の「春霞」にけむる3彗星。

    ・2024/3/9~3/16 冬の「春霞」にけむる3彗星。

    3月に入ると好天と荒天が交互にやってきた。変わりやすい天候ながら3/9、10と3/15、16は二夜連続で朝まで晴れた。午前2時過ぎに海岸に着くとまず、西に傾きかけた62P紫金山第1彗星を狙う(画像上左)。以前より暗く拡散してきたうえに現在はおとめ座の「銀河の巣」を移動しているだけあって似たような彗星状天体に紛れて見分けにくい。南の空、てんびん座には秋に1等星なみに明るくなると予想されているC/2023A3紫金山-アトラス彗星がいまだ暗い12等級でひっそりと輝いている(画像上右)。C/2021S3パンスターズ彗星は幅広い尾をたなびかせながら東天に横たわる夏の天の川を遡っている(画像上中)。今回の星空航海では困惑した出来事が2回あった。15日未明、観測場所の近くに軽自動車が1台、ヘッドライトを煌々と点灯したま...・2024/3/9~3/16冬の「春霞」にけむる3彗星。

  • ・2024/2/10~2/14 明け方の彗星3兄弟姉妹。

    ・2024/2/10~2/14 明け方の彗星3兄弟姉妹。

    暖冬傾向は2月に入っても続いた。それだけに夜になると雲が広がることが多かった。諸事雑事も重なり、晴れ間を見計らって3日間だけ、未明の夏星空を見ることができた。午前2時過ぎに海岸に着くとすでに夏の天の川が淡い雲のように東の太平洋上に横たわっていた。薄明開始は午前5時前、暗夜は3時間弱しかない。すぐに波打ち際近くの小高い砂丘に機材をセットした。姿、形や明るさがよく似た兄弟姉妹のような3彗星を視野に捉えていく。南西の空、おとめ座の62P紫金山第一彗星はたくさんの暗い銀河を縫うように少しずつ東に動いている(画像上中)。東天のへびつかい座にあるC/2021S3パンスターズ彗星は天の川の星々の中を尾ひれを広げて泳いでいるようにも見える(画像上右)。薄明が始まって空が白んできた頃にははくちょう座デネブを下った低空にC/...・2024/2/10~2/14明け方の彗星3兄弟姉妹。

  • ・2024/1/8~1/17 暖冬の洋上に浮かぶ漁火と彗星たち。

    ・2024/1/8~1/17 暖冬の洋上に浮かぶ漁火と彗星たち。

    2024年の初航海は1月8日未明となった。月令26の細い月が南東の海を照らしていた。気温-1℃、この時期にしては異様に暖かい。南の空高く、しし座のお尻の星、デネボラの近くに青く光る62P紫金山第1彗星に照準を定める。北西に淡い尾を引く夜空の人魂のようだ(画像上左)。今月は晴天夜と暖かさに誘われてあわせて5回、船橋と九十九里浜を往復した。その都度、肉眼では見えないが望遠鏡とデジカメには姿を現す淡い彗星たちを追った。薄明が始まる頃の南東天低くにはC/2021S3パンスターズ彗星が白い光を南西にたなびかせて移動している(画像上右)。同じ頃には高度約10度、12Pポン-ブルックス彗星が青く光りながらはくちょう座の天の川の中を東進している(画像下)。銚子沖合の海が穏やかな夜はたくさんの漁船が洋上を行き来する。それぞ...・2024/1/8~1/17暖冬の洋上に浮かぶ漁火と彗星たち。

  • ・2023/12/10~22 暖冬異変から急冷の星海原で今年の航海納め。

    ・2023/12/10~22 暖冬異変から急冷の星海原で今年の航海納め。

    12月に入ると移動性の高気圧とともに天候が変わる秋のような空模様が続いた。17日は高気圧が通過し晴天となった。冬には珍しく南西の強風が吹き荒れ、深夜の山道には風に吹き飛ばされた小枝大枝が散乱していた。車に当たらないように慎重にハンドルを取りながら午前2時過ぎに海岸に到着した。気温14℃と異様に暖かい。防潮堤を越えてくる霧状の波しぶきを避けて海岸から一番離れた駐車場の奥に車を風除けにして機材をセットした。午前5時過ぎの薄明開始まで2時間あまり、すぐに未明の空を動く彗星たちの撮影に入った。日曜の明け方はいつもは釣り人の車が何台も押し寄せヘッドライトの灯りに辟易するが、今日は海が荒れているせいか、数台が出入りしただけだった。だが、南西風は変わらず強く吹いたまま薄明を迎えた。22日は西高東低の気圧配置となって寒波...・2023/12/10~22暖冬異変から急冷の星海原で今年の航海納め。

  • ・2023/11/14~24 銀河や星団をすり抜ける未明の彗星たち。

    ・2023/11/14~24 銀河や星団をすり抜ける未明の彗星たち。

    11月もおおむね晴天が続いた。台風や大雨も少なく日中は20度を越えて汗ばむ日が多かった。薄明開始が4時40分過ぎと遅くなったこともあり、日付が変わってからゆっくり家を出て寝静まった街道を太平洋に向かって東進する。新月の14日は午前2時過ぎに海岸に到着した。気温は+4℃、風はないが防寒服に軽く身を包んで機材を海の見える高台にセットする。今の時季、未明の空には南に冬の星座、東に春の星座が輝いている。おおいぬ座のシリウス近くにはC/2017K2パンスターズ彗星、うみへび座の孤独の星アルファードの北には103Pハートレイ彗星、黄道十二宮のかに座には62P紫金山彗星と暗い29Pシュワスマン・ワハマン彗星がひっそりと光を放ち、動いている。時々、こうしたうごめく彗星たちが見かけの上で太陽系外の星の集団(散開星団や球状星...・2023/11/14~24銀河や星団をすり抜ける未明の彗星たち。

  • ・2023/10/11~26 「秋の夏日」の夜空に青い彗星、カノープス。

    ・2023/10/11~26 「秋の夏日」の夜空に青い彗星、カノープス。

    今年は台風が少なく秋の長雨もほぼなかった。代わりによく晴れて10月の夏日が続いた。新月前後から連日続く夜の秋晴れに誘われて断続的に6回、星海原に出帆することとなった。日中は暑くても海岸の未明は10℃近くまで下がり肌寒い。こういう条件では普段は海霧が濃く立ちこめる。だが空気が乾燥して陸風がたえず吹いているので透明度も悪くない。遥か犬吠埼へと続く風力発電の標識灯や南東50キロあまりの大東崎灯台の灯がよく見える。未明の空には青いイオンの光をほのかに放つほうき星がいくつかうごめいている(画像上、いずれも15㎝反射F2.5+EOS6D20秒X2露出)。周期3.3年で公転している2Pエンケ彗星は今年は条件がよく、鮮やかなコバルトブルーの丸いコマから北西にスーっと細い尾が伸びている。公転周期が短いだけにこれまで何度かエ...・2023/10/11~26「秋の夏日」の夜空に青い彗星、カノープス。

  • ・2023/9/14~9/19 秋の熱帯夜、未明の4彗星。

    ・2023/9/14~9/19 秋の熱帯夜、未明の4彗星。

    例年ならば「秋の長雨」が降りしきる9月半ばに猛暑日が続いた。強い南風にのって暖気が太平洋から吹き寄せ未明になっても海岸はじっとりと蒸し暑い。いつもは海が見渡せる小高い砂丘に陣取るが、風を避けて海岸から少し離れた草地に機材を設置した。南側に車を寄せて風除けにするとほぼ無風になるが、それだけに蒸し暑さは募り、蚊がしきりに寄ってくる。当然、それを見越して長袖、長ズボン、手袋に加え、防虫ネットを頭からかぶって観測体制に入る。熱帯夜の星空航海は暑さと蚊との闘いでもある。西村彗星C/2023P1が明け方の空を駆け抜けて去り、いつもの予測通りに未明に潜む彗星たちに狙いを定める。南の洋上30度にはC/2020V2(ZTF)彗星がくじら座を動いている。空高くペルセウス座には103Pハートレー彗星、東の空のふたご座β星、カス...・2023/9/14~9/19秋の熱帯夜、未明の4彗星。

  • ・2023/8/18~8/29 熱帯夜の空に灯る青い光芒。

    ・2023/8/18~8/29 熱帯夜の空に灯る青い光芒。

    8月12日夕方から群馬県北軽井沢の友人の別荘観測所に滞在した。目的は13日から14日にかけて極大を迎えるペルセウス座流星群を見るためだった。だが台風の接近もあって結局、2夜ともに雨空だった。それでも標高1,100mの昼中は酷暑の下界よりも10℃も低い26℃ほど、久々に高原の涼を楽しんだ。猛暑炎天の船橋に帰ると、西村新彗星の情報が入ってきた。未明の北東低空、ふたご座に10等級で発見された彗星は9月に太陽に近づき2等級まで明るくなると予想されていた。折しも台風が去って熱帯夜ながら晴れた夜空が続いた。8月19日の明け方、すでに薄明で白み始めた空に新彗星の姿を捉えることができた。わずか20秒の露出でもデジカメの液晶画面に鮮やかなコバルトブルーに輝く円盤状の光芒を見ることができた。光度は約9等、日増しに明るくなって...・2023/8/18~8/29熱帯夜の空に灯る青い光芒。

  • ・2023/7/17~7/30 梅雨明け5日、夜空を賑わす彗星たち。

    ・2023/7/17~7/30 梅雨明け5日、夜空を賑わす彗星たち。

    7月中旬の新月期の始まりとほぼ時を同じくして今年の梅雨が明けた。しかも「梅雨明け三日」ならず「梅雨明け連日」といえるほど晴れた夜が何日も続いた。月が満ちる月末までに合わせて6日間、九十九里海岸に通いつめた。そのうち一日だけ濃い海霧が立ち込めて数十分しか星をみることができなかったが、残り5日は高温多湿の快晴熱帯夜だった。折しも、本来この時期には16等級ととても暗い12Pポン・ブルックス彗星が突如アウトバーストして100倍くらい明るくなり11等級になったという情報が21日に海外から入ってきた。その姿を捉えようと連日、北天のりゅう座の一画に望遠鏡を向けた(画像上右)。りゅう座にはもう一つ明るい彗星、C/2023E1アトラスが見えている。北極星に近く、丸一日沈まずに北天を回る周極星となって9等級まで明るく大きくな...・2023/7/17~7/30梅雨明け5日、夜空を賑わす彗星たち。

  • ・2023/6/17、18 梅雨の晴れ間、短い夜のほうき星。

    ・2023/6/17、18 梅雨の晴れ間、短い夜のほうき星。

    梅雨前線が大きく南に退いた17日は午前0時過ぎに海岸に到着した。夏至は一年で一番夜が短く昼が長いが、実は夜の終わり、薄明開始は夏至よりも数日前の今ごろが一年で一番早くなる。観測地の九十九里海岸では「草木も眠る丑三つ時」の午前2時半過ぎには早くも空が白み始める。薄明開始まで2時間あまりしかない。忙しく機材を海岸近くの砂丘に設置してまず237Pリニア彗星に望遠鏡を向ける。梅雨時の快晴夜にしては透明度がいい。天頂から南西の水平線にかけて天の川が滔々と流れ落ちている。いま未明の空には明るいほうき星はないが、口径15㎝反射望遠鏡に装着した20秒露出のデジカメEOS6Dは光度11等から13等の微かな光芒を捉えていた(画像上)。翌18日も梅雨の晴れ間が続いたが、昨夜と比べて明らかに透明度が落ちていた。濃い霧はないのに西...・2023/6/17、18梅雨の晴れ間、短い夜のほうき星。

  • ・2023/5/17、5/26 梅雨入り前のわずかな晴れ間の3彗星。

    ・2023/5/17、5/26 梅雨入り前のわずかな晴れ間の3彗星。

    移動性高気圧に覆われた5月17日、午前0時過ぎにいつもの海岸に着くと駐車場の入口に工事中の看板が立っていた。工事用の仮設道路ができて地面が大きく掘削されコーンが立ち並んでいる。ヘッドライトを頼りに堤防直下の平坦な場所に車を慎重に乗り入れる。新月の4日前、薄明開始とほぼ同時の午前3時には月も昇ってくる。暗夜は2時間半ほどしかなく海岸の見える丘の上に機材をセットしてすぐに撮影を始める。晴れてはいるが海霧に阻まれて夏の天の川もほとんど見えない。やむなく高度のあるわし座の273Pリニア彗星とへび座のC/2019T4アトラス彗星だけを狙った(画像上)。午後23時近くまで雲行きが怪しかったが翌26日未明は雲が切れると踏んで海岸に向かった。午前1時過ぎに到着すると大型のトレーラー2台が煌々とライトを照らして工事中の駐車...・2023/5/17、5/26梅雨入り前のわずかな晴れ間の3彗星。

  • ・2023/4/28~29 黄砂と雲と強風の狭間から。

    ・2023/4/28~29 黄砂と雲と強風の狭間から。

    4月下旬から黄色い砂が舞う昼と南からの強風が吹きすさぶ夜とが断続的に続いた。この時期はSCW気象予報を調べても気象衛星画像を見ても房総半島の海岸線の天候を予測するのは難しい。何日かぶりに、ようやく夜明けまで晴れ間が続くと思った28日の未明は、観測地についてみると空の西半分が雲の中だった。北極星が見えるうちにさっと極軸を合わせ、忙しなく南天から東天の微かな彗星たちを撮影した。東天の空域に望遠鏡を向けていると次第に南の洋上から雲の端切れが次々と押し寄せてきた。やがて午前2時半過ぎにはほぼ全天が雲に覆われた。午前3時過ぎまで空を見上げていたものの、すぐに薄明が始まってしまった。翌29日はよく晴れていたが、夜半過ぎに着いてみると予想以上の強い南風が吹いていた。海岸に近い小高い丘の北側斜面に草むらをかき分けながら機...・2023/4/28~29黄砂と雲と強風の狭間から。

  • ・2023/4/1 菜種梅雨の晴れ間、一夜。

    ・2023/4/1 菜種梅雨の晴れ間、一夜。

    入学式は満開の桜の下で、は今は昔話。今年も卒業シーズン3月半ばにはすでに桜の花が咲き誇っていた。そして、花曇りと合わせて何日も延々と降り続く菜種梅雨。中旬から始まる新月期は、結局、一日も房総半島に快晴夜がなく3月を終えた。太った月が沈むのが午前3時過ぎ、薄明開始が午前4時過ぎ、計算上の暗夜がわずか1時間という4月1日未明になって、ようやく九十九里海岸に晴れ間が戻ってきた。月がまだ西に高い午前2時過ぎに海岸に到着し、機材をセットする。月明の中で夏の天の川が東の洋上に昇り始めている。夜霧が地面を這っているが遠く銚子の街明かりも見えて透明度は悪くない。月が西の地平に近くなったのを確かめて、南から東の空に密かに光る3つの周期彗星に狙いを定める。特に364Pパンスターズ彗星は一日に約4度(月の見かけの大きさの8倍)...・2023/4/1菜種梅雨の晴れ間、一夜。

  • ・2023/2/18~3/1 姿を変えていく未明の彗星たち。

    ・2023/2/18~3/1 姿を変えていく未明の彗星たち。

    2月初めに4等級まで明るくなって注目を集めたC/2022E3ZTF彗星が再び帰らぬ彼方に去って、未明の夜空には10等を下回る暗いほうき星が残された。2月下旬の新月期は、東天に昇り始めた夏の天の川近辺で控えめに輝く彗星たちを追いかけた。C/2022A2パンスターズ彗星は、はくちょう座とケフェウス座の境界付近にあって天の川の渦中をゆっくり北上していた(画像上段左)。81Pヴイルト周期彗星はさそり座の赤い一等星アンタレスの北に漂っていた(画像上段右)。2月22日、薄明開始まで1時間を切る午前4時過ぎになって96Pマックホルツ周期彗星が東の洋上にようやく姿を現した。アメリカのコメットハンター、マックホルツ氏が1986年に眼視観測で独立発見したこの彗星は約5年3か月で公転している。今回は日本からも明け方低空に見られ...・2023/2/18~3/1姿を変えていく未明の彗星たち。

  • ・厳寒の北天を青いほうき星、C2022E3 ZTF。

    ・厳寒の北天を青いほうき星、C2022E3 ZTF。

    新月期を迎える1月下旬頃から寒波が房総にも押し寄せてきた。温暖なイメージのある房総半島だが、実は内陸の佐倉市や八街(やちまた)市では冬になるとマイナス5度程度を記録するのも珍しくない。1月26日の未明、海岸に向かう道半ばの八街市郊外で車の外気温計が一時マイナス9度を表示していた。数日前に降った雨で山道はアイスバーンになっていたのでいつもより遠回りの市街地を速度を落として慎重に走った。観測地はほぼ無風でマイナス5度、南東の空にはさそり座の頭が昇りかけていた。久しぶりの肉眼彗星として話題のZTF彗星C/2022E3が北極星にほど近い「りゅう座」で北天を一晩中沈まずに回っている。光度は約5等、小型双眼鏡ではぼんやりとした小さい光芒が見えるが肉眼でははっきりしない。それでも15㎝反射望遠鏡+デジカメのわずか20秒...・厳寒の北天を青いほうき星、C2022E3ZTF。

  • ・2022/12/24~2023/1/4 年末年始、未明の空に乱舞するほうき星たち。

    ・2022/12/24~2023/1/4 年末年始、未明の空に乱舞するほうき星たち。

    西高東低の冬型が強まる中、房総は冬晴れが続くと思いきや、夜になると雲が空にたなびいた。冬になると強い西風と北まわりの風と南からの海風とが絡み合って相模湾付近に「房総前線」が突如、出現する。その雲は房総半島だけでなく関東一円を曇らせてしまうこともある。クリスマス・イブの24日未明になってようやく九十九里にも快晴夜が訪れた。冬至は過ぎたが日の出は年明け始め頃が一番遅くなるので夜は長い。しかも今、未明の闇夜の空には肉眼では見えないながらも8等から12等級のほうき星がいくつも散在している。いつもよりも時間をかけて、そうした彗星を一つずつ望遠鏡の視野に導入して撮影していく(写真上)。26日にはテレビの報道やドキュメント番組に星の映像を提供しているカメラマンさんが早くから海岸に来て撮影態勢に入っていた。日の入り後から...・2022/12/24~2023/1/4年末年始、未明の空に乱舞するほうき星たち。

  • ・2022/12/08~12/17 火星の中接近と終盤の木星。

    ・2022/12/08~12/17 火星の中接近と終盤の木星。

    12月の満月期になると関東平野らしい冬晴れの日が続いた。自宅マンションのベランダで約2年2カ月ぶりに地球に接近した火星と夕方に南中する木星に望遠鏡を向けた。今シーズンの火星は南中高度が80度もあり、南中を1時間以上も過ぎて西に傾き始めた頃になってようやくマンションの上階のベランダから火星が姿を現した。どの日もジェット気流にどっぷり浸かってシーイングは最悪、目でリアルに見ると火星も木星もボケボケだったが、動画カメラと画像処理ソフトのおかげで表面の模様が浮かんできた。画像上左の火星には大シルチスとアリンの爪の地形が、上右の木星には小さくなった橙色の大赤斑が写っている。画像上下には木星の4大衛星のイオとガニメデ、大赤斑のすぐ近くにイオの黒い影が見えている。口径20㎝焦点距離800㎜の反射望遠鏡を40年以上前のビ...・2022/12/08~12/17火星の中接近と終盤の木星。

  • ・2022/11/22、27 夜明け前の空に乱舞する闇の飛翔体。

    ・2022/11/22、27 夜明け前の空に乱舞する闇の飛翔体。

    11月下旬から始まる新月期の夜空は2日間しかまともに晴れなかった。軟弱な西高東低の気圧配置に冷たい北東風が流れ込み「房総前線」がしつこく居座っていた。22日、27日ともに気温は7℃前後、雲は遠く離れていたものの、とくに22日は深い霧が立ち込めていた。9月に変えた車にはフォグライトが装備されており、その黄色いライトはかなりの濃い霧道でも道路をはっきりと照らし出してくれた。観測地では地上低く垂れこめる夜霧を避けて高さ5メートル程度の砂丘の頂上近くに機材をセットした。午前3時過ぎにはオリオン座、おおいぬ座などの冬の星座は大きく西に傾き、東の太平洋からはしし座、うみへび座などの春の星座が頭を上げて昇り始めている。そうした星座を縫うように肉眼では見えないほうき星たちがひっそりと動いている。シューメーカーレヴィ第4彗...・2022/11/22、27夜明け前の空に乱舞する闇の飛翔体。

  • ・2022/11/8 442年越し、322年先取りの皆既月食・惑星食。

    ・2022/11/8 442年越し、322年先取りの皆既月食・惑星食。

    10月から11月にかけての新月期はよく晴れて月が朝の薄明まで残る11月3日の祝日まで九十九里の観測地に4回行き来た。そして11月8日の満月を迎えた。マスコミはほぼ前日まであまり報道しなかったが、この日の天文現象については天文屋の世界では一年前くらいからザワついていた。今回は皆既月食に加え、肉眼で見えるかどうかぎりぎりの6等星の惑星、天王星が月食中に月に飲まれ吐き出される。日本では前回、「本能寺の変」の2年前、1580年7月26日に皆既食中に土星食が起こった。次回は2344年7月26日皆既食中に土星食が起こる。日本では442年ぶり、322年前倒しの珍事となる。当日は東から南に東京湾岸が開ける市川埠頭に夕方から陣取った。釣り人は数人いるが世紀の天文ショーを見ようという人は他に誰もいなかった。三脚に固定した18...・2022/11/8442年越し、322年先取りの皆既月食・惑星食。

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