「ドリアン・グレイの肖像」
美しい自分の肖像画に、年を取るのは自分ではなく、肖像画がとればいいと願ったことで、肖像画が年を取り、自分は年を取らなかったことで陥る不幸なドリアン・グレイの一生を描いた小説です。肖像画は、若さと美しさで息づいているようでした。ドリアンは、自分の美しさを理解し、このままの姿でいたいと願い、そして、肖像画に自分の代わりに年を取ってくれるように願ったのでした。それが聞き入れられるとは思いもせず。初めて、それを見たのは、付き合っていた女性を無残に捨てた時でした。自分の肖像画の口元に嫌なしわができていたのです。驚いたドリアンは、その肖像画を人目につかない部屋に運び、誰にも見せないようにしました。そして、その絵の変わっていく姿を見続けていました。絵は次第に醜くなり、それは、ドリアンを恐れさせました。絶対他人には見せな...「ドリアン・グレイの肖像」
2024/05/30 13:40